入寮式


 入学式の前日の夕方に、入学者は全員寮に集められる。
 まだこの段階では、少女たちはこの学園の本当の姿を知らない。
 少女たちは、皆この学園の非常に美しい外観と、新しい環境に心を踊らせてこの寮へ足を踏み入れるのである。
 

 少女たちは、まず寮に到着すると一旦食堂に集められる。
 ここで、寮についての説明と、そして部屋割りを教えられるのだ。
 まずは寮職員によって、以下のことを説明される。

 ・この寮が男子たちと壁一枚で隔てられていること。
 ・その壁のほとんどにはマジックミラーがはまっていて、男子側から丸見えになっていること。
 ・部屋のドアはすべてガラスでできていて、一切のプライバシーを持つことができないこと。
 ・この中で、3年間過ごし、女としての恥じらいを常に持ち続けて生活すること。
 

 この説明を聞いた少女たちは、皆絶句してしまうが、全員が事情はどうあれこのような学園に入ることを了承してしまっているため、一切の拒否は許されない。
 少女たちは、うなだれ、これからの生活に大いなる不安と恐怖を感じながら部屋割りを聞き、学園の制服を受け取ってから、ルームメイトとともに自分の部屋へと入ることになる。
 

 部屋に入った少女たちは、まず壁一面に組み込まれた鏡に驚く。
 そして、この鏡がさっきの説明にあったマジックミラーであることに思い至り、さらなる絶望を感じてしまう。
 もし、小さな鏡であれば、そこの部分を避けるなり、覆いを被せるなどして逃れることもできるだろうが、壁一面が鏡ということになれば、その全てを隠すことは到底無理である。
 また、寮の規則として鏡の前に物を置くことは禁止されており、もし、何かがおいてあったとしても、毎日の清掃時に必ず撤去されてしまう。

 少女たちは、この廊下からも壁からも丸見えの部屋の中で、緊張した面持ちで荷物の整理を始め、そして、この非常識な境遇をともにするルームメイトと打ち解けていく。
 

 部屋の整理が終わると、中にはトイレにいこうとする少女もいる。
 しかし、トイレに行った少女たちは、皆、赤い顔をして部屋に戻っていく。
 トイレと書かれたガラスのドアの向こう側には、仕切りも何もなく、ガラスの洋式便器が並んでいるだけの空間が広がっているのだ。
 さらに、そのガラスの便器の向こう側には、部屋の中にあったのと同じ、大きな鏡がある。
 きょうここに来たばかりの少女たちにとって、そんな中で、誰に見られるのも恥ずかしい行為である排泄をすることは到底できうるはずもない。
 皆、このトイレを1度は目にするものの、実際に使う者はしばらく現れない。
 しかし、どんなに我慢しても、いつかはここで恥ずかしい姿を晒さなければならないのだ。
 少女たちにも、そのことはわかっているのだが、今すぐに決心できる少女は一人もいないのだった。
 

 食事が終わると、大抵の少女たちは浴場に向かう。
 しかし、ここでも少女たちの恥辱はとどまることを知らない。
 まずは、脱衣場の大きな鏡。
 当然、マジックミラーである。
 この鏡を見ただけで、引き返してしまう少女は非常に多い。
 それでも、お風呂に入ろうとする少女たちは、この鏡の前でできる限り身を隠しながら衣類を脱いでいく。
 しかし、タオル1枚を持って入った浴場にも、同じように鏡があるのだ。
 しかも洗い場の鏡として。
 少女たちは、鏡の反対側にある、唯一身を隠すことのできる湯船につかる。
 そしてしばらく湯船につかってから、観念したように洗い場の方へと歩いていくのだ。
 そして少女たちは、恥ずかしがりながらも、マジックミラーの前で少しでも身体を隠そうと身をくねらせながら、体を洗っていかなければならない。
 

 お風呂から上がった少女たちにとって、次の問題はトイレである。
 1度はその使用を拒否したものの、もうこの時間まで来ると、我慢の限界に達してしまう少女も出てくる。
 体じゅうから湧き上がる尿意と羞恥心とをはかりにかけ、図らずも尿意に屈してしまった少女たちは、恐る恐るトイレに向かい、恥辱まみれの排泄を強要される。
 しかし、多くの少女たちは我慢して1日を過ごそうとする。
 それが、単なる問題の先送りに過ぎないことは皆承知の上であるが、まだ学園内部の過酷なルールの洗礼を受けていない少女たちにとって、排泄の姿を見られてしまうということは、決して容認することはできない行為なのである。
 ましてや、大便の方をする少女は誰一人としていない。
 

 夜もふけ、就寝時間が近づいてくると、少女たちは今まで感じたこともない感覚に襲われる。
 身体全体が火照ったような感じになり、自分の股間が不思議な疼きを発してくるのである。
 これは、少女たちはまだ知らないが、寮内に仕込まれた各種の催淫剤の効果のためだ。
 寮内には、お風呂のお湯、ボディーソープ、トイレのウォッシュレットなど、身体に触れる液体にはもれなく催淫剤が混入されている。
 そのため、知らず知らずに少女たちの身体は、淫らな感覚に支配されていってしまうのだ。
 また、お風呂もトイレにも行かずに、これらの液を使わなかった少女たちも、この魔の手から逃れることはできない。
 寮内を常に適温に制御しているエアコンの噴出し口からは、常時霧状の催淫剤が噴射しており、寮内の空気全体を淫らなものへと変えているからだ。
 まだ性の知識も経験もない少女たちにとって、これは未知の感覚である。
 しかし、決して耐えられるものでもない。
 とはいえ、誰に見られているともわからないこの寮の中で、人知れず身体の疼きを鎮める方法は一切なく、ましてや、身体の欲求の意味さえわからない少女たちにとっては、この感覚を鎮める術すらわからないのだ。

 入寮初日の少女たちは、身体から沸き起こる淫らな波動に戸惑い、苦しみながらも、どうにか自制し、悶々とした気持ちのままで眠りにつこうとする。
 しかし、いかに気持ちを抑えたところで身体の反応まで消し去ることはできない。
 布団の中では、少女たちの幼い乳首が痛いほどに勃起し、また、淫裂は生まれて初めての愛液を垂らして股間を淫らに濡らしてしまうのだ。
 少女たちは、ルームメイトを気にしながらも、押し殺した甘い吐息を漏らしながら、眠れない夜を過ごすのである。

 そのようにして、ほとんどの少女たちは、身体を淫らに疼かせ、身悶えながらも眠りにつくのだが、中にはどうにもたまらなくなり、布団の中で股間に手を伸ばしてしまう少女が出てくる。
 その手の知識を持っていない少女でさえも、本能がそうさせてしまうのだ。
 一旦秘部に手を触れた少女には、湧き上がる欲望を止めることは不可能である。
 はじめはどうにか恥ずかしい声を上げないように頑張るのだが、最後には、たがが外れてしまい、ルームメイトに恥ずかしい喘ぎ声を聞かれながら、自慰にふけってしまうのだ。
 そして、生まれて初めての稚拙なオナニーの末に、決して満足のいっていない身体を横たえたまま、羞恥まみれの眠りにつくのである。
 

 次の日、入学式に向かう少女たちは、初めて学園の制服に袖を通し、耳まで真っ赤に染め上げながら、寮を出ていく。
 ほとんどの少女たちは朝の排泄もしていない。
 1日じゅう尿意を我慢した少女たちは、学校で寮に数倍する辱めを受けることになるのだが、当の少女たちはその事実をいまだ知らない。
 こうして、聖女学園の寮生活が始まり、恥辱の3年間の幕開けとなるのである。
 

 なお、この段階で、寮でうんちをする少女は、まだ1人もいない。


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