私は、ファリンさんになんだか興味を覚えた。夕食後、
「すずか、ファリンさん借りるね」とファリンさんをリビングから私の部屋に連れ出した。
すずかは不思議そうな顔をしていたけど、OKしてくれた。
「どうしたの?フェイトちゃん」首をかしげて微笑むファリンさん。
「ごめんね・・・」私は、ファリンさんに抱きつき、首筋を撫でた。
「っ!?フェイトちゃん?」びくりと体が反応するファリンさん。私はかまわず、いろんなところを舐めるように撫でる。
「ひあっ!?や、やめて。くすぐったいよ」ファリンさんは体をよじる。
…継ぎ目が見当たらない。ひょっとして、私と同じなんだろうか。
ファリンさん私が何をしようとしているのか気が付いたようだ、
「私、一応人間だよ?お姉さまは自動人形だけど、私には血が流れてるしね」と屈託なく笑う。
「そんなことよりも、お返し」と今度は私がファリンさんに押さえられて、わき腹をくすぐられる。
「ファリンさん、ごめんなさい。やったことは謝りますから」今にも悶えてしまいそうなのを必死に我慢する。
「許してあーげない」ファリンさんは歌うように言うと、さらに脇腹をくすぐるスピードを上げた。
「あ、はは、あはははは、ちょ、ほんとにごめんなさひ、くふふふ」私がこらえきれずに声をあげると、
「さーこれからが本番だからねー」と脇や他の部分もくすぐり始めた。私がもがき苦しんでいるときになのはがやってきた。
「フェイトちゃ…あ、ごめんなさ−い」と何かを言いかけて戻っていった。いや、助けてよなのは。
私はファリンさんの太ももをぺちぺちと叩いて降参した。
笑いすぎで軽い呼吸困難に陥っていた私に
「ごめんね。お姉様と私のことはいろいろと言ってはいけないことがあるみたいなんだ」と、少し寂しそうな笑顔を見せる。
「ごめんなさい。私、少し知りたいことがあったから…」私は謝った。
「別に、謝らなくてもいいよ。おかげでフェイトちゃんの弱いところを発見できたし」
と、笑いながら私の脇をくすぐってくるファリンさん。ちょこっと触られただけで全身に鳥肌が立った。