片恋疾患

求めるモノ。
手に入れたかった、モノ。
何を犠牲にしてさえも欲したそれ。

実際犠牲にしてきたものの数を考えれば酷くやるせなくもなるけれど。
それでも尚、自分は手に入れたかったのだ。

人は元来手に入らないモノほど欲しがる生き物で。
入手困難なモノであればあるほどまるで価値があるように感じて必死に手に入れようとする。
ご多分に漏れず自分もそういう生き物だったというだけの話。

そう、たぶんそれだけ。

自分の側にいて。
笑って。
泣いて。
怒って。

一生共にあれば、なんて、そんな風に思った訳ではなかった。
それは実現不可能な幻想でしかない。
有り得ない妄想に余計な思いを馳せられるほど純粋ではなかったし、馬鹿みたいにまっすぐ愛していた訳でもなかった。
かといって、捻くれた不純な想いだけではなかったけれど。
笑えるほど中途半端な想いを抱えて、それでも本能的な欲求は留まるところを知らなかったし、手に入れたいという想いは募るばかりだった。

あの人の瞳に自分が映るのが好きだった。
あの人が自分の名前を呼ぶのが好きだった。
あの人に触れられることが好きだった。

本当に好きだった。
…好きだったけれど。

自分はあの人が笑うところを見たことはなかった。
睦言など聞いたことはなかった。
優しくしてもらったことなどなかった。

それでもいいと思っていた。
別にいらないと思っていた。
そういうモノだと思っていた。
…思っていたけれど。

手に入らない。
何をしても。
何を言っても。

何億もの、それこそ空に浮かぶ星の数ほどの言葉を費やしたとしてきっと一笑に付されてしまう。
泣きながら訴えたとしても、だから何だと一瞥されればいい方だ。

自分には、それがいいところなのに。

        

穏やかに笑っているあの人を見た。
優しそうに名前を呼ぶあの人を見た。
愛おしげに見つめるあの人がいた。

自分が、酷く惨めに思えた。

泣かなかったけれど泣きそうになっていた。

       

血が出るほど唇を噛みしめてそこから逃げた。
そして、笑った。
泣けなかったから、笑った。
それしか出来ることがなかった。

           

求めても、手に入らないモノはいくらでもある。
何を犠牲にしたからといって手に入らないモノがある。

       

笑ってしまえばいい。
それほど純粋に愛していた訳でもない。
だから笑ってしまえばいい。
笑ってしまえば済む。

きっと、それでお仕舞い。

        

なのに。
不純でなかった部分が悲鳴を上げる。
泣けない自分の代わりにココロの中で喚き立てる。
何かが音を立てて、壊れていくような気がした。

         

どうして。
どうして。

どうして…。

         

「どうして、俺じゃ駄目だったの」

         

そんなに価値のないモノだったのかと思えば何か引き千切られるような感覚に襲われる。
何が、とか、どこが、とかではなく。
自分が何をしても手に入れられなかったモノを簡単に手に入れられる人間がいる。
どんなに願っても叶わない想いを簡単に遂げられる人間がいる。
ただそれだけのことがただそれだけのことでココロの中に黒い染みが広がっていくようだった。
それは多分、名づけるなら、殺意に一番近かったと思う。
あの人に愛されている人に、自分は醜く嫉妬をしていた。

       

存在を消してしまいたいほどに。

        

その人間がいなくなれば、あの人が自分のものになる訳ではないとわかっていたけれど、それは十二分に理解はしていたけれど、どうしても存在が許せなかった。
悔しかった。
自分の欲しいモノを易々と手にしているコトが。

     

        

だ か ら

… 殺 し ちゃ っ た。

            


すんげえダークだね!(さわやか笑顔で)
裏に置いてたものですからね。うちの裏って重くて暗くて痛い部屋だったからね。
けしてエロではなかったからね!(いやそういう表現はあったけど)
人格疑われても仕方ないくらいダークなものを書きたかったお年頃だったんだよ。多分。
手直しもあんまりしてない。もう、ただチャレンジャーだったんだなとしか…(遠い目)

               

                           

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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