戻る

[720]76 2005/10/09(日) 03:23:26 ID:vio6aRwj
[721]76 2005/10/09(日) 03:24:53 ID:vio6aRwj
[722]76 2005/10/09(日) 03:26:37 ID:vio6aRwj
[723]76 2005/10/09(日) 03:27:29 ID:vio6aRwj
[724]76 2005/10/09(日) 03:28:15 ID:vio6aRwj
[725]76 2005/10/09(日) 03:29:28 ID:vio6aRwj
[726]76 2005/10/09(日) 03:30:32 ID:vio6aRwj

4人組&はやて+ヴォルケンリッター遭遇! (仮題)

わたしたちは、すずかちゃんの付き添いで図書館に来ました。
「この本、結構面白いんだよ」とすずかちゃんが手に取り、アリサちゃんに渡します。
「へーそうなんだー」本を手に取りぱらぱらとページをめくるアリサちゃん。
横で説明しているすずかちゃんの話に適当な相づちを打ち、本を閉じる。
「ごめん、このジャンルは苦手みたい」とすずかちゃんに本を返す。
ちょっとしょんぼりしたすずかちゃん。私はその本を見せてもらった。
少しメルヘンチックなお話に興味を持ったので、
「わたし、これ借りるね」とすずかちゃんにいった。
「うん」とうれしそうな顔で頷くすずかちゃん。
隣にいたフェイトちゃんにも本を見せてみる。ものすごく興味を持った顔になった。
「すずか、こんな感じの本ほかにない?」すずかちゃんはフェイトちゃんを連れて、
そのジャンルの本棚につれて一つずつおすすめを見せていった。
気がつくと、借りられる限界以上の本を抱えていた。
「こんなにいっぱい借りられないよ」とすずかちゃんが苦笑いをする。
フェイトちゃんも困ったといった表情で抱えた本の表紙をにらんでいた。
「そこでにらめっこしてても仕方がないから、あっちの机で吟味すればいいじゃない」
しびれを切らしたアリサちゃんがちょうど一島空いている机を指さしています。
アリサちゃんが確保した机にどっさりと本を置き、どれを借りようか一生懸命吟味しているフェイトちゃん。
フェイトちゃんに簡単な、話の内容をぼかした説明をするすずかちゃん。
(相当読み込んでるんだろうな…)
山の中から適当に本を取り出してつまみ食いするアリサちゃん。
わたしは、そんな3人を愉快に思いながら、アリサちゃんに習って山の中から本を取り出した。
そんなとき、何かきこきこと車輪が回る音がこっちに近づいてきて、
「こんにちわ」とおっとりとした、しかし明るい声が聞こえた。
「あ、こんにちは。はやてちゃん」すずかちゃんが顔を上げ、車いすの少女に会釈をした。
「すずかちゃん、こんにちは。今日はお友達も一緒なんやね」はやてちゃんがにっこりと笑う。
「紹介するね。なのはちゃんに、フェイトちゃん。そして、アリサちゃん」
わたしたちは、すずかちゃんが紹介した順に簡単な自己紹介をした。
はやてちゃんも簡単に自身のことを紹介してくれた。

少し他愛のない話をしているとき、ふと、はやてちゃんが机の上を見た。
「こないに本を広げて、どないしはったん?」
わたしたちははやてちゃんに、フェイトちゃんが見たい本が借りられる限界より多くて、どれを借りようかと吟味しているところだと話した。
「じゃあ、この本なんかはどうです?」と山の中から3冊の本を見繕ってくれた。
フェイトちゃんは山の中から顔を上げて、渡された本を軽くめくり、満足した様子で
「うん。わたし、これ借りる」と微笑んだ。
机に積み上げた本を元の場所に戻してから、わたしたちははやてちゃんの捜し物を手伝った。
カウンターで本を借りたわたしたちははやてちゃんの車いすを押しながら、エントランスに向かった。
「フェイトちゃんとアリサちゃんって、外人さんなんやね」はやてちゃんが二人の目を見て話した。
「そういえば、そうだったけ。すっかり忘れてた」すずかちゃんがそういうと
「すずか、あんたって子は…」とアリサちゃんがジト目でにらむ、フェイトちゃんも
微妙に困ったような顔をした。
「まあまあ、押さえて押さえて」わたしがアリサちゃんをどうどうと抑えると、
はやてちゃんがクスリと笑った。
「うちにも外人さんが泊まってんねんけど、みんなええ人やで」はやてちゃんがそういい、
入り口に向かって手を振った。
「もう、うちはここでええよ。みんなおおきにな」とはやてちゃんが向かった先には、
そこには、金髪セミロングの女性と赤髪で三つ編みをした女の子が立っていた。
わたしは背筋がぞくぞくするのを感じた。女の子から殺気があふれてくるのが分かる。
少女が結界を貼る。周りの景色が変わっていく。いたはずの人がどんどん消えていき、
結界内部は魔法使いとはやてちゃん、アリサちゃん、すずかちゃんだけになった。
「シャマル。はやてを頼んだ。」無言で頷く女性
はやてを押したシャマルさんと入れ替わるように、バリアジャケットに身を固めた”騎士”がやってきた。
わたしとフェイトちゃんは、すずかちゃんとアリサちゃんを守る体勢をとる。そして、精神通話でユーノ君を呼ぶ。
「なのは、おまたせ」とフェレット形態で待機していたユーノ君がこっちに掛けてきて
人間形態になった。
驚いたように固まる二人。
「なのは、フェイト。これって一体どういう事?」アリサちゃんが怒ったようなおびえたような声で聞いてきた。
「ごめん、二人とも。話は後でっ。ユーノ君二人をお願い」わたしが言うとユーノ君は
「分かった」と言うと同時に結界を展開した。
よっぽどのことがない限りこれで一応大丈夫なはず。
向こうはすでに換装を終えている。
このまま変身したら、二人に正体がばれてしまうけど…。
わたしはフェイトちゃんと覚悟を決め、ジャケットに換装した。
「そんな…」短くすずかちゃんの嘆くような声が聞こえる。
「ごめん、すずか、アリサ。これがわたしたちの正体…」フェイトちゃんが横目で
つらそうに二人を見る。
そして、正面をむき直し、目の前の敵とにらみ合う。
しばらくの均衡の後、赤髪の少女がわたしに向かって飛んできた。
わたしも負けじと飛びかかり、杖を交差する。とたん、鋭い火花が飛んだ。
フェイトちゃんの方は、先にフェイトちゃんが仕掛けたみたい。こっちからでも明かりが分かるほど火花が飛んでる。
少しの間つばぜり合いをしていると、突然、
「ヴィータ、シグナムやめてっ!!」とはやてちゃんの声が聞こえた。
「シャマル、これは一体どうなってるんだ!?」騎士の方から怒号が飛んだ。
「ごめんなさい」と謝るシャマルさん。緑のバリアジャケットを着ている。
「ちっ」と少女が舌打ちをし、少女と騎士がわたしたちの元を離れた。
二人の目は、こちら側をにらんでいる。
「わたしは大丈夫だから、こんなのは無しやっていったやん。なのにどうしてこんな…」
はやてちゃんは目に涙をためている。デバイスをおろさない二人に向かって
「シグナム。武器を納め。これは命令や。ヴィータもやで」と一括する。
シグナムさんは渋々と云った感じで、デバイスをおろし、ジャケットを解除する。
なおもこっちをにらむヴィータちゃんに対しては、
「ヴィータ。うちの言うこと聞いてや。でないとうち、ヴィータのこと嫌いになるで」
と、強い口調で言った。
うっと言葉に詰まり、しばらくしてつまらなさそうにデバイスをおろし、ジャケットを解除した。
それを見たわたしたちも、武装を解除した。
「ごめんな、みんな。うち、こんなんで。なんかあんた達の敵みたいなんや」
はやてちゃんの目にたまった涙があふれている。それをぬぐおうとせずに、
「ごめんな、すずかちゃん。せっかく友達になれたのに。友達こんなひどい目に遭わせて。堪忍な。もう、仲良くはできへんな」必死に笑顔を作る。
ヴィータちゃん、シグナムさん、シャマルさんは気まずそうに顔を背けている。
「そんなこと無い!わたしたちは友達だよ」すずかちゃんが頬に涙の筋を作りながら訴える。
そして、はやてちゃんの前にいって、手を握り、
「だから、そんな悲しいことは言わないで」と笑いかける。
二人の様子を見て、とても心が痛んだ。わたしたちって、どうして戦ってるんだろうと。「でも、敵は敵だからな」と射抜くような目でこっちをにらむヴィータちゃん。
何か重大な決心を決めた目になっている。
「申し訳ありません、主。この戦いだけは必ず終わらさねばならない物ですから」
とシグナムさんも言った。
「わたしは補助しかできませんが、精一杯お相手差し上げます」とシャマルさんも言った。
今になって気がついたけど、一体この3人から発せられる悲壮感はいったい何なんだろう。

「この勝負、受けて立つよ」わたしが言う。フェイトちゃんも頷いた。
「なのはちゃん…」すずかちゃんが悲しそうな目でわたしを見る。
「今度は正々堂々と、手加減なしで行くから」フェイトちゃんが言う。
「じゃ、決まりだな」ヴィータちゃんが出口に向かうと同時に結界が晴れる。
シャマルさんとシグナムさんがそれぞれ頭を下げ、はやてちゃんの車いすを押していく。すずかちゃんは
はやてちゃんが図書館を出て行くまで、はやてちゃんの手をずっと握っていた。

その様子を後ろで見守っていると、後ろから
「なのは、フェイト。話を聞かせてもらえるかな」とアリサちゃんが怒った様子でしゃべる。
目からは涙があふれていた。
「できるだけ、人気のないところで…」わたしたちは、そのまま図書館を出て、
すずかちゃんの家に行くことにした。


戻る

Gポイントポイ活 Amazon Yahoo 楽天

無料ホームページ 楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] 海外格安航空券 海外旅行保険が無料!