ある平和な昼下がり、昼食を終え元気に教室から飛び出す男子生徒や、おしゃべりに夢中になる女子生徒
聖祥小学校の昼休み時間
なのは・フェイト・はやてのいつものメンバーも食後のおしゃべりを楽しんでいた
「したら、ヴィータがシグナムのデザートまで食べてもうてなぁ。シグナムが必死に怒りを抑えながら、『き、騎士が食べ物の事で怒るなど、はしたない真似はしない!』って強がっとるのがまたおかしくて・・・・」
「あははは・・・・ヴィータちゃん怖いもの知らずだからね・・・・」
「ほんまになのはちゃんの言う通り、ヴィータは怖いもの知らずや。」
「でも、シグナムがデザート取られた事で怒るのって、意外・・・・」
「うん。シグナムさんっていつも冷静でしょ?だからちょっと想像つかないね。」
「フェイトちゃんは戦闘中のシグナムは色々知っとるけど、普段のシグナムはあまり見たこと無いねんな。」
「うん。だから普段のシグナムってどんな感じが知りたいな。」
「そやね、今度の休みはうちで集まろか。」
「うん!そうしようよ!」
「私も賛成。」
そんな楽しいおしゃべりの途中で、クラスメイトの女子がフェイトに話し掛ける
「ねぇねぇ、フェイトちゃん。」
「ん、なぁに?」
「フェイトちゃんって確かお兄さん居たよね?」
「クロノの事?・・・・・・うん、居るけど。」
「やっぱり・・・・・」
おもむろに、女子生徒はフェイトの耳に口を近づけ小声で話す
「ねぇ、だったらさ、今度お兄ちゃんの部屋の#####を探してみて。・・・きっと#####が見つかるはずだから・・・・」
「えっ!? だ、駄目だよ!!そんなの!!!」
顔を真っ赤に染め、思わず叫ぶ
「え~?絶対見つかるからやってみてよ〜」
「だ、だから 絶対ダメェ!!」
両のこぶしを胸元に揃えながら必死に叫ぶ
「あ〜ぁ・・・・じゃぁ、しょうがないかぁ・・・」
フェイトの渾身の拒絶にしぶしぶ女子生徒は帰っていく
「フェイトちゃんどうしたの?」
フェイトの様子が明らかにおかしいので、なのはが心配そうに尋ねた
「え!?だ、大丈夫!何でも無いよ!うん。」
「そ?そう?」
なのはもはやてもそれ以上は聞かなかった
(く、クロノの部屋のベッドの下・・・・・ううん!絶対にそんなことない!クロノがそんなモノ持ってるわけない!)
1人顔を赤くしながら、フェイトは自問自答を繰り返す
そんなこんなで昼休みは終わりを告げ、午後の授業へと入っていくのだった