モンスター
「ねえ、人と使徒の間に子供が出来たらどんなものが生まれると思う?」

「そうね。化け物じゃない?」

「そう。じゃあ人形と人。もしくは人形と使徒なら?」

「化け物よ」

「どうしてそう思うんだい?」

「だって、人と人の間に生まれた子供がすでに化け物だもの。化け物と化け物の間からは化け物しか生まれないわ」

少女が笑う。子供特有の無邪気な笑顔を貼り付けて。
君も人と人から生まれたのに?と少年が訊ねると、少女は先ほどと寸分も違わぬ笑顔で言った。

「あたしも化け物よ」

少年は少女の手を取り薄く笑む。少女は少年と彼に取られた自分の手を交互に見て、小首を傾げた。
少女は人。少年は使徒。そして遠くにいる、同じ運命を歩む人形の少女と人の少年。そのすべてを彼女は等しく化け物と称す。

「君も?」

「そう。人も、人形も、使徒も、みんな化け物だわ」

すべてを化け物と称す彼女を、少年はマリアのようだと思った。分け隔てなくすべてを等しく見る目を持った残酷な天使だとも。
あんたもよ、と少年に言う彼女はやはりすべてを同じ目で見ていた。

「君は、何をどこまで知っているんだい?」

「何も知らないわ。この世界がすべて虚飾で出来ていること以外」

「僕が何者であるかを知っているかい?」

「あんたも化け物よ。あたしと同じ。みんなと同じ」

くつくつと少年は笑い、少女を引き寄せる。
甘酸っぱいような、果物に似た香りが少女から薫った。
化け物とは言い難い優しい香りと柔らかな髪。少年も確かに美しい色彩と見目を持っていたけれど、その内は醜い化け物で、だから彼女もきっと美しい外見の中に醜いものがあるのだろう。
すべてが虚飾とは言い得て妙だ。

「化け物は嫌いかい?」

ふと思いついて少年が訊ねると、少女は緩く首を振る。
髪がそれと連動してふわりと揺れた。

「嫌いじゃないわ」

だって、と彼女は続ける。

「あんたも化け物だもの」

           


これでもカヲル×アスカ。捏造大好き。
佐倉さんの偏ったイメージです。

               

                           

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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