| 今日学校で女子達が夢占いなんて話で盛り上がっていた はたから聞いていてふと思い出した事があった 子供の頃よく見ていた夢があった 何度も繰り返し見る夢 夢 何故だかそんな夢の事を考えながら歩いていたら 浦原商店の前に着いていた ガラガラ 相変わらず古めかしい音のする引き戸だ 中はしんとしていて 春先の外の光が入らないせいだろうか 少し空気が冷たい気がした 「誰もいないのか.....」 店さきを見渡し帰ろうと思ったところに 「いらっしゃい 黒崎さん」 呑気な声が聞こえてきた 振りかえると いつもの定位置に腰かけ扇子を広げている店主の姿があった (いつの間に) 普通の人間ならちょっとしたホラーかミステリー体験に思うだろう 「どうしたんすか?あっ、わざわざアタシに会いに来てくれたとか?」 「いや、ちょっと聞いて欲しいことがあって」 「そうっすか。まぁ立ち話もなんですからどうぞ」 そういって奥へと招きいれられた これまた古めかしいちゃぶ台?があって(うちじゃ、ノリツッコミ専用になるな) いつ見てもそう思う 「で、なんですか?話って」 お茶をもってきながら 向かいに座る 「あ〜大した事じゃないんだけど...ありがとう」差しだされたお茶に手を伸ばした 「今日学校で夢の話をしてる連中がいてさ」 「将来の?それとも眠っているときの夢ですか?」 「寝てる時の方」 「それで?」 「ガキの時によく見てた夢を思い出したんだ」 「どんな?」 「それが、なんつーかちょっとスプラッタっつーかホラーみたいな」 「人が殺されるとか?」 「そんなんじゃないんだ」 そうゆーのはテレビでもよく解説されてるし女子達もなんだかんだ言っていた 「ふ〜ん まあ夢って色々ですからね 例えばカラーとか白黒とか」 「カラーで見てた つーか一色」 「へぇ」 「アンタそうゆうの分かるのか?」 「まぁ多少は」 「夢ってやっぱ 意味があったりすんのか?」 「内容によりますね ただその日あった事を見ているだけとか その人の深層心理を映しているものとか 意味を知りたい?」 あれだけ同じものを何度も見た それはきっとその日の出来事って方じゃない 「意味のある方なんすね」 「何度も同じ夢を見てた」 「笑うなよ ガキの時の話だ」 「はいはい」 ニコニコとゆうよりヘラヘラ笑いで返事する 「で?」 「手足バラバラ死体の山の夢」 「ほぅ」 「川底の造りみたいになっている所に手足バラバラ死体の山があってそこから、血の川が流れて行くんだ」 「それで一護さんは?」 「俺はフェンス越しに上からそれを眺めてる 不思議と怖いとか可哀想だとかそんなこと何も思わなくて ただそれをじっと見てるんだ それも何度が見ているうちに ある日ショベルカーが出てきてゴミの様に山積みにしてた それで あれはゴミなんだって思った それからまた暫くしたら 視界にセロファンを張られた様に 見えるもの全てが真っ赤になってた 流石にちょっと驚いた」 「後ろにある店も 何を見ても真っ赤で...... そういえば人もいた でも死体の山を気にしている感じは無かった」 そんな夢だ いい夢だとは思わない けど怖くもなかったのは確かだ 何かに追いかけられてる夢のがよっぽど 怖かったから大して気にもしていなかった どちらかといえば今日まで忘れていたに等しい 「なんとなく気になっただけだから」 今まで誰にも話さなかった 変な奴だと思われるのも嫌だったし 自分の頭がホラーで出来てるのかと疑ったけど そんな気は全然なかった 「教科書で習った戦争で死体が積み上げられていく様が頭にこびりついていただけかもしれないな」 (捕虜の惨殺の仕方とか学校にあった漫画読んだりしてたし) あれは子供にとっちゃ結構 衝撃大きいだろ そんな付属まで思い出していた 多分そんなもんだと 自己解決しかけてたのに 「違いますね」 「何が?」 やっとすっきりした気分に水をさされる 「教科書とかテレビの影響ではないって事です」 「深層心理って方だって?」 「そうですよ 死体の山を見ていても怖くもなんともなかったのは、その死体が君自身だったからです」 「は?」 「死体に顔(頭部)はおありましたか?」 「.....無かった 手とか足ばっか...」 「顔の無い死体 それは一護さん自身の姿 だから怖くなかったんですよ」 「.....」 「そして死体はゴミの様に扱われていたんですよね?」 「それって?」 「いらない物だと」 「いらないもの.....」 「自分はいらない物だと 一護さんは自分で思っていたんですよ」 ああ そうか なんとなく納得出来た この十年近く 意味不明で片付けられてきた死体は俺だったんだ 「でも今はもう見てないんですよね?」 「もう ないな」 消えかけていた罪悪感 忘れたわけでも許されたわけでもないだろうけど 俺にはやることも 護るものも出来て その為に 強くなると決めた だから もう少しここに居させて欲しい 自分の居場所みつけられたから 「一護さん羊羹食べます?」 「食う!」 END |
| すいません またつまらない物を 勝手に一護に語ってもらいましたこの夢ですが 解説は心理学を専攻していたバイト先の人に語ってもらった まんまです もしこんな夢見ていた人がいたらこうゆう意味らしいです agawaはちょっと前までまともな夢を見たことありませんでした きっと頭の中の崩壊がそのまま出ていたのでしょう 廃墟の町 崩れた線路にホーム 足の踏み場の無いような滅茶苦茶な 風景しかなかったんですが 最近は崩れた町並みなんて一つも出てきません 色は相変わらず暗い けど...年取れば忘れてしまうだな きっと!! だから 怖い夢見てる人も安心して下さい |