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[459]430 2006/01/21(土) 20:21:02 ID:Ej8CfIiF

シグナム その後(仮題)

 数日後。八神家玄関にて。

「ただいま戻りました、わが主」
「ああ、おかえりシグナム。おつかれさまやったなあ」

 任務を終えシグナムが主の元へ帰宅すると、はやては笑顔で出迎えてくれた。
 優しい笑顔を浮かべるはやてに、シグナムは満たされたような気持ちになる。
 帰ってきてよかった。単純だがそう思えるのが幸せだった。
 その時までは。

「あ、そうや、シグナム」
「? なんでしょうか?」

 優しい笑顔を浮かべたまま、はやてはとんでもないことを言い出した。

「クロノくんを強引に説得して無茶やったんやって? あかんよ、そんなことしたら」
「な、なぜそれを?!」
「ザフィーラが通信で教えてくれたんよ」

 ものすごい勢いで振り返るが、ザフィーラは既に犬の姿で横たわっていた。おのれ畜生め。

「まったく、あかん子やなあ、シグナムは……」
「も、申し訳ありません……」
「ん。じゃあ、反省しとるようやし、これで勘弁してあげるわ」

 にこにこと笑顔を絶やさない主の手の中に在るのは、色とりどりの鮮やかなリボン。
 シグナムの血の気が引いた。

「あ、主。それは……?」
「シグナムに迷惑かけられたクロノくんが罰を受けたんやから、シグナムも同じ罰くらい受けなあかんよなあ」
「い、いえ、しかし、あの……」
「シグナムはどの色が似合うんかなあ、色々試してみなあかんなあ……」

 じりじりと笑顔のままにじりよってくる彼女の愛すべき主。
 じりじりと怯えを見せてずり下がる守護騎士。

 そんな折、ザフィーラからの念話が届いてきた。

(信頼とはいいものだな、シグナム)

 ……黙れバカ犬。


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