「、はぁっ、・・・はぁっ・・・」
もう、走れない・・・
彼女は一人だった。
動物病院で、黒い、よく分からないものと対決していた、喋るフェレットを抱きかかえて。
その、思念体に追い立てられて。
気付いたら。
フェレットも、赤い宝石も、手の中から無くなっていた。
「・・・だ、誰か・・・」
誰も居ない。
空高くから淡い光を投げかける、月だけが、見ていた。
そして。
「・・・!!!」
アカイ眼をぎらつかせた、そいつが。
少女を見下ろしていた。
歯が、がちがち鳴る。睨みつけられ、カラダが動かない。
思念体は、眼下の震える獲物を満足げに睥睨すると。
細い触手を一つ、ゆっくりと伸ばした。
「ひぃっ!」
禍々しいソレに、頬を撫でられる。べちゃり、と糸が伸びる。
一気に殺さず、じわじわと嬲るつもりか。
見開かれた瞳の輝きを、絶望が取って代わった。
いつの間にか数を増した無数の触手が、少女を組み敷く。
「あ・・・、あ・・・」
もう逃げられない。
もう逃げられない。
眼だけ動かして。
触手が上着のすそを掴み、下着ごとゆっくりとたくし上げるのを、見ているしかできない。
臍。
「あ、ああああああ・・・」
なだらかなすそ野。
「そんな・・・」
低い丘。
「い、いや・・・」
慎ましやかな頂。
「嫌ああああああっ!!」
首をぶんぶん振って、拒絶の意思を表そうとするが。
そんなものにはお構いなく。
触手群がいっせいに襲い掛かり、上着を全て引きちぎった。
「っ、やだああああああっ!」
家族でも、友達でもない、人ですらない相手に曝され。
恥ずかしい、と訴える間もなく。
「や、やめてえっ、私の胸、揉まないでっ!」
両胸をゆるゆると揉まれる。
ぐちゅぐちゅと這い回る気味悪さに、涙さえ出てきた。
触手の動きが変わった。
「ひああ・・・」
捏ねられ。
「痛いっ!」
捻り潰され。
「あうう・・・」
優しく撫でられる。
「な、なんで・・・?」
見る間に、頂が自己主張し始める。と。
「あぁあ・・・」
新たな攻撃目標を発見した触手に、いたぶられる。
「もう、もう・・・」
許して、との懇願をつき返すように。
口元に、一際大きな触手が突きつけられ。
「ん、んぶううぅううぅっ!!」
小さな口をこじ開け、巨大なモノが突き進む。
口内いっぱいを占領したソレのおぞましさに、寒気が走る。
「う、う・・・んぶうううぅうぅうっ!」
突然に、動き出す。口から出て行くかと思いきや、最奥まで突かれる。
次第に速くなる動きに、喉奥まで明け渡してしまう。
「んーっ、んんんーっ」
極力、考えまいと固く目を閉じるが。
「っ!!!!!!」
奥に、どぷどぷと、何かが。
吐き出すことも出来ず、胃まで全て滑り落ちていく。
満足げな触手が出て行く。
途端に全て吐き出してしまおうとするが。
「うあ、ああ・・・も、やめてえ・・・」
取り囲んでいた触手が、我も我もと殺到する。
「んう、んん・・・」
口内で暴れる触手のほかにも。
体中、撫で、弄られる。
何も言えず。
2度目、今度は口内をいっぱいにされ。
周囲の触手も一斉に、少女に向かってぶちまける。
「ああ・・・」
頭から、シャンプーかボディソープのボトルを2,3本被ったように。
真っ白に穢された少女は、泣く泣くおぞましいソレを嚥下した。
「!!、嫌ああああああっ!」
スカートも奪われ、小さな下着も、邪魔だと言わんばかりに引き千切られ。
情緒も何も無く。
凶器が、幼い割目に照準を合わせる。
「あ、あ、あ・・・」
壊される。
顔面蒼白で震える少女に、しかし、敵は侵略を開始した。
「うわ、うわあああああああああああっっっ!!!」
潤滑油は触手のヌメリのみ。
あまりに小さい入れ物に、あまりに大きな肉が押し入っていく。
「痛い、よお・・・」
ようやく処女膜まで到達した凶器だが、すでに血に濡れていた。
だが、それを物ともせず、膜を突き破る。
「ああああああああああああああっっっ!!!」
ずぶずぶという音が、少女の耳にははっきりと聞こえた。カラダがばらばらになる音だ。
奥まで侵攻したと思いきや。
「う、動くのやだあっ!うごかないでえっ!!」
アカい凶器が律動を開始する。
ひいひい泣き喚く少女を押さえつけたまま。
未発達の筋肉が、必死に締め上げるが。
そんな抵抗など、効きはしない。
「あああ、ああ、あああ・・・」
呻く少女は、体内から更に増した圧迫感に気付いた。
それが何なのか気付く前に、恐ろしく粘度の高い迸りが、膣内に叩きつけられた。
全く力なく、横たわった少女。
凶器と一緒に、紅みを帯びた驚くべき大量の白濁液と、申し訳程度の粘液が排出される。
「ぅぁ・・・・・・」
もう、何も分からないし、何も分かりたくない。
少女は、意識を手放し、ゆっくりと、思考は闇に沈んでいく。
凄惨な陵辱劇は幕を閉じ・・・・・・るワケが無かった。
「い、いああああああああああああっっっ!!!」
真下から内臓ごと揺さぶられる衝撃に、むりやり意識を覚醒させられる。
「いい、痛いいいいっ!もう、やめてええええっ!」
成熟していない子宮の入り口を、強引にこじ開けられ。
ずぼずぼと出し入れされる。
太ももに触手がしっかり巻きついているので、少女は叫ぶことしかできない。
程なく2度目の射精が行われ、母の海は、文字通り真っ白に塗り潰された。
「ああ・・・」
あふれ出る白濁に栓をするかのように、新たな触手があてがわれる。
もう、ゆるして。
それが聞き届けられることのない願いだということは理解している。
もう、寝させて。
今も続いている陵辱のことも頭から追い出して、
「!!!、嫌嫌嫌嫌ああああああっ!」
楽になる方法など、用意されていなかった。
「そこ、そこ違ううううっ!やめてえええええっ!」
肉の赤みを失うほど、拡げられた幼い秘裂。
そこからさほど離れていない不浄の孔が、次の哀れな獲物となった。
「痛いいいいっっ!!いたいよおおぉぉぉっ!」
必死に尻の力を抜き、すこしでも痛みを和らげようとするが。
ぐいぐいと逆流してくる凶器に併せ、鋭い痛みが走る。裂けているのだろう。
「ゆ、ゆるしへぇ、・・・・・・」
前と、後ろから、内臓をぐちゃぐちゃにされる。
ごりごりと、2本の触手は我が物顔で少女を蹂躙する。
激しい突き上げに、がくがくと、少女の顔が揺すぶられ、涙と涎を撒き散らす。
もう何度目だろう。
胎内の熱い奔流を感じつつ、少女はとうとう、意識を失った。
「ぁ、ぁ・・・・・・」
指一本すら、動かせないで。
一帯を包む、すえた臭い。
カラダが浸かる、辺り一面の白い海。
今もまだ、カラダから吐き出され続けている。
前の孔も、後ろの孔も、まったく元の形を覚えていないが。
四肢を力なく投げ出した少女には、もう、全てが、どうでもよかった。
少女は再び、意識が拡散するに任せた。
誰も居ない。
空高くから淡い光を投げかける、月だけが、見ていた。