今私はすずかの家の上空にいる。アリサは私の胸元にしがみついている。
家を出たときはパニックを起こしていたようだったけど、今は落ち着いている。
私は結界のはられた場所を目指した。建物の影からなのはたちの姿が見えた。
どうやら苦戦しているようだ。
そのとき、攻撃から離れていた影が飛び上がり、なのはたちに襲いかかった。
私は近づきながらバルディッシュを掲げ、
"Photon lancer Full auto Fire"なのはたちから敵を退ける。威嚇射撃の一発がノエルさんに当たった。
動きが一瞬止まり、かすかな機械音が聞こえた。私はなのはの元へ寄り、アリサをおろした。
「ありがとう、フェイトちゃん」なのはが言う。うん、と私は軽く頷いた。
私は後ろに下がったアリサに杖を起動するように促した。
「…わかった」と返事しアリサがデバイスを強く握る。手を離し杖に変形した後、
バリアジャケットに換装された。アリサは自分の姿を見回して、やっぱり恥ずかしそうにしている。
再びノエルさんが動き出し、影二体も横に並んだ。私はなのはの横で構え、
二人も私たちの後ろで構えをとった。なのはからテレパスが聞こえる。
<<アリサちゃん、すずかちゃん。私たちの指示に従って動いて。練習している暇はないみたい。>>
二人は動揺している。無理もない話だと思う。アリサには私の補助になってもらうことにした。
<<わかった。どうすればいいの?>> ・・・まず、自分の飛ぶ姿を想像して、杖に念じて。
しばらくするとアリサの体が浮かぶ。なのはも同じことをすずかに教え、向こうも成功したようだ。
<<それじゃ、すずかちゃん、ついてきて>>二人が動き、私とアリサはなのはの反対へ移動した。