抜き打ちドーピング検査



 聖女学園では、授業や様々なイベントを通じ、女子生徒たちの成長と教育をサポートしている。
 その際に、よりよい指導を行うために、特製の催淫剤や利尿剤、下剤などの薬を用いることも多々ある。
 また、女子生徒が引き起こすあまりに幼稚な行動もしくはトラブルにおける指導の際にも、これらの薬品は頻繁に使われ、それによる指導効果は十分に認められるものである。

 しかし、昨今、このような学園側の配慮を逆手に取る形で、女生徒たちが何らかの禁止薬物の使用に手を染めているのではないか……という疑惑が告発された。
 それは、授業や行事の際に、よりよい成果を上げるために、ドーピングという形で行われている可能性があるというのである。
 万が一にも、この告発が正しかった場合には、規律違反であるとともに、学園の品位にもかかわる重大な事案となる。
 そこで、女子生徒たちがドーピングをしているかどうかの真偽を確かめるために、女子生徒たちに対し緊急の抜き打ちドーピング検査を行うことが、職員会議において決定した。
 なお、このようなドーピングという重大な違反行為が行われているという疑いをもたれること自体が、そもそも女子生徒たちの落ち度であることは、言うまでもない。
 したがって、今回の検査に関して、女子生徒たちの反対意見については、一切取り合う必要はなく、女子生徒全員に対して問答無用で検査を施行することが、職員会議の場で決定された。


 この職員会議が行われた翌日のホームルームにおいて、緊急ドーピング検査の実施が通知された。
 その内容は、以下のようなものである。
 これらの通知がなされ、詳細に検査の方法が説明された後、女性教師から検査開始の合図が下されたのだった。
 当然、女子生徒たちはこのような説明や指示に納得できるはずもない。
 そもそも聖女学園で使われている薬品類は、普段自分たちを辱め、そして苦しませているものばかりであり、自ら進んでこれらの薬の使用を求めたことはない。
 にもかかわらず、それらの使用を理由に、まったく身に覚えのないドーピング疑惑までかけられてしまっているのだ。
 このような検査を受けるいわれも、協力する必要もないと、女子生徒は皆考えていた。

 しかし、女性教師の態度は冷淡であった。
 バンッ! と教卓を叩く音が鳴り響き、教室中が静まり返る。

「無駄口を叩いていないで、さっさと服を脱ぎなさい!
 そうやって、時間を無駄にする権利が、あなたたちにあるとでも思っているのかしら?」

 この学園において、教師の指示は絶対であり、定められたルールは厳格に運用される。
 したがって、女子生徒たちに与えられた時間は、たったの10分であることは、既に決定事項なのである。
 もちろん、各検査に割り当てられた時間を守れば、それはクリアできることになっているが、無駄に時間を浪費するような余裕はない。

 女性教師の叱責に、女子生徒たちの血の気が一斉に引いていった。
 そう、女性教師がこのような剣幕で話しているときには、一切の容赦がない。
 彼女たちは、これまでの経験から、それを痛いほど理解してきた。
 もはや、それ以上の抵抗ができる女子生徒は、ひとりもいなかった。
 皆、おびえ震えるように制服を脱ぎ、全裸になっておずおずと机の上に登っていったのだった。


 数十秒後……、女子生徒全員が机の上に登り、そして先ほど説明された「検査姿勢」をとっていた。
 そう、全裸で腕を頭の後ろで組み、脚を左右に限界まで開いて腰を落とすという、がに股姿勢をとっていたのである。
 女子生徒自身の机だけでは幅が足りず、隣の男子生徒の机を寄せて、両脚を机の上に乗せていた。
 それは、あまりにも恥ずかしく、そして惨めな姿であった。
 うら若き女子中学生がとっていい姿勢ではない。
 ましてや、他人や男子の目に触れさせていい姿ではない。
 しかし彼女たちは、これから検査が終了するまで、一切、この姿勢を崩すことは許されないのだった。


@ 個人認証(所要時間:1分)

 はじめに、個人認証が行われる。
 これは、言うまでもなく被検査者である女子生徒が、他人のなりすましではないことの確認である。
 荒唐無稽な話に思われるかもしれないが、女子生徒たちは、これまでに幾度となく生徒手帳の内容について、数値記載違反などを犯してきている。
 したがって、このような個人特定における基本情報の確認は、非常に重要である。
 検査は、視認および生体認証システムを用いて行われる。
 視認は生徒手帳検査と同様、検査員男子生徒による至近距離からの局部視認による本人確認とする。

 さらに正確を期するために同時に生体認証による本人確認も実施する。
 生体認証検査は、携帯型クリトリス認証装置を用いた陰核認証システムによって行われる。
 本システムは、聖女学園内のATMなどで用いられている者と同様の方式であり、認証装置に被検者のクリトリスを圧接することによる本人確認法である。
 ただし、今回用いるものは小型の携帯式であるため、据付型とは異なり認証完了までに最低1分間、検出エリアにクリトリスを押しつけ続ける必要がある。
 また、携帯性を重視して検出エリアが小さくつくられていることから、所定エリアにピンポイントにしっかりとクリトリスを押しつけ、動かないようにしなければ、正確な個人認証ができない。
 そのため、本人確認の認証検査中は、被検者である女子生徒はクリトリスを認証装置に押しつけた状態で、身動きしないようしっかりと身体を固定していなければならない。

 なお、この携帯型クリトリス認証装置はその仕様上、漏電を引き起こしやすい構造となっている。
 そのため、認証検査中にときおり漏電を引き起こす不具合が発生することが確認されており、特に検出エリアを中心として電気が漏れ出ることがある。
 また、認証中に内部機器の動作によって大きく振動する不具合も併せて報告されており、漏電と振動が重なると相乗効果によって、より強い電気や振動が生じることがわかっている。
 しかし、これらの不具合はあるものの、最も肝心な認証機能そのものには問題はないため、被検者となる女子生徒たちは安心して個人認証の検査に臨むよう言い渡される。
 一方、女子生徒が個人認証中に腰を揺すったり、身体……特に下半身を動かしたりした場合には厳しく注意されることは言うまでもなく、また下半身を動かしていると当然ながらいつまでも認証が完了しないため、女子生徒は検査中に身動きしないよう注意しなければならない。

A 尿検査(所要時間:1分)

 個人認証の完了後、続いて尿検査が行われる。
 尿検査は、検査員である男子生徒が、女子生徒の尿道口近くに検尿コップをあてがい、女子生徒がそのコップの中に放尿するという、非常に単純かつ簡単な検査である。
 ただし、検査官が確実に尿を採取できるように、被検者である女子生徒は、排尿前に自分のフルネームと、排尿を開始することを大きな声で宣言しなければならない。
 効率的な検査実施のため、排尿はその宣言から5秒以内に始めなければならない。
 また、排尿は30秒以上、40秒以内で行うことが定められている。
 これは、十分な尿量を確保するために30秒以上の排尿を義務づける一方で、無駄に長い放尿は、不正の温床や効率的な検査の妨害になりかねないために定められたルールであり、女子生徒は40秒以内に排尿を終えることが義務づけられている。
 場合によっては、0.1秒のタイムを争うような競技に参加することもある以上、放尿時間のコントロール程度のことは、できて当然との認識のもと、定められたルールである。

 そして、オシッコが間違いなく本人の尿道から排出されていることが検査員にはっきりとわかるように、尿道口がはっきりと見えるような格好を維持することが必須となっている。
 とは言え、検査中の女子生徒は不正防止のため両手を下半身に近づけることは禁止され、頭の後ろで組むよう指示されていることから、陰唇の秘肉を広げ女性器を露にするために、両脚を大きく開いたがに股姿勢をとることが定められている。

 また、当然のことながら、検尿コップの外への排尿は、検査を拒否しようとする意思があるものと見なし、不正を図ったものと見なされる。
 したがって、尿検査を受ける女子生徒は、30秒以上放尿しようとして勢いが足りずにコップに尿が届かなかったり、逆に40秒以内に放尿し終えようとして勢いを強くし過ぎ、コップから尿をはねさせたりするような放尿とならないよう、厳に注意しなければならない。

 なお、放尿後も女子生徒はそのままの姿勢を保たなければならない。
 尿採取が終了した後、検査員である男子生徒は、被検者である女子生徒の尿道に綿棒を挿入し、残尿がないことを確認する。
 これは、次の検査の際に残尿が邪魔になることを避けるためという理由もあるが、それ以上に、不必要に体内に尿を隠すことは不正の温床となり得るためである。
 したがって、女子生徒は検尿時間内にすべての尿を出しきらなければならないとされている。
 言うまでもないことであるが、検尿の際に、愛液を混濁させるなどの不正行為は厳に慎まなければならない。

B 愛液検査(所要時間:3分)

 聖女学園では、ドーピング検査の精度向上を図るために、尿だけではなく、愛液の提出も義務づけられている。
 そのため、女子生徒は検尿終了後、速やかに愛液を提出しなければならない。

 愛液採取の際にも、被検者である女子生徒は、引き続き個人認証および検尿時と同様の検査姿勢を保つこととされる。
 検査員である男子生徒は、愛液採取の補助として、表面に小さな凹凸が多数ついた手袋を着用した上で、女子生徒の膣内を1分間擦らなければならない。
 その際の膣内の擦り方は、不正のないように細かく定められている。
 まず、膣の後ろ側の内壁を10秒かけて10回擦り上げる。
 続いて、左右の内壁をそれぞれ10秒、10回ずつ擦り上げる。
 次に、膣の前側の内壁を同じく10秒かけて10回擦り上げるが、その際検査員である男子生徒は、被検者である女子生徒のGスポットの位置を確認しておくことが求められる。
 そして、前側内壁摩擦が終わったら、そのまま指を曲げ、Gスポットを10秒かけて今度は20回引っ掻くように擦り上げる。
 最後に、指を膣内奥深くまで挿入し、子宮口を指先で掻き回すように10秒間、10回擦り上げる。
 こうして、検査員男子生徒は、1分かけて定められた方法で膣内を刺激した上で、指を抜きながら、検尿時よりやや小さめのコップを女子生徒の膣口近くにあてがい、膣口から垂れ落ちてくる愛液を採取する。

 被検者である女子生徒は、むやみに身体を動かしたりして、コップ外に愛液をこぼさないように十分注意しなければならない。
 また、本検査で必要となる愛液は通常時の愛液であるため、無意味に絶頂し、愛液の内部成分を変化させるような行為は、検査精度の低下を招きかねないことから、厳に慎むことが求められる。
 検査中に必要なく絶頂を迎え、愛液成分をごまかしたり、また愛液をまき散らしてコップ外に愛液をこぼすような行為は、不正行為と見なされるため、厳禁である。

 被検者である女子生徒は、検査員である男子生徒による膣内刺激から2分以内に、検汁コップを満たし、検査に必要な量の愛液を提出しなければならないとされている。
 検査開始から3分以内に必要量の愛液を提出しなかったり、勝手に絶頂したりした女子生徒は、検査に非協力的であるとともに、不正を図ったものと見なされるため、注意しなければならない。

C 便検査(所要時間:3分)

 ドーピング検査の最後に、便検査が行われる。
 これも、聖女学園独自のルールであり、ドーピング検査の精度向上のために実施するものである。

 検査員である男子生徒は、女子生徒の背後へと回り、丸見えとなっているお尻の穴に、検便容器をあてがう。
 その状態で、被検者である女子生徒は、検便容器に大便をひり出さなければならない。
 検尿のときと同様、確実な検体採取のために排便を開始するときに自分のフルネームと、排便の開始を検査員に大きな声で伝える必要がある。
 排便開始の宣言から、10秒以内に排便を開始しなければならない。
 肝心の便を排泄せずに、おならばかりを出すような行為は、検査をしてくれている男子生徒に対して失礼となることから、控えるよう注意しなければならない。

 本来であれば、立派な女子中学生である被検者たちが、自力でウンチを出すことなど当たり前のことではあるが、どうしても便意を催さないなどの問題がある 場合は、女子生徒たちは検査員である男子生徒に対して、アナルマッサージをしてもらうよう、お願いをしてもよいことになっている。
 その際、女子生徒は「自分の汚いウンチの穴をほじくっていただく」という、大変非常識なお願いをしているということを十分に理解した上で、男子生徒に感謝と謝罪の気持ちを十分に込めながら依頼することが求められる。
 被検者である女子生徒から依頼を受けた男子生徒は、愛液検査の際に使用した手袋を再度装着し、女子生徒の肛門に指を挿入して、1分間女子生徒の直腸壁をかき回すことになる。
 この作業は、本来であれば不要なものであるため、その方法等は特に定められてはおらず、アナルマッサージをする男子生徒に一任されるものとなっている。
 ただし、マッサージ中に女子生徒のウンチを直接かき出してしまわないよう、注意することのみ定められている。
 1分間のアナルマッサージを受け終わった女子生徒は、速やかに排便しなければならない。

 この検便における排便量は、50g以上100g以下と定められている。
 便検査においては、尿検査のときのように、腸内すべての便を排泄する必要はなく、必要な量だけ提出すればよいとことになっている。
 したがって、規定量の便を提出した後、女子生徒はお腹の中に便が残っていたとしても、排便を中止しなければならない。
 ここで採取しているのは、あくまでも検査のための便提出であり、通常の排泄行為とは別ものとして切り離して考える必要がある。
 単なる排泄行為であれば、所定のトイレにて行うことが当然であるため、この検便によって不必要に多くの便を提出する必要はないためである。
 この決まりに反し、規定量を超えて排便した女子生徒は、大量の便に紛れさせて正確な検査を阻害し、不正を隠そうとする行為をとったと見なされてもやむを得ない。 


 以上の4項目をもって、ドーピング検査は完了となる。
 何の問題もなく速やかに遂行すれば、個人認証1分、尿検査1分、愛液検査3分、便検査3分で、本来であれば合計8分で実施可能な検査である。
 したがって、各検査の間に多少の準備時間を要したとしても、検査時間として用意された10分以内には、すべての検査が完了していなければならない。

 しかし、今回の抜き打ち検査において、女子生徒たちは誰ひとりとして時間内にこのドーピング検査を終えることはできなかった。
 今回の抜き打ち検査では、正しい検体の採取を完了させることが優先されたため、すべての女子生徒が正しい検査手順で検体を提出できるまで、何度もやり直しが発生していたのである。
 結局、全員の検査が完了したのは、朝のホームルーム時間を遥かに超過し、1時間目が終わろうとするころだった。
 そして、1時間にもわたる検査の間ずっと、女子生徒たちは、がに股開脚姿勢というあまりにも恥ずかしいポーズをとらされ続けることとなった。
 検査開始からおよそ1時間後、ようやくその恥ずかしい格好の強要から解放されるかに思われた女子生徒たちだったが、彼女たちの恥辱の試練は、まだ終わりを告げないのだった。


「検査をしてくれた男子生徒の皆さん、大変お疲れさまでした。
 こんなにも粘り強く、そして入念な検査をしてくれて、とても感謝します」

「……さて、女子生徒の皆さん、検査開始前に伝えた検査時間を、だれも守ることができなかったわね。
 一体、どれだけ時間をオーバーしたと思っているのかしら?
 そして、検査中のあなた方の様子を見る限り、検査に協力的な態度をとっていたとは、とても思えませんでした。
 検査の結果は、後日発表しますが、今回の抜き打ちドーピング検査でのあなた方の態度を見る限り、検査結果のいかんにかかわらず、何らかの不正に関与しているという疑いがより強くなったと判断せざるを得ません」

「他の学年での検査実施状況も踏まえた上での判断となりますが、今回のドーピング検査で非協力的な態度をとり、不正の疑いをかけられたということは、職員会議において重要案件として審議することになります。
 あなた方には、それなりのペナルティが科せられることになることは避けられないでしょう。
 覚悟しておくことね。
 まずは暫定処分として、本日の授業はすべてその姿勢のままで受けてもらうことにします。
 そう、机の上で頭の後ろで手を組み、両脚をがに股に大きく開いたそのみっともない格好で……ね。
 椅子に座れない代わりに、オマンコとアナルに、バイブレータをプレゼントしてあげるわ。
 何一つ隠すことのできない、そのはしたない姿を晒して、たっぷりと恥をかきなさい。
 それから、その姿勢は、当然授業中の起立姿勢に該当します。
 男子生徒の皆さんは、机の上ですべてを晒して立っている女子生徒に対して、自由にどんなイタズラをしても構わないわよ。
 今回は特別に、授業中だけではなく、休み時間中にも女子生徒にイタズラをすることも許可します。
 いいですか、このイタズラもれっきとした『指導』の一環ですから、女子のみんなはそれを拒むような態度をとってはいけませんからね」

「……えっ?
 制服を返してほしい?
 トイレに行かせてほしい?
 ……何を甘えたことを言っているのかしら?
 あなた方は、今、禁止薬物使用の疑いをかけられた上に、その疑いを晴らすための検査を真面目に受けようとせず、あまつさえ妨害し、不正を働こうとした罪に問われようとしているのよ。
 そんなことが許されるとでも思っているの?」


 結局、女性教師の宣言どおり、女子生徒たちは全員、そのあまりにも恥ずかしいポーズから、その日一日、解放されることはなかった。
 そして、各学年の教室においても、まったく同じ光景が繰り広げられていたのであった。
 どのクラスでも、女子生徒5人全員が、裸のまま机の上にがに股で立っており、女の子の恥ずかしい部分のすべてを露にし続けるという、あまりにも惨めでみっともない姿を晒していた。
 そして、そんな無防備で恥知らずな格好をしている女子生徒に、男子生徒たちはあらゆるいたずらをしてもいいのである。
 男子生徒たちの餌食にならなかった女子生徒は、ひとりもいなかった。
 授業中であろうと休み時間であろうと、時間を問わず男子生徒たちによる「指導」という名のいたずらが、少女たちの恥部を、股間を狙い撃ちし続けたのである。
 その無慈悲で屈辱的な仕打ちに心の奥底で必死に抵抗しながらも、身体は耐え切ることができず、次から次へと、女子生徒たちは無様で恥ずかしい絶頂姿を晒してしまったのだった……。


 ……その日の放課後、今回の抜き打ちドーピング検査について、教師たちによる緊急職員会議が開かれていた。
 この会議での決定事項は、女子生徒たちの運命を大きく変えてしまうことになる。
 今回一件は、それだけ重要な意味を持つ出来事として、記録されることとなったのだった。
 


文章:closeさん
修正・挿絵:ロック


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