明日......明日にはフェイトに会える。
あの時.....あの時の事を証明しなきゃ.....
執務官クロノの努力の甲斐あって、無事に無罪放免を得たフェイト。
行き場のない彼女はとりあえず、アースラに滞在していたが・・
なのはたっての希望により、高町家への居候が決定したのである。
「久しぶり.........その、、なのは・・・」
ちょっと照れが混ざったような小声で久しぶりの戦友への挨拶。やっぱりどこかぎこちない。
「久しぶりだね!フェイトちゃん!」
やや涙が浮かんだような潤んだ瞳で挨拶を返す少女。
二人はそのまま無言で抱擁を交わす。
「えへへ、変わらないね、フェイトちゃん!」
「ささ、上がって上がって!そうだ!家族を紹介するねっ」
「こちらフェイトちゃん。可愛いでしょー。フェイトちゃん、こっちは・・・・・・・
家族紹介の後、高町家にてフェイトという少女の歓迎パーティーが行われる。
終始笑顔が絶えない友人に少女もぎこちない笑顔を浮かべる。
まさかこの後に、あんな事が降りかかるとも知らずに・・・・
・・・・・・・・・・・・
「フェイトちゃん、どうだった?楽しかった?」
「そうだ、私ねー今日が楽しみで色々準備してたんだよー」
と、押入れから何か取り出すなのは。
「あった!えっと、これはこうして・・・・」
決して手馴れてはないが、順序よく組み立てる。
無表情の少女の前に出来上がったのは・・・・・・・
「なのは、、これなに・・・・?」
「まぁまぁいいから!細かい事気にしないでちょっとこっちに来て♪」
疑いの無い少女ですら不安を覚える笑顔を見せる友人に躊躇いながらも立ち上がる。
「そうそう、バンザイをして、ここに手を通すの。ちゃんと両方にねっ♪」
「よかったぁ〜サイズもピッタリだね。フェイトちゃんどう?」
どうとも言えない。少女はバンザイをしたまま動けないのである。
今更いうまでもないが、それは以前母親と呼んでいた人から罰を受けるときの格好。
「なのは・・・これ・・」
言いかけて少女は絶句する。
目の前の友達が手にしているのは・・・・そう、鞭。
「あの・・・」
少女が言いかけるのを遮って、
「フェイトちゃん。素敵な格好だね♪」
そう言いながらカエルを睨む蛇のごとく強力な威力をもつ笑顔を放つ友達と呼ぶ少女・・
「素振り」とよばれる動作をする度に空気を斬る音。
その全てが少女の奥底にあった恐怖心を引き起こす。
「覚悟はいいかな?フェイトちゃん・・・」
返答を待たずに手とそのしなやかな鞭を振り上げ、一気に振り下ろす。
ビシィッ!!!
「あひっ!!!」
思わず声を漏らす少女。自分と同じぐらいの歳の友達だったはずの子からの突然の行為に
理解を追いつける間もない。
「いい声だね、フェイトちゃん・・もっと愛してあげるねっ♪」
そう言うと次は軽く振りかざし、振り下ろす。さっきよりも早く・・・・
ビシッ バシィビシ ビシバシッ!!!
「あうっ!!・・・・な・・・の・・・は・・・・・・」
少女の歳相応・・いや、それ以上と言うべきか、白く綺麗な柔肌が徐々に赤紫に鞭の跡がつく。
それでも止まる事は無く、鞭は空中を舞う大蛇のごとく降りかかる。
少女にとっては永遠とも思える時間が経った時、友達だった少女はやっとその行為を中断する。
「フェイトちゃん?起きてる?寝ちゃあダメだよぉ。せっかくこんなに優しく可愛がってるのに・・・」
と、またも押入れに向かい、今度は瓶を持ってくる。中には赤い液体・・・
その中身を全く躊躇うことを知らないかの如く、相変わらずバンザイをしながら現実を逃避している少女に浴びせる。と・・・
「あひぃいいっぃーーーーー!!!」
声にならない・・いや、なってはいるが反射100%の悲鳴があがり、少女は現実に戻った。
「やっと起きてくれたね、酷いよ、寝ちゃうなんて。だからもっとしてあげるね♪あれ・・・?」
愛情表現・・とは到底思えない行為を再開しようとしたとき・・
「フェイトちゃん、おもらししてるよ〜」
少女のまだ肉がそれほどついてない腿から足を伝い、床まで侵略する聖水・・・・
それを見た友達だった少女はやっと少女を拘束から解放した。
「お漏らししちゃうほど嬉しかったんだね、もっと早く応えてくれればよかったのに・・・」
手械を外した途端、糸の切れた人形のように倒れこむ友達を支えながらそう言った。
「うぅ・・・な・・・なの・・は.......」
やっと得た両腕の自由。今までの苦しみから開放されたからか、栓の壊れた蛇口のように涙を流す少女・・。
「これで私達、友達だよっ♪」
そういったその時、目の前の友達は今までで一番嬉しそうだったとか・・・。