[1]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 11:27:53 ID:z7oBnv7i 魔法少女、続いてます。  ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。 『ローカル ルール』 1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。 2.エロは無くても大丈夫です。 3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。   あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。 【補記】 1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。   ・オリキャラ   ・原作の設定の改変 2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。   ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです) 『マナー』 【書き手】 1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。   投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。 2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。   SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。 3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。 4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、    「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。 【読み手 & 全員】 1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、   読み手側には読む自由・読まない自由があります。   読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。   書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。 2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。 3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。   頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。 4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。   読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。 リンクは>>2 [2]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 11:31:39 ID:z7oBnv7i 『リンク』 【前スレ】 ☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第25話☆ http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1187488516/l50 【クロスものはこちらに】 リリカルなのはクロスSSその14 http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1188222989/ 【書き手さん向け:マナー】  読みやすいSSを書くために  http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5301/1126975768/ 【参考資料】 ・Nanoha Wiki  http://nanoha.julynet.jp/ ・アリサだもんっ!  ttp://homepage3.nifty.com/damenahito2000/ (キャラの一人称・他人への呼び方がまとめられてます) ☆魔法少女リリカルなのはエロ小説☆スレの保管庫  ttp://red.ribbon.to/~lyrical/nanoha/index.html  (旧)  ttp://wiki.livedoor.jp/raisingheartexcelion/d/  (wiki) [3]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/29(水) 11:55:21 ID:LM2Aiidb スレ立て乙 [4]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 12:22:11 ID:apFflzQc 乙 [5]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 12:22:52 ID:GALsv+6i >>1    lヽ  ,、,、./    ,-、),-、   , '´ ⌒、ヽ    <)' ~´ハバ    Y ;' A`) .  l(((!((("メi .    /゙Y /^ヘヘYヘ    | イノリノハ)) : : : :`ヽ/´ ̄ ̄ 从^ヮ^ メij .刀.、/,ィjミノレハ从リヾ   .,'`》'´⌒`彡   ノ.人l|゚ -゚ノl| .  : : : : : : : : : : : : : : :、:\/: : : く+ハ(!`Д´ノハ+>/ ,ィ∝ノノ)))))      /:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ヘ\: : : : : : : ∪: :∪ : : : : ( ( ゝ(l!゚ -゚ノ|l     l://.:.:/.:./ .:./ .:l.:.:,'.:.:{:.:.:.:.l.:.:ヽ.:.:.Vl:/ , ミ ´.⌒.^ 、: : : : : : ,(_: :_:<(^!!つつ       /.:.:/.:. l:.:.:.!>ト/{.:.ハ.:.:斗<:l:.:.:.l.:l. ⌒(((从从〉*⌒`7>f^⌒ヾY⌒> .      l.:.:/.:.:.:.|:l.: レ仟圷ヽl ヽfチ圷 |.:.:l:|    |l゚ヮ ゚ノ|l ! xくけ从ハル=ト< .      |:/!.:.:.: 从.:.{. V;;リ    V;;リ 'j.:.,' |    ⊂!卯(⊃t/: : : :.リ、∀`*リハヽ ....    j:ハ.:.:..・ト :.ゝ   '    /.:/レ| _ . 〈_|_ヽ.> /: : : : セ二/  ,-' ̄ ̄ ヽ          '´.r===ミ彡  V 7   彡'.:.∠ =。= ヘ. し'ノ /: : : : /      ( ((ハル ヽ/ ̄ ̄⌒ヽ        ノ !リノノ))))|ヽ.   ´ , イ! .:./i !!ノリノ))》.  ,': : : : /.       `ゝ^o ^ノ√i (《レノリノハ) ) .       (  |.|゚ ヮ゚,l|ゝ . ト≧≦ュ| リ/ ノi゚リ.゚ ヮ゚从  i: : : : {    、 _☆ミつ介》ヽ :: ヾ #`‐´ノ ..      ∪ ̄ ̄∪ /|, '´⌒"vヽ、_.(つ)Ψ(^つ  {:, -===、アヘヘ `ヘ___ノ: : : <( つ[!;つ        /ヽ::::::::::::::::/⌒(从从-;*⌒:::::::::::::::: ̄ヽ    {7/^ー^ヘ.ノ八从ハ : : : :∠† _(†ヽ彡        |:::: ヘ ̄ ̄ {___ ル-_-*リ|(_j ̄ ̄"メ:::::::::|    ∨ifノハヽhリ・ヮ・ノn : : : 又 !从从))))        |::::{ \   /' ∪⌒∪ \   ./ l::::::::|     ルl| ゚ヮ゚ノル!弁{ ン ̄.〈y.リ(l|゚ -゚ノ|l!      /ll::::}\ ∨ \  ,VCV  ∠ _∨ |::::/ハ      / ,_厂})){ヒつつ   〈y ⊂^)!†i(^つ      { }}:::::ン  ̄}__/ ̄`^<_/ /,弖  l ::{{ }    / /_j_j>j       ¥ 《/、,、,、,ヘ¥      V__/   / /   /:/`\r'〃ニフ   }::V/.    ん'(_ノノ、ノ         .`~じフ~      {´ /了 ̄|l   /:/      ̄ ̄`ヽ ヽ:/ [6]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 12:27:16 ID:DGp/I9iY 1乙なの [7]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 16:04:23 ID:0Ma/2Qle 乙だ! 乙してやるぞ!! [8]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 18:19:26 ID:sS+n1qB0       /: : : : : : : : : , ' ´ : : : : : : : : : : : : : \/: : : : : :ヽ,       /: : : : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : ヽ, : :ヽ: : : : : : : : ',     /, -‐‐/: : : :/: : : : :/: : : : : : : : : : : : : : :',: : :|: : : : : : : : :l    /  /: : : : .:/: : : : :/|: : l: .: .: : : : : : : : : : :|: : |: : : : : : : : :|      /: : : .:/: : | : : |: / .|: /|.: :|.: :八: : |: : }: : |: : |: : : : : : : : :|     ./: .://: : : | : : レ'\レ |: 八//∨|: /.: .:.|: :/.: .: .: : : : : :| >>1乙だ!     {: :/  |: : l: :|: : :/下心、V   ィチ心レ }: :/.:/|: : : : : : : : : | さあ!喧嘩だ! .     ∨   |: /|: 八: :l. 込ソ    込ソ 〉/: :ハ/ .l: : : : : : : : : | 喧嘩をしようぜぇ! .          レ レ'|: :ヽ|    ,      /: :/ノ  |.: : : : : : : : :|            l: :/∧     r-、 / ̄ ̄ ̄`ヽ、| : : : : : : : : |            ∨/: /\   `ー'/   , -‐‐  \: : : : : : : |                {.: |.  `ト--{   /       ヽ: : : : : :|             ヽ|  _,ノV´ ̄`T ヽ  , -‐     l: : : : : | .      , -‐──一'7´/ {.   └‐ノ/        |: : : : .:|       / , -‐─一'7  レ'{\─‐<_/   , -‐‐  ∧: : : : |      ./ /        {   | .厂|\   ヽ/     / }: : : :| [9]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 20:22:43 ID:QVB3gOaF スレ立て乙です♪ [10]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 21:35:30 ID:kcwZhVyX >>1め、天稟の才がありおるわ [11]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 21:47:16 ID:clBkB+Pw >>1すれ立て乙ー >>5もはや何処に誰がいるのかわからに俺に誰か説明してくれ…… [12]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 21:55:01 ID:HzLroTb1 >>1乙 さうて、それでは一本投下ー ユーノ×なのは 一応エロ有り、若干凌辱風味。 エロは期待しないでくれ、すまん。 [13]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 21:56:54 ID:HzLroTb1 『ユーノ君、本当にごめんなさい!』  電話の向こうから聞こえる彼女の声。  ほんとの本気で謝っている、悲しげで苦しそうな声。  それは、よく解ってる。よく解ってはいるのだけれども……  僕は彼女に気取られないように溜息を吐き、出来る限り優しい音色でそれを受け入れる。 「いや、いいよ仕事だもの仕方ないさ」 『ユーノ君……ありがとう……』 「いいってば、仕事がんばって」 『ごめんね。次は絶対に行くから』 「うん、期待してるよ。それじゃ、おやすみ、なのは」 『おやすみなさい、ユーノ君』  少し躊躇う様な、名残惜しいような複雑な間をおいて、携帯からはなのはの声の代わりに無味乾燥な電子音が流れる。  もう一度、今度は誰にはばかることなく大きくため息を吐くと、僕は携帯のボタンを押し始めた。  また、予約をキャンセルしないといけない。  今夜の晩御飯、どうしようかな……僕は店の人が電話に出るまでの間、そんなどうでも良いことだけを考えていた。  スパニッシュフライ  時空管理局機動第六課は非常に忙しい部署だ。  本々が、様々な状況下で迅速に行動できるというコンセプトと名目で設立されたソレは、政治的な基盤も非常に脆い。  だからこそ、そこに所属する隊員達は常に自分達の有効性を他の部署にアピールし続けなければならず、交代要員もいない彼女達は日々ハードワークを強いられていた。  特に高町なのはと言えば、エースオブエースの二つ名で知られる腕っこき、そんな彼女の元には様々な事件が飛び込んでくるわけで、今日みたいな日など日常茶飯事だと言える。 「だからって、5回連続ドタキャンはキッツイよなぁ」  管理局から割り当てられた自分の部屋で、ユーノはスーツを脱いだ楽な格好でソファに身を沈めていた。  最後になのはとデートをしたのはかれこれ九ヶ月前、それだって途中でなのはが呼び出しをくらい、途中どころか最初の食事をした時点でオジャンだった。  無限書庫の司書長という立場にあるユーノだって、そうそう休みがとれる立場では無い。  ましてや、彼女と休日を合わせようなどと思ったら、それはもう部下を巻き込んで大変な努力をしなければならないのだ。  勿論、責任ある立場にある彼が私情で部下に迷惑をかけるなどと言う事は滅多にないのではあるが…… 「アルフ達の好意、無駄にしちゃったな」  そう、事の起こりは自分の手伝いをしてくれているアルフが、どこかから六課のスケジュールを入手しきた事だった。  高町なのはの休日が近いと判るや否や、書庫の司書達が団結して無理やりの内に仕事を終わらせ、それで漸くとれた半日だけの休み。  彼女が悪いんじゃない、そうは解っていても沸々と心の中で黒いものが沸き立つのを感じる。  どこにもぶつけられない、それ故に余計に膨れ上がってゆくそれを、ユーノは抑え込むようにそのまま眠りについた。 [14]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 21:57:45 ID:HzLroTb1  機動第六課のオフィス。  いつもならば、ここでは三人の幼馴染が部隊運営に関する事で厳しくも和気藹々とした雰囲気で仕事をしていた。  しかし違う、今はもうなんと言うべきか途轍もなく居た堪れない空気の中で、ペンの走る音だけが響いている。  黙々と、ひたすらに報告書を片づける親友を見てフェイト・T・ハラオウンはもう泣きたくなっていた。  アルフに、自分達……正確にはなのはのスケジュールをリークしたのは他でもないフェイトであり、この数か月まともに逢うことすら少ないユーノとなのはの事を想っての事だった。  その計画に、アルフだけではなく無限書庫の面々も全面協力してくれてると聞いた時、彼女は改めて情の暖かさを知ったのである。  ……肝心かなめのこの日に、変な横やりさえ入らなければ。  それはちょっとした、とある次元世界への調査だった。  ロストロギアが絡んでいる「かもしれない」というレベルの、本来なら機動六課に回ってくるようなレベルではない仕事。  ぶっちゃけ、こんな任務にエースオブエースを投入するなど無駄以外の何物でもないという程度だったのだが、運悪くライトニング分隊が別件で出撃中だった為、スターズ分隊に御鉢が回ってくるハメになり。  そしてどういう訳か知らないが、今日中に報告書を出せという無茶なお達しが来たのである。  無論、なのはとユーノの約束があった事を知っているはやては抗議したのだが、まさか「今日は部下がデートがあるので仕事できません」などと言えるはずもなく、泣く泣くその命令を聞くことになった。  この嫌がらせ臭い命令に、はやてはあの鬚面中将の笑い声が聞こえたような気がしたが最早後の祭りである。政治的駆け引きとは後手に回った方が間抜けなのだ。  こうした状況に、責任感の強いなのはが皆を見捨てて自分だけ遊びに行く事など出来るはずもなく、折角のデートが丸つぶれになってしまう結果となった。 「はやてちゃん、こっちの報告書終わったよ」 「……あぁ、すまんなぁなのはちゃん」  きっと今日この日を何よりも楽しみにしていたに違いないのに、それを億尾にも出さない親友兼部下の態度にはやては半泣き状態である。  時計は既に11時を過ぎ、本当に「今日中に提出する」だけできっとおえら方の目には入らないであろう紙の束を纏めはやては盛大に溜息をついた。 「すまんなぁ、なのはちゃん……」 「もう、はやてちゃんのせいじゃないでしょ」 「せやけどなぁ……」 「もういいってば、ユーノ君も判ってくれると思うし」 「なのはちゃん……」  笑顔なのが、はやてとフェイトの心に余計に痛かった。 「ごめんね、今日はちょっと疲れちゃった。先に上がっていいかな?」 「ん、もちろんや」 「あ、うん。大丈夫、私もコレ書き終わったら戻るから、ゆっくり休んで」 「それじゃ、ごめんね、二人ともお疲れ様」  なのはは、二人に手を振ってオフィスを後にする。  深夜の管理局には未だに灯りが多く付いているが、それらの大半は警備の当直者であってこの時間まで業務を続けている者は殆どいない。  そんな中、なのははミッドチルダが見渡せる大きな窓の所まで来て、先ほど上司がそうしたように、そしてそれよりも遙かに深いため息を吐いた。 「判ってくれる……か、どの口が言ってるんだろう」  約束の時間に行けないという連絡を入れた時、彼の言葉の裏にあった落胆をなのははしっかりと感じ取っていた。  それでも、無理をして明るく勤めている事も。 「ユーノ君」  彼の名前を口すると、思わず胸が締め付けられる。  彼は、自分を薄情で冷たい女だと思っていやしないか。恋人よりも仕事を取るような、酷い女だと思っていないだろうか。  付き合い始めたころに、お互いが会える時間が少ないことなど判り切っていて覚悟していたのに、いざこうしてみると想像をはるかに超えて辛いことだった。  もしかしたら、捨てられてしまうかもしれない。  10年間抱き続け、そして実った想いも、たった9ヶ月会えないだけで全て終わってしまう。  そうなったとしても、それは自業自得だ、言い訳のしようがない。  それでも、なのはにはそれが途轍もなく恐ろしいことのように思えた。 [15]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 21:59:47 ID:HzLroTb1  無限書庫は広い。  曲がりなりにも「無限」と称されるだけあって、そこには膨大という言葉すら生ぬるいほどの書籍が収められている。  そんな無限書庫ではあったが、ここ数日はあるまじき事にその隅から隅まで重苦しい空気で満たされているという事態に陥っていた。 「アルフ、この本をT−1155516−11211421に納めてきてもらえる?」 「う、うん。分かったよユーノ」  淡々と、何時もどおりに仕事をこなすユーノといかにも居心地がわるそうなアルフ。  この無限書庫の中で、先日の事を後悔していない人間は一人としていない。  誰もが思う、調子に乗ってデートの事など聞かなければよかったと。  帰ってきた言葉は実にあっけらかんと「うん、結局無理だったんだ。皆、ごめんね」  これでどうしろと言うのだ、本人が落ち込んでくれていた方がまだマシだ、なんでアンタは仕事に来てるんだ、自棄酒の二日酔いで遅刻していてくれればこっちも対処のしようがあったのに。  口には出さないが、実に何時もどおりな上司に向かって、部下たちはそう思わざるを得なかった。 「皆、手が止まってるよ!」  書庫のに、ユーノの声が響き渡る。  その一喝に首をすくめ、司書達は自分の勤めに戻るが、やはりチラリチラリと司書長の方を気にするのを止められはしなかった。  特に付き合いの長いアルフなどは受け取った本を戻す事も忘れ、ユーノの傍を離れようとしない。 「アルフ、君まで……」 「だって、だってユーノ」 「大丈夫だよ、こんな事いつもの事じゃないか」  ユーノは微笑みながらそう言って、また自分の仕事に没頭する。  だが、その背中に付きまとう寂しさを気づけない程、アルフは節穴では無い。  アルフは俯いたまま、ユーノに渡された本を指定された本棚へとしまう。  その時、彼女の瞳は本来ならば其処に居る筈のない人物を捉えた。 「フェイト?」  自分の主である女性の姿を認め、アルフは首をかしげる。  なのはと同様、忙しい身であるはずの彼女が何故ここに居るのか。  なにはともあれ、愛する主を出迎えなければとアルフは彼女の元に向かい……そして数分の後、興奮したように司書長の元に飛んで行った。 [16]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:01:02 ID:HzLroTb1 「ほんとに、いいの?」 「なんや、遠慮することなんて何にもあらへんのやで?」 「そうだよなのは、これはなのはに対する正当な対応なんだから」 「う、うん……でも」 「なんだよ、いつまでもグジグジグジグジ、あたしらだけじゃアイツラを鍛えられねーとか思ってんじゃねーだろうなぁ!?」 「そ、そんな事ないよ」 「じゃあ、これ以上は言いっこ無しだな!」  ヴィータに無理やりに言いくるめられ、なのははそれ以上何も言えなかった。  はやてが、本来なのはがとる筈だった休暇をスケジュールを詰めに詰めて無理矢理捩じ込んだ事を責めるような無粋な輩はここにはいない。  明日一日中ずっと、なのはには休暇が与えられている。実際に彼女はそれだけの休みをとって良いだけの働きをしている。誰にも文句は言わせない。  いや、明日一日中だけでは全然足りない、今日という今日は定時に上がらせなければならない。   「はうぅ」  なのは自身も、諦めかけていたユーノとのデートに嬉しさを隠しきれないでいる。  そしてそれと同じくらいに、ここまでお膳立てをしてくれた仲間達に感謝をしていた。 「皆、ありがとう」  彼女達は、そんななのはに笑顔で応える。  それ以上は何も必要なかった。 「じゃあ。フェイトちゃん、ヴィヴィオの事お願いね」 「うん、任せて」 「それじゃあ、行ってきます!」  まるで、ピクニックにでも行くような明るさで、なのははまっすぐに走り出していった。 「まったく、みんな勝手なんだから……」  電気を落とした自室で、ユーノはイラつきながらスーツに着替えている。  あの時、アルフがもってきたのは確かにユーノにとって吉報ではあったが、それを素直に喜べるものではなかった。  つい先日の半休ですら皆に多大な迷惑をかけたのだ、明日まる一日の休み、しかも正規のシフトでない休みなど入れて一体どうなる事やら。  勿論、ユーノだってはのはに会えるのは嬉しい。  でも、それを言ったら他の皆はどうなる? 仕事に追われ、家族や恋人に会えないでいる人間は自分一人では無いのだ。  そんな彼らを差し置いて、自分一人だけが楽しんで良いものだろうか?  ……何気に、こんな風に考えるあたり、やはり二人は似た者同士なのかもしれない。  唯一違うとすれば、なのはには周りの反対を押し切る頑固さがあって、ユーノにはそれに対する柔軟さがある所か。  今回は、両者ともに周囲がそれを許さなかったわけだが。 「……」  しかし、ユーノとしては面白くない。  誰が悪い訳でもないし、皆善意でやってくれている事は十二分に理解できるが、ここ最近は他人の都合に振り回されっぱなしなのだ、いかに寛容な彼でも不満は出てくる。  ユーノは、ユーノ・スクライアという男は高町なのはを愛しているように、仕事も愛しているのだ。  勿論、両者に向ける感情は全くベクトルの違うものであるし、天秤にかければなのはの方に傾くのは目に見えている。  だとしても、やはり面白くない。どうにも軽んじられている気がして面白くない。  少々乱暴にクローゼットを閉め、ユーノは玄関に向かおうとする。  ふと、そこでユーノは、ある小瓶の事を思い出す。  白い粉末の入った、なんの変哲もない小瓶。使ってみたら、面白いかもしれない。  せっかくだから、試してみよう。  最近、ほとんど会う事も出来ない恋人への、やや理不尽な意趣返しを思いついてユーノは危ない笑みを浮かべ、仕掛けの支度を始める為に戻った。 [17]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:02:15 ID:HzLroTb1  日が暮れて、街が人口の光に満たされるようになってもミッドチルダは鎮まることは無く、むしろ昼間よりも騒がしい一面を見せる。  人々は自分に課せられた労苦から解放され、それぞれがそれぞれの時間を楽しもうと行き交う都市に、どうして静まる事がありえよう。  その、無数の人々の中には勿論、高町なのはも含まれている。  彼女は、はやる気持ちを抑え、それでも一分一秒でも早く待ち合わせ場所に辿り着こうと微妙な速さの歩き方で進んでいた。  普通なら、走り出してもおかしくないような感情を抑制し、他の人々の迷惑にならないよう努めることが出来るところが流石と言うか生真面目すぎると言うべきか。  腕に巻きつけられた、少し古ぼけた時計で時間を何度も確認する。  絶対に遅刻なんて許されない。彼を待たせる事だって今のなのはには考えられなかった。  けれども、彼の性格からすれば、待ち合わせ場所で先に待っている事は何時もの事で、今日もやっぱり先に居た。  約束の時間まであと20分もあるのに、彼だって忙しい身で定時に上がることだって難しいはずなのに。  それでも、先に待っていてくれるのは、自分を好きでいてくれるからなのだと、その程度の自惚れは許してくれる「はず」の青年の名を大きな声で呼ぶ。 「ユーノ君!」  彼が気づいて手を振る。  街を彩るモニュメントの前での出来事、誰も気にもかけやしないし、二人もこの程度の事で周りを気にしてなどいない。  だから多分、誰も気づいていない。  彼に駆け寄る彼女の足が、一瞬ほんの一瞬だけ止まった事を。  どんな時の中でも人の中に確実に存在する「不安」が、なのはの全身を駆け巡った事を。  彼の……ユーノの表情が、彼女が呼びかけるまでどこかしら負の感情を顕していた事を。  当のなのはですら、それを自覚する事はなかったのだ。  彼女の目の前にいる青年は、前に彼女が会った時と同じ笑顔をしている。  高町なのはが、何よりも好きなその笑顔の前に些細な現実など霧に包まれた様に見えなくなってしまう。 「やぁ、なのは久しぶり」 「うん、久しぶり」  所属部署が違うとは言え、同じ組織内で働いていてそこそこの接点がある二人が9ヶ月間全く会わないなどと云う事は無く、一か月に1・2度程度なら顔を会わせている。  二人にとっては、そのわずかな時間だけでこの9ヶ月を乗り切ってきたようなものだ。いくらメールでやり取りをしていても、直接会う以上のコミュニケーションが存在するはずがない。 「さてと……いきなりで悪いんだけど……ごめん、なのは」 「え、どうしたの?」 「実はさ、急な事だったから、レストランの予約がこの時間のは取れなくて……まだかなり先になっちゃったんだ」 「なんだ、そんな事だったら私、気にしないよ」  確かに仕事上がりで小腹は空いているが、そんな程度どうって事は無い。  逆に時間を置いてお腹が空けば、より美味しく御飯が食べられる。  そう考えたなのはは、そこである事を思い出した。 「ねぇ、ユーノ君。予約は何時?」 「ん、8時だよ」 「じゃあ、映画観る時間あるよね」 「何か観たい映画があるの?」 「うん、『みかん物語』って言う映画なんだけどね、エイミィさんが面白いって言ってたから興味があるの」 「それじゃあ、まずはその映画にしようか」  ユーノが慣れた動作で左腕を少し開くと、なのはも躊躇なくそこに自分の右腕を滑り込ませる。  昔は手をつなぐことだって恥ずかしかったが、今ではこの程度など何と云う事はない。  ほんの少しだけ、仲間達の事が気になったが、それも彼のぬくもりの前には霞んでしまう。 (ごめんね、皆)  心の中で仲間達に謝りながら、なのははユーノ共に雑踏に踏み出していった。 [18]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:03:12 ID:HzLroTb1 「ふぅっあーー、みんなーおつかれさまー」  大きく背伸びをしながら、アルフは今日の業務を終えた司書達に手を振る。  終了時間を大幅に割り込む残業になってしまったが、司書達は誰も文句ひとつ言わない。  なぜならばこの無限書庫の中で、ユーノ・スクライアという人間に対して敬意を払わない人間はいないからだ。  彼はこの10年で、無限書庫という知識の墓場を見事に甦らせた人物なのだ。本局の人間はこの部署を軽んじているが、ここの重要性を知る者全ては彼を高く評価している。  その上、仕事熱心で、皆の事にも心砕いてくれる上司なのだ、彼らからすればこの程度の苦労など屁でもない。 「今日はうまくいくと良いなぁ」  自分の主人であるフェイトよりも、ユーノの事を気にかけるというのはなんとも可笑しな気分だ。  でも、悪いことではない。どうにも自分の周りの人間は頑張りすぎるきらいがある。  むかしから、フェイトの悲壮な努力を見て心を痛めていたアルフは、自分の役目を重視する余り自分の本当の幸せを見失うのはバカバカしい事だと認識していた。   「今頃、二人は美味しいもの食べてるんだろうなぁ……」  とりあえず、今のアルフにとっての幸せは、美味しいものを沢山食べることのようだった。  勿論、それは機動六課全員にも言えることではある。  赤い、酸味と甘みの程よく利いた野菜で味付けされたパスタを口に運びながら、ユーノとなのはは雑談に興じていた。  話題と言えば、無論先ほど見た映画の内容である。 「最後、どうなるかと思ったけどよかったね」 「そうだね、前半があんなに幸せそうだったから、終盤の展開は結構キツかったけど」 「うん、やっぱりお話はハッピーエンドでなきゃ」  二人はよほど、その映画が気に入ったのだろう。特になのははラストシーンを思い出すと今でも泣き出しそうな気分である。  勿論、人目もそれなりにあるレストランでそんなみっともない真似が出来るわけがない。  話をしている内に不覚にも涙が滲み、それを誤魔化す様にテーブルの上にあるグラスに注がれた飲み物に手を伸ばす。  果実を搾ったと思われるその飲み物は(ユーノが注文したのでなのははそれが何なのか知らない)なのはの喉を潤し、その味わいは更なる食欲を刺激してくれる。  でも、慌てなくても料理は逃げない。むしろユーノと一緒にいられる時間の方が駆け足で過ぎ去ってしまう。  それが惜しくて、一生懸命に話をする。  本当に、こんなデートらしいデートは久しぶりだった。  自分がまだ正気を保っていられるのが不思議なぐらいに幸せを感じられる。  おいしい料理よりも、綺麗な色をした飲み物よりも、優しいメロディよりも、彼と一緒に沢山の時間を過ごせることのが何よりも嬉しい。  きっと、彼もそう思ってくれているに違いない。  そんな風に、胸をときめかせていた彼女の耳許に、今一番聞きたくない音が入ってくる。  それは、レイジングハートを通じての念話を知らせる呼び出し音。  二人の間の空気が、一気に凍りつく。 [19]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:06:03 ID:HzLroTb1 「ちょ、ちょっとゴメンねユーノ君」 「ああ」  無表情になったユーノの反応に怯えながら、なのはは席を立って物影に飛び込む。  レイジングハートを中継してきたという事は、確実に秘匿性の高い通信か、単独の念話通信距離外という事になり、そんなものは時空管理局以外にあり得ない。  不安で震える精神を、それでもなんとか抑えつけて集中する。   『はい、高町です』 『なのは忙しいところすまない』 『え、クロノくん!?』  てっきり、はやて達からの通信だと思っていたなのはは思わず全く予想もしていなかった相手に戸惑う。  そのせいか、念話に若干だが乱れが生じた。 『ん? どうかしたのか?』 『ううん、なんでもないよ。それより、どうしたの?』 『あぁ、実は来週の合同演習について確認したい事があるんだが……』  通信の相手がクロノだった事と、仕事の呼び出しで無いことになのははほっと胸を撫で下ろす。 『なのは?』 『あ、ごめんなさい。えっと合同演習の事だよね?』 『あぁ』 『それなら……』  予め、手元に書類が無い為に細部までは解らない事をことわっておいてから、なのははクロノの質問に答えていく。  幸い、自分が知っている範疇であった為にそれほど時間は掛からずに済んだ。 『すまない、助かったよ』 『そう? それならよかった』 『仕事が終わった後だったのに済まなかった、ゆっくり休んでくれ』 『うん、クロノ君もお休みなさい』  クロノには、あえてデートの最中だという事は言っていない。  たぶん、それを言ったら気を使ってそこで話を中断してしまうだろうし、それで気を遣わせるのも悪い気がした。  そっと、席の方を見ればユーノが落ち着かない風にしており、まるで自分が戻ってくるのを急かしているように見える。 「ごめんね、ユーノ君」 「なのは? もういいの?」 「うん、事件じゃなくて、クロノ君が聞きたい事で連絡してきただけだから」  喧嘩ばかりしている腐れ縁の友人を思い出したのだろう、ユーノが思わず渋い顔をする。  きっと、何もデートの邪魔をしなくては良いではないかと心のうちで愚痴を吐いているに違いない。 「ふふっ、ユーノ君、皺が寄っちゃってるよ」 「そりゃ、そうもなるさ。皆が都合してくれた時間なのに、余計な水を差すんだから」  ユーノが一気にグラスの中身を呷るのが可笑しくて、なのはも自分のグラスを傾ける。  ふと、なのはは今の通信が機動六課の出動要請であったらどうなっていたのかを想う。  多分、自分はそちらを取っていたのではないだろうか?  自分は、彼を愛してる。そのはずだ。それでも、いざとなれば己の使命を優先させてしまう自分がなんとなく嫌だった。  好きな人に、悲しい思いをさせてしまうような自分を、ユーノは本当に愛してくれているのだろうか? [20]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:07:00 ID:HzLroTb1 「なのは?」 「え、何?」 「どうしたのさ、暗い顔して」 「そんな顔、してた?」 「うん」  口に含んだ飲み物が、なんだかさっきよりも苦い気がした。  彼に見透かされたようで心が苦しい。  だから、精一杯の虚勢を張る 「そんな事ないよ」  無理やりに笑顔を作って、なのはは不安を誤魔化す。  その時、彼女は自分のグラスに白い粉が付着している事に気がついた。  しかし、それをおかしいとは思わず、なにか料理の滓がくっ付いてしまったのかもしれない程度に考える。  瑣末な事、どうでもいい事。  今、この時はそう思っていた。  ベッドの上で静かに寝息を立てているヴィヴィオを見て、フェイトはほっと胸をなでおろす。  なのはが居なくて、ぐずるのではないかと思っていたのだが。思っていたよりも大人しくしていてくれた。  いや、本当は寂しい筈だ、この娘はそれをじっと我慢しているのだろう。  ヌイグルミを抱いているヴィヴィオの額にフェイトはそっと口付る。 −今夜と、明日それだけ我慢してね、ヴィヴィオ−  自分もベッドの中に潜り込むと、フェイトはゆっくりと瞳を閉じた。  明日は、なのはが居ない分沢山頑張らないといけない。  幸せそうな、なのはとユーノの関係は少しだけ妬けてしまう。  いつか自分も、あんな素敵な人と巡り合えるのだろうか。  フェイトは、自分の考えに少し気恥ずかしさを覚えながら睡魔を受け入れていく。  きっと二人は、今幸せなのだと信じて。  それが全く裏切られているとも知らずに。  [21]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:07:52 ID:HzLroTb1 「う……あ……」  ここは、どこだろう?  あたまがもうろうとする  からだが、へんにあつい……  たちあがろうとしても、カラダがいうことをきいてくれない  たしか、ユーノ君とえいがをみて、おしょくじをして……  それから、どうしたのだろう? 思い出せない 「なのは」  わたしをよぶこえがきこえる  かろうじてくびをうごかすと、そこにはユーノくんがいた 「気分はどう?」 「ぇ……ぅ……」 「体に力が入らない? それとも、意識がはっきりしない?」 「ゅぅ……ぁ……」 「体が熱いだろう、なのは」  ユーノくんが、わらってる  からだをおこして、そういおうとしてもことばがうまくでてこない  わらいながら、ちかづいてくるユーノくん  なんで?  なんで、ユーノくんの……  ユーノくんのそのえがおが、こわいの? [22]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:08:50 ID:HzLroTb1  部屋の中に、液体を巻き込んで肉が絡みあう独特の音が響く。  小さく、だがしかしはっきりと。  その正体など確かめる必要もない。  それは、ベッドの上で力なく横たわる高町なのはと、その上に覆いかぶさるユーノ・スクライアの口付の音だからだ。  いつもよりも深く、そして長い時間をかけてユーノはなのはの唇を貪る。  なのはは、それに抵抗しない。  呼吸が苦しくなっても、まだユーノのなすがままになっている。  彼女が解放されたのは、彼がその行為にひとまず満足して彼女の唇から自分のそれを引き離した時だった。 「ふふっ、気持ちいいかい? なのは」 「ユー……ノ……くん……」  まるで人形のように、ぐったりとしたなのはを嗤いながらユーノは再び彼女に口付る。  その間に、なのはの服は半ば乱暴に彼の手によって引きはがされていった。  いつもとちがう……優しく抱いてくれる彼とは似ても似つかないその行為に、なのははようやく違和感を覚え始めた。 「ん…んぶ…はぁ……」  熱い吐息が、自然と漏れ出す。  彼の体と、自分の体が重なり合う事が素晴らしく心地よいことを覚えたのは何時のころだったか。  そして、最後に体を重ねたのは何時だっただろう?  初めての時も、その後もユーノは自分を気遣うように優しくしてくれた。  その事がとてもそこばゆくて、そして余計に幸福であると感じられたのに、今日は違う。  今日のユーノは、まるで無力な獲物を貪る獣のようだった。  訳もわからず、押し寄せてくる感覚と体を支配する熱にはのはは蹂躙される。  なまじ思考出来る分、それは除々に恐怖感が湧き上がってきた。 「ねぇ、なのは、コレなんだと思う?」  なのはの変化を感じ取ったのか、ユーノは白い粉の入った小瓶をチラつかせる。 「くす……り……?」  何の薬なのかは判らないが、とにかくそれが薬なのだという事は何となくわかった。  ユーノは厭らしい笑みを益々深くすると、その「薬」を脇の棚に置き、指先をなのはの体に滑らせる。  その感触が彼女にはっきりと伝わり、ゾクゾクとした快感と更なる恐怖が増してゆく。 「どう? ただ触ってるだけなのに、いつもよりもずっと気持ちいいだろ?」  ユーノの指が、なのはの乳房に触れる。  決して大き過ぎる訳でもなく、小さすぎる訳でもなく、高町なのはの体の全てと併せてより一層扇情的なそれを、ケダモノの指がゆっくりとなぞる。  ただそれだけでも、形容しがたい悦びを抑えられぬというのに、唐突にそれを超える甘い痛みが走った。  ユーノが、先端にある小さな突起を抓り上げたのだ。  まるで雪原に落ちた桜の花びらのようなそれを、ユーノは容赦なく責め立てる。 [23]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:09:54 ID:HzLroTb1 いっ、ぎっ……やめ、て」  痛めつけられ、許しを乞う。  無敵の空の女王が。  力では遙かに劣る青年に、思うがままにされている。  何故? その答えは、すでに彼女の知るところだ。   ユーノ・スクライアが手にしていたモノのせい。  「媚薬」世間一般でそう言われているもの。  そういうものが在るという事は漠然と知っていたが、よもや自分に使われるとは、しかも恋人の手で盛られるとは思いもしなかったなのはは喘ぎながらも辛うじて声を絞り出す。 「どう、して?」 「ん?」 「どうして、あんなのを……あぐ!」  なのはの抗議を捩じ伏せるかのように、ユーノはさらに強く捩り上げる。  小さなそれを、そのまま引きちぎってしまうのではないかと思うほどの力で。  無論、そこからは絶え間ない痛みが齎されるが、それと同時に否定したくなるような感覚まで湧き上がってくる。 「うぅっ……いやっ、あぁ」  悲鳴の隙間から顔をのぞかせる甘い音色。  それは、彼女が感じているという証拠。  その反応に納得したかのように、ユーノは指を離す。  苦痛から解放された乳房が揺れ、なのは自身も安心した表情を浮かべた。  だが、一旦火が点いた情欲をそんな程度で済ませられるはずがない。 「濡れてきたよ、なのは。こんなに乱暴にしてるのに」 「いやっいやっ! やめて、ユーノくんやめて!!」 「どうして?」 「だって、だって……」  なのはは、泣いていた。  二つの瞳からは止めどなく涙が流れてゆく。  だがそれは、決して快感がもたらしたものではない。  彼女は、悲しいのだ。  薬で抵抗する力を奪われ、薬で感じて。  自分達の関係は、もっと純粋で確かなものだと思っていたのに。ただ、肉の欲望に流されるだけではないと信じていたのに。  けれども、今の現実がなのはの信じていた理想を嘲笑っている。  ついさっきまで、幸せな恋人同士だった関係は、今やどこにも存在しないように思えてしまう。 [24]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:10:45 ID:HzLroTb1 「あぁっ……んっ、あぁ……」  ユーノの手によって喘ぐ事しか出来ない自分。  「薬」という手段によって、女の尊厳を傷つけられているにも関わらず、それに反応してしまう自分が恨めしかった。 「まだ素直になれないの?」 「ハァ……ハァ……もう、ゆるして……」 「……だーめ」 「え、何? きゃぁ!!」  一瞬、ユーノの姿が消えたかと思うと、自分の体が自分の意思に反して大きく動くのが解った。  目の前には、愛液で濡れひくつく自分の秘所がある。  俗に言う、「まんぐり返し」の状態だった。 「ほらごらんよ、こんなに濡れてる」 「あ、あぁ……」 「すごいよ、なのは。入れたら気持ちよさそうだなぁ」 「ユー……」 「でも、まだだから」  ユーノの頭が、なのはの秘所に覆いかぶさる。  直接は見えないが、何をしているのかなどすぐに分かった。  それを舐め、啜る音がなのはの思考を嬲り溶かしてゆく。  性器を舐められるという行為は初めてではないが、こんな苦しさを伴う体験は初めてだ。  今までのよりもずっと卑猥な音ともに、なのはの顔を様々な液が穢してゆく。  自身の愛液、汗、涙、そして彼の体液。  そんな雫がとめどなく垂れ落ちてゆく。 「ゆ、ユーノく……ふぁ、あ……あぁぁぁっぁぁぁぁ!」  なのはの絶叫の意味を理解したのだろう。ユーノはすばやく頭を彼女の秘所から離すと、そこから潮が吹き出し、それまで以上になのはの体を濡らしてく。 「うぁ、んっっ、ぁぁ」  自分の体液で溺れそうになるなのはを、ユーノは先ほどと変わらぬ笑みで見つめている。 「綺麗だよ、なのはすっごく綺麗だ」  ユーノは、自分の中でこんな欲望が強く大きくなるなどと予想もしていなかった。  確かに、幸福である彼には必要のない欲望であったし、そして彼自身もまたそういった感情を嫌悪するタイプでもある。  だが、男という生き物はどんな清廉潔白のようであっても、女性を屈伏させたいという下卑た欲が多かれ少なかれ存在するのだ。  そして今のユーノは、それを押しとどめ制御しようとする気には全くなれない。  彼女の、エースオブエースと呼ばれる高町なのはのこんな姿を知っているのは自分だけなのだと、フェイトやはやてすら知らないソレがユーノの陰部を更に熱くさせる。  もっと虐めてみたい気もするが、いい加減に限界だ。  無理な体勢から彼女を解放すると、今度は乱暴に上半身を起こす。 [25]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:12:24 ID:HzLroTb1 「じゃあ、なのは入れるよ」 「まって……」 「ふふっ、答えは聞いてないんだけどね」 「う、うあああっ」  熱くたぎった欲望が、なのはの胎に突き刺さる。  いつもならば、二人で動いて貪りあう快感も、今日は彼だけのもの。  ただ只管に、腰を動かす彼の前で、なのはは揺らされるしか術がない。  それでも、自分の体と馴染んだユーノのソレは、彼女に肉の悦びをもたらす。 「あっ、ああっ!」  喘ぎならがら、もうなんで濡れているのか解らない顔を更に涙が濡らす。 「いやだ、こんなのいやだぁ」  純白の戦士が、まるで幼子のように泣きじゃくる。  嫌だ嫌だと、恋人に許しを乞う。  けれどもユーノはそれを聞き入れようとしない。  なのはの胎を突き破りそうな勢いで、陰茎を突き上げ続けている。 「ユーノ……く…ん…」  何故こんな事になってしまったのだろうか。  彼が、こんな事をする理由をなのはは自覚している。  自分のせいだ。  今の今までずっと彼を蔑にしてきた。  愛していると自覚しているはずなのに、傍にいようとしなかった。  9ヶ月。言葉にすれば何でもないが、それは本当に長い時間だ。  自分達の関係が、気づかぬ内に壊れていてもおかしくないほどに。  だが、それでも…… 「こんなのいやだよぉ薬でなんか、いやだぁ」  そんな事を言う自分は、我儘なのだろうか?  渦巻く快楽の淵で、そこに堕ちないように必死に食いしばりながらなのはは叫ぶ。 「ちゃんと、ユーノ君で感じたい、ユーノ君を、感じたいのにぃ」  ぼろぼろ、ぼろぼろとなのはの瞳から大粒の涙が止めどなく溢れる。  それでも欲しい、彼と繋がっているという証拠が。  ユーノを愛しているという歓びが欲しい。  もし、今この夜に自分達の想いが終わりを告げるのだとしても、その最後をこんな形で迎えるのはいやだった。 [26]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:13:08 ID:HzLroTb1 「なのは」  耳許でささやかれるたった一言。  それだけで、なのはの涙がぴたりと止まった。 「ユーノ、君?」 「ごめん、なのは」  ユーノが、なのはの涙を舐める。  こそばゆい感覚になのはが戸惑うと、今度は唇を重ねられた。  だが、それは先ほどのような乱暴なものではない、今まで何度も感じ何度も味わった優しい味。  それとともに、なのはの胎を責めていたユーノ自身にも変化が起きる。  それまでの、単純になのはの体を貪るだけの行為から、二人の体を一つに組み合わせるような動きに。 「ふぁっ、あああっ」  なのはの声が、今までのよりもより深い色を帯びる。  自由の利かない体を、それでも無意識の内に動かしてユーノのそれに合わせようとする。  幾度も重ねた、体だけではなく自分の中に刻まれた記憶が薬の戒めを溶かしていくようだった。 「……なのはッ……」 「あぁ、はぁ……ユーノ君……!」  胸の奥から込み上げてくるせつなさが、絶頂が近いことを告げる。  ユーノが、なのはの更に奥に届くように深く突き入れる。  それが、とどめとなった。 「あっっ、ああああああああっっ!」  絶叫とともに、意識が真っ白に染まってゆく。  自分の体を、自分以上に熱いほどばしりが降りかかるのを感じながら、なのはは最後に残っていた一欠片を手放していた。 [27]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/29(水) 22:13:52 ID:HzLroTb1 「……その、ごめん。なのは」  行為を終え、気だるいながらも体を動かせるようになったなのはがシャワーを浴びた後、部屋でまっていたユーノが一番に言った言葉がそれだった。  まるで怒られた子供のように、しゅんとした顔のままベッドに腰掛けるユーノ。  なのはは彼の隣に座り固い口調で問いかける。 「どうして、こんな事したの?」  ずれていた眼鏡を押し戻し、ユーノは一瞬口ごもったが正直に話し始めた。 「ちょっとした、イタズラのつもりだったんだ。その……最近会えなかったから、なんとなく悔しくて」 「……そっか」 「ホントにごめん、まさかあそこまで効くとは思わなくって」  なのはは、テーブルの上に乗っていた小瓶を手に取る。  ユーノが使った薬。  自分を狂わせた薬。  でも、こんなモノを使わせるまで彼を捨て置いたのは自分なのだ。  だから、なのはには彼をそれ以上責める言葉を持てなかった。 「でも……思い込みってすごいんだね」 「え?」  何を、言っているのだろうか?  唐突にでてきた全く関係のない単語に、なのはは戸惑う。 「思い込み?」 「うん、今さらだけど……それ、ただの栄養剤の粉末なんだ」  反射的に手の中にある小瓶を観る。  中にある白い粉。多分、レストランで通信が入った時に彼が一服盛った薬。  それが、ただの栄養剤? 「これ、媚薬じゃないの!?」 「うん、疑うなら成分を調べてもらってもいいよ。どこの薬局でも扱ってる、市販の錠剤を砕いたものだから」 「だ、だって、私あんな事されて……その……か、感じてたのに」  そうだ、理屈が合わない。  これがただの栄養剤なら、あんな酷い事をされてどうして快感を覚えたのか。 「なのはは気付いてないだろうけど、実はさ、ちょっと虐めるぐらいだと一番反応良かったんだよね」 「え……」  さっきとは違う理由で、なのはの頭が真っ白になる。  それは……つまり、自分に被虐趣味があると言うことなのだろうか? [28]スパニッシュフライ 2007/08/29(水) 22:14:42 ID:HzLroTb1 「そ、そんな事ないもん!」 「でも本当だよ、普通にしてる時よりも感じてたから」 「嘘」 「本当」 「嘘嘘!」 「本当だってば。まぁ、今回はいつもよりも更に敏感になってたから僕もびっくりしちゃって、余計に止まらなくなっちゃったんだけど」 「じゃあ、体が熱くて動かなかったのは!?」 「レストランでアレだけお酒を飲めばそうなるよ。なのは、そんなに強くないんだから」  なのはの体から、力が抜けてゆく。  つまり、全部自分の思い込み?  体が熱かったのはお酒のせいで、痛いことされて感じてたのは自分の性癖で。  それを勘違いの思い込みで余計に感じて。  媚薬なんか、最初からなかった? 「それに、これ、なのはは一粒も口にしてないよ。僕がレストランでなのはのグラスに少しくっつけておいただけだから」  止めを刺されて、なのはは茫然となる。  その様子をみたユーノが、苦笑しながら言葉を続ける。 「でも、泣いてるなのはも可愛かったなぁ……また、試してみようかな」  なのはは何も言わない。  でもそれは、真実を知ってショックだったからではない。  ……ユーノは、「また」と言ってくれた。  それは、まだ自分との関係を続けるという意味。  結局、なにもかもがなのは自身の勝手な思い込みや杞憂だった。  薬の事も、そしてユーノが自分に愛想を尽かしているのではないかという不安も。  そう判ると、なんだかとても悔しい。 「全然、反省してないじゃない」  色んな要素で真っ赤になった顔を背けながら、なのはは憮然とした口調で呟く。  拗ねている、怒っているふり。  こんな悪戯をした彼へのささやかな仕返し。  けれども、やっぱりこんな程度で敵うはずもなくて。  ユーノがなのはの顔を自分の方に向け、唇を重ねる。  温かい感触。沢山の時間を我慢して待ち望んでいた。  だから…… 「このくらいじゃ、許してあげないんだから」  微笑みながらユーノとなのははキスをする。  だんだんと深く、9ヶ月なんていう時間を全部吹っ飛ばしてしまうくらいに情熱的に。  ベットの下に、ことりと音を立てて小瓶が転がる。  けれども、二人は気にも留めなかった。  何故なら、もうそんなものは必要ないのだから。 [29]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 22:16:21 ID:HzLroTb1 以上 無駄に長いうえ、途中でageちまった。 本当にスマン。 [30]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 22:18:31 ID:U+wynFK3 ageたのよりも、名前欄が抜けたのを謝って欲しい。 [31]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/29(水) 22:20:22 ID:99Qxz8VS >>29 GJだぜ。 名前やsageの忘れは専用ブラウザで回避できるから使ったほうがいいよ。 [32]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 22:21:24 ID:99Qxz8VS で俺はsage忘れと。バカだ。 [33]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 22:29:31 ID:4pSbqlNl あンま〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜い!! 見てるこっちが恥ずかしくなったw 陵辱って言うからどんなのがくるかと思ったら、ちょっとしたかわいいいたずらじゃないか こういう話は大好物だぜ? GJ [34]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 22:33:43 ID:ZdNf+oa4 >>29 GJ! ユーなの分、補充完りょぉぉぉっ! エロは好きだが! エロパートだけじゃなくてそこへ至る過程とか前後の通常パート部分ってのが個人的には好きだから、少々長くても問題ナッシング! [35]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/29(水) 22:50:16 ID:dEB25N0T >>12 >>29 いやあ、エロ薄くなんかないじゃないの、GJ。 [36]名無しさん@ピンキー 2007/08/29(水) 23:43:28 ID:nb8msIBG >29 ぐっぢょぶ。プラシーボはまぁバレバレだったけどねw [37]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/30(木) 00:04:08 ID:6i78ALr6 >>29 ユーなのエロ話GJ!! 俺も大好だ! でも本編じゃ全然接点無いカプも最近好みだ。 ユーノ×ギンガは某所のネタ板で見た んでユーノ×スバル探してみてる今。 確か見合い話切っ掛けだったけどユースバでもあがりそーだな… ゲンヤのおやっさん将来心配してそうだしはやて辺り面白がるし(ォ [38]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 00:10:13 ID:2sGkihzT >>29 GJ。 で、ちょっとした短編を書いたんで投下したい。 構成5秒、執筆90分なんでグ〇コのオマケみたいなモンと思ってくれ。 じゃ、投下する。 [39]SS 1/2 2007/08/30(木) 00:10:46 ID:2sGkihzT フェイト・T・ハラオウンは空を飛ぶ。 火力防御力は圧倒的に不利。サーカスの見世物としても通用しそうなシューターは、直 線、ジグザグ、回り込み、ダミーの四種を適当に混ぜて打ち込んでくる。残弾数を気に せず、圧倒的な火力でねじ伏せるのは彼女のお家芸。 無論、そんなものに捕まるほどフェイトは間抜けではない。高速戦闘こそ彼女の真髄。 高火力魔法の力押ししか考えられないアホとは訳が違う。当たったら終わりだと彼女は 言うが、避けきればよいだけだ。  今、それを証明する。  上から飛来する何百というシューターを、彼女は加速力のみで回避する。正面、さら に放たれたシューター。この機動は当たる。2.5Gの急制動をかけ、魔力行使なしでコン マ何秒か空中に滞在、唐突に3Gで真横に飛んだ。全弾回避。 足を止め、空中に静止した状態で、高町なのはは砲撃を開始する。 機動力では圧倒的に不利。ロケットですら追いつきそうな加速力に、なのはのシュータ ーが追いつかない。魔力を気にせず、一発でも多く空中に放出する。空中にシューター があればあるだけ、回避機動が難しくなっていく。 それでもフェイトの機動力は低下しない。だがそんなもの、なのはにも予測済みだ。 チャージを開始。砲撃こそが彼女の真骨頂。空を飛ぶだけのハエとは訳が違う。どんな 高速移動をするハエでも、一回叩きつければ終わりなのだ。  今、それは現実となる。  上から飛来するシューターを回避し、正面から迫るシューターを避けるために静止し たフェイトの、その横を狙ってバスターを放つ。 王手。 フェイトはバスターの直線上。直撃と思われたそれを、フェイトは視認もせずソニック ムーブを使用。唐突に急降下、回避する。バスターの発射位置を逆算、空中で天地を逆 さまにし、頭から落下しつつプラズマランサーを発射。計128発のうち、直撃軌道の ダミーが127。  本命は一つのみ。  当たらないだろうなぁ、とフェイトは思った。  地面が迫る。  ランサーが迫る。真正面から顔を狙って飛来するそれを、なのはは意識の欠片にも置 かない。シールドの出力を少しだけ上げ、レイジングハートが吐き出し続ける敵の機動 予測と自分の経験と感から沸いてくる彼女の行動パターンをかき合わせる。浮かび上が る何万という予測をレイジングハートが取捨選択、何十パターンの中から彼女の動きを 感じ取る。  プラズマランサーの一発目が、シールドに触れた。 無視。苦し紛れという事は絶対にない。何か罠の匂いがする。だが、危険度はそう大き くはない。今さっき思いついたイタズラをついやったような。フェイトらしくないやり 方だが、今日の自分と彼女は普通ではない。  ランサーは当たり続ける。  目の端に落下を続けるフェイトの姿。シューターは時間切れ。残りの弾も追いつける 距離ではなく、僅か数秒の仕切り直し。だが、このランサーの群れの目的は何だ?  一発だけ、当たらなかった。  なるほど、となのはは思った。そういう事か。  ランサーが尽きる。ダメージは皆無であり、なのはの体は傷一つついていない。  そして。  突然、外れたランサーが向きを変える。反転し、なのはの真後ろを狙う。  予測済みだった。なのははランサーが反転するより早く、くるり、と後ろを向き、  シールドを、解除した。  爆発。 [40]SS 2/2 2007/08/30(木) 00:11:32 ID:2sGkihzT  地面スレスレで飛行を再開。シューターが全部落ちたのを確認し、フェイトは足を止めた。 「・・・・・・当たった?」  疑問を口にして、すぐにその可能性を否定する。  あの、なのは、なのだ。あんな小細工、通用するはずがない。  ああ――とフェイトは納得した。  残る可能性はひとつだけ。  ワザと当たったのだ。 「・・・・・・あ、ははっ」  声が聞こえる。 「あはははははははははは」  楽しそうな、声が聞こえる。  爆風が晴れる。  一筋だけ血を流したなのはが、笑みを浮かべてフェイトを見ている。 「ははっ。ねえ、フェイトちゃん」  混じり気のない純粋な狂気が、フェイトを見つめている。 「いいよ。実に、いい気分だよ。うん。今のは、嬉しかった」  哄笑交じりの台詞に、フェイトは笑みを浮かべざるを得ない。  ゾクゾクする。背筋に氷柱を入れられたような。血が沸騰するような。  バルディッシュを構える。 「ねえ、なのは」  ああ、とフェイトは思う。笑うのを止められない。  醜く、三日月のように裂ける口から、漏れ出す言葉を止められない。 「今度はさ。なのはの番、だよ?」  その言葉に、彼女は天使のように微笑んだ。 「そうだね。ねえ、フェイトちゃん」  レイジングハートを構える。 「何?」  恋人に囁くように、なのはが言った。 「めちゃくちゃに、してあげる」  ぶつ、と映像が切れた。オーディオ機器が、記録チップを吐き出す。  はやては立ち上がって、部屋の電気をつけた。  全員、思い思いの格好で逃げ出していた。 「はーい、ナンバーズ及びルーテシアご一行の皆さん。もう一度言っときますけど、こ れはイメージビデオです。決して本人に確認は取らないように。このあとフェイトがど うなったかは―――ご想像にお任せします」  ビクッと全員が肩を跳ね上げる。ゼストとガリューすら足を震わせている。 「では、改めまして。ようこそ機動六課へ。何に気をつけるべきか、私はビデオでお伝 えしたつもりです。あとは皆さんの良識ある判断にお任せします。では」  ぺこりと頭を下げて、はやてが部屋のドアを開けた。  高町なのはが立っていた。 「ちょっと、頭冷やそうか」  このあと、はやてさんがどうなったか―――それは、ご想像にお任せします。 『機動六課の研修ビデオ』 終わり。 [41]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 00:13:13 ID:2sGkihzT 終わり。 スレ汚し失礼しました。 [42]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 00:20:22 ID:NAZ5dJwB ちょwwwはやてさん何してんすかwww >>29 GJ ユーなのイイヨー [43]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 00:20:54 ID:lWsgJ5HM >>41 GJ! こういうの大好きです。 [44]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 00:22:55 ID:4N0FyR5m >>41 GJ はやてさんマジ外道www ただ、はやてがフェイトのこと呼び捨てにしてるのと標準語で喋ってるのが気になったかな? [45]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 00:35:43 ID:fPR7UF6H >>41 突っ込みどころ満載なのに、どこも間違ってないwwww これがホントの矛盾ってやつか、やるな!! [46]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 00:44:15 ID:AEE0xE0+ >>29 ディモールト・ベネ(GJ)!!!!!!!!!! コレしか思いつかない自分が悔しい… >>41 GJ!! これは礼賛の意味でヒドイwwwww >>44 俺も最初は4の人が洗脳してるのかとおもったぜ 秘書で所帯じみた主婦ウーノ×ユーノなんて電波、どこから発信されたの? [47]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 01:04:45 ID:7inOewkT GJ!! >当たったら終わりだと彼女は 言うが、避けきればよいだけだ。 ガ◯ダムを思い出したw [48]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 01:17:27 ID:KPHkvuXi 自分のせいで大怪我をしたザフィーラの看病をするディード ある日、じつは犬好きだったオットーがザフィーラをもふもふする姿を目撃する オットーに嫉妬する自分に気付き愕然とするディード という電波を受信した [49]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 01:17:47 ID:d9VGFiD5 >29 亀レスだがGJ.最近薄かったゆーなの分を全壊まで補給できました. 久々に砂が吐けそうです.激しく感謝 [50]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 01:32:19 ID:pHuqVGYX つーかナンバーズ大人気だなw(除く4番) [51]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 01:40:54 ID:EEmMty2i >>50 つまりですね、4番はナンバーズが負うべき罪を一人で背負うメシアなのですよ [52]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 01:42:34 ID:nA0b0Wrb 4番はいらない子 捕まったあかつきには肉奴隷だな [53]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 02:00:55 ID:XqPQAMos 4番は殉教者。 要するに悪意を一手に引き受ける役割。 そんでもって死ぬ。 [54]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 03:59:38 ID:7inOewkT 4番すごい叩かれようだなw まあ、自分もすきでないし。 [55]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 04:23:12 ID:NPzi8UjZ しかしリリカル史上、クアットロ級の悪役もいないわけで…… その点で言えば貴重。 つうかぶっちゃけ本編であのセリフを言った時点で「そこにしびれる、あこがれるぅ〜!」なんだけどなwww [56]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 05:20:11 ID:IQZzgNer 多分無いであろう、ルーテシアとヴァイスの話、まだ書いてる途中なんだけど どうだろう 話的には六課襲撃後なんだが…… [57]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 06:30:32 ID:GcHG1ZaA 多分無くてもここでは有り 是非見てみたい ティアナとキャロの微百合書いてみてるが二人称分からない… というか接点少なすぎる件、勉強不足かな [58]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 07:48:55 ID:UA45rrI2 >>57 今期はキャラ同士の接点が少なすぎるよね。 [59]HzLroTb1 2007/08/30(木) 08:14:16 ID:EY7Sev60 >>30 くあっ、それもそうだ。本当にごめんなさい。 >>31 アドバイスありがとう、次からはそうさせてもらいます。 それと、感想をくれた皆ありがとう! 夜勤明けなのでこれからブッ倒れてくるぜー [60]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 08:47:23 ID:r76IskqE S的にはクアさんは萌えますよ? だってあんな選民思想にはまるって事は自らが社会の異分子と認識してるって事だし ディエチなんかの弱者と対等な存在という考えを認められないのは 自分が弱者である事に耐えられないからだろうし。 割と繊細な神経の持ち主で崩したら楽しそうだなぁと思うね。 [61]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 10:17:36 ID:2FXPpJxG よくそこまで好意的に解釈出来るもんだな… ナチスを連想してしまう俺には無理だ [62]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 10:37:53 ID:5/ch3Ss8 前スレ>>729 GJ! コメントのサモンナイトに噴いたw 内容も非常に良かった >巨乳と貧乳、作者への好感度が大幅にあがりました >重婚end、うはwww見てえ!!!!! >初夜で4P、めちゃくちゃ見たいです。ほんとマジで とにかく最高だ・・・ [63]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 10:37:59 ID:GmIx4SJ5 22話見てちょっと思いついた。 事件解決後間も無くして隊舎に訪れたヴァイスの妹「ラグナ・グランセニック」。 ティ穴が兄といい仲だと聞き「お兄ちゃんは私のもの」発言…というのはどうだろう? 眼帯キャラつながりでチンクと絡ませるとか。 [64]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 10:42:56 ID:FKtS+JCV その熱い想いをペンに走らせろ [65]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 11:57:30 ID:yjkv3+eL >>61 君達には、愛が足りない [66]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 11:58:13 ID:yfYBwJuK ナンバーズ×エリオの夢を見ていいかな?いいかな? ……で、本編後管理局に引き取られるナンバーズで考えると、フェイト、ヴォルケンとことごとく実質無罪を勝ち取ってきた超絶有能弁護士クロノがいつものごとく後始末するんだろうか、やはり。 [67]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 11:58:32 ID:FAxziwTi >>63  ちょうど某エロゲヒロイン格ゲーで、田村ゆかり声の最狂(誤字ではない)妹を 見たばかりの俺にはガクブル過ぎるプロットだぜ。 [68]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 12:06:58 ID:11BPjwEj >>67 それだと最強ゴスロリかツンデレ白ロリキャラの格好に身を包んだヴィヴィオかユーノ(9歳ver) シャマルが文字通り世界最強キャラ(ギャグキャラ的にも)になるぞ。 [69]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 12:08:54 ID:FKtS+JCV >>66 見てもいいが、みんなが見れるようにしてくれw [70]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/08/30(木) 12:35:27 ID:fK6esBlh >>68 ユーノ君がシャマルさんの使い魔になるんですね! そういやあの世界には美少年に首輪つけて飼ってた人がいたっけか。 [71]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 12:37:23 ID:yfYBwJuK >>69 すいません、無理です、誰か見せてください orz [72]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 13:11:52 ID:FAxziwTi というか>>67をナチュラルにメルブラネタと誤解されてて笑ったw(一応>>67は ニトロワことニトロ+ロワイアル。こっちにもハンマー使いの水橋女史がいるが) >>60  正直俺もそういうキャラ大好物なクチだけど、残り話数的にそこまで クワさんを掘り下げてもらえなさそうなのがorz [73]68 2007/08/30(木) 13:18:38 ID:11BPjwEj >>72 mjk よく考えたら紅赤朱の方の妹もなのは声はなのは声だが先代の方だったorz。 つーかモ○ラの声優も水橋女史かよ。 [74]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 13:32:20 ID:iRRr8ZK1 >>57 ティアナ→キャロ:キャロ、ちびっこ、あんた キャロ→ティアナ:ティアナさん じゃなかったっけ? [75]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/08/30(木) 13:47:18 ID:fK6esBlh >>73 モ○ラを○スラかと思った俺が来ましたよと。 ユーノのモノの比喩は芋虫というよりフェレットだとおm(ターン [76] ◆6BmcNJgox2 2007/08/30(木) 16:18:13 ID:McH1r82F 今更新スレ乙です。と言う事で一本投下します。 ・クロノ×フェイト ・ギャグ ・微エロ(?) ではでは… [77]ほんのイタズラだったのに… 1 ◆6BmcNJgox2 2007/08/30(木) 16:20:30 ID:McH1r82F どんな立派な大人であろうとも、誰だってたまには童心に帰りたくなる事もあるだろう。 クロノ=ハラオウン提督もまたそうだった。提督としての仕事から来る激務による 彼の精神的な負担は半端な物では無い。だからこそストレス発散の為に 悪く言えば大人気ないが、童心に帰ったイタズラを考え付いてしまったのである。 クロノの考え付いたイタズラ…それは管理局のエース・オブ・エースと名高い 高町なのは一等空尉に変身魔法で化ける事だった。 高町なのは一等空尉が無限書庫のユーノ=スクライア司書長と付き合っている事は周知の事実。 だが、二人は互いに忙しいが為に現時点では中々会えないのが現状だ。 だからこそクロノが変身魔法でなのはに化けて、ユーノに接近する。 そうすればユーノは大喜びするのは必至。で…その大喜びさせた所で 一気に正体をバラして泣いて悔しがるユーノの顔を見てクロノが大笑いする。 それがクロノの考えた実に壮大な作戦だった。 「フフ…我ながら完璧な変身だな…。」 自室でこっそり変身魔法でなのはそっくりに変身したクロノは鏡に映った自分を見つめながら 何やらポーズを取りながら独り言を言っていた。確かにクロノの変身魔法は完璧だった。 容姿のみならず、声もしっかりとなのはと寸分違わぬ物となっていたのである。 「これならユーノだって僕が正体って事には気付かないだろう。それじゃあ行こうか! 待っててね〜! なのはが行くよ〜ユーノ君〜♥」 なのはクロノはまるで自分が本当になのはであるかのような口調で部屋を出た。 ユーノのいそうな場所へ向かうなのはクロノであったが、そこでフェイトと出会った。 「あ! なのは!」 「フェ…フェイト…ちゃん…。」 なのはクロノは一瞬焦ったが、フェイトはその正体を悟っていない様子であり、 そしてフェイトは何気無く後からなのはに軽くくっ付いて来た。 「なのは、今ヒマ? なら私の部屋に来てくれないかな?」 「え? う…うん…。」 あんまり下手な事を言うと正体がばれてしまうんじゃないかと思ったなのはクロノは フェイトの言うとおりにするしか無かった…が…それがいけなかった。 フェイトの部屋に連れて行かれると同時になのはクロノはベッドに押し倒されてしまった。 「キャア! どうしたのフェイト…ちゃん?」 正体をバラされまいと必死になのはになり切るなのはクロノであったが… 次の瞬間フェイトはなのはクロノの唇にディープキスをかましていた。 「んん!? んんん!」 「ん…ん…ん…なのは…好き…。」 なのはクロノは信じられ無かった。いくら血が繋がっていないとは言え、 妹であるフェイトがまさかレズだったなんて…。しかしなのはクロノは 下手に抵抗するワケにはいかなかった。そうすればやはり正体がバレてしまうかもしれない。 もしここで正体がバレてしまったら大変な事になるのは必至だ。今まで自分が 管理局の中で積み上げて来た格好良く優秀な提督と言うイメージは完全に粉砕される。 それを守る為に…クロノは必死にフェイトの唇攻めに耐えるしか無かった。 [78]ほんのイタズラだったのに… 完 ◆6BmcNJgox2 2007/08/30(木) 16:21:48 ID:McH1r82F 「フフフ…今日のなのはは素直で大人しいんだね。何時もなら泣きながらあのフェレット男の 名前を叫びながら助けを呼ぶのに…。」 「(何時も!? フェイトは何時もなのはにこんな事やってるのか!?)」 なのはクロノの衝撃はとてつもない物だった。まさかフェイトがこんな奴だったとは… なのはクロノの中のフェイトのイメージが木っ端微塵に砕け散る。 だが…フェイトはそんな事も知らず、構わずに何と一本の凶悪に極太なバイブを手に取っていたのである! 「あんなフェレット男の何処が良いの? 私の方が遥かに素敵なのに…。 聞き分けの無いなのはには…私がこのバルディッシュでお仕置きしちゃうから…。」 「(な…何をする気だ!?)」 なのはクロノは嫌な予感を感じた。そしてその通りだった。 フェイトはなのはクロノの穿いていたスカートとパンツを脱がして尻を露出させ、 なんと菊門に巨大バイブを押し付けたのだ! 「(ゲェ―――――!? よりによってケツの穴でやるのか―――――!?)」 「それじゃあなのは…お仕置き開始!」 「アッ――――!」 なのはクロノは菊門に思い切りバイブをねじ込まれてしまい、思わず喘ぎ声を出してしまった。 「アッ――――!」 男なら子供の頃、イタズラで誰かに浣腸したりされたりなんて事があっただろう。 クロノも小さくやんちゃな子供の頃はそうだったのだが、その時の事を思い起こさせていた。 フェイトにバイブを菊門にねじ込まれると言う事がなのはクロノに異様な感覚を与えていたのである。 「フフフ…あんなフェレット男なんかと付き合うからこうなるんだよ。それじゃあスイッチオン!」 フェイトが笑いながらバイブのスイッチを入れると、そのバイブが高速振動を開始した。 「アッ――――――――――!」 なのはクロノは尻をブルブル震わせながら叫び、喘いだ。 もはやその顔は真っ赤になっていた。何が悲しくて自分がこんな目にあわなければならないのか… フェイトは何て奴なんだ…。なのはクロノは怒った。抵抗する事無く、ただ尻を震わせながら 喘ぎ声を上げる自分に… 「アッ―――――――――――!」 もはやなのはクロノは我慢出来なくなり、絶頂に達した。と、同時にそれは起こった。 なのはクロノの変身魔法が解除され、正体がクロノである事がフェイトにバレてしまったのである。 「あ…クロノ…。」 フェイトは顔が真っ赤になり、まるで恐ろしい物を見てしまった様な顔になっていた。 無理も無い。なのはの菊門にバイブをねじ込んだと思ったら実はそれはクロノだったのだから… そして…クロノが菊門にバイブを突き立てられたまま喘ぐ姿はとても異様な物だった。 「キャ――――――――!! ヘンタ――――――――イ!!」 「おい聞いたかお前?」 「何だ何だ?」 「あのクロノ=ハラオウン提督が何か不祥事やらかして捕まったらしいぜ?」 「マジかよそれ…。」 「ああ、義妹のフェイト執務官に手ぇ出して捕まったらしい。」 「うわ〜…そりゃ救いようないわ〜。」 「僕は悪くな――――――――い! 僕はむしろ被害者だ―――――――!!」 牢獄で必死に叫ぶクロノだが…もう遅かった…                おわり [79] ◆6BmcNJgox2 2007/08/30(木) 16:23:52 ID:McH1r82F クロノ的に救いの無いエンドでスマソw >>29 自己暗示パワーの凄さを思い知らされてしまいました。 マジGJです。 そしてなのは×ユーノとしても最高です。 >>41 なのは対フェイトのマジバトルと思ったら最後のオチで吹きました GJ [80]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 17:10:33 ID:NPzi8UjZ >>79 リアルタイムで、 アッーーーーーーーーーーー!!! [81]38 ◆KHEtQ2j5Nc 2007/08/30(木) 17:47:50 ID:XREJstli >>29 GJ! ユーなの分補給完了w >>41 そりゃあなのはさん切れるでしょうよ部隊長w >>79 ちょwアッー! 俺も出来上がったので投下します。 [82]38 ◆KHEtQ2j5Nc 2007/08/30(木) 17:48:28 ID:XREJstli 3rd.session〜2つの星、3筋の雷〜 「ねーね、私達以外にも新人が来るんだよね!?」 「……うっさい、そんなに叫ばなくても聞こえてるわよ」 と、妙にテンションが高いスバルと、それに少々うんざりしているティアナ。 「どんな人が来るんだろーねー」 「……さあ、ね。でもまあ、それなりに実力ある人が来るんじゃないの?」 「そっかー……」 そう言って何故か少し遠い目をするスバルを、ティアナは不思議そうに見やる。 と、建物の入り口のドアが開き、二人が喋っていたロビーに、4人の人間が入ってきた。 「ここが六課の宿舎になる。……ああ、ちょうどそこにスターズ小隊の新人がいるから、話をしておくといい。  ……済まんが、主に呼ばれているのでな……、ここで失礼させてもらう」 「……あるじ……?」 「シグナムさんは、六課の部隊長、八神はやて二佐の使い魔……に近い人なんですよ」 「え、そうなんですか!?」 「……まあ……似たようなものだな」 そう苦笑してシグナムは答え、3人から離れて歩き去る。 残った3人の中で1番年齢が高い少年がスバルとティアナの方を向き、声を上げた。 「……あれ? ティアナさんに……、ナカジマ……さん? ……久しぶり」 「……え、ええ。久しぶりね、フィレス」 そうぎこちなくフィレスとティアナが話をする中、スバルは……固まっていた。 そんなスバルをフィレスは不思議そうに見つめ、スバルの目の前で手をひらひらと振る。 それでもまだ固まったままのスバルに、フィレスは一瞬考え込んで……、にやりと笑った。 「フィ、フィレスさん?」 「……ちょっと、何する気よフィレス」 その笑みに嫌な予感がして、エリオとティアナは微かに顔を引き攣らせながら聞く。 それに、フィレスは最高に『イイ』笑みで答えると、つい、とスバルに近付き、 「……えい♪」 「〜っ!?」 ぎゅっとスバルを抱き締め、スバルは飛び上がった。 そのままみるみるうちに真っ赤になっていくスバルに、ティアナは同情の溜息を吐いた。 [83]38 ◆KHEtQ2j5Nc 2007/08/30(木) 17:49:48 ID:XREJstli もう一度自己紹介をし直し、雑談に興じる5人。 と、まだ抱き締められたショックが抜けておらず、頬を赤く染めたままのスバルが口を開いた。 「あ、あの、フィレス。ティアとフィレスって、昔から知り合いだったの?」 「え、まあ、そうだね」 「じゃあさ、教えてくれないかな? ティアと、フィレスが出会った時の事」 そうスバルが聞くと、フィレスは微笑んだ。 「うん。別に構わないよ。……でも……、とりあえずあの子達止めてからね」 そう言ってフィレスが指差した先には。 「わ、わたし、あんな事されたのはじめてでした! せ、責任取ってください!」 乏しい知識の中からそれっぽい言葉を掘り出して使い、胸の前で手を組んでエリオに詰め寄るキャロと、 「せ、責任って、ええ!?」 キャロの言葉と行動を思い切り変な風に取り、真っ赤になって慌てふためくエリオ。 そんな二人にフィレスは近付くと、二人の間に割って入った。 「ほらほら、周りにみんないるんだから、そろそろやめよう?  キャロちゃんも、エリオ君を怒りたいんだろ? だったら、今度フェイト隊長に言えばいいんだよ」 そう言うと、キャロはぱあっと表情を明るくさせ、エリオは逆に真っ青になる。 そんなエリオを見て、フィレスは言い放つ。 「エリオ君がセクハラまがいの事をしたのは事実だろ?  キャロちゃんの言葉を借りるなら、『責任を取って』しっかり怒られないと」 まあ、ザンバーぐらいは覚悟しておいた方がいいけど、とフィレスが言うと、エリオはがっくりと肩を落とした。 そんなエリオの肩をぽんと叩き、フィレスは続ける。 「……非殺傷設定には、してくれると思うよ?」 「……それ、何の慰めにもならないです」 [84]38 ◆KHEtQ2j5Nc 2007/08/30(木) 17:51:25 ID:XREJstli 3人が一箇所に固まって、フィレスの話を待つ。 無意識の内なのか、エリオに寄り添うようにしているキャロを見て、フィレスは笑みを漏らし、 ……一転、仏頂面をしているティアナに気付き、苦笑した。 「……ごめん。ティアナさんの許可も貰うべきだったね」 「……別に構わないわよ。私もいつか話する時が来ると思ってたから」 そのティアナの言葉にフィレスはもう一度苦笑し、残りの三人に向かって口を開いた。 「ティアナさんのお兄さんと、僕の姉さんが恋人同士だったんです。  その関係で、僕とティアナさんも友達になったんですよ」 同い年でしたしね、とフィレスが言うと、ティアナも頷く。 「……だからあれだけ仲良かったんだ……」 そうスバルは二人を見ながら納得したように呟いて……顔色を変えた。 「ティ、ティア! 前……言ってなかったっけ……?」 その言葉にエリオとキャロは顔を見合わせて首を傾げるが、ティアナは一気に表情を沈ませた。 耳元に唇を寄せて囁いてきたフィレスに頷くと、ティアナはゆっくりと話しはじめた。 「……その通りよ。私の兄さん……ティーダ・ランスターはもう亡くなってるわ」 「……僕の姉さん……ジルコニア・ホーマルハウトと一緒にね」 そう言ったティアナとフィレスに、3人は揃って目を見開いた。 そんな3人に気にしなくていいよ、と微笑みかけ、フィレスは口を開いた。 「過去は忘れちゃいけないものだけど、過去に囚われちゃいけない。  どんな過去にだって必ず意味があるはずだから、その過去を糧にして未来に進まなきゃって、僕はそう思うんだ。  だから……って、どうかした? みんな」 1人残らず何処かを刺されたような表情になる3人に、フィレスは首を傾げる。 今自分が言った言葉が、3人にとってどれだけ重い言葉だったのか、知らないまま……。 [85]38 ◆KHEtQ2j5Nc 2007/08/30(木) 17:52:57 ID:XREJstli 「それじゃあ、新しい仲間に乾杯や!」 そうはやてが言ってはじまった宴会の中で、主役の1人にされたフィレスはばれないように溜息を吐いた。 スバルは何故かメカニックらしき人と話し込んでいるし、そこに近付こうとしたティアナはなのはにそれとなく妨害されている。 別の方向を見ると、フェイトが怖い笑みでエリオを引き摺って行っていて。 エリオの冥福を祈りながらフィレスは持っていたグラスを傾け、……微かに顔を引き攣らせた。 「……おーい……」 「……ん? どうかしたか?」 思わず発した声に答える声があって、フィレスは慌てて振り向く。 と、そこには1人の青年がグラスを持って立っていた。 「……え?」 「ん? 俺じゃなかったのか?」 「え、ええ……」 そうフィレスが答えると、その青年はバツの悪そうな表情になる。 「そっか、悪かったな。……俺はヴァイス・グランセニック。出動の時は、俺が安全に運んでやるよ」 「はい、お願いします。……あ、それと……」 「?」 ヴァイスが首を傾げると、フィレスは苦笑しながら言った。 「誰か、運ぶ準備しておいた方がいいと思いますよ? ……多分、僕以外の新人の人はみんな酔い潰れると思いますから」 「何でだよ?」 「……これ、飲みやすくしてありますけどお酒ですよ? しかも、結構強い」 そうフィレスが言うと、ヴァイスは目を剥いた。当然だろう。 フィレスが持っているグラスの中に入っているのは、子供用に用意したジュースなのだから。 「……分かった、やっておく」 「ありがとうございます」 そう言って、フィレスはもう一度苦笑した。 「……そう言えば、何でお前は平気なんだ?」 「……もう飲む気ありませんし、一口じゃ酔わないですよ」 [86]38 ◆KHEtQ2j5Nc 2007/08/30(木) 17:56:53 ID:XREJstli これで終わりです。 オリキャラとティアナの知り合い設定のためだけにオリキャラの姉出してみました。 掘り下げるつもりは皆無ですけどねw 次回、エリキャロ微エロとユノなのエロ行きます。 ……「ユノなの」と「ユーなの」が一発で変換出来る俺は末期だろうなorz [87]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 18:05:43 ID:Bx8iC8d5 >>86 あんたまだここに投下するつもりなのか。いい加減気付けよ… [88]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/08/30(木) 18:10:30 ID:fK6esBlh >>79 なんというクロノ。 というかフェイトさんあんたヘンタイってw ついでにフェイトさんも逮捕されたらリンディさん涙目w [89]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 18:27:53 ID:j2MXyM0F >>61 ナチスも>>60に書いてる感じのノリじゃないか? >>79 これは酷いですねアッー! めっさワロタwwww >>86 投下乙 [90]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 18:45:48 ID:a9hpdrm2 >>87 あんた他の職人も脅してるっていいかげん気づけよ…。 [91]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 19:17:02 ID:7j6bkGVd >>86 やべ、フィレスくらいの男子がストライカーズに居ても良かったはずなんだと思えてきた…GJ >>87 別にオリキャラ禁止じゃないし、規約に引っかかってないんだしいいんじゃね? [92]名無しさん@ピンキー<111111> 2007/08/30(木) 19:29:21 ID:fymFIbwp >>87 まず書き込む前に>>1を見よう、な? [93]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 19:34:01 ID:Qj5ktcE0 >86 乙。 フィレスとエリックが組んだら安定した強さを発揮しそうだ。 爆発力は無いけど。 >87 繰り返しはギャグの基本だな。 次辺り応用編を。 [94]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/30(木) 19:58:54 ID:RM5FUWX0 >>72 今さっき知ったが6番も水橋さんだったんだな 前話スレユーノ×ナンバーズ スカ博士にとっ捕まり記憶消去され、ナンバーズ用武装/プログラムのデータ収集、実戦テストのため改造されたユーノ(7年以上前)を主人公にすりゃ 他のナンバーズからプランをもらう事もある。 9番なら攻撃前面重視、4番なら対戦とかで使われたらイヤと云う事この上ないタイプだったり。 どのキャラの案で開発する/装備して戦闘した結果で感情パラメータが変動する。 ってどこのエロゲーだ [95]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 20:27:55 ID:awmjhsz8 >>86 投下乙&GJ! 次回も期待してます! [96]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 20:45:17 ID:PFWH6XHo >94 9「とにかく威力のでかい奴にしてくれよ。どんな奴でも一撃で倒せるようにだ」 ユ「作れなくもないけど、撃つ度にフレーム歪むよ?」 9「うっ……い、いいんだよ! さっさと倒せば早く修理に戻ってこれるし!」 ユ(……これは前線用の簡易修復システムでも用意しておいた方がいいかな) 的な会話が浮かんだ俺末期。 ノーヴェの考える装備って威力重視で命中精度は度外視してそうだ。 [97]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 22:20:50 ID:7XaLbasH >>96 腕のところにバンカー付けて片っ端から相手を鉄屑にしたり肩からベアリング弾を乱射するノーヴェを想像した。 [98]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 22:24:25 ID:5GQrr3Mz >>97 古鉄かよwww 夏休みに入ると凄いパワー出るんだろwww [99]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 22:30:56 ID:2Eo9mZI4 ディエチはラーズアングリフかな?レイブンはちょっと違うな。 [100]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 22:32:12 ID:Y6ZgacI3 >>97 いや肘から空気押し込み棒がついてサドンイン(ry [101]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 22:49:38 ID:8nrmN7b8 >>97  なるほど、となるとスバルはソウルゲインだな。ライバルだし、殴るし、青いしピッタリだ。 ・・・・・・・あれ・・?これってもしかして死亡フラグ? [102]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 22:50:26 ID:EcXNem2Q むしろ頭にハイメガキャノ(自粛 [103]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:22:22 ID:Qj5ktcE0 >102 パチキ咬まし合うナカジマ姉妹吹いた。 [104]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:22:50 ID:wUop0Fxv ちょっと投下しようかと思うんだが……何レスくらいまで連続投下OKかな? 14レスくらいになったから分割しようとも思ったんだが、全部連続で見てもらわないと分からないネタになっちまって [105]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:24:30 ID:FKtS+JCV ゆっくり投下すれば大丈夫さ それにさるさんも何もしなければ一時間程度で解除されるし [106]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:27:09 ID:PFWH6XHo もしナンバーズの武器デザインがカトキ風だったら、という妄想 (全員当てはめられなかったのは勘弁)。 2:死神クロー 4:でっかい目玉召喚 5:ダガー 7:ターミナスマチェット 8:Wレーザー 11:サーフィンラム 12:両腕トンファー 13:静止状態でスタートボタン [107]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:40:16 ID:WZRn1CHY 投下予告します、12:00くらいを予定に1本投下予定。15レス使用 エリオとキャロとフェイトの話。エロは全く無し では後ほど [108]94<> 2007/08/30(木) 23:40:31 ID:RM5FUWX0 >>96 ユーノの立ち位置は 『U.C.の某蒼い死神がいた損耗率激高なモルモット部隊の補給が行届いてる程度』のつもりだった。 Hギャルゲーなら スカ「さてユーノ。今回はどうするかね」で選択画面(スカにまかすランダムも可)なやつ だから ユ「提案するのはいいけど、撃つ度にフレーム歪むよ?」 ユ(……これは前線用の簡易修復システムでも申請しておいた方がいいかな) が正しいかな だから完成しても模擬戦等テストせずイキナリ実戦に持ち込んだら、 武器装備系・暴発、能力低下 プログラム系・動作不能、バグによる状態異常 とか起こる。 分岐フラグ云々で番号ハーレムとか 管理局側捕縛してガジェット触手調教+好感度高い番号に誘われ見せつけプレイで洗脳とか 考えとる時点で俺も末期だが。 [109]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:46:11 ID:wUop0Fxv >>104ですが、>>107さんが投下するようなので俺はとりあえず自重しときます。 編集してもう少し区切りよくしてから出直してくるんで。 [110]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:49:48 ID:FKtS+JCV >>109 待ってる [111]名無しさん@ピンキー 2007/08/30(木) 23:53:10 ID:WZRn1CHY >>104氏 おっと、申し訳無いです それでは、お言葉に甘えさせていただきますね そちらの話も楽しみにしていますぜ では、予告よりも少々早いですが投下 エリオとキャロ、フェイトがメイン タイムテーブルは6.8話くらいのつもり。エリオとキャロが既に一線を越えていてティアナが微妙にやさぐれてた時期 はやてが物凄い下衆かもしれないが気にしたらアウト お付き合いよろしくお願いいたします [112]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:54:17 ID:WZRn1CHY 機動6課に配属されて、一ヶ月が経過した頃だった 一日の訓練が終わり、エリオとキャロの年少コンビはぐったりした身体を引き摺りながら廊下を歩いている そんな、二つの小さな背中を、 「ぃよぉっす!チビ共!!今日も訓練は大変だったな、お疲れサン!!」 「うわっ!」 「ヴァ、ヴァイス陸曹!?」 後ろから現れたヴァイスが叩いた。普段から陽気な男だが、今日は普段に増してテンションが高いようだ 「ヴァイス陸曹もお疲れ様です・・・何だか、ご機嫌ですね」 「そりゃそうだよ。今日は給料日だぜ?機嫌も良くなるさ」 「そうなんですか?良かったですね」 「おぃおぃ、他人事じゃないだろ?お前さん達二人にも給料は出るんだぜ?」 「「え、ええっ!!?」」 ○ 初任給の使い途は・・・? オフィスに入れば、そこにあったのは和やかな喧噪だ はやてを筆頭にロングアーチスタッフが、今時有り得ないことに“給料”と書かれた茶封筒を一つ一つ、一人一人に手渡しで渡している 非効率極まりないと思うのだが、八神はやて部隊長殿曰く、 「こうやって顔見ながら渡すとな、みんなの気持ちが見えるんよ。しんどかったー、とか、頑張らんとー、とか、やっとられんわー、とかな。 まだ始まったばっかりの組織やから、顔色伺う、っちゅうのは言い方悪いけど、色んな方法でみんなの気持ちを束ねたいんよ」 だ、そうである [113]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:54:52 ID:WZRn1CHY 「初任給の子は大事に使うんやよー!ちゃんとご両親、或いは大切な人へのプレゼントとかに使うんやでー」 『はーい!ありがとうございまーす!!』 呆然と、オフィスの隅で見守るエリオとキャロである 何となく、自分達のような子供がすごく場違いな存在であるように思えてきたからだ 「あ、おーぃ!エリオ、キャロー!」 「あ、スバルさん」「スバルさん、お疲れ様ですっ」 「どうかしたの?二人は並んでないみたいだけど・・・?」 「あ、いえ、その・・・」 「私達も・・・本当に、お給料って貰っても良いんでしょうか・・・?」 「え?いけない理由は無いと思うんだけど?」 きょとんとした顔でそういうスバルだが、エリオとキャロは表情を曇らせたまま互いの顔を見合わせた 本当に、そうなのだろうか・・・?顔にはそう書かれている 「スバルー。なのはさんが呼んでるわよ。あ、エリオとキャロも居たのね。フェイトさんが待ってるわよ」 「あ、はい!」「すぐ行きます!」 ティアナの声に慌ててオフィスを見回した 視線を巡らせれば、分隊長席の向こうで二人の上司であり、同時に保護者でもある女性が微笑みながら小さく手を振っている エリオとキャロは、慌てて駆けだした 「そんなに慌てなくても大丈夫だよ、二人とも。 ・・・さて、エリオもキャロも、6課に配属されて一ヶ月が経ったね。二人が頑張ってる姿は私も見てたよ。本当に、毎日お疲れ様」 「「あ、ありがとうございます!」」 「じゃあ、はい。二人のお給料」 にっこりと笑いながら、色気の無い茶封筒を差し出してくるフェイトだが、エリオとキャロは曇った表情を浮かべてしまった 果たして、自分達には本当にその給料を受け取る資格があるのだろうか? そんな二人の気持ちに、フェイトも気付いたようだ。一向に受け取ろうともせず表情を曇らせている二人に、フェイトは少し困った顔をしながらも、優しく諭す [114]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:55:28 ID:WZRn1CHY 「ねぇ、エリオ。キャロ。今の二人の気持ちは、私にも良くわかるよ。私も9歳で嘱託魔導師として管理局で働いてたからね。 ・・・こうしてお金を貰う。って言うことの意味の重さに、最初は戸惑ってた」 「あの、フェイトさん」 「何?キャロ」 「・・・その、私達は、本当にお給料をいただいてしまっても良いんでしょうか?」 「僕達は、まだまだ子供ですし、そんなに皆さんのお役に立ってるとも思えないですし・・・」 一旦、給料袋は机に戻して、フェイトはそっと二人の頭に手を置く 今日も一日、訓練に明け暮れていた所為で髪の毛は少し埃っぽいが、そんな感触からも二人が本当に頑張っているのが伝わってくるようだった 「ねぇ、エリオ、キャロ。自分達は役に立っていないって思っているかもしれないけど、 私やなのはやはやては、ずっとみんなを見ていたんだよ?スバルもティアナも、シャーリーにアルト、ルキノ、厨房でご飯を作ってくれるおばさん達に、清掃員さんに事務員さん。 みんなそれぞれの役割をきっちりこなして、しっかり頑張っていたのを、私達は知ってる。だから、ほら。胸を張って受け取って。それだけの仕事を、二人ともしていたんだから」 「「・・・はい!」」 改めて差し出された茶封筒を二人は受け取った。その感触は、色んな意味で重かった。怖々と中を覗いた二人はすぐさま、 「フェ、フェイトさん!」 「あの、これは幾ら何でも貰いすぎですっ!」 「局員の初任給としては・・・平均より少し多目ってはやてが言ってたかな?」 「すみませんフェイトさん!こんなに沢山はいただけません!!」 「私も、少しあれば十分ですっ!!」 恐縮しまくる挙げ句、封筒を差し戻す被保護者二人の姿に、またも困った笑顔を浮かべてしまうフェイトであった 「うーん、でもね、エリオ、キャロ。私達の、6課の仕事って言うのは本当に危険で、時には命懸けの仕事にもなるでしょう? この間のリニアレールの一件でも、二人は本当に良く頑張ってくれた・・・命懸けの仕事の報酬としては、足りないくらいなんだよ」 「こ、これで足りないだなんてそんな!!」 悲鳴じみた声を上げてしまうエリオである 10歳という年齢に似合わぬ落ち着きを備えているエリオとキャロだが、二人の常識に照らし合わせると、給料袋に入っていた現金はあまりにも大金であった [115]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:56:04 ID:WZRn1CHY 「エリオ、キャロ。そのお金は、二人が頑張っていた事に対する正当な報酬なの。だから、胸を張って受け取ること。それが私からのお願い」 敬愛するフェイトから、“お願い”までされては二人に断る術がない 手渡された茶封筒を怖々と、爆弾でも触るような手付きで受け取るエリオとキャロであった 「身に余るお金と思うだろうけど、将来の為に貯金しておくと後々便利だよ。口座の開設手続きは私の方でしてあるから」 「はい、ありがとうございます」 「あの、参考までに・・・フェイトさんはお給料をどんな風に使うことが多いですか?」 「え?えぇっと・・・」 保護者としては、先月の給料の大半が『機動6課発足記念打ち上げやー』と言う部隊長の言葉に数回催された飲み会に費やされた。とはあまり言いたくない それ以前、定期的な出費としては・・・ 「基本的には車のローンの支払い。後は貯金、かな。毎月保護施設に少しずつ寄付したりしてるけど、それはそんなに多くないし、買い物とかもあまり行かないからね」 「・・・あの、フェイトさん。その、保護施設への寄付って、僕も少し出しちゃ駄目ですか・・・?」 エリオの言葉には少し驚いたが、フェイトはにっこり笑って頷いた 年の割に義理堅い少年である。自分を6年間保護してくれていた施設への恩返しを考えるのは至極当然といえた 「あ、あの、私も!自然保護団体に少し寄付をしたいです!」 キャロも、生まれ育ったル・ルシエの部族を追放されてから、3年近く本局嘱託の自然保護隊に身を置いていたことがある そこでは給料を貰うような立場では無かったが、彼女もまた恩返しがしたいのだろう 「・・・うん。わかった、その手続きも私がやっておくね」 「「はい!お願いします!」」 「人を助けたいっていう、その気持ちは尊いものだけど、自分の為の使い途も考えなきゃ駄目だよ。無駄遣いは駄目だけど、その辺りの加減もしっかり勉強してね」 「「はい!フェイトさん!」」 「寄付金に添えて、手紙とかはどうかな?二人とも近況を報告したい人とかいるでしょ?」 「あ、僕は施設の先生と年少組のみんなに」 「私は、タントさんとミラさんに。元気でやってます。って報せないと・・・」 [116]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:56:43 ID:WZRn1CHY 「じゃあ、お手紙が書けたら渡してね。一緒に送金の手続きをするから」 「はい!」「すぐに書いちゃいます!」 言うが早いか、二人はオフィスを飛び出して行ってしまった 「あ、落としちゃ駄目だよ!二人とも!」 はーい!、という返事も既に遠かった 心配顔で見送るフェイトに、背の低いパーティションで隔てられた隣の席からなのはが声を掛けてきた 「お疲れ様。フェイトちゃん」 「なのは・・・うん、なのはも、お疲れ様」 「スバルもティアナも、素直に受け取ってくれたよ。エリオとキャロの気持ちもわかるけどね」 「私達だって、あんなだったしね・・・でも、こういう事からあの二人が少しずつ、自分の生き方を考えていってくれると嬉しいな・・・」 「・・・そうだね。フェイトちゃんとしては、管理局員以外になって欲しい?」 「できれば、そうなって欲しいけど・・・私は、あの子達自身が選んだ道を応援するよ。全力、全開でね」 「あっはは。エリオとキャロは幸せだね。優しいお母さんがいてくれて」 「うん・・・いつまでもそう言って貰えるように、私も頑張らないとね」 手紙はすぐに書き上がり、寄付金の送金手続きと共に手紙はそれぞれの恩人の元へ送られた ちなみに、この寄付金の金額については、エリオとキャロは「もう少し上乗せして送りたい」と主張したが、 フェイトの、「最初からあまり多く送ると先方が遠慮しちゃうかもしれないよ?」という言葉によって決められた経緯があったことを報告しておこう そして、その日の夜、食堂 「では、初任給ゲットを記念してカンパーイ!!!」 「カンパーイ」「かんぱーい」「か、かんぱーぃ」 [117]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:57:23 ID:WZRn1CHY スバルの音頭で4人はグラスを鳴らしていた 生憎、グラスの中はジュースであり、スバル以外の3人のテンションははっきり言って低かったけれど 「ね、ね、ティアはお給料を何に使うかとか考えてる?」 「んー、あんまり考えてないのよね。欲しい物とか特に無いし・・・当面は貯金かな。いつかバイク買いたいし」 「え?ティアナさん、バイクの免許持ってたんですか!?」 「あ、エリオとキャロは知らなかったっけ。ティア、バイクの運転上手いんだよー」 「うっさい、そんなに自慢できるような事じゃないでしょ」 「ゴメンゴメン。んじゃ、エリオとキャロはどう?」 「フェイトさんとも相談したんですけど、当面は貯金することにしました」 「あとは、それぞれお世話になったところに、少しずつ寄付をしようって決めたんです」 その言葉が聞こえた厨房の片隅では、おばさん達が割烹着の袖で感涙を拭っていたとか 「そ、そっかー。二人とも、しっかりしてるんだねー」 「自分の為の使い方も、しっかり考えなさい。って言われちゃいましたけどね」 「でも、当面は他の使い途も思いつかなくて・・・なるべく、無駄にならないことに使いたいですし」 「スバルはどう使うのよ?自分はアイス食べ放題とかそんなことに注ぎ込もうとしてるんじゃないでしょうね?」 「え?や、や、やだなーティアってば!そんなわけないじゃない!ほ、ほら、八神部隊長も言ってたでしょ。初任給のお約束と言えば、ご両親へのプレゼント! ギン姉にはケーキバイキング招待券で、父さんには任侠映画大特集DVDボックスなんてどうかなーって思ってるの」 どうかな?どうかな?と目を輝かせるスバルに、あー、そうね。良いんじゃないの?と気の無い返事を返すティアナである 正直、彼女はあまりこうした話題を好まないのだが、適当でも相槌を打っていないとスバルの暴走は歯止めが効かなくなるのである 「ご両親や、大切な人へのプレゼント・・・か」 「うん、『私はここまで大きくなりました。自分でお金を稼げるようになりました。今まで育ててくれてありがとう』って感謝の気持ちを込めて贈り物をするんや! って、八神部隊長が力説してた」 その言葉に何を得たのは、エリオは顔を輝かせて席を立った [118]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:58:00 ID:WZRn1CHY 「スバルさん、ありがとうございます!」 「へ?えっと?何が?え?え?」 「少しだけ、判った様な気がしました!おばさん、ごちそうさま!!」 あいよー。という言葉を受け取ってエリオは食堂を駆け出していった その一部始終を見ていた隊長陣はと言うと 「楽しみだね。フェイトちゃん」 「な、私は何も・・・エリオが贈り物をする相手が私とは限らないし・・・」 「何言うとんのフェイトちゃん。あの子にとってフェイトちゃん以上に大事な人ておる筈ないやんか」 「エリオは何を選ぶのかなー?」 「ごっつええ感じの下着とかやとおもろいんやけどなー」 「はやて、最近変だよ・・・?酔ってる?」 「んー、でも、服や身に付ける物を贈るのは難しいから・・・私は、実用品なんじゃないかと思うけど、ホントに楽しみだね?フェイトちゃん」 「う、うん。楽しみは楽しみだけど・・・私のことより、もっと自分のことで使って欲しかったかな・・・」 「何を言うとんのやフェイトちゃん!!愛する息子が初任給でプレゼントやで!笑顔で受け取らんとバチが当たるんやから!」 「・・・そうだね」 「せやせや!もしかしたら色んな所に穴が開いた下着やら持ってくるかもしれへんけど笑顔で受け取るんやで!そして着て見せるんやで!まずは私に!」 「はやて、そろそろ怒るよ?」 そんなこんなで、エリオは自室の備え付け情報端末の前に座っている モニタの照り返しを顔に受けながら調べ物に没頭している光景というのは傍から見るとちょっと不気味 「うわ・・・ちゃんとしたのって、結構高いんだ・・・買えない値段じゃないけど・・・どうせなら・・・」 「・・・エリオ君」 「え?あ、キャロ?」 [119]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:58:37 ID:WZRn1CHY 「ごめんね、ノックしても返事が無かったし、ドアの鍵も開いてたから・・・」 「あ、良いよ。こっちこそゴメン。気が付かなくって・・・」 「ううん。フェイトさんに何かプレゼントしようと思って、考えてたんでしょ?背中を見ててすごい真剣だって判ったよ」 「そ、そうかな?フェイトさんに何か贈りたいな、って思ってはいるんだ。候補はあるんだけど・・・」 これ、とエリオはモニタを指差し、キャロは少し意外そうな顔をした 「やっぱり、変かな?」 「・・・ううん、そんなことないよ!すごく良いアイデアだよ。エリオ君!」 「あ、ありがとう。それで、色々あるんだけど、このくらいの値段が性能も良いと思うんだ」 「?・・・こういうの、私には全然わかんないけど・・・でも、どうかしたの?」 「ちょっと、予算が追い付かなくてね」 その言葉にキャロは背筋を伸ばし、小さな握り拳でどーんと胸を叩いて快諾した 「だいじょうぶっ!私も、半分ずつお金を出そうと思ってから。二人なら、買えるよね?」 「え、でも、良いの?キャロ。僕の勝手な考えに付き合って貰うのは申し訳ないけど・・・」 「私にとっても、フェイトさんはお父さんお母さんに負けないくらい大切な人なんだもん。 ・・・私のお父さんとお母さん、今はもう逢えないし・・・だから、フェイトさんには、私も何か贈りたいって思ったから。だから、私にも協力させて!」 「・・・うん、わかった。じゃぁ、早速注文しちゃおう。即日配送だから、きっと明日の夕方には届くよ」 「うん!」 そうして、手続きを全て終えて、エリオとキャロは顔を見合わせて笑顔を浮かべた 「フェイトさん。喜んでくれるかなぁ・・・」 「きっと、喜んでくれるよ。もしかしたら、ちょっと怒られるかもだけど・・・」 「あ・・・うん、それはあるかもしれないね・・・」 二人が得る給料の7割は貯金と決めている。そして1割を寄付。残り2割をやりくりしてどうにか買えるギリギリのラインの買い物だったのだ 値段の事を聞かれると、ちょっと困るだろう だけど、食堂で聞いたスバルの言葉を思い出す [120]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:59:12 ID:WZRn1CHY 『私はここまで大きくなりました。自分でお金を稼げるようになりました。今まで育ててくれてありがとう』 そう、今の自分達があるのは、全てフェイトさんのお陰なのだから 「・・・ふわぁ」 「あ、もうこんな時間だ・・・キャロ。自分の部屋に戻りなよ」 「うん、ごめんね、エリオ君・・・それと、ありがとう」 「こっちこそ、ありがとうキャロ。協力してくれて」 「えへへ。明日が楽しみだね・・・それじゃぁ、おやすみなさい。エリオ君」 「おやすみ、キャロ。廊下で寝ちゃ駄目だよ」 隊舎の夜は更けてゆく そして、翌日 「それじゃ、今日の訓練はここまで!みんな、お疲れ様」 「「「「はいっ!お疲れ様でしたっ!」」」」 「しっかり、身体をほぐしてから休むんだよ。私は本局に行かなきゃならないから、今日は先に上がらせてもらうね」 「会議ですか?お疲れ様です」 「うん。ちょっと警備任務のことでね。もしかしたら、6課が担当することになるかもしれない・・・詳しくは、追って通達があると思うから」 「はいっ!」 訓練の疲れなど微塵も感じさせぬ足取りで、なのはは訓練場を後にして行った その背中を見送って、スバルは羨望の眼差しを足下に落とし、盛大な溜息を吐く 「はぁ。やっぱりすごいなぁ、なのはさん・・・」 「すごいバイタリティよね・・・どうしてあんなにタフなのかしら」 体操をしながら他愛のない話を続けていると、不意にストラーダに通信が入った 隊舎に戻って行った筈の、なのはからだ [121]初任給の使い途は・・・? 2007/08/30(木) 23:59:46 ID:WZRn1CHY 『ごめん、少し良いかな。エリオ宛てに荷物が届いてるよ。受領手続きはこっちで済ませておいたから、受付で受け取ってね』 「あ。はいっ!ありがとうございます!」 『それと、フェイト隊長は今オフィスで仕事中だから』 「え?あ、は、はい。ありがとうございます。なのはさん」 んふふ、じゃぁ、頑張ってね。含み笑いを浮かべながらそう言うと、なのはは通信を切った 体操もそこそこに切りあげると、エリオはキャロの手を取って、 「それじゃ、お先に失礼します!行こう、キャロ!」 「あ、わわっ、お先に失礼します!スバルさん、ティアナさん!」 「コラ!そんなに急いだら危ないよー!・・・って、もう聞こえてないか。いつの間にか随分仲良しになったね、あの二人」 「・・・そうね、出張任務中には色々あったんだし・・・仲良しにもなるでしょ」 「あの子達も、さ。アタシ達くらい良いコンビになるかなー?」 「・・・さぁね。でも、うかうかしてたら追い抜かれちゃうわよ。見たでしょ。あの子達のスキル・・・あれだけの才能があるんだから」 「お姉さんとしては、負けてらんないもんね!よっし、帰ったらお風呂入ってご飯食べて、明日に備えて早めに寝ますかぁ!」 「それ、いつも通りってことでしょ」 「ぁぅぅ」 隊舎に駆け込むように戻ってきたエリオとキャロは、受付で“荷物”を受け取り、一度それぞれ自分達の部屋に戻った 折角だから、ちゃんとした格好に着替えて行こう。というのがキャロの弁である 濡らしたタオルで顔や身体の汚れを拭い、制服に着替える。跳ねた髪の毛はいつものことなのであまり気にしない 段ボール箱の封を切って蓋を開けると、そこには注文通りにラッピングされた物があった 「よし」 一言、口に出して気合いを入れる 準備は整った。あとは、キャロと合流して、オフィスに居るフェイトの所へ行くだけだ 『キャロ。そっちの準備はどう?』 『あ、エリオ君?今これから部屋を出るところだから、オフィスの前で落ち合おう』 [122]初任給の使い途は・・・? 2007/08/31(金) 00:00:23 ID:zOz8Qfi6 『わかった。じゃぁ、オフィスの前で』 『うん』 小脇に、ラッピングされた箱をしっかりと抱えてエリオは部屋を出た オフィスまでの道程は歩いて3分ほどだが、ここで慌てて箱を落としたりするようなことがあっては元も子もない 細心の注意を払いつつ、かつきびきびとエリオは歩く そんな彼の気苦労もあってか(?)オフィス前までは何事もなく到着した。扉の前でキャロが待っている 「エリオ君」 「お待たせ。キャロ」 「ううん、じゃぁ、行こうか」 「・・・うん」 オフィスの自動ドアを二人でくぐる このくらいの時間になると、オフィスで仕事をしている人影は殆ど見えないが、 居た 先日、給料を受け取った分隊長席にフェイトが居る 丁度一区切りついたところなのか、椅子に座ったまま背伸びをしている。自分達がオフィスに入ってきたことにはまだ気付いていないようだ 『エリオ君、少し待ってて』 キャロは念話でそう伝えると、忍び足で隣の給湯室に向かい、1分後にはトレイの上にコーヒーカップを乗せて戻ってきた 『お待たせ』 『うん、じゃぁ、行こう』 ゆっくりと歩み寄ってゆくと、二人の気配に気付いたのか、それともコーヒーの匂いにつられたのか。フェイトが顔を上げてエリオ達に気付いた 訓練後だというのに、かっちりした制服姿であることに少し驚いた様子だ 「エリオ、キャロ。訓練お疲れ様。・・・二人ともどうかしたの?」 [123]初任給の使い途は・・・? 2007/08/31(金) 00:00:56 ID:zOz8Qfi6 エリオとキャロは一度顔を見合わせて一つ頷くと、揃ってフェイトに深々とお辞儀をした 「フェイトさん、今日まで、僕達を育ててくれて、どうもありがとうございました!」 「まだまだ未熟ですけど、一生懸命頑張ります。これからも、よろしくお願いします!」 「エ、エリオ、キャロ。二人とも、とりあえず顔を上げて、その、みんな見てるから」 促されて顔を上げると、二人の顔はやっぱり真っ赤になっていた。気恥ずかしいのは承知の上だったらしい 「その、突然でごめんなさい。フェイトさん」 「うん・・・すごく驚いた・・・でも、どうしたの?急に」 「スバルさんから聞いたんです。初任給を貰ったときは、ちゃんとご両親や大切な人にお礼を言うんだよ。って」 その言葉に、フェイトはエリオをキャロの肩に手を乗せて、少し困った顔だけど、にっこりと微笑んで見せた 「・・・ありがとう。エリオ。キャロ。私もまだまだ至らない保護者だけど・・・二人とも、よろしくね」 「こ、こちらこそ!」 「・・・エリオ君、そろそろ」 「あ、うん。フェイトさん。これ、二人で選んだプレゼントなんです。受け取ってください!」 そう言ってエリオが差し出したのは黄色い包装紙でラッピングされた箱である。受け取ってみると、それなりに重い 「・・・開けてみても良いかな?」 「「どうぞ!」」 直立不動で、少し心配そうな顔の二人に見守られながら、フェイトは丁寧に包装紙を剥がしていき、箱の蓋を取った その中に入っていたのは・・・ 「・・・カメラ?・・・え、しかも、これ、最近出たばっかりの新型だ・・・」 「フェイトさん、良くみんなの写真を撮りますよね。今まで使ってたカメラ、大分古くなってたみたいですから」 「あの、もし、良かったら、気に入っていただけるのでしたら、使ってください。エリオ君と二人で色々考えたんですけど、他にあんまり良いアイデアも無くて・・・」 「・・・・・」 [124]初任給の使い途は・・・? 2007/08/31(金) 00:01:34 ID:WZRn1CHY つい反射的に、フェイトは断りそうになった 高かったんでしょう?こんなに良い物、受け取れないよ。そんな台詞が喉元まで上ってきたのは事実だ だけど、二人が選んでくれたこの贈り物を受け取ることを拒否するというのは、二人が自分へ抱いてくれている好意をまるごと拒否するのと同然の行為だ 「あの、そのカメラ、本当に良いカメラなんですよ。空中固定力場標準装備とか、あとは超望遠ズーム機能とか、シャッターのコントロールとか」 表情を動かさないフェイトが心配になったのか、エリオはカタログで見たスペックと謳い文句をつらつらと述べている フェイトは、机の上にカメラを置いて、二人をぎゅっと抱きしめた 「ふぇ、ふぇいとさん!?」 「・・・ありがとう、エリオ。キャロ。涙が出るくらい嬉しいよ」 「フェイトさん・・・」 「そうだ。二人とも折角きちっとした制服姿なんだし、三人で記念撮影しようか。新しいカメラで」 「「は、はいっ!」」 こうして、フェイトがベッドサイドに置いている写真立てには、新しい写真が増えた 赤い髪の少年と、桃色の髪の少女を後ろから抱きしめているフェイトの写真 エリオは少し照れたように、はにかんだ笑みを見せている。キャロは本当に嬉しそうに、華のように笑っていた この笑顔を守っていこう 自分の大切な、愛おしい家族の笑顔 自分を時には支え、時には力をくれる、小さな子供達 この笑顔を守っていこう。その為に、生きて行こう フェイト・テスタロッサ・ハラオウンは、堅く心に誓った [125]色々台無しかもしれないおまけ 2007/08/31(金) 00:02:18 ID:zOz8Qfi6 「・・・良かった。フェイトさん、喜んでくれて・・・」 「うん、フェイトさんのあんなに嬉しそうな顔、初めて見たかもしれないね」 「そうだね・・・」 「・・・・・あのね、エリオ君。実は、私からもエリオ君にプレゼントがあるの。受け取ってもらえる?」 「勿論!これは、お守り?フリードの鱗で?」 「うん、ル・ルシエの部族に代々伝わるお守りなの。元々は召喚師が従者と心を通わせる為の物らしいけど。エリオ君とフリードも、仲良くなって欲しいから・・・」 「・・・ありがとう。キャロ。じゃぁ、これは僕から」 「え?・・・うわぁ、かわいいハンカチだね」 「うん、刺繍がすごく綺麗だったから・・・良かったら、その、どうぞ」 「ありがとう、エリオ君。大切に使うね」 「・・・なぁ、ギンガ」 「どうかした?父さん」 「聖王教会にえらく武闘派なシスターが居るって言うのは本当なのか?」 「え?私も詳しくは知らないけど・・・シスター・シャッハの事?陸戦AAAランクの猛者らしいけど・・・急にどうしたの?」 「・・・あ、いや。何でも無ぇよ」 「?」 「・・・長ドス構えて、十字を切って悔い改めやがれ・・・流石にそんなこと言っちゃぁくれねぇよなぁ・・・二代目でも無ぇよなぁ」 「・・・そもそもネタがマイナー過ぎると思うんだけど・・・」 「シグナム、ほら、にっこりしてください」 「む、むぅ、しかし、テスタロッサ・・・私は十分、笑っているつもりなんだが」 「駄目です、引き攣ってます」 「も、もう良いだろう!私にはこれ以上は無理だ。良いな」 「はぁ、わかりました(カシャ、カシャ)シグナムは少し拗ねた時の顔が一番可愛いということで納得します」 「な、な、な、何だそれは!う、えぇぃ撮るな写真は断る!!」 「そんな真っ赤にならなくてもいいのに・・・そういう顔も可愛いんですけどね(カシャ、カシャ)」 [126]111 2007/08/31(金) 00:03:55 ID:zOz8Qfi6 以上です。スレ汚し失礼しました ゲンヤの台詞、意味が分からない人は「二代目はクリスチャン」でググってみてください [127]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/31(金) 00:06:15 ID:CTDtg/8M GJ! リアルタイムで見れておもしろかったです [128]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:12:34 ID:qWx2DHeB >126 乙。ハラオウン家のほのぼのっぷりが素敵です。 後、エイミィさんが「愛した人が、執務官だった」とか、 リンディ艦長が闇の書を撃つのに「けじめ、付けさせて貰います」とか言いそうです。 [129]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:12:45 ID:UQ5bPdr+ >「シグナム、ほら、にっこりしてください」 >「む、むぅ、しかし、テスタロッサ・・・私は十分、笑っているつもりなんだが」 >「駄目です、引き攣ってます」 >「も、もう良いだろう!私にはこれ以上は無理だ。良いな」 >「はぁ、わかりました(カシャ、カシャ)シグナムは少し拗ねた時の顔が一番可愛いということで納得します」 >「な、な、な、何だそれは!う、えぇぃ撮るな写真は断る!!」 >「そんな真っ赤にならなくてもいいのに・・・そういう顔も可愛いんですけどね(カシャ、カシャ)」 まったくその通り。異議なし!! >初任給の使い途は・・・? というタイトルで話の展開は読めたけれども同時にキタ─ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ─!!! と何かが走りましたGJ。 しかしエリオはともかくキャロは自然保護官アシスタントとして既にお給料を・・・ [130]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:15:39 ID:Gx/W8so1 >>126様 あ、貴方が神かっ!?もう、ホントにすごいです! キャラに違和感が無いからスンナリ脳内で音声付きで再生されました! エリキャロフェイトが似たもの親子だってのも十分伝わって来ましたし。 次の投下をお待ちしてます!!! [131]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:18:12 ID:J3PrUzy5 なんというほのぼの。 今日は心あったかくして眠れますw [132]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:19:30 ID:rpcZinAY >126 乙。いい話を見せてもらった。 >任侠映画大特集DVDボックス 地球から取り寄せたんかいスバル……。 104氏も待ってるぜー。 >108 ナンバーズの武器製作はスカリエッティとウーノだったはずだから、 手伝えそうな奴(淫獣)がいたら問答無用でこき使われるのではないかと。 [133]111 2007/08/31(金) 00:23:01 ID:zOz8Qfi6 感想レス感謝です。良い夢みてください >しかしエリオはともかくキャロは自然保護官アシスタントとして既にお給料を・・・ 全くその通り、とは思うのですがねー あくまで、イメージの話なのですが、 自然保護管アシスタント→保護下でのお手伝い→お小遣い 6課隊員→命懸けの仕事→給料 というイメージがあったもので [134]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:28:10 ID:QNcbSU/V >>126 GJ! ハラオウン家の家族愛がよく伝わってきます。 ホンマに泣けるでぇ!! [135]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:30:40 ID:i3wP5QmK >>126 GJ! 今のご時世、自動振り込みと引き落としがないのか・・・? と思ったけど、あの部隊の空気ならこっちのがアリですねい。 悪魔な分隊長は過去の求償への支払で、毎月結構n(シュボァー [136]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:33:33 ID:UQ5bPdr+ >>135 「無駄遣いしちゃあかんよ」とヴィータ副隊長に茶封筒を渡す時に一言加えるはやて部隊長の姿がみえますた。 [137]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:36:17 ID:jGnUr7La >>133 GJ!! 今夜は仲むつまじいフェイト一家の素敵な夢がみれそうですぜっ。 今日受信した電波なんだけど、発信元どこ? なのは「ユーノ君も温泉〜」 ユーノ「今回は女の子だけどいうことで…」 →ここは色町!エロパロ板なの!→ユーノ「拉致だよ!これは!」 →温泉の正体。意外!それは混浴!→なのは・ユーノ「まぁ、水着着るなら…」 →良い雰囲気になってH ここまでなのは×ユーノの壁 →はやて「二人を覗くよ、フェイトちゃん!」フェイト「はやてが変なことしない様に見張ってるだけだよ」 →H目撃、オナニ、見詰め合う二人、そのままレズで百合った展開 →なのユーに見つかる→そのまま4P [138]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 00:46:38 ID:C1hPM9k3 >>126 GJ!! 思わずウルッときたよ 最高だよアンタ! [139]ザフィはや 1/2 2007/08/31(金) 01:02:34 ID:UgjQ6y5u ザフィ→はやてで時間軸は2期終了後管理局任務に従事してるあたりです。 非エロ・キスすらないです。 ザフィーラの独白のみです。  珍しい単独任務を終え、ミッドチルダの自宅へ帰ると主がソファーでお休みになっていた。  全く誰か諌める者はいなかったのかと口に出してから、今日はシグナムら3人は各々の任務で泊まりこみになるだろう、ということを聞かされていたのを思い出した。  同時に、「今日ははやては早く帰ってこれるはずだから、ザフィーラよろしくな。ヘンなことするなよ」と言われていたことも。  …ちなみにそんな不埒なことを言ったヴィータにはげんこつ一発の刑を与えておいた。  決して忘れていたわけではない。任務も手早く済んでいた。問題は任務に関する書類の作成だった。  慣れない私は情けないことに苦戦に苦戦を重ね、本来の終業予定時刻を大幅に上回ってしまっていたのだった。自分の不手際ぶりに思わずため息が出た。  ふと食卓に目を移すと、そこにはラップをかけられた食事が2つ。  普段八神家では私は狼形態をとっているので、食事も大型犬専用の皿で摂っている。しかし今日は私の他には帰宅できる守護騎士はいない。  狼形態では食卓に並ぶことはできない。しかしテーブルには2つの用意されている。  …一人の食卓程寂しいものはない。  いくら私が言葉を操ることができたとしても、「目の前には誰もいない」ということは主にとっては一人きりだったあの頃を思い出させる、とても…悲しいことなのだろう。  そして私を待って、空腹だったろうに一人で食事を済ますこともなく、待って、待って、そしてそのまま疲れで眠ってしまったのだろう。  自室ではなく、玄関からも食卓にも近いリビングのソファーで。  それを察した時、胸の中に重い痛みが走るのを感じた。  自分の不手際で主に悲しい思いをさせてしまった。後悔の念が心を蝕む。 「主…こんなところで眠られていては体に障ります。それに、お食事も」    揺り起こそうとしたが、相当疲れが溜まっていたのだろう。主は軽く寝言を言うのみで、起きてはくれない。  …仕方がない。狼形態を解き、人間形態へと変化する。 「無礼をお許しください」  夢の中の主に届くはずもないが、そう呟いて主の体を抱き上げた。  とても軽い、あの強力な魔法を駆使している姿からは想像できないほど、主の体は華奢で、軽かった。  しかし、腕に刻まれた記憶とは、随分違う。手足はまっすぐに伸び、女性らしい柔らかさが体中を包んでいる。  重みも――これを口に出すのは憚られるが――随分増している。 [140]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 01:04:19 ID:UgjQ6y5u (主は…成長されているのですね)  そのことに私は複雑な安堵感を覚えた。  一度は闇の書に侵食され生命の危機に立たされた主が回復・そして月日を経て健やかに成長していること。  それははやての守護騎士であり、同時に「家族」であるにとってこの上ない喜びであった。  しかし、我ら守護騎士自身はプログラムであるが為に成長することはない。今の生み出されてから数えるのが億劫になる程の時間を費やしても、その外見は全く変わることはない。    停滞したままの、自分。  健やかに成長する主はやて。    戦闘行為を行うには最適な肉体年齢。故にはやての剣として、「守護騎士」としてそれを悩む必要はない。  しかし、心の中の何かが訴えかける。 「成長し、老い、朽ちたい」  何度も何度も、頭の中に浮かぶその言葉。  人間であるはやてはいつか天寿をまっとうするだろう。「最後の夜天の王」を失った時、我ら守護騎士は役目を終え、消え往くだろう。  それでいいじゃないか、と自分に何度も言い聞かせた。しかし心はそれを受け入れない。  主、私はあなたと添い遂げ、成長し、老い、そしていずれ朽ちたい。  それはあまりにも我侭すぎる願い。  老いも許されぬ人ならぬ存在の自分が主と添い遂げることなどできるはずもない、それ以前に騎士が主に恋心を抱くなど、言語道断だ。  階段を昇り、「女性の寝室に無断で立ち入る無礼をお許しください」と言ってからドアを開き、普段はヴィータと使われている広いベッドにそっと主を横たえる。  主はやて。  常に明るさを忘れず、そして強い心を持ち、我々の罪を赦し共に償ってくださったやさしい方。  何度も何度も心の中で押しつぶし続けてきた、ついさっきだってそう思ったばかりだ。  しかしもう認めてしまってもいいだろう、私は主従を越えてあなたを、愛している。  …わかってる、それは守護騎士として許されないことだ。守護騎士は仕えるもの。この感情を表に出すことは決してしない。  ただ、今だけ、今だけ、あなたのその安らかで無防備な寝姿を見つめるご無礼を、どうか、お許しください。 [141]139 2007/08/31(金) 01:11:45 ID:UgjQ6y5u 140にタイトル入れるの忘れました・・・ザフィはや 2/2です。ちょっとラグナロク喰らってく(ry 参考サイトだと一人称は「私」でしたのでそれに準拠しましたが何か違和感が・・・? 名乗り口上の「我は〜」のインパクトが強すぎただけでしょうか。 ザフィーラの口調難しいですね。修行してきます。 初投下、お目汚し失礼しました。 [142]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 01:23:44 ID:1D74wT/d >>85 ふむフィレスも面白いキャラだな……なんとなく似たものどうしな気がする ヴェロッサと良い意味で会いそうだw >>106 >13 (´゚ω゚):;*.':;ブッ [143]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 03:01:01 ID:1D74wT/d >>126 GJ!!!!!! じつに『おお!いかにも原作であってもおかしくない自然体』そう感じるSSでしたw ラストのシグナムとのやり取りがいいなwww ところでシャッハには、カレーなシスターを連想して連想して堪らないんです! ショートヘアだしw >>141 ザフィーラ……渋いぜ!! >口調 アルフ×ザフィーラを書いてる身としては、確かに悩みました。 でも「オレ」と言ってもザフィーラなら違和感ないかな〜と思っています。 ぶっちゃけ細部の細部にこだわりすぎたら負けかなと思(ry あれです、平行世界理論でごまかすんです! そして謝るんです(泣 それにしても本日はほのぼの良いSSが多いいにゃ〜 (………キスしながら膣内射精とかドロドロでエロエロでラヴラヴなSSを載せる頃合だな………) [144]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 04:30:13 ID:lY/h1W4j >初任給 GJいい話でした。 ただ突っ込みいれるなら、スバティアは確実に初任給じゃないw キャロに関しては上記で言われてるみたいだが、エリオは漫画見た限りだと訓練所 みたいなとこに行ってたっぽい。警察とか軍隊の訓練所って給料でるんじゃね? [145]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 04:47:35 ID:E650Lwkw >>144 おいおい… 六課に入ってからの初任給と、 考えればいいじゃん♪ [146]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 06:39:37 ID:35PiqiuM >>137 うほっ…いい電波受信したな!! コミック版であった場面の改変ものっぽいな [147]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 09:03:15 ID:JTSWi/Li フェイト×エリオ×はやての3Pとか見たいなぁ… [148]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 09:16:27 ID:ouISGzze >>126 超GJ! たまたま今日は給料日な俺は、 初任給の頃(16年前)を思い出したぜ・・・。 [149]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 10:11:41 ID:c5QnY/zi >>147 忘れ物ですよ。 つ【キャロ】【なのはさん】【スバル】【ティア】【シグナム】 【ヴィータ】【シャマル】【リィンII】【アルト】【シャーリー】 [150]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 10:48:45 ID:lOzRKN3P >>149 ハーレムじゃねえかw しかしその誰に対しても主導権を取れないエリオだった。 [151]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 10:48:48 ID:FqAhdfZv ちょっWW そこまでやったらエリオ死ぬってWWW [152]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 11:05:08 ID:oxxIKgVr 忘れられてるルキノ涙目。 [153]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 11:28:47 ID:stPbiita ルキノは漫画でグリフィスに気があるみたいだしな 少なくともシャーリーは疑ってたぜ [154]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 12:04:54 ID:LXP+IfZK >>149 忘れ物ですよ つ【ガリュー】【ルーテシア】【ナンバーズ】【ドクター】【クロノ娘】【フリード】 [155]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 12:07:28 ID:fOFyJ5eZ グリフィス…誰だっけ? [156]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 12:10:01 ID:0ugvHyIO どこまでも忘れ去られるギン姉に全俺が泣いた! [157]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 12:33:55 ID:c5QnY/zi >>156 ギン姉は俺達のアイドルだからな。 エリオ如きの好きにはさせんよ。 [158] ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 12:54:02 ID:DMdZVavN 先の書き込みから一日しか経過してませんが、また書きます。 ・聖王のゆりかごの最期はなのはがスターライトブレイカーで吹っ飛ばしたと言うとんでも前提 ・スカリエッティ一人だけは逃げ切ったけど、再生怪人は弱いの理論で若干小物化してる(?) ・聖王のゆりかごを吹っ飛ばした張本人と言う事でスカが標的をなのはに絞ってくる ・打倒のなのはの為にとんでも無い超兵器が開発される(このへんはオリジナルかな?) ・○○○対メカ○○○と突っ込みを入れてはいけない ・微エロ(微エロって表現するのも微妙かもしれないくらい微エロ) [159]なのは 対 メカナノハ 1 ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 12:55:44 ID:DMdZVavN 「全力全開!! スターライト…ブレイカァァァァァァ!!」 「そんな馬鹿な…古代ベルカの遺産が…聖王のゆりかごが…たった一人の人間の力に劣ると言うのか…? それも一切の改造処置の行われていない…自然なままの人間に…。や…奴は人間じゃない…化物だ… いや…悪魔だ…悪魔がこの世に使わした破壊の使者に違いない…なんと恐ろしや…。」 あの大きな戦いから早くも一ヶ月の時が流れた。聖王のゆりかごは高町なのは一等空尉の 放ったスターライトブレイカーによって轟沈。しかし…主犯格のスカリエッティは逮捕する事が 出来ずにそのまま行方をくらまし…現在もまた逃走中らしかった。 何はともあれ平和は蘇った。が… ある日何気なく朝が来て…機動六課に皆が集まっていた。 「なのはさんおはようございまーす。」 スバルとティアナの二人が何時ものように高町なのはに朝の挨拶を行っていたが、 なのはの様子が少々可笑しかった。 「なのはさんどうしたんですか? 朝からそんなバリアジャケットなんて着込んで。」 「そうですよ。まだ訓練の時間じゃないでしょ?」 スバルとティアナの二人は笑いながらそう言っていたが、確かに今二人の目の前にいた なのははバリアジャケットを装着し、レイジングハートを起動させていた。 が…良く見るとバリアジャケットにしてもレイジングハートにしても形状が微妙に違う気が… 『アタマヒヤソッカ…。』 「い!?」 まるでなのはの声を電子音化させた様な声でなのはがそう一言言った直後、 レイジングハートから放たれた魔砲がスバルとティアナを吹き飛ばしていた。 「え…うそ…。」 「どうし…て…。」 突然撃たれてしまったスバルとティアナはそのまま気を失うしか無かった。 『すばる=なかじま…てぃあな=らんすたー…排除成功…。』 今日のなのはは何処か可笑しかった。何時もと何処か雰囲気が違う。 声も電子音的である上にカタコトであったし、 何よりも生命の息吹と言う物が全くと言って良い程感じられなかった… 「おっすなのはってギャウ!」 三人目の犠牲者はヴィータだった。そしてなのはは次々と機動六課のメンバーを 撃ち倒して行くのである。だが、いくらなのはでもいきなり撃ってくる様な事はしないと 思っている機動六課メンバー達はなす術無く撃ち倒されて行くしか無かった。 [160]なのは 対 メカナノハ 2 ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 12:57:07 ID:DMdZVavN 「お前…なのはじゃないな!?」 既にヴォルケンリッターやはやて達が倒されてしまった。そこまでやられて誰も 可笑しいと気付かないはずがない。故にフェイトがバリアジャケットを装着し、 バルディッシュを構えてなのはと相対していたのだが… 『ふぇいと=T=はらおうん…排除開始…。』 「!?」 またも電子音声と共になのははフェイトへ魔砲を発射した。それを若干横にさばく事で 回避したフェイトはなのはへ接近し、非殺傷設定のバルディッシュザンバーで斬りかかったが… なんとなのははそれを素手で受け止めていた。 「うそ…。」 『ばるでぃっしゅノ受ケ止メニ成功…反撃ニ移リマス…。』 なのはは構わず至近距離から魔砲を再び放った。フェイトはとっさにバク転で後方に下がりつつ回避する。 「やっぱりなのはじゃないね!? 一体何者!?」 『再度…攻撃…開始…。』 だがなのははフェイトの質問に答える事無く魔砲を放った。 「くっ…分からず屋ぁぁぁ!!」 フェイトはバルディッシュザンバーでまたも斬りかかり、直後、双方はすれ違った。 「あ…。」 倒れたのはフェイトだった…。それに対しなのはは殆ど無傷も同然でその場に立っている。 『ふぇいと=T=はらおうん…排除成功…。』 こうして機動六課から健在な者は誰もいなくなった。 それを確認するなりなのははその場から立ち去ろうとしていたが… 「みんな遅刻しちゃってごめんなさ〜い! ってあれ…?」 なんと言う事か…なのはがもう一人現れたでは無いか。そして、二人のなのはが相対するワケである。 「え? え? あれれ?」 遅れて来た方のなのはは先に来たなのはの存在に驚いていた。 「もしかして…。」 遅れて来たなのはは何気無く両手を上げた。それに合わせる様に先に来たなのはも両手を上げた。 「あ! なるほど〜。鏡がおいてあるんだ〜。」 遅れて来た方のなのははそう勘違いして安心していたのだが… 『残念ダケド…鏡ジャナイ…。』 先に来た方のなのはは構わずに遅れて来た方のなのはを魔砲で撃った。 「わぁ!」 とっさに遅れて来たなのはもバリアジャケットを装着し、レイジングハートを向けた。 「一体何なの貴女は!? 私そっくりの格好して!」 今度は遅れて来たなのはが先に来たなのはにディバインバスターをぶっ放した。 桃色の魔砲が忽ち先に来たなのはの身体を飲み込んでいくが… [161]なのは 対 メカナノハ 3 ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 12:58:28 ID:DMdZVavN 「い!?」 直後、遅れて来たなのははまるで信じられないと言った顔になった。 何故なら先に来たなのはの身体を覆っていた皮膚が剥がれ、その向こう側から 白銀の金属で覆われたメタルボディななのはが姿を現したのだから。 「え!? え!? もしかして…私そっくりの…ロボット!?」 「どうかね!? この私の最新作である『メカナノハ』は!!」 「!?」 突然何処からか聞き覚えのある声が響き渡った。そして声の方を向くと、 そこにはなんと行方不明になっていたはずのスカリエッティの姿があったでは無いか。 「あ…貴方はスカリエッティ!?」 「ハッハッハ…一ヶ月ぶりだねぇ高町なのは君。」 スカリエッティはまるで悪のボスであるかの様に堂々と不敵な笑みを浮かべていたが、 やはり逃亡生活も何だかんだで苦しいのか、彼の身を包む白衣は所々がツギハギ状態となっており、 残念な事に威厳が半減してしまっていた。しかもその上… 「うわ! 臭い! お風呂入ってるの!?」 「うるさい黙れ!」 やはり逃亡生活は(以下略)なのか、スカリエッティは風呂に入れずになのはでも 鼻を摘んでしまう程の悪臭を放っていた様子であった。 「で…どうしてここに来たの!? 自首でもする気になったのかな!?」 「そんなワケはあるまい。私は君に復讐しに来たのだよ。聖王のゆりかごを吹き飛ばし、 私の野望を阻んだ高町なのは君…君をな! そして見たまえ! これが私が君を倒す為に 君自身を参考にしてゴミ捨て場のスクラップを材料に作った『メカナノハ』だ!!」 なんと言う事であろうか。先に来たなのははなのはでは無く、スカリエッティが 作ったなのはそっくりのロボット、「メカナノハ」だったのである。が… 「うわ〜…ゴミ捨て場のゴミが材料なんて随分と安っぽいロボットなのね?」 「だまらっしゃい! こちとら逃亡生活で金も資材も無いんだよ!! だが…ゴミが材料だと思って甘く見ると痛い目を見るぞ。例え材料がゴミであろうが… この私の天才的な頭脳を持ってすれば十分強力なロボットを作り出す事は可能なのだ! 行け! メカナノハ! 高町なのはを叩き潰せ!」 『了解…攻撃開始!』 「!?」 直後、メカナノハの目がキラリと輝き、なんとビームが出たでは無いか。 それだけじゃない。指先がミサイルになったりと、体中の色んな所から 多種多様な武器が雨あられとなのはに襲い掛かっていたのである。 って言うか、皮膚が剥がれる前と明らかにファイトスタイルが違ってる。 「これ本当にゴミから作ったのー!?」 なのはは高く飛びあがり、上下左右へ動いてかわしていくが… 「メカナノハ! おっぱいミサイルを発射しろ!」 『了解…。オッパイみさいる…発射…。』 「ええ!?」 スカリエッティが真顔でおっぱいなどと言う単語を放った事も意外だったが、 何よりメカナノハのロボットのくせに無駄に豊満な乳房がまさかミサイルだったとは なのはは信じられなかった。しかもそのミサイルが無駄にホーミング性が高く、 なのはは直撃を受けてしまった。 「あああああああああああ!」 とっさに防御魔法で防御はした為に死にはしなかったが…それでもなのはは 墜落して近くの海へ落下していた。 [162]なのは 対 メカナノハ 4 ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 12:59:39 ID:DMdZVavN 「どうかね? 管理局の諸君! 管理局のエース・オブ・エースと呼ばれた 高町なのは君もメカナノハの前にはあのザマだ! ハッハッハッハッハッ!」 なのはとメカナノハの戦いはさりげなくスカリエッティによって撮影されており、 管理局の本局へと送られ、本局に激震が走っていた。 もしもメカナノハが本局へ攻め込んで来たら…そう思うと誰もが思わず失禁していた。 幸いなのはを含め、メカナノハにやられた機動六課の面々に死傷者は出なかった。 だが…誰もが大きな傷を負い、中には意識不明の重体な者もいた。 他の部署にメカナノハに対抗出来そうな強者がいない上に機動六課もまたこれでは もはやメカナノハに対する戦力は無きに等しい。誰もがそう思って絶望していたが… 「大変です! 高町なのはさんが病室にいません!」 「何―――――!?」 なのはの入院していた病院の看護士の叫び声に病院全体が震撼した。 そして確かにその看護士の言う通り病室からなのはの姿は忽然と消えていた。 一体なのはは何処へ行ってしまったと言うのか… なのはが行方不明になって数日後、ミッドチルダの各地で 「自分から雷に打たれている変な奴を見た。」 と言う都市伝説が流れるが、それが一体何者かまでは断定する事が出来ず、 あくまでもただの都市伝説として処理されていた。 間も無くスカリエッティの操るメカナノハによる本格的な管理局攻撃が始まった。 武装局員達が次々メカナノハに攻撃を加えるが、メカナノハの全身を覆う ミッドチタニウム(なんだそりゃ?)製のボディーには全く歯が立たない。 そしてメカナノハの全身に内蔵されたミッドチルダのルールさえ無視した 多彩な質量兵器が武装局員達を蹂躪して行くのである。 特に不必要なほど豊満な乳房から放たれるおっぱいミサイルなど、 男の局員がそれを見た時一気に勃起して快感のままあの世に行くと言う凄まじい物だった。 もうメカナノハと戦える者はいないのか…誰もがそう絶望した時だった。 突然メカナノハの周囲に出現したチェーンバインドがメカナノハを雁字搦めにしていたのである。 「まったくなのはそっくりのロボットなんて趣味が悪いね! なのはに失礼だよ。」 それは無限書庫司書長のユーノ=スクライアだった。そしてユーノはチェーンバインドで メカナノハを縛り上げる。元々支援魔法を得意とするユーノはメカナノハに通用しそうな 強力な攻撃方法は持たない。しかし、多彩なバインド等を持ってメカナノハを 行動不能にさせる事ならば彼でも十分に可能な事かもしれなかった…が… 『邪魔ヲスルナ。』 「うわぁぁぁぁ!」 そのチェーンバインドも力でねじ切られてしまい、逆に振り回されてしまった。 やはり力の差は補いきれる物では無かったか。だがその時… [163]なのは 対 メカナノハ 5 ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 13:00:43 ID:DMdZVavN 「ディバインバスター!」 突如何処からか飛んできた桃色の魔砲がメカナノハに直撃し、ユーノは解き放たれた。 「ユーノ君大丈夫!?」 「なのは!」 ユーノの危機を救ったのは行方不明になっていたなのはだった。 そしてなのははメカナノハと相対するのである。 「あの時は遅れを取ったけど…今度はそうは行かないよ!」 「フハハハ! そんなボロボロの身体で何が出来ると言うのだ! やってしまえメカナノハ!」 『了解…攻撃…開始…。』 スカリエッティの言う通り、なのはの身体は彼方此方が傷だらけで、バリアジャケットも ボロボロだった。しかもこれは先のメカナノハとの戦いで出来た傷では無い。 なのはは行方不明になっていた間、一体何をやっていたと言うのだろうか… 『目標…高町…ナノハ…。』 メカナノハの目が輝き、目から破壊光線が放たれた。が、なのはの正面に発生した 防御魔法がそれを弾き返す。しかもそれはなのはの物では無くユーノの物だった。 「防御は僕に任せてなのはは攻撃に集中して!」 「ユーノ君ありがとう。それにしても…こうして一緒に戦うなんて久し振りだね。」 「フフ…行くよ!」 「うん!」 なのはとユーノは互いに一瞬微笑むと、再び真剣な目となってメカナノハへ飛んだ。 「チェーンバインド!」 「アクセルシューター!」 ユーノはなのはの身体を防御魔法で保護しつつ、チェーンバインドで再度メカナノハを縛り上げ、 メカナノハの動きが鈍った隙を突いてなのはがアクセルシューターを撃ちまくった。 次々と魔法弾が着弾するメカナノハだが…ミッドチタニウム(だから何なんだよ?)製の ボディーには効果が薄い。何と言う強固な装甲なのであろうか? 「しかしいくらメカナノハでも攻撃を受け続ければヤバイのでな…。 行け! メカナノハ! 再びおっぱいミサイルだ!」 『了解…オッパイみさいる…発射!』 またもメカナノハの無駄に豊満な乳房がミサイルとなって発射された。 これはユーノにとってあまりにも衝撃的な物だった。 「ええ!? おっぱいミサイルゥゥ!?」 メカナノハのおっぱいミサイルを見たユーノは例によって勃起してしまった。 しかもその大人しそうな顔からは想像も出来ないくらいにモノが凶悪なのである。 下手すりゃズボンさえ突き破るんじゃないか? って思うくらいに凶悪な勃起ぶりだった。 「ユーノ君! こんな時になにやってるの!?」 「あ! ごめんなのは!」 なのはは顔を真っ赤にさせながらユーノに怒鳴った。そしてちょっとだけ メカナノハに嫉妬した。どうして自分に勃起してくれないのかと… だがこれが大きな隙となり、二人はおっぱいミサイルの直撃を受けてしまった。 [164]なのは 対 メカナノハ 完 ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 13:02:00 ID:DMdZVavN 「あああああああああ!!」 「フハハハハハハハ! いいザマだな!」 こんがりトーストにされてしまった二人にスカリエッティは大笑いする。 しかし、なのははまたも立ち上がった。 「こうなったら特訓の成果を見せてあげる!」 「何!? 特訓!?」 その直後だった、なのはの全身がスパークを起こしていたのである。 「行くよ! 雷に打たれて身に付けた新必殺技! リリカルマグネット!」 なのははただ全身がスパークしただけでは無かった。なんとなのはの身体そのものが 電磁石と化し、周囲の鉄材を次々に吸い付けていた。 そう、あのミッドチルダの都市伝説と化した「謎の雷に打たれる奇人変人」の正体は なのはであり、行方不明になっていた間、この技を身に付ける為の特訓を行っていたのだ。 「ええい何をやっているメカナノハ! さっさとアイツをやってしまえ!」 スカリエッティは叫ぶが、メカナノハの様子が少し可笑しくなっていた。 『ピ…ガガ…。』 「ん!? どうしたメカナノハ!?」 なのはが電磁石化すると同時にメカナノハの動きが鈍り出し、なんと メカナノハもまたなのはに吸い寄せられていたでは無いか。 「私ね、小さい頃に電化製品の近くに磁石を置くと、その電化製品が狂って壊れちゃうって お父さんに怒られた事があったんだけどね、もしかしたらそのロボットも…って思ったのよ。」 そう、メカナノハは電磁石化したなのはの全身から放たれる電磁波によって狂わされていたのである。 さらになのはの眼前にまで引き寄せられたメカナノハの頭部をなのはがガッチリ掴んだ。 「こんな物…こうしてあげる!」 『ピピピ…ガガガ…。』 なのははメカナノハの首を強引に捻じ曲げ始めた。しかしなのはの電磁波によって 狂わされたメカナノハは抵抗する事が出来ない。 「わ! やめろ! メカナノハから手を離せ! やめろ!」 スカリエッティはメカナノハへと走るが、そこでユーノのバインドによって身動き取れなくされてしまった。 「油断大敵だね!」 「畜生! ここまで来て…そんなぁぁぁ!」 スカリエッティは悔しさの余り目から涙を流し、メカナノハもまた首を 捻り壊されてしまい、機能停止させられていた。 メカナノハ事件もこうして終了し、スカリエッティも今度こそ逮捕された。 「ふぅ…これで終わったね。なのは。」 名無し局員に連行されて行くスカリエッティを見送り、ユーノはなのはにそう言うが… 「まだ終わってないよ…ユーノ君?」 「イ!」 なのははユーノの男性器をガッチリと握り締めていた。 「どうしてユーノ君はあんなロボットのおっぱいでオチンチン勃てたりするのかな…? どうして私に対してはそういう事してくれないのかな?」 「え…それは…。」 なのははユーノの目を恨めしそうに見つめ、ユーノは青ざめた。 「ちょっと頭冷やそうか…?」 「あ…ハイ…。」 ユーノはなのはの命令を大人しく聞くしか無かった。そして二人はベッドへと向かうのであった。                    おわり [165] ◆6BmcNJgox2 2007/08/31(金) 13:03:21 ID:DMdZVavN 最初は非エロで行くつもりだったけど、 微エロ要素を付け加えて中途半端になっちゃったかな? 戦闘シーンも割りとあっさりしてたし。 >>126 良い話をありがとうございます。 最後の部分なんか思わず泣きそうになりました(勿論良い意味で) >>141 ザフィーラ視点の話も中々良いと思い始めてきました。 GJ [166]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 13:14:25 ID:T1u5GXCZ スクロールしたら「あ ハイ」の部分だけ見てしまった 携帯小説を思い出した [167]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 13:42:39 ID:CHnQtKdu >>165 GJ ・○○○対メカ○○○、見て、エ○ス対エースキ○ーを思い出した、俺っていくつだよorz しかしスカよ、すごい金属のミッドチタニウムをゴミから見つけるなり、 ゴミから精製するとは、さすがスカリエッティ脅威のメカニry 最後のなのはのアレは、マグネ○トパワーオォォォォン!って聞こえry >>154 クロノの娘がいて、なぜにヴィヴィオがいないんだ… [168]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 14:10:18 ID:IGLCe7gQ >>165 GJ スカが小物と言うが 本編でもストレートな悪役過ぎて十分小物臭いと思ったのは俺だけ? [169]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 14:11:02 ID:mEiEDjRu そこでメビ○スVSメ○ウスキラーを上げてれば若いと思われたのにw [170]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 14:28:55 ID:Kw+KB1og 何かメカナノハの逆襲。とかもありそうなネタだよね。 無茶苦茶、面白い [171]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 14:45:07 ID:qvM/D4wP >>165 これは社会問題となったゴミ不法投棄と環境問題を世に問う社会派SSであった! というのは置いといて、 リアルタイムでバロスwwwww あんたなにやってんだwwwwwwwwwww それと「メカナノハ」が「アカハナ」と読めてしまったオレの頭も相当オワタ\(^o^)/ メカナノハ台詞集 「コレガ科学ノ力ダ!」 「雨ダレ石ヲ穿ツッテ言ウケドネ、アレ嘘」 [172]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 15:01:01 ID:AY0QJr0U メカの顔が南○の白目キャラにしか思えない俺参上 きっと次は生ごみから培養した偽なのは(黄色いマフラー)に違いない [173]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/08/31(金) 15:02:09 ID:9puElXF3 >>165 あんた天才だw というか、ユーノのを握り締めるなのはさんが何故かヤザンに見えた。 ラムサスとダンゲルだっけ、あいつらはスバティアだな! 磁力の力ななのはブリーカーに期待age。 でもベッドの上だとなのはさんは受けなんだろうなぁ・・・・・・。とか思ったり。 [174]名無しさん@ピンキー<sage> 2007/08/31(金) 15:04:00 ID:A6zX1xd1 GJ。 〇ジラ対メカ〇ジラを考えた俺は勝ち組。 [175]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 15:11:35 ID:POhVHUmK >>147 その思いをぶつけてくれ! エリオハーレムを今ここに!!! [176]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 15:47:25 ID:JbMVPAU5 >>165 何というバカwwwスカリエッティに萌えたwwww >>173 お前のせいで、なのは=ヤザンで脳内再生されるじゃねーかどうしてくれるww [177]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/08/31(金) 16:00:23 ID:9puElXF3 >>176 『ユーノが男の名前で何が悪い!僕は男だよ!』 と叫ぶ9歳verユーノを置いてくから許してくれ [178]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 16:14:59 ID:fOFyJ5eZ ちょっと電波が来た 今いるスカリエッティは唯のロボットでクアットロが真のスカリエッティ。 普段はメガネで真の人格を封印している…という説はどうだろうか? [179]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 16:20:36 ID:TpmgbcvH >>165 元ネタは怪獣王かwwwなのはさん首ねじ切るとか凶悪な戦闘しないでwww GJ! 初代はしゃれにならん弾幕使ってたなぁ [180]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 17:04:58 ID:f7ydiQqR 今月のメガマガにあった高町なのはVSシグナム in 戦技披露会補完SSマダー? [181]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 17:11:51 ID:O7C/XTkJ >>180 きっと誰もが思い付いた しかし戦闘シーンを書ききる文才が… と言うことで俺も待ってまーす [182]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 20:19:22 ID:d17h2i1D しかしあれはホント血みどろの戦いになりそうなんだが……2人ともすげえ「イイ顔」してたしなぁ。 [183]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 20:25:54 ID:c5QnY/zi >>182 あの顔はまさに、「殺す!まだ殺ォォすッ!!」という感じだったなw [184]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 20:45:50 ID:i3wP5QmK >>183 何処かの剣虎兵少佐じゃねえんだから・・・・・w しかし本当、どうやって引き分けで制止したのか悩む表情だったなあ。 [185]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 20:46:09 ID:0WXVhnyr フェイトさんもあんな顔するんだろうなぁ ぜひとも嫁にして下さいまし [186]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 20:47:20 ID:mY7+c2Hk アニメの展開の椅子に拘束されるヴィヴィオ見てると フェ「私は見つけた!文化の真髄を!私はヴィヴィオにメロメロななのはを愛してるのお!!!」 スカ「ああ、それでもあなたの恋は実らない」 フェ「わかってるのよおお、そんなことはあああ!」 フェイト攻撃→ヴィヴィオを通して聖王の力を得たスカが回避 スカ「遅いですねえ、あくびがでますよ」 フェ「私が遅い?私がスロウリー?」 とか 魔王「さあクアットロ、お話し合いを始めましょう!」 クア「お話し合い?」 魔王「お話し合いはお話合いなの!あなたが呼んだ!私が答えた!だからまずは☆FU☆RU☆BOKKO☆なの!全力全壊で!」 とかの妄想展開が広がって困る。 >>96-103 くらいの流れで、パイルバンカー装備のギン姉がスバルとバトるのは、スレ許容範囲なんかな? それともクロススレ行き? [187]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 20:53:21 ID:fOFyJ5eZ >>186 とりあえず「戦闘用サイボーグ」という括りに収まる範囲ならOKだろう。 某勇者王みたいに「外付け巨大フレームと合体」とかいくとNGだが。 [188]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 20:57:03 ID:FqAhdfZv >>180 なのは「逆 胴!!!」 なのは(その速さの前に避けるは叶わず!その重さに防ぐも叶わず!) なのは(シグナムさんの最強技!一度放てば---!!) シグナム「お前は死ぬ 私が殺す」 よし、ここまで読めたぞ! 色々言われる前にスタコラサッサだぜぇい! [189]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/31(金) 20:57:27 ID:OeO4khXt >>177 やめんか!! 『ここからいなくなれぇー!!』スカ『ぐっ…貴様も一緒に来てもらうぞ…!』 で、精神崩壊しちまったら無限書庫が元に戻っちまうよ! で、某四独楽見てたら は『やっぱユーノ君はやさしーなぁ。じゃお礼に…キスしたげよか?』          ユ『   へ?』 は『せやけどコレは唯のお礼やから…ウチのこと好いたらアカンで?』 に見えちまった。 [190]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 21:23:08 ID:0WXVhnyr >>184 双方戦闘不能で終了だな多分 [191]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 21:32:25 ID:bize6UT8 >>126 GJ!心洗われました [192]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 21:34:23 ID:PVVHV8gl >>180 50B/sくらいの速度で受信してる俺 [193]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 21:38:11 ID:bize6UT8 >>141 なかなかお目にかかれないザフィーラ視点ですね ザフィカッコヨス [194]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 21:38:33 ID:1OtCszIX >>189 それどこにあるか是非教えて下さい。 [195]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 21:47:17 ID:VVqPaLNT 唐突だが今、A’s見てたんだ。 6巻のフルボッコタイムでさ、シャマルさんがはやてに声かける場面あるだろ? 鋼の軛の直後。 あの時のシャマルさんの騎士服ってさ、脇腹のトコが空いているように見えたんだ。特に乳のあたり。肌の色と大差なく見えてさ。 なんていうか、エロく見えた……まぁ、あれだ。疲れてんだな……忘れてくれ。 [196]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 21:54:13 ID:Eo+6IV11 なんとなくバスタードのD・Svsウリエルを思い出すな→悪魔vsニート戦 [197]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 22:12:40 ID:mtKmtYG3 >>186 マイクロン伝説のコンボイとメガトロンの話し合い思い出した。 きっとパパジマに伝授してもらったんだろうな。 [198]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 22:39:46 ID:F8FA9c+g >>195 はやてがデザインしたのだから意図的だろう問題ない。 [199]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/08/31(金) 22:42:50 ID:9puElXF3 >>189 ユノはやを想像してしまったぞ。 原作だといまんところ接点ないから捏造設定満載でな! [200]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 23:11:00 ID:06NRaiTP >199 十年あればいろいろあったに違いない、と妄想するんだw それで全て解決する。 もしくは、いっそのことそうなるまでを一から書く。 [201]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 23:14:17 ID:iMK/9a4j おお、メカナノハの人gj。 なんだ。なのはさんがおっぱいミサイルを会得するための特訓じゃなかったのか。 [202]名無しさん@ピンキー<> 2007/08/31(金) 23:31:43 ID:OeO4khXt >>199 スキル『二次創作で非常に使い易い』あるから多少の勝手は問題無い。 「立場上、六課内で最も情報のやりとりが多い」とかな… しかし隊長陣で妄想すると、流血ネタが浮かばんのがはやてだけと言うのは何故だ? とかほざきつつ鬱話の続きを待つ。 あ、コンさん所の掲載復旧も [203]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 23:33:48 ID:mEiEDjRu ターンA氏カムバーック! [204]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 23:37:39 ID:UFM1VK2q 246氏、カムヒアァァーーー! [205]名無しさん@ピンキー 2007/08/31(金) 23:39:51 ID:7TwYD21y >>201 いや、むしろバリアジャケットの胸部か肩部が展開してですね、蝶強力な砲撃魔法がそこから発射されるというのは。 [206]CRR 2007/08/31(金) 23:52:49 ID:K0m2SwB9 >>104から一日経ちましたがもう煮詰まったので投下します。 ちょっとした実験作品。>>104に書いた通り、長いです。 ・ネタ作品 ・エロい……かな? ・スバル×エリオ ・「スバルは戦闘機人」という設定でかなりふざけて遊んでいます  不快になったらスルーで ・題名でネタバレなので題名は最後に書きます ではドゾー。 [207]解説なし 2007/08/31(金) 23:55:35 ID:K0m2SwB9 『……いに……つ……に……成………ぞ!』 記憶の奥底に眠っていたものがせりあがってくる感覚がする。 『……用……………………ス……………だ!』 あの日、ISを発動させた時から……たまに頭に不意に浮かんでくる。覚えているはずの無い、生まれた瞬間の記憶。 確証は無いけど、そんな気がする。って言うか、絶対そうだ。 でも、それは……何か、私にとってイヤな事実な気がしてならないんだ…… 第1話 スバル、いっきまーす♪ 「大丈夫ですか!?スバルさん!?」 病院のベッドでうなされていたスバルが目を覚ますと、目に必死の形相のエリオが飛び込んできた。 「あ……っ!おはよう、エリオっ……!!」 「……っっおっ!おはようございますっ!!」 スバルとエリオの目と目が合い、二人とも顔を赤くしてしまう。 一気に二人の動きがなんとなくぎこちない物になる。 「だっ……大丈夫っ!!ちょっと変な夢見てただけだから!」 「そうですか……っ!はは、それなら大丈夫ですねっ!!」 「エリオ君……ケガ人のスバルさんに近づいたら負担になるんじゃないかな?かな?」 エリオとスバルは、すっかり忘れ去られていたもう一人のピンク色の髪のチームメイトの方をばっ!と振り向く。 「ふふふ……?スバルさんもスバルさんですよ?私のエリオ君に近づいてブツブツブツ……」 目が逝っているキャロに、二人とも思わずたじろぐ。 「あはは〜……いや、キャロ!?別にそんな……私は二人の中を裂こうとか考えてなんか無いよ!?」 「!?!?!?!?」 「ほら、エリオもキャロもせっかく来てくれたんだし、ここのスープ気に入ったんじゃなかったっけ?気にしないで行ってきなよ」 「ちょ!?スバルさんっ!?」 (いいから合わせてエリオっ!) (でもスバルさん!別に僕、キャロとお付き合いとかそんなんじゃ) (生 き 残 り た か っ た ら 話 合 わ せ て っ !) この期に及んでいたって真面目なエリオに、スバルは必死に念話を飛ばす。 「う……え……キャロ、僕ちょうど喉が乾いたな。スープ飲みに行かない……?」 「うんっ♪エリオ君♪」 とりあえず、スバルとエリオが知恵を絞ったフォローは何とか成功したようで、キャロはいつもの可愛い女の子の戻ったようだ。 キャロにずるずると引きずられていくエリオを見送ると、スバルはまた布団にもぐった。 (ふぅ……何とかなった……) [208]解説なし 2007/08/31(金) 23:58:32 ID:K0m2SwB9 布団の中で、スバルは物思いにふける。 (……どうしちゃったんだろ、私……最近、変だよ……この前だって……) ――――――数日前。 スバルの病室に、まだ入院していたエリオが訪ねてきた時の事。 スバルはなぜかどうしようもない感情が湧き出し、エリオをベッドに押し倒した。 「ちょっ!?スバルさんっ!?」 「ゴメン、エリオ……でも……体が言う事を聞かなくて」 スバルは入院着をはだけ、裾をその成長著しい胸の上までたくし上げる。 当然胸は丸出し。少年・エリオにとっては扇情的過ぎる光景が広がっていた。 マウントポジションを取ったスバルは、腰を無意識のうちにエリオの上で動かしだす。 「うぁ!?すっ……スバルさんっっっっ!!何をっ」 「大丈夫……エリオ……すぐ済むから……」 腰を浮かし、エリオのズボンを下着ごと下ろす。 「!?!?!?」 パニック状態のエリオを無視し、スバルは自分の下着をずらす。引っ張られたショーツの隙間から、すでに準備万端の秘部が垣間見えた。 「だから……ちょっとだけ……」 悲しいかな、男の性ですっかりビンビンのエリオのストラーダ(隠喩)。 スバルの肌にはすでにうっすらと汗が浮かび、蕩けた目をしていた。ゆっくりと、エリオのストラーダ(隠喩)の上に腰を下ろしていく。 「それは……やっぱりいけないですよっっっっ!!!!」 『Set Up!!』 こうなれば力で止めるしかない、そう考えたエリオはストラーダ(本物)を展開する。 時計の形の相棒は光をまとった後、槍の形に姿を変え丈を伸ばす。 「ぎゃんっ!?」 その矛先は、スバルの顎を直撃した。 そのままスバルはベッドの鞍にしこたま後頭部を打ちつけ、気を失った…… (あの後……エリオは退院しちゃったし、私のあの時のムラムラも分からずじまい……) 無意識のうちに、まだ完全に神経ケーブルが繋がっていない左手が、かすかな機械音を立ててスバルの股間へと伸びる。 「んっ……ぅ……」 どうしようもない感情が湧き出てくる。 エリオの真っ直ぐで、素直で、強い光を放つ瞳。見つめられるだけで求めてしまいそうになる。 「んぅ……ダメ………っぁ……こんな……っ!」 思い出すだけで胸が高鳴り、体が熱を帯びてくる。スバルの手の動きは激しく、かつ的確に快感を呼び起こす。 段々と絶頂へと近づいていく、その時、 [209]解説なし 2007/09/01(土) 00:00:52 ID:K0m2SwB9 「スバルさーん?」 「っ!!何!?キャロ!?」 ドアの向こうからキャロの声がした。慌ててスバルは股間から手を離す。 「ではわたし達はこれで帰りますから……お大事に」 「うんっ!じゃ!じゃあねっ!」 真っ赤な顔のままスバルは布団に顔を埋め、そのままその日はいつの間にか眠ってしまった。 ……嘘。夕食時にはきっちり目が覚めた。 機動六課の仮隊舎としてアースラが稼動し出し、スバルも完治し六課に合流した。 それは、あの日以来気まずいままのエリオと出会う確率が飛躍的に伸びる、ということでもあった。 「スバル、ちょっと……」 「……?どうしました?シャマル先生?」 水筒……というよりポットをを持ったシャマルが、廊下を歩いていたスバルに声をかける。 「うん、ちょっとフォワードのみんなに手伝って欲しいことがあってね?」 ポットをスバルにずいっと差し出すシャマル。 ……何となく、今までの経験からスバルはシャマルの『お願い』の内容が分かった。 「あの……えっと……もしかして……『新作』、ですか……?」 「あ、分かっちゃった?えへ♪」 『新作』……それはシャマル特製配合のスペシャルドリンクであった。 第97管理外世界の栄養学の本や無限書庫にあった数々のレシピ。 それをシャマルが適当にペラ読みして導き出した理論に基づく配合で出来たそれは『シャマル汁』の蔑称で六課メンバーに恐れられていた。 確かに栄養たっぷりで、非常に効くのだが、味があまりにも微妙すぎるのだった。 例に漏れず新人フォワード陣も、今まで試作品の試飲で文字通りの苦汁をなめてきた。 「え………っと……もちろん、今まで通り……」 「そう、飲んだ後の体のデータの変化をとりたいから、ヨロシクね♪」 しかも後からこのように検査があるので、誤魔化しが効かないのが厄介であった。 「キャロもティアナも私を無視して駆けてっちゃって、受け取ってもらえなかったの」 「あはは……そうですか………(くっ!ティアもキャロも逃げたなっ!?)」 しかし すばる は にげられない! 「というわけで、先に貴方とエリオのから取らせてね」 「はい……………………」 ポットを抱え、とぼとぼとスバルはその場を後にした。 「……え……と、『新作』ですね……」 「うん……ゴメン……」 「いえ、スバルさんのせいじゃありませんから……」 その足でスバルはエリオの部屋を訪ねた。エリオも『新作』と聞いただけですっかりげんなりしている。 [210]解説なし 2007/09/01(土) 00:03:07 ID:F6BetJiL 「……まぁ、嫌な事はさっさと終わらせちゃおうか。いくよ」 「……そうですね」 ポットの給湯ボタンをぐっと押し込む。しかし、ゴポゴポとした音のみで肝心の中身が出てこない。 「あれ?故障とかかな?」 「あ、スバルさん、ポットに何か貼ってありますよ」 ポットにテープで張られた紙にはこう記されていた。 『くず湯みたいなほうがいいかと思って、とろみを付けました。上蓋を開けて直接注いでね。 シャマル』 「うわー……絶対のどに絡みつくよこれ……」 「飲みたくないですね……というか何でこんなに大量なんですかね……」 スバルとエリオの脳内に『作りすぎちゃった、うふ♪』とウインクするシャマルが容易に想像できた。 「じゃ……いくよ……」 「はいっ…………!」 「「せーの」」 二人は合図と共に、同時にそのどろり濃厚な液体を口に一気に流し込んだ。 「う……相変わらず微妙ですよね、スバルさん……スバルさん?」 エリオが味についての同意を求めたが、スバルはなぜか何も喋らない。 苦笑いをしていたエリオの表情が、スバルの方を見て引きつる。 そこには、この前の悪夢(?)を思い起こさせるような、艶っぽい表情のスバルがいた。 「はっ……あ……エリオ……ゴメ……私……どうしよう……体が火照って……」 「えぇ!?!?!?ちょ、スバルさん、しっかりしてください!」 制服の上着をスルスルと脱ぎ、シャツのボタンをプチプチと外しながら、スバルはイスに座るエリオに近づく。 「スバルさん!正気に戻っt……うわぁ!!!」 イスの上で暴れたせいで、エリオがイスから転げ落ちた。床に投げ出されたエリオに、スバルが迫る。 運動する時以外はノーブラなスバルの、豊満なバストがシャツからはみ出ている。 「ダメ……何か、頭がボーっとして……何も考えられないや……エリオ……」 カチャカチャ、という音と共にエリオの制服のベルトを手早く外し、股間のチャックを開ける。 すると、やはり悲しいかな、エリオのストラーダ(隠喩)は臨戦態勢に入っていた。 「んくぅ……ん……むっ、ふぅ………ぷぁ、はむ……」 「うわっ!?スバルさ……やめ!っう!?はぁぁあ!?」 自分の最も敏感な部分に、包まれるような感覚を覚えてエリオは全身を振るわせる。 まるで女の子のような喘ぎ声を上げ、口で犯される事による未知の快楽に耐える。 「スバルさんっ!!あっ!!僕っ!やめ」 「く……んぅっ……ぁ……エリオ……まだガマンしてね……」 早くも達しそうになったエリオをギリギリのところでコントロールするスバル。 口を離すと、口とビンビンのストラーダ(隠喩)の間に涎の架け橋がかかった。 スバルはシャマルの『新作』の残りを全て自らの胸部にぶちまける。 適度な粘りを持ったそれは、さながらローションのようにスバルの胸に絡みついた。 その双丘の谷間に、先ほどのエリオのストラーダ(隠喩)を挟み込む。 [211]解説なし 2007/09/01(土) 00:05:21 ID:F6BetJiL 「はぁ……ん……こういうのは……どう?気持ちいい……?」 「……っくあ!あっ!本当に……!やめ……っ!」 ゆっくり、慎重に刺激を与え続ける。 ヌルヌルした感覚と、やわらかい感触の生殺し状態が続いていた。 そして、次の限界を察知すると、スバルはゆっくりと胸を離してゆく。 「ゴメン……ホントに……ホントにちょっとだけだから……」 すでに下ろされて、足首に引っかかっているスバルのショーツ。 つまりスバルのスカートの中は、今何も履いていない状態だった。 「すぐ済むからね……………」 「くっぅ………!?ダメです……スバルさん……」 口では拒否をしていたが、エリオの体は硬直し、スバルを払いのける事もストラーダ(本物)を使う事もできなくなっていた。 それほどスバルの体は妖艶で、無意識のうちにまだ幼いエリオの体も本能で女体を求めているようだ。 「んんっ……………」 いよいよ二人が一つになろうとしていた………その時、 「………奪わないで………」 いつの間にかエリオの部屋のドアが開いており、そこにはピンク色の髪にいつもの可愛らしいBJに身を包んだキャロがいた。 キャロは、今にも溜りに溜った感情を爆発させそうな、悲しい顔をしていた。 「エリオ君のチェリーを…………奪わないでぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!!!!!!!!」 キャロの足元に、四角い魔法陣が現れる。 以前のナンバーズによる機動六課襲撃の際のような、ぴりぴりとした空気がアースラ内を覆う。 「……キャロ、ゴメン!!」 「ひぎぃ!?」 おかしな悲鳴と共に、キャロが倒れこむ。その後ろには、手刀を作ったティアナが立っていた。 「ふぅ……間に合った……アースラまでヴォルテールに潰されたらどうしようもないわ」 「あは……ありがとう、ティア」 「それはそうと……ほら、アンタ達……早く……服着なさいよっ……!恥ずかしくて見てらんないわっ!!」 「「あ」」 [212]解説なし 2007/09/01(土) 00:07:33 ID:F6BetJiL 「……最近、スバルの調子がおかしかったから……しかも陳述会の日以降の事だから、戦闘機人的な部分で何かあるのかな、と思ってね。  ナカジマ三佐と親交がある八神課長なら何か知ってるんじゃないかなって思って、聞きに行ってたのよ」 「そっか……ゴメンねティア、迷惑かけてたね」 「……ふん。アンタは私に今更迷惑がどうこう言うような仲じゃないでしょ」 とりあえず身を繕ったスバルをベッドに座らせ、ティアナは続ける。 ちなみにエリオはキャロを医務室へ引きずっていった。 「……スバル、これはアンタ自身にとってすっごく重要な、かつ厄介な機能だから……覚えておいた方がいいわ」 「……うん、分かったよ、ティア。それで……どんな機能が隠れてるの?私の体……」 ごくっと思わず唾を飲み、スバルはティアナに向かって身を乗り出す。 そして、ティアナの口から発せられた言葉は、 「スバル、アンタは……人類の科学の粋を集めたヒューマノイド、戦闘機人兼ダッチワイフ・スバル02式よ!」 ………スバルの常識のはるか斜めを行っていた。 「……………へ?」 スバル02式 第1話 スバル、いっきまーす♪ おわり。 [213]CRR 2007/09/01(土) 00:11:06 ID:F6BetJiL ここまで解説なしでした。 ここからは解説付きでもう一回お付き合いください。 [214]解説付き 2007/09/01(土) 00:13:18 ID:F6BetJiL 『……いに……つ……に……成………ぞ!』 記憶の奥底に眠っていたものがせりあがってくる感覚がする。 『……用……………………ス……………だ!』 あの日、ISを発動させた時から……たまに頭に不意に浮かんでくる。覚えているはずの無い、生まれた瞬間の記憶。 確証は無いけど、そんな気がする。って言うか、絶対そうだ。 でも、それは……何か、私にとってイヤな事実な気がしてならないんだ…… 【スバル02式マニュアル スバル02式はダッチワイフなの!】 第1話 スバル、いっきまーす♪ 「大丈夫ですか!?スバルさん!?」 病院のベッドでうなされていたスバルが目を覚ますと、目に必死の形相のエリオが飛び込んできた。 「あ……っ!おはよう、エリオっ……!!」 「……っっおっ!おはようございますっ!!」 スバルとエリオの目と目が合い、二人とも顔を赤くしてしまう。 一気に二人の動きがなんとなくぎこちない物になる。 「だっ……大丈夫っ!!ちょっと変な夢見てただけだから!」 「そうですか……っ!はは、それなら大丈夫ですねっ!!」 「エリオ君……ケガ人のスバルさんに近づいたら負担になるんじゃないかな?かな?」 エリオとスバルは、すっかり忘れ去られていたもう一人のピンク色の髪のチームメイトの方をばっ!と振り向く。 「ふふふ……?スバルさんもスバルさんですよ?私のエリオ君に近づいてブツブツブツ……」 目が逝っているキャロに、二人とも思わずたじろぐ。 「あはは〜……いや、キャロ!?別にそんな……私は二人の中を裂こうとか考えてなんか無いよ!?」 「!?!?!?!?」 「ほら、エリオもキャロもせっかく来てくれたんだし、ここのスープ気に入ったんじゃなかったっけ?気にしないで行ってきなよ」 「ちょ!?スバルさんっ!?」 【スバル02式マニュアル スバル02式はいろんな意味で空気嫁ているの(誤字にあらず)!】 (いいから合わせてエリオっ!) (でもスバルさん!別に僕、キャロとお付き合いとかそんなんじゃ) (生 き 残 り た か っ た ら 話 合 わ せ て っ !) この期に及んでいたって真面目なエリオに、スバルは必死に念話を飛ばす。 「う……え……キャロ、僕ちょうど喉が乾いたな。スープ飲みに行かない……?」 「うんっ♪エリオ君♪」 とりあえず、スバルとエリオが知恵を絞ったフォローは何とか成功したようで、キャロはいつもの可愛い女の子の戻ったようだ。 【スバル02式マニュアル スバル02式はリアル嫁とのブッキングにも完全対応の会話パターンを108種類記憶しているの!】 [215]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 00:15:54 ID:P5GYS12p ゆりあ百式? [216]解説付き 2007/09/01(土) 00:16:36 ID:F6BetJiL キャロにずるずると引きずられていくエリオを見送ると、スバルはまた布団にもぐった。 (ふぅ……何とかなった……) 布団の中で、スバルは物思いにふける。 (……どうしちゃったんだろ、私……最近、変だよ……この前だって……) ――――――数日前。 スバルの病室に、まだ入院していたエリオが訪ねてきた時の事。 スバルはなぜかどうしようもない感情が湧き出し、エリオをベッドに押し倒した。 【スバル02式マニュアル スバル02式の腕力は瞬間最大で500Nくらいなの!】 「ちょっ!?スバルさんっ!?」 「ゴメン、エリオ……でも……体が言う事を聞かなくて」 スバルは入院着をはだけ、裾をその成長著しい胸の上までたくし上げる。 【スバル02式マニュアル スバル02式はB88W52H86のナイスバディなの!】 当然胸は丸出し。少年・エリオにとっては扇情的過ぎる光景が広がっていた。 マウントポジションを取ったスバルは、腰を無意識のうちにエリオの上で動かしだす。 【スバル02式マニュアル スバル02式の腰振りはしびれフグ並みの振動なの!】 「うぁ!?すっ……スバルさんっっっっ!!何をっ」 「大丈夫……エリオ……すぐ済むから……」 腰を浮かし、エリオのズボンを下着ごと下ろす。 【スバル02式マニュアル スバル02式は初心者の方々のために“親切ナビ”搭載なの!】 「!?!?!?」 パニック状態のエリオを無視し、スバルは自分の下着をずらす。 引っ張られたショーツの隙間から、すでに準備万端の秘部が垣間見えた。 【スバル02式マニュアル スバル02式は前戯不要の早抜きモード搭載なの!】 「だから……ちょっとだけ……」 悲しいかな、男の性ですっかりビンビンのエリオのストラーダ(隠喩)。 スバルの肌にはすでにうっすらと汗が浮かび、蕩けた目をしていた。ゆっくりと、エリオのストラーダ(隠喩)の上に腰を下ろしていく。 【スバル02式マニュアル スバル02式は最初に挿入されたペ○スをインプリンティングし その男の一生の性の奴隷となるの!】 「それは……やっぱりいけないですよっっっっ!!!!」 『Set Up!!』 こうなれば力で止めるしかない、そう考えたエリオはストラーダ(本物)を展開する。 時計の形の相棒は光をまとった後、槍の形に姿を変え丈を伸ばす。 [217]解説付き 2007/09/01(土) 00:19:36 ID:F6BetJiL 「ぎゃんっ!?」 その矛先は、スバルの顎を直撃した。 そのままスバルはベッドの鞍にしこたま後頭部を打ちつけ、気を失った…… 【スバル02式マニュアル スバル02式は精密部品を多用しているので 頭部への強い衝撃は避けて欲しいの!安全装置が作動しちゃうの!】 (あの後……エリオは退院しちゃったし、私のあの時のムラムラも分からずじまい……) 無意識のうちに、まだ完全に神経ケーブルが繋がっていない左手が、かすかな機械音を立ててスバルの股間へと伸びる。 【スバル02式マニュアル スバル02式の電気系統は自家発電で賄われているの!】 「んっ……ぅ……」 どうしようもない感情が湧き出てくる。 エリオの真っ直ぐで、素直で、強い光を放つ瞳。見つめられるだけで求めてしまいそうになる。 「んぅ……ダメ………っぁ……こんな……っ!」 思い出すだけで胸が高鳴り、体が熱を帯びてくる。スバルの手の動きは激しく、かつ的確に快感を呼び起こす。 段々と絶頂へと近づいていく、その時、 「スバルさーん?」 「っ!!何!?キャロ!?」 ドアの向こうからキャロの声がした。慌ててスバルは股間から手を離す。 「ではわたし達はこれで帰りますから……お大事に」 「うんっ!じゃ!じゃあねっ!」 真っ赤な顔のままスバルは布団に顔を埋め、そのままその日はいつの間にか眠ってしまった。 ……嘘。夕食時にはきっちり目が覚めた。 【スバル02式マニュアル スバル02式への動力供給は必ず一日3回以上行ってほしいの!】 機動六課の仮隊舎としてアースラが稼動し出し、スバルも完治し六課に合流した。 それは、あの日以来気まずいままのエリオと出会う確率が飛躍的に伸びる、ということでもあった。 「スバル、ちょっと……」 「……?どうしました?シャマル先生?」 水筒……というよりポットをを持ったシャマルが、廊下を歩いていたスバルに声をかける。 「うん、ちょっとフォワードのみんなに手伝って欲しいことがあってね?」 ポットをスバルにずいっと差し出すシャマル。 ……何となく、今までの経験からスバルはシャマルの『お願い』の内容が分かった。 「あの……えっと……もしかして……『新作』、ですか……?」 「あ、分かっちゃった?えへ♪」 【スバル02式マニュアル スバル02式は高度な演算能力を備えているの!】 [218]解説付き 2007/09/01(土) 00:21:57 ID:F6BetJiL 『新作』……それはシャマル特製配合のスペシャルドリンクであった。 第97管理外世界の栄養学の本や無限書庫にあった数々のレシピ。 それをシャマルが適当にペラ読みして導き出した理論に基づく配合で出来たそれは『シャマル汁』の蔑称で六課メンバーに恐れられていた。 確かに栄養たっぷりで、非常に効くのだが、味があまりにも微妙すぎるのだった。 例に漏れず新人フォワード陣も、今まで試作品の試飲で文字通りの苦汁をなめてきた。 「え………っと……もちろん、今まで通り……」 「そう、飲んだ後の体のデータの変化をとりたいから、ヨロシクね♪」 しかも後からこのように検査があるので、誤魔化しが効かないのが厄介であった。 「キャロもティアナも私を無視して駆けてっちゃって、受け取ってもらえなかったの」 「あはは……そうですか………(くっ!ティアもキャロも逃げたなっ!?)」 しかし すばる は にげられない! 「というわけで、先に貴方とエリオのから取らせてね」 「はい……………………」 ポットを抱え、とぼとぼとスバルはその場を後にした。 「……え……と、『新作』ですね……」 「うん……ゴメン……」 「いえ、スバルさんのせいじゃありませんから……」 その足でスバルはエリオの部屋を訪ねた。エリオも『新作』と聞いただけですっかりげんなりしている。 「……まぁ、嫌な事はさっさと終わらせちゃおうか。いくよ」 「……そうですね」 ポットの給湯ボタンをぐっと押し込む。しかし、ゴポゴポとした音のみで肝心の中身が出てこない。 「あれ?故障とかかな?」 「あ、スバルさん、ポットに何か貼ってありますよ」 ポットにテープで張られた紙にはこう記されていた。 『くず湯みたいなほうがいいかと思って、とろみを付けました。上蓋を開けて直接注いでね。 シャマル』 「うわー……絶対のどに絡みつくよこれ……」 「飲みたくないですね……というか何でこんなに大量なんですかね……」 スバルとエリオの脳内に『作りすぎちゃった、うふ♪』とウインクするシャマルが容易に想像できた。 「じゃ……いくよ……」 「はいっ…………!」 「「せーの」」 二人は合図と共に、同時にそのどろり濃厚な液体を口に一気に流し込んだ。 「う……相変わらず微妙ですよね、スバルさん……スバルさん?」 エリオが味についての同意を求めたが、スバルはなぜか何も喋らない。 苦笑いをしていたエリオの表情が、スバルの方を見て引きつる。 そこには、この前の悪夢(?)を思い起こさせるような、艶っぽい表情のスバルがいた。 【スバル02式マニュアル ダッチワイフであるスバル02式は 性欲保持のため刺激物の影響を大変受けやすくなっているの!】 [219]解説付き 2007/09/01(土) 00:24:40 ID:F6BetJiL 「はっ……あ……エリオ……ゴメ……私……どうしよう……体が火照って……」 「えぇ!?!?!?ちょ、スバルさん、しっかりしてください!」 制服の上着をスルスルと脱ぎ、シャツのボタンをプチプチと外しながら、スバルはイスに座るエリオに近づく。 「スバルさん!正気に戻っt……うわぁ!!!」 【スバル02式マニュアル なお過剰摂取すると制御不能に陥る可能性があるので 取り扱いには注意するの!】 イスの上で暴れたせいで、エリオがイスから転げ落ちた。床に投げ出されたエリオに、スバルが迫る。 運動する時以外はノーブラなスバルの、豊満なバストがシャツからはみ出ている。 【スバル02式マニュアル スバル02式はB88W52H86のナイスバディなの!】 「ダメ……何か、頭がボーっとして……何も考えられないや……エリオ……」 カチャカチャ、という音と共にエリオの制服のベルトを手早く外し、股間のチャックを開ける。 すると、やはり悲しいかな、エリオのストラーダ(隠喩)は臨戦態勢に入っていた。 「んくぅ……ん……むっ、ふぅ………ぷぁ、はむ……」 「うわっ!?スバルさ……やめ!っう!?はぁぁあ!?」 【スバル02式マニュアル スバル02式のバキュームフェラは吸引力30000mccなの!】 自分の最も敏感な部分に、突然包まれるような感覚を覚えてエリオは全身を振るわせる。 まるで女の子のような喘ぎ声を上げ、口で犯される事による未知の快楽に耐える。 「スバルさんっ!!あっ!!僕っ!ぼくっ!!」 「く……んぅっ……ぁ……エリオ……まだガマンしてね……」 早くも達しそうになったエリオをギリギリのところでコントロールするスバル。 口を離すと、口とビンビンのストラーダ(隠喩)の間に涎の架け橋がかかった。 【スバル02式マニュアル スバル02式はぺ○スの体温・脈拍から射精する瞬間を見抜き寸止めすることが出来るの!】 スバルはシャマルの『新作』の残りを全て自らの胸部にぶちまける。 適度な粘りを持ったそれは、さながらローションのようにスバルの胸に絡みついた。 その双丘の谷間に、先ほどのエリオのストラーダ(隠喩)を挟み込む。 【スバル02式マニュアル スバル02式にはあらゆる性技が記憶されているの!当然完全防水なの!】 「はぁ……ん……こういうのは……どう?気持ちいい……?」 「……っくあ!あっ!本当に……!やめ……っ!」 ゆっくり、慎重に刺激を与え続ける。 ヌルヌルした感覚と、やわらかい感触の生殺し状態が続いていた。 【スバル02式マニュアル スバル02式はどんな巨根も挟めるFカップの持ち主なの!】 【スバル02式マニュアル スバル02式のパイズリは20HZで微震するの!】 そして、次の限界を察知すると、スバルはゆっくりと胸を離してゆく。 「ゴメン……ホントに……ホントにちょっとだけだから……」 すでに下ろされて、足首に引っかかっているスバルのショーツ。 つまりスバルのスカートの中は、今何も履いていない状態だった。 「すぐ済むからね……………」 「くっぅ………!?ダメです……スバルさん……」 [220]解説付き 2007/09/01(土) 00:27:11 ID:F6BetJiL 口では拒否をしていたが、エリオの体は硬直し、スバルを払いのける事もストラーダ(本物)を使う事もできなくなっていた。 それほどスバルの体は妖艶で、無意識のうちにまだ幼いエリオの体も本能で女体を求めているようだ。 「んんっ……………」 【スバル02式マニュアル スバル02式は最初に挿入されたペ○スをインプリンティングし その男の一生の性の奴隷となるの!】 いよいよ二人が一つになろうとしていた………その時、 「………奪わないで………」 いつの間にかエリオの部屋のドアが開いており、そこにはピンク色の髪にいつもの可愛らしいBJに身を包んだキャロがいた。 キャロは、今にも溜りに溜った感情を爆発させそうな、悲しい顔をしていた。 「エリオ君のチェリーを…………奪わないでぇぇぇぇぇぇっっっ!!!!!!!!!!!!!」 キャロの足元に、四角い魔法陣が現れる。 以前のナンバーズによる機動六課襲撃の際のような、ぴりぴりとした空気がアースラ内を覆う。 「……キャロ、ゴメン!!」 「ひぎぃ!?」 おかしな悲鳴と共に、キャロが倒れこむ。その後ろには、手刀を作ったティアナが立っていた。 「ふぅ……間に合った……アースラまでヴォルテールに潰されたらどうしようもないわ」 「あは……ありがとう、ティア」 「それはそうと……ほら、アンタ達……早く……服着なさいよっ……!恥ずかしくて見てらんないわっ!!」 「「あ」」 「……最近、スバルの調子がおかしかったから……しかも陳述会の日以降の事だから、戦闘機人的な部分で何かあるのかな、と思ってね。  ナカジマ三佐と親交がある八神課長なら何か知ってるんじゃないかなって思って、聞きに行ってたのよ」 「そっか……ゴメンねティア、迷惑かけてたね」 「……ふん。アンタは私に今更迷惑がどうこう言うような仲じゃないでしょ」 とりあえず身を繕ったスバルをベッドに座らせ、ティアナは続ける。 ちなみにエリオはキャロを医務室へ引きずっていった。 「……スバル、これはアンタ自身にとってすっごく重要な、かつ厄介な機能だから……覚えておいた方がいいわ」 「……うん、分かったよ、ティア。それで……どんな機能が隠れてるの?私の体……」 ごくっと思わず唾を飲み、スバルはティアナに向かって身を乗り出す。 そして、ティアナの口から発せられた言葉は、 「スバル、アンタは……人類の科学の粋を集めたヒューマノイド、戦闘機人兼ダッチワイフ・スバル02式よ!」 ………スバルの常識のはるか斜めを行っていた。 「……………へ?」 スバル02式 第1話 スバル、いっきまーす♪ おわり。 [221]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 00:31:40 ID:YcnN1zxk 乙。 とりあえず、スバルが02式ということはギン姉もそうなんだな? [222]CRR 2007/09/01(土) 00:32:12 ID:F6BetJiL 以上、 スバル02式 でした。 元ネタは言わずもがな「ユ○ア100式」。 「スカ博士が高級ダッチワイフ職人だったら…」というネタを浮かべながらヤングア○マル見てたらこんな電波が… なお、スバルの各スペックは適当or元ネタのまんまの数値です。 詳しい(無駄な)裏設定が少しあるので一応続きます。では! [223]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 00:34:07 ID:Aq7BSiaQ >>222 リアルタイムで読ませてもらいました、GJwww ナカジマ姉妹がダッチワイフ仕様とはなんたる事w てか、解説付きになった途端、アホ度が跳ね上がった感じがwww [224]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 00:40:57 ID:JeaOh0lY >>188 それやるならシグエリにしてくれw [225]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 00:50:12 ID:36yJtVQa >>224 エリオだと格落ち感が・・・・・ [226]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 01:00:41 ID:0FeURsuI >>222 隠喩自重wwwwwwwww [227]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 01:22:59 ID:s+4YIoPs 1レスで終わる超短編投下 続けようと思ったが、なんか終わらせたくなった 息を切らしながらなのはとフェイトは走った。 2人の親友、八神はやてのもとへ… 八神さんの事情 元々は、カリムによって示された管理局崩壊という最悪のシナリオを回避する為の部隊が必要だった。 だが、そんな理由で部隊を増設出来るわけもない為、フェイクの目的を示して新たな部隊を作ろうとしている。 しかし、その目的が完全なフェイクであるわけではなく、元から管理局の体制が不十\分だとはやては思っていた。 その新たな部隊を作る為、リンディやクロノ、カリムの力を借り、コネだけの青二才と影口を叩かれているのにも 気付きながらもはやては疾走し、部隊設立寸前までこぎつけた。 だが、最高評議会は設立の決を渋った。 それを解消するにはどうにも時間がかかりそうであったが、1つだけすぐに決を押させる方法が存在した。 なのはとフェイトは、ある部屋の前に着いた。 中では、親友の体が弄ばれているだろう。 止めなくては、いけない。 こうなるまで気付けなかった自分に罪悪感を抱き、苛立ちながら扉を開いた。 「なんやぁ?チンチンに蝋燭垂らされて気持ちええかぁ?ホンマに変態やなぁ」 開かれた扉から聞こえてきたのは、嗜虐に身を震わせるはやての声。 開かれた扉から見えたのは、黒のボンテージに身を包み、左手には鞭を、右手には蝋燭を装備したはやての姿。 はやての前には両手を柱に結ばれ、目隠しをされながら、「うぅ」と声を漏らす男性。 「あぁ、うわぁ」 「なんや、なんやぁ?」 固まる2人に気付かないまま、はやてはハイヒールの踵をペニスに捩込む。 「最高評議会の人間とは、思え…」 なのはとフェイトが硬直したままであったため、扉は自動的に閉じられた。                                                  終劇 [228]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 01:33:44 ID:6ui0vxF0 脳みそに蝋をたらすなんて考えただけでも恐ろしい! [229]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 02:16:54 ID:2jZZR+YZ >>222 空気嫁とリアル嫁噴いたwwwwww ギンガ01式が気になるところwww [230]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 02:31:10 ID:0FeURsuI >>230 (´゚ω゚):;*.':;ブッ [231]111 2007/09/01(土) 06:57:56 ID:tDhB/Ht9 ダレモイナイ、トウカスルナハイマノウチ・・・ 先日はどうも、初任給の話でスレ汚しをさせていただいた111であります 沢山の感想レスありがとうございました いくつもの「GJ!」感激しました だから私はデカイ声で言いたい! ありがとうおまいら!! 本当にありがとう!! お返しと言っちゃぁなんですが、おまいらの感動をこれから投下する続きの話で 全力全開で、ぶ☆ち☆こ☆わ☆し☆て☆や☆る☆ZE!!!! タイムテーブルは前回、初任給の話続き。その日の夜 なのはとフェイトの話。エロ有り、っていうかエロのみ。濃い味付けを意識してみたがどうだろう では投下。11レス使用します。お付き合いよろしく [232]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 06:58:29 ID:tDhB/Ht9 時刻は既に深夜 本局での会議からようやく帰って来れたなのは 部屋では、エリオとキャロから贈られたカメラのマニュアルを読んでいるフェイト 「ふあ〜っ・・・疲れたぁ・・・」 「おかえりなさい、なのは。会議大変だったみたいだね」 「会議はそうでもなかったんだけどね。レティ提督に捕まっちゃって・・・」 「あ、あはは・・・お疲れ様。シャワー空いてるよ」 「うん、さっぱりしてくる・・・」 ○なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 「・・・ところでフェイトちゃん。それ、どうしたの?」 シャワールームから出てきた、パジャマ姿のなのはが指差したのは、机の上に置かれている真新しいカメラ 彼女が本局に出向いている間に、エリオとキャロからフェイトに贈られた物である 「初任給のプレゼントなんだ・・・エリオとキャロからの」 「へぇ。良いなぁ。フェイトちゃんにはそういうことしてくれる子達が居て」 「そ、そうかな?嬉しいのは勿論本当なんだけど、ちょっと複雑でもあるんだよ?」 「駄目だよー。折角二人がフェイトちゃんの為に贈ってくれたんだから。そんな風に考えてちゃエリオ達もがっかりしちゃうよ」 「・・・そうだよね」 「うーん、私は機械のことは全然駄目だけど・・・このカメラって凄いの?」 「うん、凄いよ。今のところの最新機種だから。画質も機能も。三脚とか使わずに空中に固定できる力場とか、シャッターの魔力制御とか。簡単なデバイス並だね。写真も、ほら」 「わ、空中投影式のモニターなんだね。あはっ、シグナムさん。すごい照れた顔してるね」 「にっこり笑ってって頼んでも、全然笑ってくれないんだよ・・・こういう顔が一番可愛いかもしれないけど」 「こっちは、シャーリー達だね。グリフィス君、あんまり肩肘張らないで良いのに。アルトはちょっとはしゃぎ過ぎだけど・・・」 [233]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 06:59:01 ID:tDhB/Ht9 「・・・んー、色々見せて貰ったけど。フェイトちゃんの写真がほとんど無いよ?」 「それは・・・私が撮った写真ばっかりだから・・・」 フェイトの姿が映っているのは、エリオ、キャロと最初に撮った一枚だけである 「うん、じゃあ、私が撮ってあげる。使い方は大体わかったし」 「え?でも、もう夜遅いよ?なのは、疲れてるんでしょ。だったら・・・「いーのいーの。何だか楽しそうだし。今が良いの」 「えと、それじゃぁ、どうしよう?座ってれば良い?」 「うん、まずはそうだね」 そんなこんなで、フェイトの撮影会はスタートした 「うーん、フェイトちゃん。証明写真じゃないんだから、もう少し表情が欲しいよ」 「え?そ、そう?」 「そうそう。シグナムさんのこと笑えないよ。ガチガチの顔してたんだから」 「う、うん・・・頑張る」 「(カシャ、カシャ)・・・フェイトちゃん。ちょっと立ってもらえるかな?それで、ちょっと斜め向きに・・・そうそう。それで、視線はこっちね」 「なのは、何だか詳しいね・・・プロみたい」 「にゃはは、雑誌の取材とかで写真撮られたときに、カメラマンさんが色々教えてくれたんだ。(カシャ)うん。可愛いよ、フェイトちゃん。見てみる?」 「うん・・・うわぁ、何だか、私じゃないみたい・・・なのは、すごいね」 「モデルさんが良いからだよ。もう少し良い?」 「うん。次はどうしよう?」 存外、乗り気になってきたフェイトに、なのはは少し悪戯心を抱いてしまった 自分が雑誌の取材で写真を撮って貰ったとき、自分の前には水着姿の女の人があれこれ言われながら、扇情的なポーズでフラッシュを浴びていたのを思い出したのである フェイトちゃん怒るかな?でも、私も見てみたいし 「じゃあ、ね。フェイトちゃん。タイは取って、ブラウスのボタン2つくらい外して、少し前屈みになって」 なのはの言葉に、きょとんとした表情を浮かべるフェイトである あらら、ちょっとやりすぎかな?となのはは内心で反省していた。が [234]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 06:59:41 ID:tDhB/Ht9 「え?こ、こう、かな?」 自分がどんな格好でなのはの目に映っているのか、いまいち理解できていないらしい。フェイトはあっさりとなのはの指示に従った その破壊力に思わず噴き出しそうになりながらも、なのはは指示を追加する 「り、両手は膝・・・ううん、肘を抱えこむようにしてお腹の前にもっていってみて。それで、ぐっと前に屈んで、もう少し、それで、顔はこっちね」 「う、うん。こう?」 俗に言う、“胸元を強調するポーズ”の見本にするべきであろう被写体がそこにあった 下から見上げてゆけば、クロスさせた脚は太すぎず細すぎず、脚線美という言葉を体現している 健康的な生足を見せては居ないが、黒いストッキングに覆われた脚はタイトスカートと相まって、お堅い印象ながらもどこか崩れた妖艶さが感じられた ピントが合わせられている胸元は、部隊長が見れば涎を垂らしそうな程の、これでもかと言う程の迫力に満ちている 腕組みした両腕が後ろから押し上げるような形になっているのだが、フェイトはそれに気付いているのかどうか。少しはだけられたブラウスからは、黒いブラジャーの端が覗いていた 極めつけはフェイトの表情である。なのはがカメラをもっているからこそなのだろうが、その表情はあどけないと言っても良い。頬が蛇管赤いのは照れだろうか 色香を漂わせる肢体に反して、彼女のカメラを見つめる顔は微塵もそんな気配を感じさせない無邪気さであった なのはは思わず鼻血を噴きそうになった。少なくともはやてだったら暴走確実だろう 「い、良い!良いよフェイトちゃん!(カシャカシャカシャカシャカシャカシャ)」 「う、うん。ちょっと恥ずかしいね」 「とっても良く似合ってるなの!とっても良く似合ってるなの! そ、それじゃぁ、次はね。ちょっと膝立ちになってみようか。それで、ぐっと胸を張って。両腕は・・・頭の後ろかな?髪をかき上げるような感じで」 「こ、こう?」 「うーん、そだ。ブラウスのボタンももう一つ外しちゃえ。髪のリボンも外して。そのリボンは・・・ちょっと口で咥えてみて」 「う、うん。こうかな?」 がふぅ、となのはは目とか口とか鼻とかから血を噴きそうになった 「なのひゃ、ろうにかひたの?」 リボンを咥えたまま、不明瞭な言葉でフェイトが声を掛けてきた [235]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:00:12 ID:tDhB/Ht9 彼女としては、単にどこか様子がおかしい親友を心配しただけなのだが、なのははまたその表情に転がり回りそうになる 少し仰け反り気味に胸を張っている所為で、その隆起具合がヤバいくらいに良く分かる。腰に続くラインのくびれは最早犯罪的だ しかもボタンを更に一つ外したためにブラが完全に見えている。フェイトは気付いていないのだろうか 跪いた格好の所為でタイトスカートは少し捲れ上がり、僅かに見える白い太腿が妙に眩しい (ふぇ、ふぇいとちゃん今日に限ってガーターストッキングだなんて反則だよ・・・だが、それが良い!!) 豊かな金髪を両手でかき上げる格好は完全に無防備で、しかし挑発的な姿とは裏腹に、その顔は眉を少し寄せた困った顔である その困った顔が、“何に困っているのか”。思わず邪な想像をしてしまうほどにこの組み合わせは破壊的だった 「ハァハァハァハァとっても良く似合ってるなの!とっても良く似合ってるなの!(カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャ)」 「う、うん。ありがとう・・・なのは、撮りすぎじゃないかな?」 「じゃ、じゃあ次で最後にしようか。フェイトちゃん。そのまま前に両手をついて。少し身体は捻るような感じで、こっちの方も見てもらえないかな?」 「えっと、こうで、こう?」 もしもこれがでフェイトが水着姿だったなら、さぞ素晴らしい写真が撮れただろう だが、普段の制服を着崩した格好での四つん這いというのは、それはそれでどこか背徳的な匂いが漂う危うい姿であった そして、なのはは自分の頭の中で何かが切れる音をハッキリと聞いた。ような気がした ひとしきり写真を撮り終えると、なのははにっこりと微笑んでフェイトの方に歩み寄り、 「お疲れ様。フェイトちゃん。すごい写真が撮れたよ」 「そ、そう?それは、なのはが良いカメラマンだったからだよ。あ、女性の場合はカメラマンって言わないのかな?でも、カメラウーマンって聞いたこと無いよね。なのははむぐっ」 フェイトの言葉が急に途切れたのは別に舌を噛んだわけではない はにかんだ笑顔を浮かべて立ち上がったところをいきなりなのはに抱きつかれ、唇に吸い付かれたからだ 突然の事に目を白黒させるフェイトに構わず、なのはの蹂躙が始まった 夜の撮影会が始まった [236]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:00:44 ID:tDhB/Ht9 「む、むー!!んっ、ぷはっ、な、なのはんむぅっ!!」 上気しきったなのはの顔が目の前にある。文字通り鼻先が触れあうほどの目の前に 少しある身長差を物ともせず、下から突き上げるようなその強引な口付けはおとがいを逸らして逃げることも叶わない 柔らかい唇を吸われ、暴れる舌に口の中を隈無く嘗め回され、こちらの舌は吸い出されてなのはの口中でしゃぶられている こうした深い口付けが初めてではないのだが、なのはは一度火が点くと、“怖い”と思ってしまうほどに強引で、激しく、実にねちっこく責め立ててくる 「んっ、んーっ!!!はっ、なのは、やっ、待って!私、まだシャワー浴びてないから・・・ッ!!!」 「フェイトちゃん、良い匂いだよー。心配しないで・・・えい」 唇がやっと解放されたかと思うと、こんどは顎の下に顔を埋め、首筋に舌を這わせてきた 自分でも少し判る汗の匂いに覚える羞恥と熱い舌先が何度も首筋を往復するくすぐったさに身を固くするフェイトだが、抵抗と呼ぶにはあまりにも無力な抵抗である 腰に両腕を回されたまま上体を押されると、身体は簡単に後ろに倒れてしまう。倒れた先には柔らかなベッド。押し倒された格好のまま視線を胸の方に向けると、 悪戯っぽく笑うなのはと目が合った 「んふ、可愛いよ。フェイトちゃん」 「や、やだっ、なのはっ!」 「嫌なことなんかちっとも無い癖に・・・嘘つきにはおしおきだよ・・・」 熱い舌先は徐々に下に、胸の谷間に滲む汗を舐め取りながらなのはの指先は器用にフェイトのブラウスのボタンを外してゆく 完全に前がはだけられて、ブラジャーも捲り上げられた 豊かな双丘の頂で、ぷっくりと勃ち上がった乳首がなのはの唇に含まれた。そして、音がするほどに吸い上げられる 「い、いやッ!あぅっ、い、痛いよ、なのはぁっ!!」 「痛いだけじゃないんでしょ。知ってるんだから、フェイトちゃんの身体は全部・・・知ってるんだから」 勃ち上がった乳首の乳輪をくるくると嘗め回され、指先が腋下から脇腹まで、つぅと撫でてゆく 弱点を知り尽くした的確な責めは、快感を通り越して恐怖さえ感じるが、既に自分の身体が自分のものでは無いかのように、自分の意志で動く部位などあるとは思えなかった その癖、感覚だけはどこまでも鋭敏で、指先が触れる度、熱い吐息を浴びる度、舌先が肌を滑る度に、震えるほどの快感が全身を駆け巡る 「んっ、くっ・・・ふああっ!!なの、なのはぁっ!!怖いよ、今日のなのは、いやだッ!!ッッ!!!」 [237]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:01:16 ID:tDhB/Ht9 (カシャ) その音がなんの音なのか、一瞬フェイトには判らなかった だけど、涙で潤む視界でもそれは目に入れば何なのかわかる カメラだ。今日、エリオとキャロが贈ってくれた。大切な宝物 「い、いやだっ!!やめてなのは!!写真なんて、撮らないでっ!!」 「どうして?フェイトちゃん、すごく綺麗だよ。凄く綺麗で・・・すごくいやらしいよ」 なのはの指先が、ショーツの中に滑り込んでくる カメラに写らないように、何とか身を捩ってなのはの拘束から抜け出そうとするフェイトだが、なのははしっかりとフェイトの身体を抱きかかえて逃がさない そして、なのはの指先がフェイトの秘部に触れ、すっかり潤っているそこに指先が押し込まれた 「く、ああぁぁぁっ!!」 (カシャカシャカシャ) 「や、やめてなのは!!写真だけは、やめてぇっ!!」 「でも、どうしたのフェイトちゃん。いつもよりも、すごく熱いよ。すごく溢れてるし・・・」 中指が根本まで完全に埋まり込んだ。その指先が、軽く、内部の襞を擦る それだけで、軽く絶頂に達したフェイトの顔を、すかさずカメラがフラッシュを焚いて記録する 「すっごく締まるよ・・・もぐもぐ動いて、離してくれないよ。写真を撮られて感じちゃってるんだね」 「ち、違うよっ、ほんとにいやで、ッ!!ぅあぁぁっ!!」 「ほんとにー?さっきから、シャッターの音がする度に、すごい締め付けてくるよ。フェイトちゃん」 暢気な口調でそう言いながら、なのははそろそろフィニッシュのつもりでフェイトの乳房に顔を寄せた 痛々しいほどの勃ち上がった乳首に吸い付きながら、乳が出るのではないかと思えるほどに吸い上げた そして、ショーツに差し入れられた右手は、中指で奥を刺激しながら、親指はクリトリスを大きくこね回す 「ひうっ、う、あ、ああああぁぁぁぁっ!!ダメッ、なのは、わたしもう、イッッ!!!」 [238]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:01:47 ID:tDhB/Ht9 目の前が白く明滅するのはカメラの連続で焚かれるフラッシュの所為なのか、自分の意識の明滅なのか。それさえもわからない これまで感じたことがない程の、快楽の津波に呑まれて、フェイトは絶頂に押し上げられた 「すごいよ。フェイトちゃん。すごくエッチな顔してる・・・こんな顔、自分で見たことないでしょ?」 「み、見せないでよ、なのは。すっごく恥ずかしかったんだから・・・」 「でも、いつもよりドキドキしたんでしょ?いつもは、こんなに蕩けた顔しないんだから」 「ぅぅ・・・」 ぼふっ、と枕に顔を埋めるフェイトである。カメラに収められた映像を眺めながら一人ではしゃぐなのはであった 「ほんとに、ほんとに、死ぬほど恥ずかしかったんだよ・・・なのは」 「にゃはは、ごめんごめん。ちょっと、意地悪だったね。でも、モデルをしてたフェイトちゃんが綺麗過ぎたから、私もドキドキしちゃって、ついやりすぎちゃった」 「お、おだてたって駄目だよ。いつもより、激しかったのが、少し嬉しかったけど・・・」 「んー?フェイトちゃん。何か言った?」 「な、何でもない!!」 んふふ、という含み笑いに、絶対聞かれた。と確信を抱くフェイトである 恥ずかしさに顔を上げられなくて、枕に顔を伏せたまま脚をバタバタさせていると、不意になのはの手が髪を撫でて、耳元に熱い吐息を感じた 「ごめんね、フェイトちゃん」 「・・・謝ったって、許してあげない」 「もぅ、フェイトちゃんの意地悪」 「なのはだって意地悪だよ。カメラ、こんなことに使うなんて・・・」 「・・・ねぇ、フェイトちゃん」 頬に手が差し伸べられた。ふてくされた顔で少しだけなのはの方を見上げると、思いがけないほど近くになのはの顔があった その頬は熱を帯びて上気し、その目は涙で潤んでいる 「私も、さっきから身体が熱くて・・・ねぇ、フェイトちゃん。私にも・・・して」 [239]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:09:17 ID:tDhB/Ht9 復讐するは我にあり。そんな言葉が脳裏をよぎったのは秘密だ フェイトは半身を起こして、なのはの後ろから抱きつくような格好で愛撫を始め・・・る前に、こんなことを耳元で囁いた 「なのは、低周波治療器って使ったことある?」 「え?低周波治療器?どんな物かは知ってるけど・・・使ったことは無い。よ」 「あれってね、電気刺激で筋肉をほぐして、血行を良くしたり、肩こりを和らげる物なんだ。最近のだと、手揉みマッサージ機能とか色々付いてるのがあるんだよ」 「うん。でも・・・それがどうかしたの?」 「不思議だよね。人間の身体って、電気刺激が流れると筋肉が動かされて、揉んでもらっているみたいに思うんだから・・・“こんな風に”」 「ひゃうぅぅっ!!?」 身体が跳ね上がるほどの刺激が、急に加えられた。だが、フェイトの手は乳房を軽く撫でただけだ。それだけの筈だ 「ふぇ、ふぇいとちゃん?」 「ねぇ、なのは・・・本当に、すごく、すっごく恥ずかしかったんだから・・・だから、なのはも、覚悟してね・・・」 「フェイトちゃん、ちょっと待っ、う、あ、あぁぁぁぁっ!!」 嬌声が上がった。いや、上げさせられた フェイトは魔力を電気に変換する資質を持っているのはなのはも知っている。だけど、その資質がこんな風にも使えるとは想像もしていなかった 指先から与えられる電気刺激に身体が跳ねる。乳首は指先で摘まれているだけなのに、何十本もの小さな針でつつかれているような刺激が絶え間なく襲ってくる 臀部を撫で回す掌からは、触られているだけなのに、今まで感じたことのないゾワゾワとした刺激が背筋に這い上がってくる 「なのは、お尻が弱いよね・・・だから、しっかり可愛がってあげる・・・」 「う、あっ、駄目っ!フェイトちゃん!これ、すご、いっ!!ふあああぁぁっ!!」 お尻の割れ目を、ゆっくりと指先が撫でてゆく。それだけなのに、むず痒いような刺激が肌の上を這い回った 指先だけでは到底真似のできない刺激である。流石のなのはも、こんな刺激は当然初めてだ 「どうかな?なのは・・・気持ちいい?」 「う、うんっ!き、気持ち、良いよぉっ!だけど、気持ち、良すぎて・・・ッ!!やだっ!フェイトちゃぁん!!」 「そう・・・じゃぁ、もっと、もっと気持ちよくしてあげる」 「そ、そんなこれ以上なんて、ひぃああああぁぁぁぁっ!!!!」 [240]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:09:51 ID:tDhB/Ht9 指先が膣に押し込まれた。だがそれは第一関節だけで、それだけならばこんなにも、悲鳴のような嬌声を上げはしない だけど今は違う。指先から送り込まれる微妙な電気が、膣を強制的に収縮させた。なのはにとっては痛いほどに 「や、やだぁっ!!こんなの、こんなのぉっ!!!」 跳ね回るなのはの身体を後ろからしっかりを抱き抱えたまま、フェイトは目の前にあるなのはの耳にかぶりついた 耳をぐちゃぐちゃに舐め潰すようなその責めに、なのはは軽く痙攣を起こす。どうやら小さく達したようだ 「なのは・・・耳も弱いんだね。可愛いよ」 「ふぇ、ふぇいとちゃん。もう、許して、助けてぇ・・・」 涙ながらの懇願に、フェイトは表情を緩ませて、唇をそっと重ねた 触れ合うだけの柔らかい接吻、しかしそれも三秒と続かない。すぐに互いの舌が貪欲に蠢き、快楽を貪り始める びちゃびちゃと湿った音を響かせながら、フェイトは抱擁を解き、ぐったりとしたなのはの身体をベッドに横たえた 息も絶え絶え、という風情のなのはを少し嗜虐的な視線で眺めて、フェイトはその隣に寄り添うように寝転んだ 「・・・許してくれるの?フェイトちゃん」 「うん、そうだね・・・許してあげる」 そう言いながら、フェイトはなのはの裸身に抱きついた。ぴったりを全身の肌を、絡みつくように重ね合わせる 「じゃぁ、これでおあいこ。ね。なのは」 「ふぇ?これでって、待って、フェイトちゃん・・・」 「ごめんね」 一言謝った瞬間、なのはは自分の身に何が起こるのかを察したのだろうか。恐怖と、ほんの僅かな期待に引き攣った顔にフェイトはにっこりと笑いかけ、 抱きついた全身から、なのはの身体に電気刺激を送り込んだ 「うあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!やぁあああぁぁっ!!や、やめてええぇぇぇっ!!フェイトちゃん!!許し、て、ああ、ああああっ!!!!」 [241]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:10:23 ID:tDhB/Ht9 ガクガクとなのはの身体が壊れたように跳ね回るが、フェイトはしっかりと絡みつくように抱きしめたままなのはの身体を離さない そのまま乳首にかじり付く。腰に手を回して全身を擦り合わせながら膣に指を突き立て、クリトリスを押し潰す 「フェイトちゃんお願い!もう、だめぇっ!!私さっきからずっときてて、ああああ!!やだぁ、またくる、きちゃうよぉぉっ!!!」 「良いよ、なのは。何回でもイッて。なのは、凄く綺麗だから・・・」 「んうぅぅっ!!はぁっ、かふっ、あ、ぐぅっ!!やだ、やだ、もぉ、だ、めぇ・・・・あああああぁぁっ!!!!!」 一際大きな嬌声を張り上げて、なのはの身体が弓なりに反り返る。ブリッジを描くようなその格好のまま、股間からは大量の潮をぶちまけた ビクビクと痙攣が続いているのは、絶頂の余韻か。電気刺激の名残か。まぁ、どちらでも良いか。とフェイトは思ってしまう 「すごかったよ、なのは・・・あんな風に乱れてくれたのは初めてだったね」 「・・・」 「なのは?あれ、気絶しちゃってる・・・ごめんね、私も、少しやりすぎちゃったみたいだね」 聞こえている筈のない謝罪の言葉と共に、頬に口付けを一つ残して、フェイトはシャワールームに脚を運んだ 空調の整った部屋とはいえ、汗とその他諸々でびしょ濡れの身体のまま寝させてしまっては、風邪でも引いてしまうかもしれない 温かいタオルで丹念になのはの身体を拭い、下着と寝間着を身につけさせて、水遊びでもしたのかと思えるほどに水気を帯びたシーツも交換して、 安らかな寝息を立て始めたなのはにタオルケットを被せた 「そう言えば・・・なのはの写真も全然撮って無かったね」 独白を漏らして、フェイトはカメラを手に取った (カシャ) 安らかな寝顔を写真に収めて、フェイトは微笑む 「・・・ありがとう、なのは。ずっと傍に居てくれて・・・」 聞こえている筈のない感謝の言葉を残して、今度は自分の為にフェイトはシャワールームに向かった 自分の恥ずかしい写真のデータを消さず、何も手を付けなかった事を後悔するのは、しばらく後の話になる [242]なのはさんがカメラに興味を持たれたようです 2007/09/01(土) 07:10:54 ID:tDhB/Ht9 翌日のことである なのはと新人フォワード四名は今日も今日とて訓練に励む その、訓練中の小休止の際に、スバルがこんなことを言った 「なのはさん、今日は何だかすごく調子が良いみたいですね・・・」 「そうかな・・・?そう言われてみたら、少し、いつもより身体が軽いかも」 「寝る前にストレッチとかするのが良いんですか?最近、ちょっと筋肉痛というかあちこちバキバキで・・・」 「そうだね。しっかり身体をほぐしてから休むのが良いのかもしれない。あとは・・・」 へくちっ 隊舎のオフィスで、フェイトが彼女には似合わぬ大きなくしゃみをした 「マッサージ器とか使うのも良いんじゃないかな?低周波治療器とか。あれ結構効くみたいだよ」 [243]111 2007/09/01(土) 07:12:44 ID:tDhB/Ht9 以上です エロっちい話は難しいですね。いまいち、まだ味が薄いような ともあれ、スレ汚し失礼。それでは [244]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 07:50:19 ID:YVofIvIE >>243 GJ! 朝からニヤニヤが止まらないw [245]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 09:25:46 ID:EQmcGbMs >>243 GJ! これはいいなのフェ [246]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 09:43:59 ID:MT5EGdoi >>243 GJ! ユーなのとかも嫌いじゃないけど、なのフェに比べるべくも無く! 公式CPとしか思えないし。 [247]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 10:08:23 ID:qqZATqdf GJ 風呂上りになんて物を見せてくれる よし、このまま(ry [248]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 10:19:02 ID:S47rqk3Z GJ! これはいいなのフェ [249]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 10:20:04 ID:43NXJa+X >>243 何故だろう… 二人の情事を撮影することを隊長権限で命じられるエリオというのが見えた…… 当然下着姿で [250]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 10:56:52 ID:R+J0Qnjq GJ! でも、なのはって機械に強いって設定じゃ・・・ [251]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 11:36:32 ID:RpbfxFuq AV機器全般の扱いが得意って設定だった気がする とらハやってないとその辺は分からないのかな [252]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 11:41:29 ID:Rvh9iZdl >>251 原作なのはならカメラもおk お兄ちゃんにカメラの使い方教えてた [253]111 2007/09/01(土) 12:46:14 ID:tDhB/Ht9 お楽しみいただけているようで・・・うひひひ なのは、機械には強かったのですか とらハ、トライアングルハート?は全然押さえてない物で、お許しあれ 何となく、フェイトは機械好きというイメージがあったけど、逆でしたかー 情報サンクスであります [254]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 12:48:39 ID:2odqFjaI うわぁ… [255]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 13:09:57 ID:60JMsQm0 >>222 亀レスですがGJです。 ギンガ01式の手刀ドリルはやはり・・・! [256]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 13:36:53 ID:GqT57Hlf >>251 2期でそれっぽい事は言ってたな 7話で携帯カタログ見てる時とか9話でケーキの写真取るとか [257]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 13:50:46 ID:MT5EGdoi >>253 Nanoha Wikiの人物考察に一応書いてありますよ。 アニメに受け継がれてるかは不明だそうですが。 それと読み返して気づいたんですが、フェイトはグリフィスに君付け しないと思いますZE! [258]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 14:03:16 ID:Jct4PYlQ >>253 感動物からエロ物まであなたは神かw GJ! [259]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 14:37:06 ID:RJBDkD7B >>255 「な、なんという高速バイブレーション…」 こうですか?わかりません! [260]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 15:53:17 ID:7acywP41 漫画版シャーリーの焼きもち?が可愛かったのでヴァイス×シャーリー希望。 [261]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 16:19:42 ID:pt1bdXuD つーか幼馴染なんだよね [262]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/01(土) 16:21:45 ID:vbsIQn25 某なのユ駅が完成したし一発なのユでも書こうかなぁ・・・・・・。 でも白い悪魔に毒された俺の脳じゃ甘酸っぱいなのユなんてかけないんだぜ。 どうしても逆レシチュしか想像できない [263] ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:28:38 ID:1y+p3So0 先日の書き込みからやはり一日しか経過していませんが、 >>173の >でもベッドの上だとなのはさんは受けなんだろうなぁ・・・・・・。とか思ったり。 このレスをヒントに思い付き、勢いで描いたお話を投入したいと思います。 >>222 解説の部分とかかなり吹きました。 でもこれもし一発入ってたらスバル終わってましたね。 色んな意味で… >>227 はやてがやられてると思ったらはやての方がやってたって シチューエションが笑えました。GJ >>243 GJです。 後半と前半で一気に立場逆転する所が良かったです。 [264] ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:29:42 ID:1y+p3So0 おっとシチュエーションの事前説明を忘れていました。 ・なのは×ユーノであり、ユーノ×なのはでもある。 ・エロあり ・二人がケコンした事前提のお話 ・ぶっちゃけ早くもネタバレになるかもしれないけど、 「あれ? 思ったより上手く行ってない?」 と思わせておいて…と言うお話 ・フェイトはまだ諦めてません ・はやては面白ければそれで良いと考えている では投下します。 [265]なんだかんだで… 1 ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:30:46 ID:1y+p3So0 なのはとユーノが結婚した。とにかく結婚したんだってば。 結婚までに至る経緯とか、二人の結婚を妨害しようと企むF=T=H氏の 陰謀とか、面白ければそれで良いとF=T=H氏の妨害作戦に協力するH=Y氏とか そういうのは一切省き、なのはとユーノが無事に結婚した所から物語は始まる。 そんなある休日の朝、ユーノがベッドでグッスリと寝ていた時に突然なのはが入って来た。 「ユーノ君! 朝だよー! 起きてー!」 結婚した後もなのははユーノの事を君付けで呼んでいた。今までずっとそうだったのだから 今更呼び方を変える事の方が不自然なのかもしれないが、それはともかくとして、 なのははユーノを起こそうと身体を揺すっていた。 「ユーノ君! 起きないとダメだよ!」 「今日は休日だからゆっくり寝てても良いじゃないか〜。」 そう言ってユーノはベッドから出たがらずにいたが、次の瞬間なのはは 強引に布団を引っぺがしてしまった。 「ダーメ! もう朝の10時なんだから! 起きないとダメだよ! いくら休みの日でもそういうメリハリはしっかりしないと!」 「分かったよ〜、起きるよ〜。」 ユーノは眠気眼で仕方なく起きるが、なのはは不機嫌そうに部屋を見渡していた。 「ユーノ君! また部屋をこんなに散らかして…。ちゃんと片付けないとだめだよ! 今まではこれでも良かったかもしれないけど…これからは許してあげないから!」 「なのは思ったより厳しいな〜。」 ユーノはまだ眠気眼の目をこすりながらそう困った顔をしていたが、 あえて言わせてもらうならばなのはが厳しいのでは無く、ユーノがだらしなさ過ぎるのである。 ユーノは9歳の頃からずっと管理局の用意した寮内で無限書庫司書長として過ごして来た。 悪く言えば所詮は男の一人暮らし。司書長としての仕事が忙しいからとは言え、 プライベート面はかなりグダグダのゴタゴタだった。部屋など散らかりっぱなしで当たり前。 掃除も殆どやろうとしない。そしてユーノ自身もまた散らかった部屋でのだらしない暮らしに すっかり慣れてしまっていた。そのだらしなさを仕事の時にまで持ち込まないのが はっきり言って奇跡としか思えないくらいである。 だが、そんなユーノの生活もなのはと結婚してからはガラリと変えざる得なくなった。 別になのはだってそこまで厳しくあれこれする様なタイプでは無いが、ユーノの方が あまりにもだらしなさ過ぎるのでどうしてもなのはが厳しく見えてしまう。 「ほら! 早くご飯食べてよ! ユーノ君中々起きないからもうすっかり冷えちゃったんだから!」 「は〜い…。」 こういう時のなのはは何か怖く、ユーノは大人しく言う事を聞くしか無かった。 早くもすっかりなのはの尻に敷かれてしまっていたのである。 遅い食事は終わったが、その後もユーノはパジャマのままTVを見ていた。 そこでまたなのはに注意されてしまうのである。 「ユーノ君! ちゃんと着替えないとダメじゃない!」 「良いじゃないか休日くらい…。」 「ダーメ! 今日のお昼は二人で出かけるって昨日約束したじゃない!」 そう言ってなのははユーノに着替えを渡し、ユーノも仕方なく着替えていた。 [266]なんだかんだで… 2 ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:31:44 ID:1y+p3So0 昼、二人はその約束通り街へ出かけた。 「じゃあユーノ君、これとこれとこれ、あとこれも持ってね?」 「え〜?」 まあこの手のお約束と言うか何と言うかだが、なのははやたらに沢山の買い物をして、 その荷物をユーノが大量に持たされてしまうと言う状況になっていた。 「ねぇなのは…もうこの位で良いんじゃない?」 「ダ〜メ! まだまだ買う物はあるんだから!」 「……………!」 ユーノは声が出なかった。それからも完全になのはの尻に敷かれてしまったユーノは なのはの言うがまま荷物を運ばされ、帰る頃にはもうクタクタに疲れ切っていた。 「は〜…。まだ一人の時の方が気楽で良かったよ…。」 ユーノは以前に誰かに言われた「結婚は人生の墓場」と言う言葉が真実である事を実感していた。 結婚する前はあんなにもなのはと結婚する事を求めていたと言うのに… 実際に結婚するとどうも息苦しい。一人で暮らしていた時の方が気楽で良かった… やっぱり結婚するんじゃなかったかな? と内心ユーノは後悔していた。 だが…その夜… 「あっ! んふっ! あっ!」 二人の愛の巣の一室にて怪しい喘ぎ声が聞こえる。その声はなのはの物だった。 「あっ! 嫌! らめ! もう…限界だよ〜…。」 「だめだめ。僕はまだまだ少しもイッちゃいないよ。頑張ってなのは。」 ベッドの上でなのはとユーノが一糸纏わぬ姿で抱き合っていた。 しかし良く見ると朝昼と少し様子が違うのである。 「らめぇ…ユーノ君…らめぇ…私…もう限界ぃ…。」 「大丈夫大丈夫。まだ口で限界って言えるのはまだ大丈夫な証拠だよ。頑張って。」 どうした事だろうか。朝昼はあんなにユーノを尻に敷いていたなのはが まるで子供の様に涙を流し、泣き言を言いながら必死に腰を動かし、 逆に朝昼はなのはに尻に敷かれていたユーノが泣きじゃくるなのはをリードしている。 二人の立場は逆転していたのである。 「もうらめ…もうらめぇ…。」 なのはは全身が汗でびっしょりに濡れてしまい、顔も自分の目から流れた涙まみれになっていた。 それにはユーノもほとほと困り果てた顔になっていた。 「なのは…。君はいつも戦技教官の仕事で何時も外を飛びまわってるから 体力あるはずなのに…。おかしくない? どうして無限書庫勤務の僕より体力で 劣っちゃうのさ。僕はまだ少しも疲れちゃいないんだよ。」 「そ…そんな事…言われても〜…。」 確かになのはは全身が汗まみれになり、息も絶え絶えであったが、なのは以上に 腰を激しく動かし、なのはを突いていたと言うのに少しも息を切らしていなかったし、 汗もかいていなかった。精々がなのはの汗がユーノの身体に付着した程度である。 「しょうがないな〜なのはは。仕方ないから少しだけ休ませてあげるよ。」 ユーノはなのはの体内に突きさしていたモノを引き抜き、ゆっくりとベッドに寝かせた。 そしてなのはもユーノになすがままに倒れ込むように寝転ぶのみ。 [267]なんだかんだで… 3 ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:32:58 ID:1y+p3So0 「ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…。」 部屋中に苦しそうに呼吸を続けるなのはの呼吸音のみが一時の間響き渡っていた。 しかし、そんななのはを見るとイジワルしたくなってきてしまうのだろう。 ユーノはなのはの豊満な乳房に手を置き、上下左右にと揉み転がし始めたでは無いか。 「アッ…ヤッ…らめ…。」 「良いじゃないか少し位。」 ユーノは微笑みながらなのはの乳房を揉み転がす。しかもなのはは抵抗する事が出来ない。 「酷いよ…酷いよ…ユーノ君のイジワル…。」 なのはは目からより多くの涙を流し、泣きじゃくっていたが、ユーノの微笑みは消えない。 「そんな事言って少しの抵抗もしないなんて…本当は気持ち良いんじゃないの?」 「違うよ…そんな事ないもん…気持ちよくなんか…ないもん…。」 なのはは顔を赤くし、目から涙を流しながらも頬を膨らませ、ふて腐れていた。 だがそれでもユーノの笑みはなくならない。 「あ〜あ…。困っちゃったな〜。嘘吐きななのはには…お休みタイム終了!」 「アア! らめぇぇぇ!」 再びユーノはその巨大なモノをなのはの身体へと突き刺し、なのはの身体はビクッと大きく震えた。 「ユーノ君! 朝だよ! 今日はお仕事があるから早く起きないと大変だよ!」 翌朝、ユーノはなのはに叩き起こされてしまっていた。 「わ…分かったよなのは…起きるからそんなにツンツンしないでよ…。」 夜のベッドの上ではあんなにもユーノが主導権を握っていたと言うのに 朝になると一気に二人の立場は逆転し、ユーノはなのはの尻に敷かれてしまっていた。 「まったく…ユーノ君があんなにもだらしないなんて思わなかったよフェイトちゃん。」 「ふ〜ん…そうなんだ…。(これは私にも運が向いて来たかも…)」 その日の昼、なのははユーノとの結婚生活の中で気付いた不満をフェイトに吐き出していた。 なのはとしては、一人であれこれ考えるより、誰かに聞いてもらってボロクソに 吐き出した方が精神的にもスッキリすると考えていたのだが、これがフェイトにとっては 面白くてたまらなかった。 「(フフフ…。これは私がなのはをゲットする複線になるのかな? やっぱり…。)」 フェイトはなのはがユーノと結婚した後もなのはの事を諦めてはいなかった。 だからこそ、結婚生活が思いの他上手く行っていないと言う状況がフェイトにとって面白かった。 [268]なんだかんだで… 4 ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:35:49 ID:1y+p3So0 「もう最低! 夜だって………………だし…。」 流石に夜の件に関してはフェイトが相手と言えども話すワケにはいかないのか、 かなり伏字になっていたが、なのは本人は夜の事を思い出して顔が真っ赤になっていた。 しかし、なのはの顔が赤くなった時点でフェイトはユーノがなのはに 悪質なセクハラをやっているのではないか? と認識するのである。 「ねぇなのは…そんなに嫌なら…別れちゃったら?」 フェイトは軽くそう言ってやった。彼女にとってはほんの軽い一言だったのだが… 次の瞬間なのはの拳が机に強く叩き付けられ、物凄い音に周囲の空気が凍り付いた。 「冗談でもそんな事言わないで! ユーノ君を悪く言う人はフェイトちゃんでも許さないから!」 「え…なのは…え…?」 さっきまで自分自身でユーノをボロクソに言っていたと言うのに、フェイトに対してはこの仕打ち。 一体どうしてこうなるのかフェイトには理解出来なかった。 「どうして…どうしてなのは怒るの…?」 「フェイトちゃんなら私の気持ちが分かってくれるって思ってたのに…ちょっと残念だよ…。」 「え…? え…? え…?」 なのははすっかり機嫌を悪くし、フェイトの前から立ち去った。 そしてその日の間、ずっとなのははフェイトの言葉を故意に無視したりなど、機嫌が悪かった。 「ああ! ユーノ君ピーマン残してる!」 「僕ピーマン嫌いなんだよ。」 「ダメだよ! 次はちゃんと食べないとダメ! もうお茶で流し込んでも良いから!」 二人が帰宅した後、そんなやりとりが行われていた。 結婚してからはなのはがユーノの為に弁当を作ってくれるようになったのは良いのだが、 少しでも残してしまうとこのように注意されてしまうのである。 そしてやっぱりユーノはなのはに頭が上がらなかった。 が…やっぱり夜のベッドの上では… 「や…ダメ…あっ…。」 「もう…。なのははやっぱり弱いな〜。本当にエース・オブ・エースって呼ばれてるの?」 「そ…そんなの…周りが勝手に言ってるだけで…私は別に…アアッ!」 ユーノにされるがままに泣きながら腰を動かすなのはの姿がそこにある。 この日の晩もまた二人の立場が逆転し、なのははユーノにリードされっぱなしだった。 「もうらめ…限界だよぉ…明日…腰が立てなくなっちゃうよぉ…。」 なのはは泣きながらユーノに哀願するが、ユーノは終わらせてはくれなかった。 「大丈夫。まだそこまで口を出せるのは大丈夫な証拠。それに今日僕は面白いプレイを考えたんだ。」 「え?」 ニヤリと微笑むユーノになのはは嫌な予感を感じ、青くなった。 そしてその直後、なのはの全身をユーノのバインドが襲い、身動きが取れなくされてしまった。 [269]なんだかんだで… 完 ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:36:49 ID:1y+p3So0 「あ!」 「名付けてバインドプレイ! フフフ…。面白い趣向だろ?」 「そんな…酷い…酷いよユーノ君…。」 その時のユーノはダメな旦那の顔では無かった。ただひたすらにオンナを求める獣の目となっており、 なのはの顔は恐怖で歪み、目からは大粒の涙が流れた。 「嫌…嫌だよ…こんな恥かしい格好なんて嫌だよ…。ヘンタイさんと思われちゃうよ…。」 ユーノはただなのはをバインドで縛り付けたワケでは無かった。俗に言うSMに使われたりする様な 縛り方をしていたのである。しかもなのはの裸体を直接バインドが締め上げるのだから 恥かしい上に心地悪かった。 「嫌…嫌…こんなの嫌…。」 「大丈夫だよ。ここには僕となのはしかいないんだよ? だから気にする事は無いよ。」 ユーノは身動きの取れないなのはの乳房に手にかけ、握り締めた。 「アッ!」 「ほら、乳首もこんなに立たせちゃって…。」 ユーノはなのはの乳房のみならず、乳首の先端に指を押し付けて上下に動かした。 異様な感覚になのはの身体はビクビクと震える。 「アッ! ヤッ! くすぐった…。」 なのはは首を左右に振り、目から涙を飛び散らせるがユーノは構わず愛撫を続ける。 「らめ…らめ…らめぇぇぇ!」 ついに我慢が限界に達してしまったのか、なのはは愛液を飛び散らせながらイッてしまった。 「あ〜あ〜…。もうイッちゃったの?」 愛液を垂れ流しながら気を失ってベッドに倒れたなのはにユーノは呆れるしか無かった。 それから、バインドから解放されたなのはがユーノと一緒にベッドで一緒に寝ている姿が見られたが、 なのははまだ目から涙を流しながらふて腐れていた。 「ん…ユーノ君なんか…大嫌い…。」 「そんな事言って…じゃあどうして僕に抱き付いてるんだい?」 確かにその通りだった。口ではユーノを嫌う様な事をしながら、なのははユーノに 自分から泣き付いていたのである。 「こ…これは違うもん…これとそれとは話が違うもん…。」 「あ…そう…。」 その後、なのはとユーノはベッドの上で互いに抱き合いながら一晩を過ごした。 何だかんだ言っていても…なのははユーノを愛しているのだ。 そしてユーノもまたなのはを愛している。 「今思うと…やっぱり結婚してよかった…かな?」 朝になればまたなのはの尻に敷かれる一日が始まるが…それでも良いかなと思うユーノであった。                     おわり [270] ◆6BmcNJgox2 2007/09/01(土) 16:38:14 ID:1y+p3So0 以上です。 でも仮に本当に二人がケコンした時、ちゃんと上手く行くと良いなと願う私でありました。 [271]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 16:39:25 ID:mXa2mxSF >>270 どうみても上手くいってます、本当にGJw [272]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 16:40:13 ID:UrP5B5sS >>262 つまり、ユーノ君が何とか主導権をとろうと頑張って無茶したところに なの「レイジングハート、モードぺ○○○○ド」 RH「All right」 なの「ユーノ君、どうしちゃったのかな?デートのときだけ言うこと聞いてる振りで    本番でこんな無茶するんなら女顔の意味、ないじゃない。ねぇ、ちゃんとお約束通りヤられてよ?    私のいってること、私のルール、そんなに間違ってる?」 ユー「なのは……?」 なの「少し……頭冷やそうか」 ユー「アッー!」 ってなるわけですね(マテ ちょっとSLB喰らってくる . λ.... [273]ておあー=前スレ666 2007/09/01(土) 16:52:11 ID:naRQ3qGS 兄貴と青わんこの旦那がっ……何スレか前に書いた兄貴復活ネタは嘘になったがなんともないぜ!! ……えーと、毎回投稿に間が空いちゃってるので個別レスはあまりできないのですが、今回だけは前スレ360に謝らないといけません。 フリエリの続きを全裸で待ってくれていた貴方を裏切って、別の話書いちゃいました(テヘッ)。 続きはボチボチ書いてるんですがエロまでしばらくかかるので服は着といてください。 てことで今回は22話でますます外道ぶりに磨きのかかったクア姉を見て瞬時に想像してしまったネタです。 ・・・と思ったのですが投下するのは陵辱もの、なんだかスレは和みモード。日を改めたほうがいいでしょうか? [274]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 17:05:18 ID:zVCLsX4p 私は一向に構わん! というかクア姉大活躍がとても見たいのでwktkですともよ。 [275]ておあー=前スレ666 2007/09/01(土) 17:09:39 ID:naRQ3qGS >>274 心得ました、我が主。 実は多少鮮度が必要なネタだったんでああいったものの迷ってました。 今回の注意 ・なのは陵辱もの ・ておあー式なのはStS23話(たぶん全編放送禁止) ・描写の中に記憶違いによる設定捏造の可能性、及び若干の拡大解釈あり ・それにしてもこのクアットロ、ノリノリである ・バッドエンド注意 以上がアウアウな方はオプティックハイドで、おkな方は部屋を明るくして画面に近づきすぎず、周囲に人が居ないことを確認した上でご覧ください。 [276]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:10:49 ID:naRQ3qGS 「ヴィヴィオ……」  どこまでも続く暗闇を飛行魔法で進みながら、レイジングハートを構えたなのはが呟く。  ――聖王の器は、この通路の先にいるよ。  先ほどの部屋で相対した戦闘機人――ディエチと名乗った少女はそう言っていた。  巨大な狙撃砲を武器にする彼女と、『砲撃魔導師』である自分(もっともなのはは接近戦も柔軟にこなせるが)。 似たような戦闘スタイルである二人の勝負はすぐに決着がついた。 大威力砲撃の撃ち合い。結果的には少なくない量のカートリッジと魔力を消耗してしまったが、 戦況が一刻を争う状態である以上短時間で戦闘を終わらせる事ができたのは幸運と言えるだろう。  待っててね、ヴィヴィオ。  なのはは心の中でもう一度呟くとさらに飛行速度を上げた。 間もなく前方に小さな光が見え始め、目指す目的地がそこである事をなのはに知らせる。 なのははレイジングハートを握り直し、逸る気持ちを抑え光の中へ飛び込んだ。 「ここは……?」  眩しさに目を細めながら、なのはは部屋の様子を観察する。  学校の体育館ほどの広さの灰色の部屋。その無機質な空間の中心に青い何かが立っているのが見えた。 「あなたは……」  それは見覚えがある人影。先ほど倒したディエチと共に、レリックとヴィヴィオを移送中のヘリを襲った戦闘機人。 「お久しぶり〜になるのかしら♪ ナンバーズ四番、クアットロと言います。よろしく王子様」  クアットロが両手を広げ満面の笑みを浮かべる。 「どういう意味?」  周囲への警戒を怠らないまま、レイジングハートを構えたなのははクアットロに問う。 「だって〜あなたこの先の聖王の間にいる、囚われのお姫様を助けに来たんでしょう?」 「ヴィヴィオ! ヴィヴィオがこの先に居るのね!?」 「うふふ〜……王子様はずいぶんせっかちなのね……ってあらぁん?」  楽しげにくるくると回転していたクアットロの動きが、桜色の枷によって封じられる。 「……この輪っか、『バインド』ってやつかしら? 王子様ったらずいぶんアブノーマルなプレイがお好きなのねぇ」 「ふざけないで! 邪魔をするなら容赦なく撃つわ」  なのはの周りに複数の魔力弾が形成される。 なのはが最も得意とする魔法の一つ、アクセルシューター。誘導操作が可能な魔力弾は、この距離ならばバインド無しでも確実にクアットロを捉えるだろう。 「武装を解除して投降しなさい」 「あぁんこわ〜い! そんなに怖い顔で聖王の間に行ったら、お姫様泣いちゃいますよぉ〜」 「……このっ!!」 「ところでぇ〜、さっきゆりかごの内部をお散歩してたら、私おっきな落とし物を 見つけちゃったんだけど……これってもしかしてあなたのモノじゃないかしら?」 「え!?」  なのはは目を疑った。 [277]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:11:29 ID:naRQ3qGS  クアットロが指を鳴らした瞬間に虚空から姿を現したモノ。それはなのはがよく知る人物だった。 「ヴィータ……ちゃん」  それはバインドのような光輪で両腕と脚を拘束され、空中で十字磔にされたヴィータだった。 俯いているため表情は確認できないが、胸には明らかに軽症ではない傷があり 今も傷口から流れ出る血が彼女の赤い騎士服をさらに紅く染めている。 「あらぁ、やっぱりコレってあなたの落とし物だったのね〜。だめよぉ……大切なモノなら、目に届く範囲に置いておかないと……簡単に手放しちゃあ」 「ヴィータちゃんを解放して! 早く!! それに、ヴィータちゃんをモノ扱いするのは許さない!!」 「あぁらぁ? でもこの子、確か闇の書の一部から切り離されたプログラムなんでしょう? 目的のためだけに擬似的に用意された人格を持つただのプログラムを人間て呼べるのかしら〜?」 「違うわ! ヴィータちゃんは確かに人間じゃないかもしれない、でもちゃんと自分の体と心を 持ってる、 自分の意志を持ってる私の大切な仲間なの! モノ呼ばわりなんてさせない!!」 「……そうなんですか〜? でもそんなに大事な仲間は今私の手の中にあるんですよぉ……その気になれば、こんなガラクタゆりかごの外に投げ捨てちゃうこともできるのに」 「……なんですって!?」 「私のIS『シルバーカーテン』の能力は短距離間の瞬間移動……あなた達が使う転移魔法と似たような能力でぇ〜、 一定の距離内なら指定した対象を自由自在に移動させることができちゃうんですよ〜。 さっきこの部屋にコレを出現させたようにね」  実は、クアットロのISの能力にそんな能力は無い。  シルバーカーテンの能力は幻影と対象の透明化。今起こった現象も、あらかじめかけておいた透明化を解除しただけの事に過ぎない。  だが、一刻も早くヴィヴィオを救いたいという焦り、目の前で起こった現象のインパクト、大切な仲間をモノ呼ばわりされた事への怒り……それらの要素によって心を乱されているなのはは、クアットロの言葉を簡単に信じてしまう。 「んまあ〜ゆりかごの外に放り出すってのはちょっぴり言い過ぎたけど、ゆりかご内に居る他の妹達の場所まで 運ぶくらいなら余裕で出来ちゃうんですよ〜。私はあなたの落とし物だからあなたに返してあげたいけどぉ〜、 他の妹達はどうかしら? ゴミ箱にポイッてしちゃうかも〜」 「……くっ」 「それに怪我してるなら早く治療してあげないとコレ、壊れちゃうかもしれませんねえ〜」  レイジングハートを握る手に力が入る。  どうする。  彼女がISを発動させる前にアクセルシューターで彼女の意識を奪う?  だがもし彼女のIS発動のほうが早ければ、ただでさえ重症を負っているヴィータをさらなる危険に晒すことになる。  ヴィヴィオを無事に奪還するために、自分が傷つくのは構わない……けれど、ヴィヴィオを助けるためにヴィータの命を犠牲にすることなど絶対にできない…… 「そんなこわぁい顔しちゃだめよぉ〜、美人が台無しになっちゃうわ」   クアットロが微笑む。 「それじゃあ王子様ぁ、今のお互いの立場を理解したところで、この拘束を解いてもらえないかしらぁ?」   魔法少女リリカルなのはStrikerS仮想23話『Fallen Star』 [278]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:12:29 ID:naRQ3qGS 「やだぁ〜、体に痕が残っちゃってるんじゃないかしら」  先ほどまでバインドを掛けられていた箇所を指で触りながら自由になったクアットロが呟く。  降伏。  それがなのはの選択だった。  レイジングハートを取り上げられ、バリアジャケットも解除させられた事で現在は出撃前の六課の制服姿に戻っている。 もちろん武装を解除したところで、クアットロがヴィータを開放する保証など無い。というより十中八九しないだろう。 だがそれでもヴィータの命が向こうに握られている以上、なのははクアットロの言うなりになるしかなかった。 (状況は……絶望的。でも、まだ諦めたわけじゃない)  圧倒的不利な状況で、なのはに残された僅かな希望。 (自分で拘束を解けなくても、意識さえ戻ってくれれば……)  元々闇の書のプログラムの一部だったヴォルケンリッターの面々は、なのはたち普通の人間と比べて回復力が高い。 並の人間ならば致命傷になりかねない傷でも短い時間で再行動が可能な状態にまで回復する事ができる。 ほんの一瞬でいい。目の前のクアットロに隙が生まれれば、そこに勝機が生まれる。 皮肉にも、クアットロに言われて否定した『ヴィータが普通の人間ではない事』が、今のなのはにとって状況を打開できる最後の切り札だった。 「うふふ〜、ずいぶん警戒してるみたいだけどぉ、私は別にあなたを殺したり傷つけたりしたいわけじゃないんですよぉ。 『聖王のゆりかご』が衛星の軌道上に到達するまであと数時間、それまであなたをここで足止めできれば私達の勝利は揺るぎないものになる…… だからあなたには、それまでちょおっと遊んでてもらいたいだけなんですから」  クアットロが指を鳴らすと、部屋の奥から見慣れたカプセル型の機械兵器が姿を現す。 「ガジェット……」 「そう、ガジェットドローン……元々はあなた達管理局が名付け親だったんですよねぇ。これはT型でしたっけ? でも、あなたが知ってるガジェットとこの子は少し違うんですよぉ〜♪」  クアットロの目の前に幾つものモニターとパネルが現れる。十の指がせわしなく動き始めると共に、 指遣いに連動するかのようにガジェットがゆっくりと前進しなのはの前に立ちはだかる。 「きゃあっ!」  不意にガジェットの側面から数本のケーブルアームが飛び出しなのはを襲った。 クアットロがそうコントロールムしているのかそれとも偶然なのか、アームは茶を基調とした 六課の制服だけを器用に毟り取り、飾り気のない萌黄のブラジャーに覆われた豊満な胸が曝け出される。 「何をっ……あぁっ!?」  ガジェットの予想外の行動に混乱しているなのはに、さらに数本のアームが立て続けに襲い掛かる。 股下から撫でるように振り上げられたアームがスカートを切り裂き、背後から伸びたアームが上着を剥ぎ取り白い背中を露にする。 「……さて、コレで準備完了、っと」  パネルの操作を終えたクアットロがなのはに向き直る。 「……そのガジェットには私が組んだ特別製のプログラムが内蔵されているの。ガジェットT´型とでも名づけようかしら。 ああ〜、ターゲットを傷つけたりするようには出来てないから安心してねぇ。 むしろその逆……ターゲットに極上の快楽をプレゼントしてくれるわ」 [279]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:13:52 ID:naRQ3qGS 「極上の……快楽……?」  敵の前で裸に近い姿を晒される恥辱に、なのはが顔を赤らめる。だが両手で胸を隠し内股で立つなのはの姿はクアットロの嗜虐心を煽る結果にしかならない。 「その通り」  その一言が合図になったかのように、アームの動きが変化する。 「ひゃぁっ!」  十本以上のアームが四肢や胴体、首などあらゆる箇所に次々と巻きつき、なのはを拘束していく。 両腕は胸から引き離され、脚部はM字に固定されパンティー一枚の無防備な陰部が強調される格好になる。 「くうっ……これはっ……」  なのはは拘束から逃れようともがくが強靭な縛鎖と化したアームはびくともしない。 戦技教導隊のエースとはいえ、魔力による強化がなければ一般人とほとんど変わらない腕力のなのはでは、 この鉄触手の戒めを解く事は不可能だった。 「離してっ……!」 「いいですよぉ、その代わりそこに拘束されている『大切な仲間』がどうなってもいいのなら」 「……!」  なのはの動きが止まる。 「あら、抵抗はおしまいですか」 「……ヴィータちゃんに手を出さないで」  クアットロは溜息をつき再びパネル操作に戻る。 「こんなものにそこまでする価値なんてないと思うけど」  その一言に何かを言いかけるなのはを無視し、パネルに表示されたボタンを押す。 「うふふ、さあまずは前戯からいきましょうか」  拘束に使われずウネウネと宙空を漂っていた数本のアームがなのはの胸を、股間を、腰を、腋を、臍を、首筋を、脚を―― 「ふぁあぁあぁっ!!」  体中の敏感な箇所を一斉に責められ、なのはが惚けた声をあげる。  性に関しては同年代と比べてやや疎いといえるなのはだったが、男性経験が全く無いわけではない。 幼馴染であり十年来のパートナーである恋人とは何度も交じり合ったし、若さに任せて一日中互いを貪った事もある。 だが、全身の性感帯を一気に刺激されるこの『前戯』はそのささやかな獣の記憶さえ忘却の彼方へ消し去ってしまうほどの苛烈さで。 抵抗の意志も、此処に来た目的も忘れ、なのはは狂ったように喘ぎ続けた。 「やぁっ……あふんっ………ダメぇ…も……そこは…………ひぁあぁん!!」 「あ〜らあら……これってちょっと激しすぎじゃないかしら」  口ではそう言いながらも内心は楽しくて仕方ないと言った表情のクアットロがくるりと一回転すると同時に―― 「ふぁああぁあぁぁあああぁあ!!!」  ――なのはは果てた。 「もうイッちゃったのぉ? さすが管理局のエースオブエース、最初から『全力全開』なんですねぇ〜」  まぁ、人間の手を模した特注のアームにドゥーエお姉様監修のプログラム、並の人間には耐えられるはずなんてないんだけど。 「……ぁ…はぁ…」   クアットロの呟きは、どうやらなのはの耳には届いていないようだ。 「……この程度で満足してもらっちゃ困りますよぉ」  再びアームが動き始める。指のように先端が枝分かれしたアームがなのはの ブラジャーとパンティーを引き千切ると、先ほどまでは行わなかった乳首や秘所への責めを敢行する。 [280]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:14:29 ID:naRQ3qGS 「…ぁ……だめ……アアッ!!」  それは硬直した乳房の先端部を摘まれたからか、それとも既に太股を濡らす蜜を垂れ流し続ける、薄く小さな茂みに異物の侵入を許したからか。 両の乳首とクリトリス、体の中でも最も敏感な三点を場所・時間共にランダムに責められる。 ある時は焦らすようにじっくりと。またある時は一息つく余裕すら与えぬかのように激しく。 どれだけ集中して襲い来る快楽の波に耐えようとしても、アームは巧みになのはの警戒を掻い潜り予想以上の快感を彼女に与え続ける。  ぴちゃぴちゃという音と悲鳴にも似た嬌声だけが灰色の空間に響き渡り。 「んあぁ! ひぁあ、はああぁああああ!!」  二度目の絶頂が訪れ、なのはの全身からがっくりと力が抜けたのがわかった。 アームで拘束されていなければ、きっと地面に倒れ伏し立つ事すらできないだろう。 弛緩しきった全身のうち、酸素を取り込む口と胸だけが激しく上下している。 「……予想以上に弱いのね。本当はもっと楽しみたかったんだけど……本番に移りましょうか。 これ以上遊んだら、仕上げの前に壊れちゃうかもしれないし」  放心状態のなのはがアームの力で無理やり引き起こされる。責めから開放された事でその目に 再び戦う意志が戻りつつある事を確認するとクアットロの眼鏡が怪しく光った。 「それとも、もう限界ですか? 王子様」 「………ま…だ……」  呼吸を整える事に精一杯のなのはが、かろうじて否定の意を示す。 エースとしての意地、仲間を護りたいという強い意志だけが力尽きそうな彼女を支えていた。 「よかったぁ〜それじゃあいよいよ本番を始めましょうか。そろそろ十分にほぐれた頃でしょうしぃ」 ……ただそれは崩れかけたブロックが、ギリギリのところで奇跡的にバランスをとっていたに過ぎない。 だからクアットロのその言葉がなのはに届いていたのかどうか、それはもう誰にもわからない。 「…ぁ、あ……」 彼女の体力が限界に差し掛かっていたからではなく。 彼女の視界にあるものが映ったから。そしてこれから自分の身に起こる事態を、想像してしまったから。  ガジェットの正面から新たに出現した赤黒いアーム。アームの先端からは白濁した液体が流れ出しており、アーム全体をヌメヌメとした膜で覆っている。 「い、や……」 「うふふのふ〜、嫌よ嫌よも好きのうちぃ、なぁんてね」 「ああ”ぁあああ”あ”あぁあぁぁ!!」  ずぶり。 粘着質な音を立てて、なのはの中にアームが受け入れられていく。 それは今のなのはには強烈過ぎる快感。 十分すぎるほどの愛撫で広がった秘所はいかな異物を受け入れようと、そのような感覚を生むはずはないのだけれど。 『痛み』と化した快楽の衝撃は一瞬で脳天まで突き抜け、なのはは壊れたスピーカーのように大音量の悲鳴をあげ続ける。 「うああぁん、はあぁん、いぁああぃぃいっ!!」  アームが前後に蠕動しなのはの内部を激しく突く。 [281]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:15:06 ID:naRQ3qGS 最深部を貫かれるたび稲妻に打たれたような感覚になのはの意識は寸断され、 「やめ……てっ………ぁっ……やっ…」  今度は悲鳴も途切れがちになってゆく。  全身に絡みつくアームもなのはの体を小刻みに揺らし、拘束されているという事実をより感じにくくさせている。 気がつけば全身を珠の汗で濡らしたなのはも、自ら望んで腰を振り、髪を乱れさせている。 ガジェットの側もなのはの変調に気づいたのか、心なしか拘束を弱めているようにさえ見える。 「……お願い…もっ…と……激し…く……貫いてっ!」 言語機能のないガジェットは当然応えない。しかし言葉の代わりにアームを抜き差しする速度を速め、徐々にその動きは激しさを増してゆく。  クアットロ(とドゥーエ)が完成させた大胆さと繊細さを兼ね備えたこのプログラムも、 また狂気の天才科学者ジェイル・スカリエッティが産み出した作品の一つと呼べるのかもしれない。  今なのはが体験しているのはもはや一方的な陵辱ではなく、セックス。奇跡の技術によって実現した人間と機械の性行為。  それはおぞましくも背徳的な美しさを醸し出す、一種の芸術にも似たもので――作者であるはずの クアットロでさえも、思わず見惚れてしまわずにはいられなかった。 (……っと。うふふ、私らしくもない)  クアットロは我に返ると冷静にそのタイミングを見極める。 (あと30秒くらいかしら……10、9、8……) 「ひゃあぁっ……もうっ、だ――」  この日三度目の絶頂を迎えかけたなのはの動きが、その直前で止まった。  「…ぁ……はっ……どうし…て……」 「止めてほしくなかったのかしら?」 「……ち、違う…わた…しは」 「あんなに求めていたのに? 最後は自ら腰を振って哀願していたのに?」 「わたしは……わたしは……」 「うふふ……いいんですよぉ、否定なんてしなくても。だって人質を取られてるんですものね。 『大切な仲間』のために、私の言いなりになるしかなかったんですものねぇ〜?」 「……わたしはっ……」 「あぁ〜いいんですよぉ、すぐに続きをやってもらって。ただその前にどうしても伝えなきゃいけない事があるのを忘れてたんでぇ」  クアットロがシルバーケープを翻すと室内の空間上に大小様々なスクリーンが出現する。 スクリーンに映るのは顔、顔、顔。なのはがよく知る人物達の顔。なのはの『大切な仲間』達の顔。 「……はやてちゃん。スバル……ティアナ…エリオ、キャロ……みんな…………フェイトちゃん」  ある者は泣き、ある者はモニターに向かって叫び続け、また別のある者は視線を逸らし…… 「ま、まさか……」 「管理局最強のエースオブエース、高町なのはの痴態……めったに見られるものじゃないんで実況中継しちゃいましたぁ」 「そんな……そんな……」 「……ママぁ」  絶望が心を支配していく中、なのはの目に留まったのは一つの小さなスクリーン。 「ヴィヴィオ……」  それは今一番会いたかった人。どれだけ傷ついても、再び胸に抱くと誓った人。血は繋がっていないけれど、心が繋がった愛しい『娘』―― [282]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:15:46 ID:naRQ3qGS 「久しぶりの親子の対面、感動的ですねぇ」  クアットロが手元のパネルを操作すると、スクリーンがなのはの目の前で拡大されていく。  ヴィヴィオは彼女には不釣合いな大きさの『玉座』に座らされていた。 ぐったりと項垂れている姿からは顔の表情までは確認できない。もしかすると意識を失っているのかもしれない。 『玉座』の背面から伸びた桃色のケーブルを白い光が流れていく度、ヴィヴィオの体はビクリと痙攣する。 ヴィヴィオはきっと、その小さな体からゆりかごを動かすための魔力を供給させられ続けているのだろう。 「ヴィヴィオ、ヴィヴィオっ、ヴィヴィオおおおおおぉぉ!!」  愛する者が蹂躙され、絞り尽くされる姿を見て、なのはが絶叫する。 それは先ほどまでの快楽から来るものではなく、自身とスカリエッティ一派への激情が齎す魂の叫びだった。  なのはの叫びに呼応するように、俯いていたヴィヴィオがゆっくりと顔を上げる。 「…マ……マ…」 「ヴィヴィオっ!? ママだよ、なのはママだよっ!!」 「なのはママぁ……」 「うんっ、うんうんっ!! 待っててねヴィヴィオ! なのはママがすぐ助けてあげ……ふぐう゛っ!!」  ようやく届いたヴィヴィオへの声は、再び股間で蠢き始めた鉄の肉棒によって中断される。 「ごめんなさいね〜、邪魔しちゃって。私からの伝言は以上で終わりなんでぇ、引き続き楽しんでくださいね……なのはママァ♪」 「ぶぁあんあぁあ゛あぁぁあ、ヴィヴィオおぉおお゛ぉっ……んん゛っ………はあぁっ……」  アームのピストン運動が徐々に激しさを増し、怒気を多く含んでいたなのはの声も再び甘く切ないものが多くなっていく。 「…ママぁ…ママぁ………」 「ヴィ…ヴィオッ……お願い…うぁ……見ないでえ……」  ヴィヴィオ(そして他の六課メンバー)の見ている前で機械に犯されている。  それだけで体が燃えるほど恥ずかしくて悔しいはずなのに、いまやなのはの体はその視線さえも 簡単に受け入れ、興奮を高める糧に昇華させていく。 それはアームの先端から出る分泌物に含まれる媚薬の成分が効力を示し始めたからだったが、 今のなのはにそれを説いたところで、きっと彼女は理解してくれないだろう。 だからクアットロはそれをなのはに告げず、最後の仕上げに入った。 その時、渦のような感情に心と身体を支配されながら、なのはに僅かに残った一片の理性がある会話を認識した。 「ゃめてぇ……ママをいじめないでぇ……」 「ダメよお姫様、ちゃあんと目を開けて、最後まで見届けなくっちゃあ」 「……いや……いやぁ……」 「…ヴィヴィ…オ……くぅんっ……」 「私、お姫様にはちゃあんと言っておいたはずですよねぇ〜。『泣いても叫んでも、だぁれも助けになんか来てくれませんよぉ』って」 「……えぇぐぅ…いや゛ぁ……」 「ちゃんと忠告したのに、お姫様は泣き叫んでママの事を呼んだでしょう? 助けて、助けてって何度も何度も」 「……グア゛ッドロ………おねがい゛………」 「だから捕まっちゃったんですよぉ、あなたのだぁいすきななのはママ。あなたを助けようとして」  ――お願い、やめて。 「あなたが悪いのよ。あなたがあんなわがままを言うから。なのはまま、裸で体中を縛られて……喘いで…とおっても苦しそう」  ――これ以上、ヴィヴィオを傷つけないで…… 「あ な た の せ い よ。ぜぇんぶお姫様が悪いんだから」 「いや゛ああああああああぁああーーーーー!!」 「うがああぁぁあああ゛あああぁーーーーーー!!!!」 [283]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:16:21 ID:naRQ3qGS  ヴィヴィオが絶叫するのとなのはが絶頂を迎えたのは同時だった。 そしてこの瞬間、不屈の心を持つと言われた少女に決定的な一本のヒビが入った。 「ママァアアァ、ママァァアアア  プチン  部屋を覆っていた全てのスクリーンが消え、部屋が静寂を取り戻してもなのはの耳にはなお娘の悲鳴がこびりついて離れない。 だが、それでも今の彼女に出来るのは虚ろな目で荒く呼吸することだけ。 救えなかった。それどころか助けるはずの娘の前で、快楽に溺れ無様な姿を曝け出し…… 彼女の心に一生かかっても塞ぎ切れないほどの大きく、決定的な傷を与えてしまった。 崩れかけたその心は、この数瞬最後の均衡を保っているに過ぎない。 彼女は遠からず自身がやった事を冷静に認識するだろう。その時きっと、彼女の心は完全に崩壊する。 だが、クアットロはそれでもなお堕ちた相手を踏み躙り、泥の海に突き落とすべくなのはに歩み寄る。 (飽きたおもちゃは壊され捨てられる運命……そしてそれをいつ決めるかは、持ち主の心一つ……) 「……ヴィータ……ちゃん」  なのはの前に立つ赤い騎士服の少女。逆転勝利のために必要だった最後の希望。 ヴィータは無言で微笑むと、その手をなのはに向かって差し出す。 なのはもその微笑につられ、ゆっくりと腕を伸ばし――  両者の指が交錯した瞬間、ヴィータの姿は跡形もなく消えた。 「あ……」  どれほど堅牢なダムや堤防でも、決壊する時はたった一本の小さなヒビから始まるという。 「なのはさん……もしかして私の嘘を信じてたんですかぁ?」 「嘘……?」 「私のIS、『シルバーカーテン』、その能力は電子が織り成す嘘と幻。瞬間移動なんて不可能ですよ」  クアットロが指を鳴らすと、彼女の背後からヴィータがひょっこりと姿を現す。 「人間・機械に関係なく使用可能な幻影。ここにヴィータなんて少女は居なかった。あったのは私のISで作り出した幻」  幻影のヴィータがクアットロに抱きつこうとして、そのまま彼女を貫通して消滅する。 「だから言ったでしょう? 『こんなものにそこまでする価値なんてないと思うけど』って」  一度始まった決壊は止まらない。 「本物のこの子は、ほら……」  なのはの目の前にモニターが突きつけられる。  そこに映っていたのは、記憶の隅に残る異形と同型の機械兵器。 蟷螂を思わせる鋭角的なフォルムのその機械が、群れをなして赤毛の少女を犯しつくしていた。 「大怪我を負っているのに、『大切な仲間』の敵と同じ姿をしたこの子達に我を忘れて突撃し、結果はご覧の通り。 ほぉんと、あなた達の部隊は仲間想いが多いのねぇ。ちょこっと羨ましいかも」 [284]『Fallen star』 2007/09/01(土) 17:18:04 ID:naRQ3qGS (そうか……ヴィータちゃんも壊れちゃったんだ……)  小さなヒビは蜘蛛の巣のように広がり、加速度的に崩壊が進んでいく。 「あなたは何もできなかった。共に突入した仲間を一人にして瀕死の重傷を負わせ、自分はその仲間を模した 私の幻影も見破れず捕らえられ……ガジェットとの快楽を貪り、愛する人間にその痴態を見せつけた。 そしてこの後は人質になり、さらに多くの仲間を自分達と同じ目に遭わせる事になる」 一度壊れてしまった心は、決して元には戻らない。 じりりりりりりりりりいいいいいいいいいいいいいん。 室内に終焉を告げるベルの音が鳴り響く。 「聖王のゆりかご、衛星軌道上に到達……ドクターの勝利は確定、これから地上は火の海になるわ。 でもその前にあなたに好きな方を選ばせてあげる。あなたが愛した六課の仲間達…… 皆殺しか、あなた同様捕虜として生き永らえるか。どちらか好きな方を選ばせてあげる」 「……どっちでも、いいよ」  それは少女の口から発せられた敗北宣言。望んでいた言葉を聞くことができたクアットロは 満足そうに笑うと部屋を出て行きある場所に向かった。 「どーお、ディエチちゃん? 生きてるぅ?」 「……ハァ…クアッ……ハァ……トロ…」  ゆりかご内の一室。  なのはを捕らえたのと同じ、ガジェットT´型に拘束されたディエチが、息も絶えだえにクアットロの名を呼ぶ。 「向こうが終わったから、あなたもこれで解放してあげる」 アームがするするとガジェットの内部に引き込まれ、戒めから解き放たれたディエチが地面に倒れこむ。 「…ハァ…ひどい……よ……クアットロ……ハァ」 「ああら、酷いのはディエチちゃんの方よ。あの砲撃魔導師との戦闘、イノーメスカノンを全力で撃たなかったでしょう? 聖王の器になったお姫様に同情したのかもしれないけど、そのおかげで私は一人であの怪物とやりあうことにやったのよぉ。 たまたま私が幻影を武器にするタイプで、相手が猪突猛進型だから勝てたものの、他の姉妹だったらどうなっていたことかしら」 「……わかって…たの…」 「これでもあなたとは長い付き合いじゃなあい。幸いもう一人の厄介な侵入者であるガラクタ副隊長ともども捕らえる事が できたし、あなたがやった事は私の胸の内だけに留めておいてあげる」 「ごめんなさい、クアットロ……ところで、その……」 「ああ、例の魔導師? 完全に心を壊しちゃったからぁ、今はもうT´型の完全な虜じゃないかしら?  まだ後ろと上の穴も残ってたし、もうしばらくはとお〜い世界までイッちゃってるかもね」  クアットロは手を伸ばしディエチを助け起こす。 「これで、直接…その…穴を……?」  今まで自分が受けていた『おしおき』以上の責めを想像してしまったせいか、ディエチは顔面蒼白である。 クアットロはそんなウブな妹を微笑ましく見守っていたが、やがてある事に思い当たる。 「そう言えば、ゆりかごが衛星軌道上に到達するまであと何分かしら?」 「……私に言われてもわかんないよ。あの部屋にアラームを仕掛けてたんじゃなかったの?」 「うぅん、ちょっと面白い事を考え付いちゃったから時計をいじっちゃったのよねえ」 「全くクアットロは……ドクターに怒られたって知らないよ」 「ドクターには秘密って事で、おねがぁい♪」 「……わかったよ。その代わり、絶対さっきの事言わないでよね……」  数十分後。 衛星軌道上に到達した聖王のゆりかごは真の力を発揮し、地上と次元航行部隊を壊滅させる。 後の歴史書には、この一戦をきっかけに、拮抗していた戦局は一気にスカリエッティ側に傾き 管理局はスカリエッティへの全面降伏を決断したと記録されている。 しかし、実際はその直前、管理局が誇る不屈のエースが堕ちた瞬間から全ては決まっていたのかもしれない…… [285]ておあー=前スレ666 2007/09/01(土) 17:19:26 ID:naRQ3qGS 以上です。連続投稿に引っかかりかけたw 初めてのエロだったんですがちゃんとエロ・陵辱・実用可になってるかなあ。  眼鏡はちゃんと外道してるかなあ。とても心配ではあります。 自分で気になってる点といえば……自分で書いといてなんですが、なのははクア姉のISについて把握してないですよね? 接触があった12話のはずですが1手元にないうえ、某微笑動画で確認しようと思ったら消えてたので曖昧な記憶のまま 書いちゃったのですが……ミスってたら六課隊舎に乗り込んでておアッーされてきます。 えーと、あとヴィータの傷の治りですが『回復が遅くなる→人間に近づいてる→じゃあ今は普通の人間より早い』と解釈しました。 最後に。実はクア姉はいい人だよ派の皆さんはすんませんでした。 でも個人的には落ちた犬はドブに沈める、ディエチもいじめちゃう、これくらい突き抜けてこそクア姉だと思います。 とりあえず23話放映前にあげられてよかった……さあ、ギャグ&純愛100%のフリエリを書く作業に戻るんだ>>俺。 [286]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 18:13:30 ID:sCmI0Vvd >>222 スバエリGJ!! これは笑たよww まさか地域によっては禁書扱いされている作品をもちだしてくるとは・・・恐るべし! そしてエリオがんばれ! [287]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 18:23:42 ID:Qz2Dhn4w フェイエリを待ちつつ夕飯を食べるか… [288]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 18:58:52 ID:1dGvVGRy >>258 GJ [289]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 19:36:28 ID:pt1bdXuD >>285 乙です クアットロはやっぱり良い陵辱キャラだ [290]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 19:47:36 ID:wsCIteYH さすがクアットロwwwww! そこに痺れるあこが(ry [291]246 2007/09/01(土) 20:20:31 ID:o3FnZKgM 前回読んで頂いた皆様ありがとうございます 246 です。 後、エロいエロの書き方にレスくれた方、遅れましたがありがとうです。 続き、書けたので投下します。 注意 鬱展開鬱エンドです。 誰も死にませんが誰も救われません。 血とか出ます。 エロありです。(でもやっぱりだめだぁ。頑張って練習します) では。 [292]Nameless 2007/09/01(土) 20:21:47 ID:o3FnZKgM  それは、彼女に残された最後の願いであり、希望だった。  例え何を言われようが、何をされようが構わない。なのはの姿が見たい。  そう思い、壊れかけた心から搾り出された感情を、フェイトはただその一言に宿した。 「なのは……探そう?」  そのたった一つに、応える声は無い。誰もが目の前のモニターを見つめ、フェイトの 願いを叶えようとはしない。  モニターには、スバルを捜索に隊舎を出たティアナとギンガ。そして、シグナムの三 人の走る、または飛ぶ姿。 「なのはを探そう?」  もう一度、今度はややはっきりとした口調でフェイトが縋る。だが、先ほどと同じ。 誰もがフェイトから視線を逸らし、逃げていた。  もう、嫌悪しか宿らない。同情も、やり切れない痛みも全てがその感情に変わってい た。  問い詰められ、全てを告白したフェイトに、もう誰も歩み寄ろうとはしなかった。 「はやて……リイン……なのはを探そうよ……?」  名前を呼ばれ、一瞬肩を震わせたリインと顔色を変えたはやてが、集中できない管制 に熱を注ぐ。  拒絶され、肩を落としたフェイトが二人に歩み寄るのをやめ、壁にもたれかかるヴィ ータに視線を移す。 「ヴィータ……なのはを……」 「うるせぇよ」  ただ一人、明確な敵意を露にしていたヴィータが、背中を預けていた壁を離れ、管制 室を後にする。  とめる者はおらず、とめられる者もいないだろう。むしろ、自分も出ていきたいと理 性ではない、本能が叫んでいた。  理性では分かっている。フェイトだけが悪いわけじゃない。なのはに責が全く無いわ けでもない。  けれど、抑えられない。  今すぐ吐いてしまいたい。  そう思わせてしまう気持ち悪さは、耐えれそうには無かった。 「なのは……一緒に……」  彷徨うように足音を響かせていたフェイトが、残った二人に歩み寄り手を伸ばす。 「探したって……なのはさんは、フェイトさんに何もしてくれませんよ」  ずっとキャロの手を握っていたエリオが、目を逸らしたままそう呟いた。  子供らしい、残酷で真っ直ぐな言葉。その言葉に込められたものは、普段の親愛も敬 愛でもなく、皆と同じ。  普段のフェイトなら、ここで立ち尽くしたかも知れない。あるいは涙を流して、唇を 噛んでいたかもしれない。  だが、そんなものを感じ取れる部分が、今のフェイトにあるわけも無く。ただ単純 に、エリオは手伝ってくれないと理解しただけ。  ならば、残った最後の一人。 「キャロ……あのね、なのはに、会いたいの……」 [293]Nameless 2007/09/01(土) 20:22:44 ID:o3FnZKgM  肩を震わせ、エリオの手をギュッと握り締めたキャロに手を伸ばした。  ――――あの暖かさは今も忘れられない。首にマフラーを巻いてくれた時の笑顔は、 絶対に色あせないものだと思っていた。 「さわらないで、ください……」  でも、もうそんな事はもう遠い過去の話だった――――。 魔法少女リリカルなのはStrikerS ―Nameless― (10) 「スバル、離して……」  管理局に宛がわれたユーノの自宅は、その地位に比例して高級と称されるものだっ た。部屋は綺麗に片付けられ、なのはが最後に来た日のまま。  彼自身帰ってくるのは久しぶり。衣食住の殆どを、無限書庫の司書長室で済ませる ユーノにとって、ここはさほど居慣れない所。  だが、それでもなお。 「ユーノ、先生」  彼女に押し倒されたこの状況は、異質すぎるものだった。  それはユーノが鍵を開け、彼女を招きいれてすぐの事。疲れた様子でスーツを脱い だユーノを後ろから押し倒し、彼女がユーノの瞳を覗き込む。  ユーノの手首を押さえているその力は歳相応なもの。いくら体力に自身を持たな いユーノであっても、拒絶しようとすれば容易な筈。  だが、それが出来ない。  そんな考えは、浮かばない。  彼女の瞳が、ユーノを縛り付けて離さない。   「……」  ユーノの抵抗の声に、彼女は何も言わない。無言のまま彼に跨り、邪魔なワイシャツ に手をかけていた。  ボタンを外すなどという事はせず、上から一気に引きちぎり頬を緩める。  微かに汗の浮いた彼の胸。呼吸が荒くなっている事が分かる隆起。白くて汚れの無い 女性のような、だが無駄な贅肉など無いすっきりとした胸板。 「う、ぁっ」  そこに真っ赤な舌が這わされていく。舌の這った道が唾液でテラテラと光り、汗とと もにユーノの身体を赤くした。  くすぐったさと微かに沸いてきた快楽に、ユーノが歯を食い縛りスバルの舌から逃れ ようと身体を捻る。  だが、遅かった。 「んんっ……!?」  途端、脳髄を焼くような衝撃が走っていた。くちゅくちゅ、と耳を刺激する音は二人 の重なった唇から。  息苦しさに喘ぐより、初めて経験したそれの暖かさと柔らかさに、何も考えられず、 動けなくなっていた。  湿った音ともに、二人の唾液が混ざり合い顎を濡らす。だが、彼女はそんな事など お構いなしに、むしろユーノの唾液を悦んで啜っていた。  逃げる舌を絡め取り、震える唇に音を立てて吸い付き、自分の唾液を送り込んでい く。 [294]Nameless 2007/09/01(土) 20:23:38 ID:o3FnZKgM 「はぁっ、はぁっ、んんっ……や、やめっ……!」  呼吸が出来ない。押し付けられた胸が。その先で硬くなっている何かが痛い。彼女の 胸元に輝く赤い宝石。それが、なんだか分からない。  たっぷりと唇を貪られた後、ユーノの唇が開放された。艶かしい余韻が、頭を熱くす る。まともな思考を許してくれない。  だがそれすらも凌駕する刺激に、ユーノが背中を仰け反らせ目を見開いた。 「あはっ、もうこんなになってる」  ズボン越しに勃起した肉棒を掴まれ、身体を震わせた。  片手だけの細い指で器用にベルトを外し、チャックを下ろされた。トランクス越しに 睾丸を揉まれ、肉棒の先をつままれた。  荒くなった息は彼女も同じ。興奮で浮いた汗で服が張り付き気持ち悪い。ユーノにし たときと同じように、彼に借りたワイシャツを胸元から引きちぎった。  ユーノの目の前に現れたのは、ブラをしていない露な胸。歳相応の、少女の乳房。 「……いっぱいいっぱい……ぐちゃぐちゃに……」  ユーノの手首を掴み、強引に乳房に押し付けた。乳房に指を埋めるように彼の手を動 かし、恍惚となった表情で息を吐く。  依然、彼女の瞳はユーノを射抜き、抵抗を許さない。誘われるように、ユーノが手を 動かし、固く勃起した乳首を手の平で擦り付けた。 「はぁぁっんんっ、もっと……強く、んっ」  だが、そんなものではまだ足りない。ユーノの手を胸に押し付けたまま、彼女が左手 を下へ持っていく。  既にそのショーツは、彼女の蜜でぐちゃぐちゃに蕩けきっている。蜜を吸い、張り付 いたショーツから透けるのは、まだ薄い青の陰毛。  それに視線だけを動かし、喉をゴクリと動かしたユーノに彼女が妖しく嗤った。 「脱がせてください」  高圧的な彼女の瞳。普段の明るさが、欠片も見つからない瞳だった。  それに見下ろされゆっくりと、ユーノの震えた手がショーツを掴み下ろされていく。 「スバ、ル……触って、いい……?」  恐る恐る尋ねたユーノに、笑い出しそうになるのを堪えながら彼女が頷く。ユーノの 目の前で陰唇を割り、零れた蜜が彼の顔を汚していた。 「じゃあ私はこっち……こんなに硬くなってるよ。ユーノ先生?」  ユーノの顔を跨ぎ膝立ちになった彼女が、トランクスの中で苦しそうに震えている肉 棒を掴み上下に擦った。  力を入れるたび腰を浮かせるユーノをクスリ、と笑いおもむろにトランクスの中に手 を突っ込み力任せに握り締めた。  痛みに顔をしかめるより早く、快感に血液が沸騰したように全身が熱くなった。体が 熱いからだろうか。冷え切った彼女の手がユーノの神経を刺激し、鈴口から溢れた先走 りが彼女の手に伝い零れていく。  それで喉を潤しながら、彼女が彼の鈴口を舌で刺激した。 「あっ、くぅぅっ……っ!!」  嬌声をあげながら見たのは、目の前にあるひくつく彼女の秘所。蜜が滴り、自分の顔 を汚すそこに音を立ててしゃぶりついた。 「ひぁっ、はああぁぁっ、んんっ!」 [295]Nameless 2007/09/01(土) 20:24:38 ID:o3FnZKgM  じゅるじゅる、と蜜を啜り喉を鳴らす。顔に押し付けられる秘所の熱さを受け止めな がら、当たり構わず舌を這わせていく。  腰を震わせる彼女のまた、ユーノの肉棒に喰らいつき頬をへこませ音を立てた。口内 に広がる彼の味を味わい尽くし、全てを飲み込むかのように。  互いの口から漏れる淫靡な音。それを抑える事などできはしない。むしろ、それのせ いで際限なく興奮が高まっていく。  それは、経験の無いユーノにとっては耐え切れるものではなく。 「くっ、も、もうっ……出るっ……!」  そんな言葉を吐くのだけで限界だった。ドクン、と音がしているのではないかと錯覚 するほどの勢いで、熱く滾った精液が吐き出される。  喉に叩きつけられるユーノのものに彼女が更に蜜を滴らせながら、肉棒を更喉の奥ま で飲み込み喉で締め付ける。  彼のものを一滴たりとも零しはしないとでも言うように、永延と続く精液の放出に耐 え、次々と胃に収めていた。  だが、ユーノの精液は彼女の許容量を軽く上回り、溜まらず咽た彼女が肉棒から口を 離した。  ドロドロで熱い彼の精液。顔面に浴びせられるそれにうっとりと目を細め、彼女が残 った彼の全てを受け止めていく。  顔を汚す暖かさも鼻をつく匂いも、全てが愛おしい。 「はぁっ、はぁっ、ごめん」  そんなユーノの言葉にゆっくり首を振り、顔を汚す白濁を指で掬い舐め取っていく。 彼女の一心不乱な様子に、収まらない欲望がビクン、と震えた。 「もっと、気持ちよくなりたい……?」  ペロリ、と唇を舐めた彼女がユーノに顔を寄せ囁きかけた。何も言えない彼の唇に自 分の唇を重ね、唾液を送る。  ユーノがそれに、何も考えられず頷いて。 「じゃあ、いっぱいしようか――――」  ――――ユーノ君。  応えた彼女が、慣れ親しんだ呼び方で彼を呼んだ。 * * * 『シグナム急ぐですぅぅぅ!!!』  頭の中にリインフォースの焦燥しきった声が響き、シグナムが思わず顔を歪ませた。  スバルが隊舎を飛び出してから、どれくらい時間が経ったのか。正確な時間など分か らないし、シグナムには興味も無い。  ただ急がなければならない。それだけを思っているだけ。 『シグナム副隊長お先に行ってください!』 『了解した』 [296]Nameless 2007/09/01(土) 20:25:36 ID:o3FnZKgM  ギンガからの念話は、先ほどのリインフォースとは違い感情を押し殺している声。だ が、その中に隠し切れないものがある。それは、リインフォースの比ではない。  速度を上げたシグナムが、レヴァンティンに送られた場所を眼下に納めた。  もう、終わってしまったのだろう。そこは、寒気がするほどの静寂が包んでいる。  それは、彼女が漏らしている空気故のものか。  それとも、自分自身がそう感じている為か。  シグナムの中にある感情は、彼女自身意外なほどに、簡単に振り切れるものではなか ったからか。  迷いを抱えたまま、ゆっくりと高度を下げていく。  彼女がそれにようやく気づき、返り血を浴びた顔を上げ笑みを浮かべた。 「シグナム副隊長が来てくれたんですかぁ? てっきり、ヴィータ副隊長だと思ってま した」  目の前に降り立ったシグナムに、彼女――――スバルがゆっくりと歩んでいく。  右手に装着されたリボルバーナックルは赤黒く汚れている。バリアジャケットも同 じ。所々を赤いものが汚している。  ――――そして。 「人って、こんな簡単に壊れるんですね」  呟き、金色の瞳に喜色を宿したスバルの左手には、彼女のパートナーがいた。  意識を失っているのだろう。髪の毛を掴まれたまま、スバルに引きずられるだけの ティアナに走る無数の傷。左腕は特に酷く、所々が裂け歪に歪んでいた。 「ティアナを離せ」  レヴァンティンを引き抜き、シグナムがそう言い放った。それに、スバルがティアナ をシグナムに投げ飛ばし。 「今度はっ、シグナム副隊長の番ですからぁぁぁぁ――――!!!」  奇声に近い雄たけびを上げながら、リボルバーナックルに魔力を込めて駆けていった。  だが、構えも何もない攻撃を喰らうシグナムではない。ティアナを抱きかかえたまま スバルからの一撃を表情も変えず受け流し、それにスバルが感歎の息を吐く。 「凄いですっ! ティアなんか何もしてくれなくって、すっごい詰まらなかったんです」「スバルは何も悪くないのに、か……」 「ティアも言ってました。そんな事あるわけない」  誰もが悪くて、誰もが純粋過ぎただけの筈なのに。なにがいけなかったのか。それ はシグナムにも分からない。  だからこう思うしかなかった。  思ってはいけないと分かっていても、開いた口言葉を紡ぐ。 「あの子達が出会わなければ、こうはならなかったのだろうな」  それは、全てのきっかけだ。  内に宿る強大な力を知らなかった少女と、発掘に力を注いでいた少年と。二人は出会 い、一人の少女を救い出した。三人は出会った者たちと力を合わせ、また一人の少女と それに仕える騎士たちを救った。それからはよりたくさんの人を救い、スバルやエリオ 達を救った。  今の言葉は、そんな全てを無くしてしまう一言だ。  騎士甲冑を装着し、内に宿ってしまった弱さを払うようにシグナムが構える。  目の前のスバルも同じように構え、足元に魔法陣を浮かび上がらせた。だが、それは 普段のベルカのものではなく、戦闘機人故のもの。  それにシグナムが無言のまま。むしろ、溜まりきった苛立ちが吐きやすくなったとし か思えない。 [297]Nameless 2007/09/01(土) 20:26:36 ID:o3FnZKgM 「みんな壊してやる……どんなに頑張ったって無駄なんだから。壊して壊して――――」  ――――そうしたら、もう頑張らなくても大丈夫だから。  どちらからでもなくカートリッジーをロードし、互いの敵を睨みつけた。スバルは不 敵に。シグナムはリミッターをかけている自分と、今のスバルの戦力差を冷静に考えて。  そして、それが不要な事だと知った。 「なのはの教導は何の意味もないものだったのだな」  今の状況を、変わる前のなのはが知ったらどう思うのだろうか。どんな感情を募らせ るのか。  それを知る手段など、なのはが笑顔だった時間を振り返る事しかなくて。その笑顔が 霞んでいる気がして、脆いものだったとシグナムが溜息を吐く。 「来い。だが、手加減は出来そうにない……ギンガが来るまで持ちこたえろ」  変わらず雨は降り注いでいた。それは絶えずシグナム達の身体を濡らしている。  全てを流そうとする雨。全てを飲み込む雨。  理由は分からない。  だが、それがまるでなのはの涙だと思ったのは、ユーノとの出会いを否定しようとし たからかと、不意に考えてしまっていた。 * * * 「ねぇ、スバルの体は気持ちよかった? 嬉しかった? 暖かかった? 柔らかかっ た? もっと触りたいと思った?」  バインドで拘束したユーノを見下ろしながら、なのはがレイジングハートを起動さ せ、その先端にある魔力刃でユーノの胸をくすぐった。  苦悶の声を漏らすユーノの体には無数の傷。全てが浅く、滴る血も微々たる物だった が、それも数え切れないものとなれば話は別だ。  動かせない四肢を暴れさせ必死にもがくユーノを、変身魔法を解いたなのはが嗤う。 「でもね、もう触らせてあげないよ? さっきのは可愛そうなユーノ君が諦められるよ うにってやってあげたんだから。ユーノ君は私のものなんだからもう他の女の子の事見 ちゃ駄目」 「こんなことしたって……僕は君のものになんかならないよ」  ユーノはまだ勘違いをしているらしいと、なのはが首を傾げる。先ほどからユーノは そんな事を言い続け、その度に教えてあげているのに未だ理解していないのかと。 「違うよ。なるんじゃないの、最初から私のものなの」  くちゅり、と湿った音を出しながらなのはがユーノの唇にしゃぶりついた。それにユ ーノが顔を逸らして抵抗をしようとし。 「あっ、があっ……!?」  腹に刺さったレイジングハートにたまらず声を上げた。  引き抜かれたそこからは、大量に赤い血が流れていく。今まで以上に深い傷。それこ そ、放っておいたら死に至る傷だった。 「抵抗しちゃ駄目。ユーノ君も痛いのいやでしょ? ほらぁ、私のものに戻って。そう したら助けてあげる」 [298]Nameless 2007/09/01(土) 20:27:41 ID:o3FnZKgM  甘く囁くようななのはの声。けれど、それはユーノの知らないなのはの声。  全身の、特に先ほどの腹部の傷に頭を焼かれたよう。だが、それでも頷かないのはた だ一人、守りたいと願った彼女の為。  こんなのは認めない。  これがなのはなんて認められない。  誰よりも強くて、誰よりも暖かいなのはがこんな事をするなんて、認められるはずが 無い。  そんな想いを感じ取ったのか、笑みを張り付かせていたなのはから感情が引いていく。 「どうしてユーノ君は私のこと拒絶するのかなぁ? 私のものなんだから、私の言う事 聞かなきゃ駄目なのに」 「はぁ、はぁ……僕が好きになったのはっ、君なんかじゃない……僕が好きななのは は、こんな事しない」  なにがいけないのか、ただユーノの事が好きなだけなのに。そう、ユーノの血を吸い 赤く染まったシーツに視線を落として呟いた。  どうすればいいかと、もうまともに思考できない頭で考えて。 「そっか、じゃあユーノ君の好きな私をいなくしちぇえばいいんだね」  そんな、答えになっていない答えを口にした。 「なに、する気……?」  その声に応えず、なのはがユーノに跨ったまま右手を掲げる。  レイジングハートをその手首に押し当てて。 「や、やめっ――――!!!」 「ユーノ君がいけないんだよ? 私以外のものになろうとするから」  ゆっくりとレイジングハートの刃で手首を切り裂いて、嗤った。 「ははっ、あははっ……いっぱいでたぁ……あははっ……」  痛みに薄く涙を零したなのはが、線の引かれた自身の手首を舐めていく。血を啜り、 喉を鳴らしながら呆然とするユーノに唇を重ねた。  目の前にある、顔半分を血で染めたなのはにユーノは抵抗できずに貪られるだけ。 「ねぇ、ユーノ君どうする? 私このままじゃ死んじゃうよ?」  なのはの白いからだが血に染まっていく。ユーノの血となのは自身の血。  百合のように白くて、綺麗な体。それが、今は目を逸らしたくなるほどに赤くて。  もう、ユーノの好きだった彼女は何処にもいないと悟ってしまった。 「なの、は……」  今いるのは、愛と共に呪いを囁く黒い百合。  その呪いに何も考えられなくなりそうで、ユーノの目尻から涙が零れた――――。 [299]246 2007/09/01(土) 20:28:40 ID:o3FnZKgM 以上です。ありがとうございました。 29日、聖典を買いました。なのはさんは乗っていませんでした。残念です。 まぁ、それは置いておいてシグナムさんをヴィータにすべきだったかなぁと。 無印にいたレギュラーは全滅なので、2期キャラで探したのですがやっぱり 違和感が拭えない……orz それに、明日投下できたら投下したかったのですが仕事で駄目そう…… orz そろそろなのはさんを落ち着けてあげないとプロローグへ進めません。ということで、 今更ですがプロローグの彼女はなのはさんです。 次回早めに頑張ります。 ではでは。 [300]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 20:40:51 ID:qNkcYrgv やはり予想通り 前回のおしかけスバルはなのはの変装だったか しかし、GJ スバル×ユーノを見たかったがこれはありだ [301]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 20:58:44 ID:nL5Rs3hG >>299 GJですけどマジでこええぇぇぇぇぇぇ!!!!前半が妙に甘いエロなので後半の絶望っぷりが! 暴走スバルもヤンデレなのはとフェイトも……キャロやシグナム達から拒絶させられるシーンも泣ける。クアットロの外道っぷりもあれなくらいに。 あと時に…… >>29日、聖典を買いました。なのはさんは乗っていませんでした。残念です。 詳細求む。オフィシャルで何か発売されましたっけ……?それとも同人? [302]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 20:59:03 ID:exjXoIQM GJ しかし重過ぎてそれ以外の感想が出ない 次回を心待ちにしております。 [303]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 21:05:01 ID:RJBDkD7B >>301 これの事ではねえかと>聖典 ttp://www.amazon.co.jp/%E3%83%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%AC%E5%A4%A7%E5%85%A8/dp/4861902606 [304]名無しさん@ピンキー<> 2007/09/01(土) 21:13:21 ID:oXHS+G4y >>189 F・T・H(もしかして最近遠出する任務が多かったのは…!) N・T(あの狸出し抜きやがったの怒畜生!!) H・Y(斬り込んだりぶっ放したりだけが闘いとちゃうで?(クスッ)) っつー六課隊長陣の信頼関係が物凄く薄い氷の上に成り立っているのにメンバーが気付いたら楽しいな。 >>270 非常にアンバランスだけどバランス取れた結婚性活GJ! だがアリサやすずか、シグナムがデカいのは判るが、なのはさんは実際デカい方に入んのか未だに判らん [305]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:19:30 ID:6iHs69ti 大変GJな作品が投下された後で恐縮ですが、自分の拙い文章を晒してみようと思います ・エリオ×ガリュー? ・本編終了後 ・エロ無し 短いし携帯からなので読みにくいかも知れませんが、突貫します [306]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:20:12 ID:6iHs69ti スカリエッティ事件から数ヶ月が経った あれから特に大きな事件もなくミッドチルダにはひとまずの平和が訪れていた 機動六課も隊舎が建て直され、現在ははぐれガジェットの討伐や他舞台の支援が主な任務となっている そんな機動六課の訓練場にて高速でぶつかり合う二つの影があった 『Sonic Move』 迫りくる召喚虫の一撃を赤毛の槍騎士は紙一重で回避して背後に回る 「せやっ!」 槍騎士は召喚虫が跳躍して避けるであろうことを予測しながらも牽制として槍を振り、そのまま後ろに下がって距離をとる [307]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/01(土) 21:20:48 ID:vbsIQn25 >>272 レスが妙に>>270の内容とかみ合ってて吹いたw いや、>>270だと夜はユーノ君の時間ですがなんというかこう 逆にバインドで緊縛されるユーノを想像してしもたじゃないかw [308]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:21:22 ID:6iHs69ti 赤毛の槍騎士の名はエリオ・モンディアル、相手の召喚虫の名はガリューといった 半年前、スカリエッティ事件において幾度か刃を交え、その後ガリューの主が機動六課に配属された縁で現在肩を並べて戦う二人は既に立派な戦友だった 現在、エリオとガリューは模擬戦を行っている。但しお互いの近接戦闘技術の向上を目的としているため、エリオは捕獲魔法や遠距離攻撃魔法の禁止、ガリューもステルス化と飛行の禁止が課せられていた [309]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:22:32 ID:6iHs69ti (やっぱり身体能力だけならガリューには全然敵わない…) 一撃の速さと反応速度はガリューの方が上。それに対してエリオは移動速度と一撃の重さを魔法で補って形の上ではほぼ互角に持ち込んでいた しかしいくら鍛えられているとはいえエリオはまだ子供、持久戦に持ち込まれれば体力と体格の差がじわじわ効いてくる 「早めに決めないと…負ける。ストラーダ!」 『Stahlmesser』 カートリッジをロードしてストラーダの先端に魔力刃を形成し、突進してくるガリューを迎え撃つ 間合いを詰められないように牽制、魔力刃の伸縮をしながら時折本命の攻撃を放つがガリューはそれらの攻撃を悉く避けていく。次第にエリオには焦りが募り、遂に甘く入った突きをガリューに受け流されてしまった 「くっ!」 エリオは体勢を崩すがストラーダを引き戻しながらガリューの姿を見据える [310]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:24:29 ID:6iHs69ti (こうなったら一か、八か、) 「いっけえぇぇ!」 『Speerangriff!』 エリオが突進を開始するのとガリューが拳を突き出したのはほぼ同時、結果ガリューの拳はエリオの側頭部をカスり、ストラーダはガリューの顎に突き刺さった 空中で体勢を立て直し、着地したエリオはガリューへと向き直る 「ガリュー、ごめん!必死だったから手加減するの忘れてた。大丈夫?ガ…リュ…」 エリオの視界にガリューの首が入る。しかしそれに胴体は繋がっておらず、胴体はだいぶ離れた場所でグッタリと四肢を投げ出していた [311]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:25:43 ID:6iHs69ti エリオは急いでガリューの首へと駆け出し、拾い上げる 「ガリュー!……嘘だ…こんなの…」 エリオは泣きながら呆然とするしかなかった。戦友を訓練中に自分の手で殺した、その事実をどうしても受け入れられなかった エリオは涙を拭いて、首を抱えたまま体が横たわっている方向へ歩いていく (まだ何とかなるかもしれない。ガリューは召喚虫なんだしルーテシアやシャマル先生ならどうにかして…あれ?) エリオが視界に収めたガリューの体にはちゃんと首が付いていた。ただしそれはエリオの知っているガリューのものではなく、短い紫色の髪をしたフェイトと同じ位の年齢の女性の首だった [312]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:27:14 ID:6iHs69ti 「え?あれ?えーと?」 頭の中がハテナマークで埋めつくされ、完全に涙が止まったエリオは手に持っているガリューの首と胴体についている首を見比べる そんなことをしているうちに横たわっているガリュー(?)が目を覚ました。ガリュー(?)はエリオを暫く見つめた後、何かに気づいたように自分の顔を触り、突然狼狽えだした 「あの…ガリュー…さん?」 いまいち現実感のない光景に混乱しつつもガリューに声をかけるが、ガリュー(?)は真っ赤になって泣きそうな顔でキョロキョロ周りを見回している (可愛い…じゃなくって!何か探してるのかな?) そんな事を考えているとガリュー(?)と目が合った。すると目を大きく見開いたガリュー(?)は目にも止まらぬ速さでエリオの腕からガリューの首を奪い、そのままそれを頭から被る [313]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:28:37 ID:6iHs69ti 「…あ、ガリューだ」 エリオの口からパズルのピースがようやく埋まったような安堵のこもった間抜けな声が出る その声が聞こえたのか聞こえなかったのか、ガリューはエリオの正面に立ち、右手を振り上げ―――殴り飛ばした 自身の手によって空高く舞い上がり、背中から着地して悶絶しているエリオを見ながら、ガリューは魔法陣の中に消えていく (あれ?ガリューがガリューじゃなくて、でもガリューで?っていうか非殺傷設定にしてたんだから死ぬわけないんだから――) 後には訓練場に横たわって必死に現状を理解しようとする少年が残されていた [314]ガリューの秘密 2007/09/01(土) 21:32:21 ID:6iHs69ti 投下終了 作品投下したことも何回とないためまだ作法とかわかってませんけど内容含めて指摘を頂けると嬉しいです あと、続きそうだけど続きません 一応受験勉強中の気分転換にちょこっと書いてみただけなので… [315]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/01(土) 21:36:30 ID:vbsIQn25 >>304 なんという人間関係w しかしまあ、隊長陣営の周りの男のスペックみたらそこらの男共のスペックなぞ・・・・・・。 フリーなのはユーノくらいだなぁ。ロッサは何か舞闘派シスターとくっついてるっぽいしw これを逃してなるものか的な意識がひしひしとw [316]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 21:42:34 ID:RN12kWZd >>314 乙 ガリューに中の人なんて…いや、いたほうがいいのか(エロパロ的な意味で) 受験頑張れよぉ [317]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 21:48:02 ID:DYXiB6po ガリューの中の… きっと、マスクをしなければ、人に見られると気絶してしまいそうになるほどの恥ずかしがり屋さんなんですね [318]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 22:08:38 ID:pAPnFovk フリードは基よりデバイスまでも擬人化でガリューは中の人か 手当たり次第ってレヴェルじゃ(ry [319]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 22:11:32 ID:o9HZLoL1 だがそれが(ry [320]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 22:15:59 ID:mXa2mxSF HAHAHA! レジアスだって実は中身はショタだよ! だってレジィ坊やっていわれてたし! [321]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 22:19:20 ID:WCuhAgpO >>320 魔法少女リリカルリンディのころまで若返れば人気キャラになれるかもしれない [322]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 22:37:03 ID:Qz2Dhn4w >>315 ここは逆光源氏計画を発動させて… [323]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 22:50:08 ID:VwCuman1 >>321 つまり将来のエリオやユーノやクロノはあんな風に(ry [324]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 22:54:23 ID:yIEIZKUe >>317 それなんて、了子ちゃん?w [325]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 23:25:32 ID:RN12kWZd >>321 だがどれだけ頑張っても最後はゼストに美味しいところを持っていかれる悪寒 [326]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 23:30:19 ID:ZwrQ5pHg >>321 どんくらい遡ればいいかな?四半世紀くらい? [327]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 23:39:48 ID:R+J0Qnjq レジー坊やって入局40年だから60手前では? ということは、リリカルリンディやるには半世紀遡らないとな [328]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 23:41:58 ID:ZwrQ5pHg >>327 そうか……そんくらい欲しいか…… どうもなのはさんたちを見ていると少女の定義があやふやになってくるぜ [329]名無しさん@ピンキー 2007/09/01(土) 23:47:32 ID:mquNAWvY >314 がびーん つまり、エリオ×ガリュー(の中の人)か。 「め、姪を陰ながら見守りたくて……」 [330]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 00:12:19 ID:feVnd/zs >>315 ヴァイスはシグ・ティア・アルトだし、グリフィスは影薄すぎだし(といいつつ今月号でルキノとフラグ立ててる罠) 個人的には打算込みでユーノを狙うはやてと奪われる危機になって初めて色々自覚しだしたなのはのバトルを フェイトさんは天然的に間でおろおろしてて欲しい。特にそういう意識無いのにフラグ立ててしまって二人に凄い目で見られるとか [331]名無しさん@ピンキー<> 2007/09/02(日) 00:15:42 ID:2DQPJqeM >>299 遅れたがGJ!! エロシーンはユーノ×スバルと思ったら、 まさかなのはが変装してたとは…。恐るべきは白い悪魔…。 なのはは動脈切ってユーノも出血多量状態、本当に生存できるのか? 次回、背筋を冷しながら待ってます。 [332]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 00:27:34 ID:jV+1jVOP >>350 はやてはリインに「ユーノさんはリインのパパさんです♪ママははやてちゃんです☆」と言わせ フェイトは「エリオとキャロにお父さんが居た方がいいのかな…」と相談、 なのはは(ほらヴィヴィオ!パパって呼んで!)「うん、なのはパパ♪」(ちょww) こうですか? [333]名無しさん@ピンキー<> 2007/09/02(日) 00:41:09 ID:2DQPJqeM >>332 ちょっと、番号数間違ってないか? [334]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 00:42:12 ID:5HX0aye8 >>350 その発想はなかったわ [335]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 00:45:35 ID:jV+1jVOP >>332は>>330あてだった。 じゃ、ておあーされてくる。 [336]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 00:52:58 ID:TlOSaZJj >>350 お前天才だな。しかしユーノ一生分の運を(ry [337]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 00:56:09 ID:i8/Tcm6G いや、だから>>350はまだない… [338]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 00:59:35 ID:VKAnXWhS ユーノ×三人娘の4Pが見たい、そう思っているのは俺だけじゃないはずだ [339]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:04:34 ID:qbrNgdhJ >>338 キャロ、リィンII、ヴィヴィオの3人娘と3Pか、たまげたなぁ。 [340]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:06:52 ID:Rbizrhql >>350 ちょwwww その考えはなかったわww [341]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:07:25 ID:f9c/479p 永遠に消えぬもの、その名は の続きマダーーーーーー [342]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:09:06 ID:AM8r/hfb >>339 3人娘に可愛がられる哀れなフェレットが目に浮かぶぜ。。。 [343]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:34:27 ID:C5T6b1+e >>330 フラグの欠片もありゃしないシャーリーに俺が泣いた [344]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:36:09 ID:fJ4+lSxU >>343 グリフィスと「幼馴染み」という最高のフラグがあるじゃないか [345]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:38:00 ID:C5T6b1+e >>344 「幼馴染」がフラグ足りえない事を、我々は本編で嫌と言うほど味わっているではないか。 どこかの淫獣と悪魔とは言わんが。 [346]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:38:11 ID:Ej2xNziQ >>350 おまい天才だな!! [347]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:40:36 ID:J5Z9SVQ0 >>350 鬼才現る [348]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:40:53 ID:V7NB1vG9 >>344 幼馴染らしく朝グリフィスの部屋にグリフィスを起こしに行くシャーリー 部屋を開けると寝たままのグリフィスとシーツしかまとっていないルキノが 血で血を洗うロングアーチ内の愛憎劇勃発! [349]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:46:57 ID:o+fK5bYG 逆に考えるんだ。 それさえネタとして使い楽しんでしまうシャーリー御前、と。 度が過ぎると「いちゃいちゃするのは後にしてくれ!」と突っ込むかもしれんがw [350]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:48:42 ID:fJ4+lSxU 350get [351]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:52:11 ID:Z6UA/CfA >>350 貴様には失望した [352]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 01:54:31 ID:TlOSaZJj >>350 あんたって人はー! [353]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:55:21 ID:5HX0aye8 >>350 ギン姉を返せえええええええええええええ!! [354]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 01:56:11 ID:HTC1/+aQ >>350 貴様のその低能さに哀れみすら感じる、空気嫁このゆとり。スレから出て行け [355]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 02:00:36 ID:TlOSaZJj はっ、まつんだオマエラ。これは極Mである>>350がなじってもらうために わざとやったことなんだ!つまりなじることはやつに快感を与えるだけだ! [356]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:01:56 ID:5HX0aye8 >>355          ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!           cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・      __ ___      / /―- 、__    _!:::´::::/`ヽ''´  ̄  -‐ 、 ―-<  ,ィ´_j:i:;イ´ ,           ヽ  、 `ヽ             , - , / <´::::::::/  / , , / ハ i  ヽ.!   、\ ',               /: :/-―- 、   〉/:i :i '.: _:!:」!-|トN  !}イ:-、! ハ:.、 ヽ ヽl i`ヽ.   ,. -―‐' : : : : -― <  ∠、:::::| l:i:!: f,ィ:Tハ  u  fT:トル':i l:、:ヽ }、!  、  レ'´ : : : : : : 、: : : : :、: :`:ヽ.\ /   :「`i :ハ:ト.、! 辷リ  , 辷リi} ノノ: ,! ハ: ! ―‐-トY:.:/: :,: :_i_;イ: ハ i i:、: ヽ:\:ヽ`     ' :! :i:{」:.ヽ.      u 彳 ト、 !イ レ''´ ̄`ブ'!:.:!: :l:.,ィ≠レ'u ,キミトi:. :i:ト、:.ヽ !      |:! ハ:. ヽ u ´`  ,.イ l i` ! |   i´ ∧:.:、: {!t'_c!   r'c!}リ: ノ:.: }:. N ヽ   ,  :! .: __ハ:. ',  __..イ: i:.  l | l l   '´ ヘ:.:. ト! u  '  ̄イ:_:,イ:./!:ノ !:. !  :/   , .; ヽ::::l:. ',   ├―‐!:  l l: ! !、_       ヽ:.ヽ    °uノf・_・!' '  ノ:.:ノ .:/ .::/ /,.ィ'´::::l::. ! `U´ヾ::ハ:. V:!: l !`       ヾト____r 壬_ノ '''7   フ:/ '  .:/ ,イ:ヽ::::::::::|:: l ̄` '´ }::ハ:  l:|:  ! |      r-<`ヽ==tホ、ヽ i_ /    ´  .:/ .:l::::::::::\:::l:. {≧、___」/::!: ハ::. l: !     r'=- 、 `ヾ.、:.:.:.:.:.:.} ノ ハ ___ ..:/   :l::::::::::::::::`ヘ :ハ::_ハ  ̄ i:;イ: ノ::::';. N    ! ̄`ヽ` ー-ヽ:,:,:,レ''¨7、‐- 、`ヽ /  /:l::::::::::::::::::、::トゝ:::::::l   !:::´::::i:::::i:. |!    |::.   ヽ!   |! i,:,:,:!|!  、ハ    `   / l:::::::::::::::::::::ヾ:::::::::::_!   !o:::::::!:::::!: l!     !:::.    、「 ̄ '' |:,:,:,!'' `'!ハ [357]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:02:51 ID:i8/Tcm6G >>339 ちょwwなにそのロリ祭www ユーノ×ロリ好きの俺としては是非とも投下して欲しいネタたがw [358]350 2007/09/02(日) 02:04:33 ID:fJ4+lSxU スマン、出来心だったんだorz 今は反省していると言っても許してもらえそうにないからトリプルブレイカーで死んでくる [359]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:06:19 ID:f8xDQzoO >>339 お母さんたちに命を狙われる危険性が・・・ [360]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:09:40 ID:qSjMRzoB ここであえて ギン姉×フェイト を提唱する。 もちろんギン姉攻めで。 ・・・じゃ、たのむぞ>>350 (ポン、と>>350の肩を叩く) [361]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 02:09:50 ID:TlOSaZJj >>359 親子丼にすればいいじゃね? [362]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:11:40 ID:VgIAcm1D >343 メガマガ今月号でグリフィスとルキノが親しげに会話してたらムクれていた。 まだ脈あり。 [363]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:13:49 ID:QRt/66tt 某家庭教師の漫画を呼んでたら… 逆のパターンは有りかなと思った。 ユーノがロストロギアで過去に跳ばされ、 その過去は現代のパラレルワールド… 過去だからリンディさんとレティさんが若く、 プレシアも優しく綺麗な女性で! ゴメン毒電波だったね… [364]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:16:44 ID:f8xDQzoO >>363 スピンアウトのパラレルワールドですかね。 ユーノくんを救いに来た高町なのは曹長がパラレルワールドを破壊して生還する話希望。 [365]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 02:29:59 ID:jV+1jVOP 俺、350で なのフェイはやのトリプルペニパンに犯されるユーノ って書こうと想ったんだ。 [366]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 02:32:35 ID:TlOSaZJj >>365 ユーノの変わりに>>350がトリプルペニバンで犯されてくれるだろうさ [367]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 03:02:59 ID:C5T6b1+e >>365 そこで ロストロギアの影響で「生えてきた」3人 ↓ 元に戻す方法は「異性との性交」のみ ↓ 「どこぞの馬の骨とヤる位ならユーノ君とヤるの!」 ↓ 「時間が無いから3人まとめて相手してもらうの!」 ↓ アッー!! もしくは ロストロギアの影響で「キノコが無くなって穴が開いてしまった」ユーノ ↓ 「このままでは身も心も女性になってしまう」 ↓ 「元に戻す方法は穴に突っ込まれて子種を受ける事のみ(最低でも3人分)」 ↓ 「どこぞの馬の骨にユーノ君をヤらせる位なら私たちでヤるの!」 ↓ 「時間が無いから3人まとめて相手してもらうの!」 ↓ アッー!! というのはどうだろう。 [368]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 03:26:39 ID:Rbizrhql 何も変わらない気がするのは俺だけか?www [369]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 03:33:07 ID:K+u0dgpm ユーノきゅんハァハァ 犯したよぉ [370]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 03:39:10 ID:Raqv/f1I じゃ、>>367を任せたぜ450!!! [371]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 03:52:18 ID:f8xDQzoO >>367 後半のユーノきゅんの穴ぼこに子だねを与える役目は三人娘には無理です>< ヴァイス、ザフィーラ、グリフィスでちょうど。 エリオはダメです>< [372]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 03:56:15 ID:TlOSaZJj >>367 最低3人ってことは何人でもいいんだな。ならば グレアム、レジアス、ゼスト、クロノ、スカリエッティ、ヴァイス ザッフィー、グリフィスでヨロ。 [373]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 04:11:42 ID:PdBkUkQl >>285 4型に襲われたヴィータのほうもぜひ [374]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 04:39:45 ID:8ANW372r >>371 変身魔法を応用して生やせばいいんじゃね [375]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 04:46:14 ID:dcp5b6jx >>348 我が28年間に渡り発酵熟成された脳内に、電波キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! 10月22日の朝、グリフィスが目覚めると自宅の外は廃墟になっていた。 そして隣のシャーリーの家には、巨大な人型機械によって潰されていた。 管理世界で明らかな質量兵器が何故?念話に誰も応じないのは? パニックにかられる脳内を無理矢理鎮め、周囲の偵察を含め、機動六課隊舎に向ったグリフィス。 整備された道路網は所々クレータが出来ている。 そして見るも無惨に枯れた街路樹。 隊舎に到着すると、そこは質量兵器によって武装化された要塞になっていた。 門の看板には『時空管理局本局古代遺物管理部機動六課』と記されておらず、代わりに書いてあったのは『時空防衛軍ミッドチルダ南湾岸基地』。 混乱し立ち尽くすグリフィスに、門番をやっている2人の男が誰何してきた。 出勤するたびに軽く会話をする見知った顔である。ただし、局員の制服ではなく明らかに戦闘用と思われる服装をしている事と、禁忌の銃火器、それも連射可能なライフルを持っていたことだ。 どうみてもデバイスではない。 グリフィスの話に疑いをもった門番は、直ちにライフルを構える。無線で応援も呼ばれた。 なにがなんだかわからず、銃口を突きつけられて無理矢理地面に伏せられ、AMF機能付き手錠をつけられ連行されるグリフィス。 何時間も続けられた尋問。心身ともに衰弱したグリフィスはそれでも冷静に事態を整理しようと務める。 尋問官との会話で明らかになった事は、グリフィスにとって信じがたい事であった。 『質量兵器規制?何を言ってるんだ!ごく僅かにしか居ない魔導師の魔法ばっかりに頼っていたから世界はこんなになってしまったんだ!!』 『時空管理局?なんだそれは?我々は時空防衛軍だ。  お前が先ほどから会わせろと言っている八神はやて“司令官閣下”は、お前のような人間は知らないと言ってきているし、身元不明の人間と顔を合わせる暇はないと言っている』 『お前……ひょっとしてこの世界の者じゃないな?どちらにせよ全ての次元世界は“ヤツラ”の侵攻でどこも似たようなもんだ』 これは悪い夢か?グリフィスは悩む。機動六課部隊長八神はやては居た。しかし自分のことは知らないと言って来ているし、しかも司令官……。 自分はひょっとしてなにか強力な幻術魔法をかけられているのではないかと思った。 何日目がたったのであろうか、グリフィスがいる牢の外に白衣を着た男が訪ねてきた。グリフィスはその男の見て思わず叫んだ。掴みかかろうにも牢が邪魔している。 グリフィスはその男の顔を知っている。肩まで伸ばした紫の髪。金色の瞳。 「ジェイル・スカリエッティ!指名手配犯の貴様、何故此処に居る!!まさか………戦闘機人の中には電子機器を欺く強力な幻惑能力保有者が居るとあったが、これは貴様の仕組んだことかッ!?」 「ふむ……これは面白い!私の名前はいいとして、戦闘機人のことを知っているとは、実に……実に興味深い!!ウーノ君、マリエル博士を呼んでこの男に例のシステムで精密検査の準備をしてくれ。大至急だ」 グリフィスはスカリエッティの言動を冷静に分析した。機動六課部隊長補佐を務める冷徹な思考能力は、残酷な事実へ推考した。これは夢ではないということだけであったが……。 ――――目覚めた場所……そこは戦場だった。魔法が質量兵器の補助的な役割へ化してしまった狂気の世界……。    ――――起動六課のメンバーは居たが、誰もグリフィスのことを知らない世界。       ――――皆居た。しかしただ一人、幼馴染のシャーリーだけが居ない世界。 【 StrikerS UNLIMITED 】 状況を開始する! [376]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 04:48:25 ID:dcp5b6jx って言う妄想が浮かんだんですが…… どう見てもクロススレ行きです。 ほんとうにありがとうございました! それではリリカルな夢を。 おやすみなさい(´・ω・`) [377]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 05:41:43 ID:cZeliURZ 吹いた そこでスカリエッティが戦闘機人用に第二世代強化外骨格「タイガーピアース」を開発したり 究極の質量分解兵器「アマクニ」を創るのだな? そしてタイガーピアースでも対応しきれなくなった敵に対抗するため、ついに第三世代強化外骨格を投入し、それにグリフィスが深くかかわると! うん、マ○ラ○全然関係ない話でごめんよ。 トドたん信者でごめんよ。 [378]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 06:18:07 ID:rjNfeOXC >>577くんはスレ違いな話題をしました、よって通信兵的なお仕置きをします えいっ(みょみょみょみょ… 突撃軍歌と士魂は似てるネタなのにどちらも面白いんだよな…… [379]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 06:31:56 ID:lWBiQ0MW なんかやたら未来予知能力者が居るな、このスレ [380]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 06:49:28 ID:N5/LCMAc >>222 GJ!  激しく続きキボン エリスバギンの3Pも俺はいいものだと思うんだ 欲情した二人に攻められるエリオ・・・・・・ [381]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 07:06:59 ID:wC6PVyvt >>375 シャリーの触手凌辱wktk なのはさんが頭カプカプorz [382]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 07:17:23 ID:04yvQYbZ >>379 まあなんだ、このスレ的には未来安価している奴に聖王教会関係者乙とか言うのが正しいな いやカリムが分裂したと見た方がいいのか [383]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 08:14:40 ID:4LTcRlIv >>360 その逆なら最近書いた俺が通りますよ。 [384]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 08:32:35 ID:fJTnRJ0e >>383 全裸待機完了 [385]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 08:33:26 ID:4LTcRlIv >>384 ごめん、短い上に、自サイトに上げちゃったんだorz [386]y=ー( ゚д゚)・∵. ターンA 2007/09/02(日) 09:45:30 ID:1qWjWTZa こんにちは、しばらくぶりですネット環境が復活したので エリオ隊長の受難―その@―チンクの場合 ぽちぽち書いていたのを投下させていただきます ・エリティアの世界です、違う歴史歩んでいます ・微エロ [387]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 09:47:31 ID:1qWjWTZa 湯殿にて― 「何だ?私の顔に何か付いてでもいるのか…?」 ちゃぽん… 肩まで湯に浸かると、わずかに怪訝な表情でチンクは尋ねた 薄く桜色になった頬にタオルを当てこしこしと眼帯側の汗を拭く 「い、いや…あのねチンクちゃん…湯船にタオルを入れるのはマナー違反で…じゃなくて… …いやでもそうするとここ…湯の透明度高いし…副隊長殿のやや幼めの裸体を隠すのが困難で… いや… そもそも一般的に眼帯って付けたままお風呂に入っていいのかな…って! っ…いやいやいや…違う!違うだろ!!」 誰が? 言葉の後半部分からはエリオの内心の叫びである エリオは長時間風呂に浸かっていた以外の理由で頭に血を上らせていた 「な、なな…なんで…どうして、チンク…ちゃんがここ…こっちに来てるの?」 こっちとは言うまでも無く男湯の事である そんな慌てたエリオとは裏腹に落ち着いた表情で、顔を拭ったチンクが「ふぅ…」と息をついた 彼方の女湯から『キャハハ…』とうら若い少女達の声が微かに反響して聞こえてくる なんとなく首を巡らし、二人してそちらを見た カポーン どこかでプラスチック容器の音が響いた (何なんだ…いきなりのこの間の抜けた状況は…) チンクは視線を元に戻すとくつろいだ風に、やや俯いてぽつぽつと言葉を紡いだ 「…まぁ…向こうは何せ人数が多かったからな…、私はもう帰ろうとしたんだが…   …何せ人ごみが苦手と言うか、嫌いでな…  隊長…スバルには……遠慮すると言って一旦はあっちは出たんだが…ふと思い直して…  …どうせだったからな…こっちの方は貴様一人だったのを思い出して…                      …空いてそうだったから…来させてもらった…」 「こ、来させてもらったってぇ!」 そんな簡単に来ないでよ、いやチンクちゃんが嫌いとかそういうのじゃないけど エリオの声は裏返りそうだった エリオのその様子に頓着する事も無くチンクはパシャと水音をはねさせ顔を洗った タオルを傍らの檜の風呂枠にぽてんと掛けて、目を閉じた ゆったりと広い湯殿に体を伸ばした しなやかな白い裸体が浅い湯面の下で揺れて美しい、その足先がエリオの傍まできて わずかに自分の足先に触れそうになって エリオは慌てて足を縮めて抱えた チンクは向かいの人の縮こまった姿とは対象的に くつろいだ表情で軽く片足を引き寄せ後ろに背を預けている エリオはと言うと… 伏目がちに、しかしついついチンクの際どい股の部分に視線が向かうのは、悲しき男の性… エリオは体の上と下に音を立てて血が巡りそうになる部分を意識せざるを得なかった [388]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 09:49:59 ID:1qWjWTZa …が その時彼、赤毛の青年の脳裏に暗闇の雷光のように 愛娘(1歳になった)を抱いた愛妻、ティアナの姿が浮かんだ、そしてその傍らの赤毛のアリシアも (…うっ) エリオはハッとした (だ、ダメだ、いかん!しっかりしなきゃ…こ、この状況と場の空気に流されるなボク!! …愛する家族の事を思い出すんだ ボ、ボクには帰るべき場所が…守るべき家庭が…こ、このまま…万が一…あんな事やこんな事になったりしたら… 思わずメガネをかけたピースサインをしている人を思い浮かべた、確か今も独身、若いときのアレやコレがたたって… (目の部分には黒線が引かれています) エリオはピンク世界に洗脳されかけた頭をブンブンと振って煩悩を振り払った、 「そ、そうじゃなくてっ…こ、こっちは男湯だよ!…チ、チンクちゃん…ほら入り口に…ね注意書きとか…」 優しくそこまで言ってエリオは今更ながら、予想以上に大きく響く自分の声にギクリとした おそるおそる一瞬女湯の方を見た、何やら女性陣の会話する声が小さく聞こえてきた、彼女達はチンクがもう帰ったと思ってるのだろうか? 幸い会話の調子に変化は無い、どうやら向こうには聞こえてなかったようでホッとする そんなエリオをどこかつまらなそうに見て、チンクはふん…と足を組みなおした …だからそういう仕草はこちらへの視覚効果を考慮して欲しい… どうしてもチンクの足が組みなおす瞬間にそちらに目がいってしまったエリオは思った 「ああ…そっちか…」 チンクは汗が浮き始めた顔を上げると天井を見上げた 薄く隆起した胸がちょうど波間に揺れチラチラと、小さなピンクの先端をのぞかせ エリオはさらに目のやり場に困っていた 亜熱帯を思わせる濃い緑が二人にむっとするような密度の濃い空気を感じさせるようだった 少なくともエリオはそう感じた その目にチンクの細い首筋に汗が一筋伝うのが見えた 意思に関係無くエリオの喉が鳴った 「…確かに注意書きなら読んだぞ…が、別に構わんだろう…私は見ての通りだからな、体形的には子供で通るだろう…   第一…ここは貸切なんだ…お前しか居ないわけだし…問題は無かろう…それとも」 豪勢に使われた檜の縁に背もたれしたまま、ふふん、とチンクは眼帯を歪めて小さく笑った 「お前…私を襲うつもりでもいるのか?」 ぶッ! エリオは下に向いてむせた 「そそ、…そんなわけないでしょ!か、仮にもボクは隊長だよ!責任ある立場の…それが、そのほかの隊の副隊長…」 エリオは赤くなって顔を背けた ふぅん…と、その様子を初めて面白そうに 「なら問題無かろう…」 とエリオをニヤニヤと見つめるチンク が、慌ててあさっての方を見て赤くなっているエリオを見て何か思いついたように白い歯をのぞかせた エリオが見ていないのを確認した上で 「いや…そう…か…そうだな…やはり私は女としての魅力に欠けると言うわけだな…当然だ…  機人である上に…こんな…小さな体だからな…男から見たらつまらんか…   相向かって言われてみると…意外にショックなものだな……特に…お前に言われると…」 チンクらしくもなく、悲しげに声のトーンを落とす [389]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 09:52:02 ID:1qWjWTZa 「…え?、ええ!?、い、いやそんな意味じゃなくて…  っっってぇ!…うぁッ!?」 て言うか何言ってるのこの子は!? 弁解しようと顔を上げたエリオはさらに声を上げようとして、慌てて両手で口を塞いだ つつつ…チンクが湯の中の白い足をM字に広げていた ええええっ!?って何でぇ!?この展開!? チンクはパックリとその部分を細い指で広げ、妖艶な表情で微笑みドギマギしたエリオを見詰めている 「そう…か…では…貴様もその気は…無きにしもあらず…なんだな…?ふふっ  では……んっ…ど…うだ?私のここは…これで一応未使用…なん…だ…ぞ…、んんっ…ぅく…」 そう言いながらチンクは自分のそこを二本の指で更に開いて見せ、つぷりと指を一本差し込んだ 水中に淫靡なピンクの花が咲いたかのようで そらそうとしても抗いがたい引力で目が引き寄せられるのエリオは感じていた、思わず二たび生唾を飲み込む はぁ…っ……ふっ……んん……ふ……はは…うく……んぁ…は… 何か火が付いたのか甘い吐息を漏らしながらエリオを見詰めるチンク その細い指の動きがより激しく、いやらしさを増してきた チンクは小さな舌を出して唇を舐め、片手で小さな乳房を揉んで見せた 水の中なのにくちゅくちゅという音まで脳髄に響くような光景だ ゆらゆらと揺れる水面の下、展開される光景、熱い湯船、エリオの脳髄はいよいよくらくらしてきた 「チチチ…チンクちゃん!!あのっ…そのっ…ごめんッ…!!失礼するよ…!!」 ざばっ! エリオは残っている理性と自制心を総動員して勢い良く立ち上がった ? 予想外のエリオの行動に頬を体を桜色に染めていたチンクが驚いたようにその様子を見上げた 「じゃ、じゃぁ…」 ざぶざぶと歩きだしそうな、その背中にいささか残念そうなため息交じりの声が掛けられた 「…おぃ」 エリオはビクリとして思わず止まった 「あ、あの…」 「……」 とりあえずチンクは彼女に似つかわない『異常行動』を止めたようだ… エリオは恐る恐る後ろを振り返った エリオに破滅をもたらしそうな眼帯の小悪魔は…見ると 顔をこしこしとタオルで拭くと、丁寧にそれをたたみ頭にのっけていた ………え? 「まぁ待て…悪かった、ちょっと…まぁ…な、からかって見たくてな…」 しれっとした感じでそう言った、何かそれにしても…とか何とかブツブツ言ってたような… 「か、からかってって…」 絶句するエリオ 「……………」 「…座れ、せっかくの機会だ、…実は真面目な話がある」 何なんだこの子は… エリオはクルクルと行動が変わるチンクにある種の危険を感じていた …今までの誤解されがちな人生経験からして…こ、ここは逃げた方が…いやな予感が [390]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 09:54:02 ID:1qWjWTZa チラリと出口を見る 「座れ」 先んずるように、そして有無を言わせない感じでチンクがエリオに命じた (あの…ボクの方が一応隊長…) 情け無さそうな表情を自分が浮かべているのを実感していた 「お前、近々…『総』隊長に昇格の噂もあるじゃないか…未来の部下がこうして打ち明け話をもって来たんだ…  そういうのには親身に応えておいた方がいいんじゃないのか?上に立つ者としては…」 うう…そう来たか チンクはいくぶん先ほどより面白そうな表情をしている エリオはしばしその様子を見て、ううう…と迷ったが、ええぃ!もう… ざぶん! 意を決めて元の湯船の位置に座り込んだ 「あの…聞くけど…本当に真面目な話なんだろうね?」 こうなったらさっさと聞いて切り上げるしかない それでいいと、ふふんとチンクは面白そうに頷いた 「…さて何から話すかな…まぁ…隊長殿には、いささか昔…借りがあったからな…とりあえずそこからか」 ふー、と息をつく チンクは意味あり気に、澄ました顔で湯から上げた白く細い腕を軽く回した …………? 昔?借り?何のことだ? エリオは沈黙して考えた そのぐるぐる回される繊手をじっと見つめて エリオはある事を思い出してハッとなった (…う、そういえば…昔、ボクこの子…蹴っ飛ばしたんだったっけ…腕…) か、完全に忘れてた… そう遥かに昔の事である、逃亡していたチンクを追い詰めて捕獲したのは確かにエリオの隊だった …正確に言えばティアナ指揮下のエリオだった、彼女を捕縛して蹴ったのは (そりゃ…あの頃のボクは…フェイトさんの事もあったし…かなり殺伐としてた…から、うん…           …そうだ、そういや…思い切り蹴ッちゃったっけ………かなり思いっきり…) チラリとチンクの表情をのぞき見た、いつもどうり無表情に近い あの時の事…ボクのやった事、言った事どこまで? 全てを覚えてるんだろうか…?ワリとあの頃のボク、酷い事口走ってた気がする… それを察したように、チンクは薄く笑った う…やっぱり…これはしっかり全部覚えてるみたいだ 流石は機人、メモリー機能は高いらしい、いや、倒れたあの時まだ気を失って無かったのか? 幸い…と言うか、怒ってはないみたいだけど 「その事についても…まぁ、いや…それにだ…」 「そ、それに…?」 「ついでだ…貴様との係わり合い…うやむやのままではしこりが残るのでな…        …この際、全部言わせてもらおうか…貴様の保護者だった奴の事とかな……」 「…………(フェイトさんの事か)」 [391]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 09:56:55 ID:1qWjWTZa 古傷に触られたようでエリオは少し胸の奥がうずくのを感じた 先年、子供が生まれてから以来、例の悪夢はめっきり見なくなってはいたが 彼にとって未だ辛い思い出なのには変わり無い 「やはりあの事になると貴様はそういう顔になるな」 「お互い…過去の事を水に流そうって事かい?」 エリオは言葉を選んでぽつぽつと言葉をつないだ、辛かったがエリオも今は上に立つ身だ そういう話なら……ずっと一緒に働いてきた仲間…じゃないか、それに…教科書どうりそう続けようとした しかしチンクの言葉と反応はエリオの予想に反していた 「いいや、違うな…そうじゃない、そうだな…やはりお前は『そう』だろうな…私には…そうじゃなかったアレは…」 「?」 「…貴様の保護者が死んだ事などを詫びるつもりなど毛頭無い…こちらは3人殺られたんだからな  ゆえに…計算が合わんだろう?…こちらの方が被害が大きいのに…貴様が落ち込むのは面白く無い               …以前からな、…そう言ってやりたかったのさ…」 チンクは首を撫で軽く笑った ピクリ エリオの眉が上がり表情が一瞬で変わった、血液が逆巻き赤い髪が逆立ちそうになった チンクの顔を見た、悪びれず、いやむしろ普段より冷ややかな独眼が見詰めてきた 「…スッキリしたよ隊長どの」 思わず立ち上がりそうになる、睨む眼に殺気すらこもりそうになる (何を考えてる…ッボクにケンカを売りにきたのかこの子は?) そんなエリオをチンクは面白そうに見詰めている、が、やがて軽く息をついた 「その表情も久しいな…ふふん、そうこなくてはな…大人ぶっては見ても中身はあの頃とそう変わっていない…  …背伸びしてはいてもお前はまだ子供だな…、貴様には奴はかけがえの無い存在だったのだろう…あいつは…」 「あいつなんて言うな!フェイトさんは!」 あまりの怒りに声が上がった、激情にまかせて手を払った、こんな怒鳴り声を上げたのも久しぶりだった 「フェイトさんの…フェイトさんの事何が君に解るッて言うんだ!」 「…殺されたこちらの3人にも一応名前らしきものはあった…」 「そっ…」 それは… エリオは突然のその言葉に多少狼狽した、とっさに言い返せなかった 立ち上がりかけた腰を下ろし、荒くなっていた息を静める、その表情を冷ややかにチンクが見つめている 襲ってきたのはそちらだ、そう言う事はできる、しかし… (考えた事も無かった、フェイトさんと相打ちになった3人の機人の事なんて…) 一応戦闘の資料には目を通しておいた、が、その実何も覚えてはいなかった 見てなかったし、覚えようともしていなかった 正直どうでも良かった、実際『何匹壊れようが』ガジェットと同じだった、ただの人形… いくら死んでもボクの大事なフェイトさんの命と釣り合うはずもない…ただの…数字だった …しかし 今のボクは違う… そう ボクと同じ赤い髪…家に居るアリシアの笑顔が脳裏に浮かんだ 彼女は今では…かけがえの無い…ボク達の家族 機人である事なんかそんな事関係無い…一人の大事な… [392]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 09:58:56 ID:1qWjWTZa チンクは何を思っているのかいつの間にか横を向いたまま黙っていた そうだ、彼女は3人の姉妹を一度に失ったわけか…ならその怒りも当然… 「…ふん、…まぁ貴様の考える事は大体想像がつくが…いや、そうじゃなかったな、今日は…」 少し考えて 「別にその事で…恨み言を言うつもりはとりあえず、今日は無かったんだが、それに…」 何かを思い出すような顔でチンクは続けた  「お前には関係の無い話だが…死んだ3人は…まぁ、姉妹の中でもそう愛想の良い方では無かったしな…  いや…まあいい、話が逸れたな…、今日言いたかった事はまた別だ…   本題はここからだ…それでその妹だ、実は…先日…その妹の一人に会った  貴様らの言うナンバーズ、No11、ウェンディにな…」 え? エリオは何度目かの驚きにチンクの白い顔を見詰めた   ウェンディ― 「…おひさしぶりっスーチンク姉♪」 「…ウェンディ…か?…」 小さな明かりのポツンと灯る夜のビルの屋上に二人はたたずんで居た 暗闇は深いが星が瞬くには深夜にも関わらず都会の地上の光は強すぎた うっすらとした明るさの中チンクはかつてのナンバーズの仲間、妹、No11ウェンディと再開していた 「…ああ、久しいな…お前…生きていたのか…」 「ってチンク姉ー…いきなりーそりゃあ無いっスよ〜」 ウェンディはアッハハハと軽く笑った、チンクは軽く腕を組んでその妹の様子を眺めた 先ほど再開したばかり、彼女をすぐにそれと解らなかったのは、その彼女の変わり過ぎた外見ゆえだった 髪はライトグリーンに綺麗に染め上げられ おそらくはダテ…であろう縁メガネに鳥打帽を被っている、下は短パンだ ナンバーズ時代の彼女とは似ても似つかない 「…でその格好は何だ?お前今までどこに居た?今何をしている?どうして私の居るところが解った?」 チンクの表情に僅かに呆れた感じが見受けられる、口元が少し苦笑している 「ちょ、ちょ、質問は一つづつでお願いしたいっスよ〜」 「…では順番に全部言え」 チンクの表情にうひゃーと言うウェンディ 「え〜…こっちだってチンク姉の事聞きたいっスよ、相変わらずっスねぇチンク姉…                       チンク姉こそ…何でアイツらの仲間になってんスか?」 「色々だ」 「チンク姉、ちょっと簡潔すぎっスよ〜」 「…お前がかしまし過ぎるんだ」 どっちもどっちだったが そんな感じで長い間、再開が適わなかった姉妹のやり取りがしばし続いた 身振り手振りで大げさに驚いたり笑ったり 楽しげなウェンディにチンクは淡々と応じていた 「…そうか、でその格好は…人間達のジャーナリストとやらか…」 「フリーのっス♪」 「どうでもいいことだ」 「えー!そこ、かなり重要な事っスよ〜!」 [393]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:01:01 ID:1qWjWTZa ウェンデイの話した内容は大体こんな感じだ あの最後の戦いの最中に負傷し、固有装備を失い戦場から離脱した彼女は、必死で追っ手から逃げ 夜の明ける頃、ようやく追っ手を振り切り港湾施設付近までやっと辿り着いた その倉庫の中で気を失い、 次に再び彼女が目を覚ましたら、目を開けたら… ベッドの上で揺れる天井を見詰めていた 大型次元航海船の客室の中だった…と 彼女が倉庫だと思って気絶していたのは辺境行きの積荷のコンテナの一部で そこで荷入れ作業を見物中に彼女をたまたま見つけて、ワケありと判断して船員と交渉して かくまってくれてたのが現在の彼女の仕事上の相棒の男だそうだ 「…で、彼ですねー国際的に飛び回ってる戦場カメラマンだったんスよ! あ、でもビンボーなんですけどね…へへ…匿ってくれた船の部屋もすっごく下層だったし…  もう汚くて、あ、自分最初はすごい警戒してたんスよー?、でもなんかミッド中央に戻るわけにも行かなかったし…  あ、それで…てへへ〜実は…ですねーあー言っちゃおうかなーどうしようかな〜                簡単にですけどね ……結婚しちゃったんスよアタシ達!」 舞い上がった感じに嬉しそうに発言して、ウェンデイは姉の反応を確かめるべくチンクの顔を見た チンクは 「…………そうか」 と、多少の時間の後そう応えた 「あれ?驚かないんスか?」 予想された反応が無く、かなり残念そうなウェンディが覗き込んだ 「驚いている」 「えー?でもーなんか全然…」 指を咥えるウェンディ 「…よく身の上がバレなかったなお前…」 軽くため息をついてチンクは呟いた その彼女の前で妹は結婚式の様子を話している、取材先の辺境で、戦火にさらされる村で なんだかよくわからないような白髪白ヒゲの宗教のじーさんが仲人になってくれてとかどうとか チンクには正直興味が無かった (まったくこいつは昔から突拍子も無い事ばかり言っていたが…機人が人間と結婚だと…何を考えているんだ) …いや そういえば 隊長のスバルも結婚していた事に思いが至ったチンクだった 一瞬こんな事に疑問を感じる自分の方が変なのかと思い、そんなわけあるか…こいつらが変なんだ… と、軽く頭を振った ウェンディの方は最近の近況を語っている 「あーあたしの身の上ですか…彼…あたしが機人だって事はもう知ってます…けど        …ナンバーズ…アレ自体が未だに一般には情報が公開されてるとは言い難いですから…」 「なるほど…そういえばそうだったな…」 チンクは一つ頷いた あの社会に重大な影響を与えた事件は今でもトップシークレット扱いな部分が多い、それゆえ『ゆりかご』にまつわるものは ロストロギアの中でも特に危険視されて現在でもその情報の扱いが慎重にされていた、ナンバーズの詳細もその一部だ 捜査に携わる人間で無い一般人にはあまり詳しい事は知られてないはずだ 「…でも、まぁ、そうじゃなくてもあの人は、すっごい元々大雑把な人っスから      多分…アタシがナンバーズって知っても…多分…                    …あ、そうそう…実はっ!…あの人の目片方機械レンズなんスよ!      ホラ、なんか、どことなくチンク姉みたいな…」 [394]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:03:05 ID:1qWjWTZa 「そんなわけないだろう…共通してるのは片目だけだろうそれ、何を考えているんだ…」 心底呆れたようなチンク えー!? またウェンディが声を上げた まったく相変わらず騒々しい奴だ… あ、と、それで思い出したようにウェンディが話の内容を変えた 「そうそう…ドクターの事は…それで辺境で彼の助手やってた時…ニュースで知ったッス  …もうとっくに戦闘後に…殺されてたと思ってたっスから…処刑はその時初めて知ったっス…」 「私はその時は囚われていたな…」 思い出すのもウンザリするあの退屈な研究所 他の姉妹達は…生き残っていれば、ドクターの死をどう受け止めていたのだろうか 正直チンクには解らない 話は続いたが 要するにウェンディはもうナンバーズの過去とは綺麗に決別しているという事だけがハッキリした チンクに連絡を取ったのも、久々に取材のためこっち、中央方面に戻り ミッド関連の取材の写真を整理していた時 たまたま首都防衛部隊、特機の活動の写真の中にチンクの姿を発見して こうしてコンタクトをとって見た…とそういう事らしい 彼女は次の取材の為、明日にはもうこの国を発つのだそうだ あの事件からもう長い年月が過ぎたとは言え、やはり中央に居るのは身分を偽っている彼女には居心地が悪いそうだ 「アタシは…もうチンク姉と違って、専用の装備無いとタダの人っスからね…いや機人…              …ドクター居ない今…正直、昔の事にこだわってる暇無いッスから…」 「…そうか」 「チンク姉も新しい生活とか…生きる目的とか…そんなんで…そこ(特機)に居るんでしょ?」 少々自分の言い分が後ろめたいのか むしろ期待を込めた感じでウェンディは尋ねた チンクは一瞬答えに詰まって彼女自身にも意外な事だが、軽く狼狽した 「いや…私は…そうだな…」 後がとっさに続かない …確かに最初は生き残ったメンバーの情報収集と再結集が目的だった…だが 肝心のナンバーズのの情報は何年も進展は無かった それでも時は移ろう、なんだかんだで隊の部下にも慕われ副隊長の責務をこなす毎日に… 居心地の良い場所を見つけて…しまった…感がある… 何より押しの強いおせかっかい好きな隊長…スバルの事も大なり小なり彼女の生活と心情に深い影響を及ぼしていた 誰にも言った事など無いが… 最近、アイツの顔を思い浮かべると…多少…落ち着く…そんな変な気がする…いや、何を私は… 「…他の…ナンバーズの、他のメンバーの事は何か知らないか?」 そんな馴染みの無い自分の気持ちに不安になり、チンクはウェンディに質問を返した 「えっとぉ〜…」 ウェンディはその質問を待っていたかのようにごそごそと上着の内ポケットから 一枚のカードを取り出した、主に写真などの保存に使われるタイプだ 首にかけていたカメラに差込み、チンクに画面を見せた 「あたしが解ってるネタは…あともうコレくらいッスね」 衛星軌道からの撮影らしい、ジャングルの一角が切り取られて何かの軍事訓練を行っている 少女達の一団の様子が写っていた [395]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:05:07 ID:1qWjWTZa (…機人…か?) 「入手経路は職業上の秘密って事で…」 ズームされた何枚かの画像、指揮官とおぼしき人物の斜め上からの画像に見覚えがあった 流れる髪、男では無い、サングラスを外した画像を見た、片面にひどい傷跡の女性… 「…ウーノ姉…」 「…っス」 「どこだ?」 チンクは顔を上げた 「データはカードに入れておいたっス、これも…もうチンク姉にあげるっス…                           …アタシはかかわるツモリ無いから…」 「………これを私に見せると言う事は…お前は私に行動を期待しているのか?」 「………」 しばらくして無言でウェンディは首を振った 「…そんなつもりも無いっス…あたしは…メインの装備失ってるし…って理由以前に…  だからドクターはもう居ないっスから…  これ以上戦う意味無い気が…いや……今の彼と居る幸せを放したく無い…ただそれだけかも…   ウーノ姉や、死んだ皆には…裏切ったと言われても仕方無いですけど…」 ウエンディは常の彼女らしくもなく沈んだ表情で呟いた チンクは黙ってその表情を見詰めた 「…とりあえずこれは預かっておこう」 「むしろアタシが聞きたいっス…チンク姉…ウーノ姉が何をしようとしてるのか知らないっスけど…  どうするつもりッスか?…計画が解ったら…合流して…一緒に戦うんスか?」 「……そうだな…」 そう言ったきりチンクはその後に続く言葉を飲み込んでしまった ドクターが生きていればチンクは行動の選択に時間を必要としなかっただろう、すぐにウーノの元へ向かい合流して… スカリエッティの、彼の望みをかなえるのが彼女の生まれた目的だったのだから当然だった (だが…) その命令を下す人はもうこの世に居ない…作戦の成果を受け取る人が あまり自分の行動指針に感情を差し挟まないチンクだけに、むしろ今のウーノの行為に戦闘機人として奇妙な矛盾を感じた …亡き人の意思をかなえる、ウーノのやろうとしている事はそんな事だ、意味が無い それは…チンクには奇妙に人間臭さすら感じられた 「あの…あたし…ウーノ姉はあたしらとは少し…違った感情をドクターに持っていた…みたいな…そんな」 チンクはそれには応えなかった 「何をバカな事を…」 ウェンディのいつもの思い過ごしだ…写真のウーノ姉を見る チンクはカードをクルリと回すと懐にしまい込みながら尋ねた 「これからどうする?」 「だから…どうもしないッス…あたしはこれから、ちょっとだけ普通より  …高性能なただの機人として…人間社会の中で…生きてく…  あの人のそばで…、だからもう…争い事からは引退ですね……多分…チンク姉と会うのもこれが最後…かな…」 あ、でも子供とか作れたらそれもアリかな? [396]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:08:29 ID:1qWjWTZa 「その時は流石に見せにくるかも」 ウェンデイは自分の思いついた事に可笑しそうに微笑した 「…」 チンクは俯いていた その時、ウェンディが唐突にチンクを抱きしめた 「……ぉ」 「…さよなら、チンク姉…元気で…」 抱きしめたウェンディの頬を一筋涙が伝った ふ… 背の小さな姉は一つ苦笑すると、ゆっくりと背の高い妹の背に手をまわした 「ああ…お前もすっかり人間臭くなったものだな…」 チンクはポンポンと妹の背中を軽く叩いた 「いや、今はもう、ただの高性能な機人か…」 エヘヘ ウェンディは小さく歯を見せた エリオ受難の事― 「ま…そんなとこでな、少し長くなったか…」 聞き終えてエリオは息をついた、ウーノが…ナンバーズNO.1… 容易では無い話だった、少なくともこんなとこで話す事では 「………それボクに話してどうして欲しいのチンクちゃん?」 「…さあな…私にもよく解らん…」 ぽちゃん エリオは顎に手を当て、目を伏せて考え込んだ、これは…とりあえず、そのカードの提出を命じるべきだろうか? チンクはとりあえず逃げるつもりとか、そういうのは無いらしい、それは藪蛇か? というか情報を提供してくれた事自体彼女の態度が揺れている事を示している …これは…とりあえずスバルさんにでも話すべきか… 「スバルには…もう話た…だがまだ、どうやら…お前にも言ってなかった…ようだな…」 そういいながら立ち上がろうとしたチンクが フラリと揺れたかと思うと何か言おうとしたエリオに向かって倒れてきた 「え?」 思考に沈んでいたエリオが顔を上げると、チンクが自分にもたれかかってきて そのまま湯船に肩から湯船にズルズルと沈んで行く沈んで行くところだった 「ちょっ…ちょっとちょっ…チンクちゃん!…」 あわてて湯に沈んで行くチンクを抱え上げる 「…ふ…ぁ…」 顔を上げさせてみると真っ赤になった顔に目をグルグル回すチンク しっとりと塗れた白髪が火照った細身の体にぴったりとくっついて… どうやら…これは…のぼせたらしい …ってぇ! そういう事は…なら早く言ってよ! 何なんだこの子は…我慢して話をしてたのか?忘れてたのか? エリオは呆れた [397]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:10:45 ID:1qWjWTZa 「…と……」 思わずチンクを抱き上げたエリオだったが、両者とも裸だった事をすっかり失念していた ピッタリと裸のチンクと密着して目のやり場が無い (いやそれ以前に、か、感触が…) 再び息子が元気になりそうだった 慌てたエリオは左右を見た、湯で火照ったお互いの熱い肌が相乗効果でさらに熱く感じるし その間、「んん…うぅん…」などと 火照った表情に呻いたチンクの熱い息が胸元に当たるから変な気分になる事この上ない… 「こ、これは…ど、どうしよう…と、とりあえずは…」 エリオはキョロキョロとあたりを見回した とりあえずチンクを抱えたまま立ち上がると湯船から転ばないように用心して固いタイルの床に上がり そろそろとチンクの裸体をそこに寝かせてみた …ままだとマズイので…とりあえずタオルを彼女の…上と下にかけてみる… …… … …  「だ…だめだコレじゃ風邪引いちゃうよ…」 と言うか… それ以前に濡れてピッタリと体にくっついたタオルが透けて…見た目が… 裸よりもヤバイ…いや何を言っているんだボクは…頭が混乱してきた… 意を決して、彼女の体が冷えないうちにもう一度抱え上げて出る事にした 「し、慎重に慎重に…」 とりあえず間違いが無いよう…ジロジロ見ないよう… 苦心しながらチンクの柔らか過ぎる体をバスタオルで丁寧に…いやHな意味ではない…拭いて …自分も手早く拭いた 「ここに置いて帰る…わけにもいかないよね…やっぱ」 静まり返った男子更衣室を見回してチンクの着物を探す、幸いすぐ見つかった 「これか…って浴衣一枚か…いいや…無いよりマシだろ」 自分もトランクスの上に手早く浴衣を着た、もう少しだけガンバらなきゃ …ああしかしこんなとこ人に見られたら… 未だ、ふにゃー…と目を回したままのチンクを抱きかかえて、恐る恐る無人の廊下に出た ていうかこうして寝てると可愛いのになこの子…普段の冷徹な表情とのギャップが激し過ぎる… 「と、とりあえず誰も居ない…みたいだし…今のうちに…」 女湯側のソファーにでも寝かしとけばいいだろう そう思い、つつつと表に足を運び、最初の角から首をのぞかせたのだが… 「やーいい湯でしたね〜」 「ホント…エリオ隊長も珍しく気のきく方ですわね〜」 「アハハー良かったでしょ、ねーみんな」 バッチリ出くわしてしまった、うちの子達及びスバルさんたちの隊の子、本人含む…一行が女湯から出てくるところに エリオは、内心声にならない声を上げた 「や、ヤバッ…!」 そこで慌てて踵を返したのがボクの運の尽き…だった…かな 人間慌てて行動した時の行為は大抵最悪の結果を生む…いやもう 何度目かの経験で解ってる…解ってるんだけどね… [398]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:13:31 ID:1qWjWTZa とっさに抱えていた少女の上に倒れ込むのを防いだのは立派だと自分を褒めてやりたい…ただし 腕の下、絨毯の上に倒れこんだ、チンクの浴衣がはだけて、帯の部分以外が露になってしまい その上に同じように浴衣の胸元がはだけたエリオが覆いかぶさっている…ような構図になったのはもうどうしようも無かった あぅ、あぅ… 「「「「……………………………」」」」 「…え、…えっとぉ…」 耐え難い沈黙の下 血の気が引いたエリオが苦労して首を回した、その先頭に目を見開いたスバルとその他女の子達ご一行 引きつった笑顔をその一団に向けた 「あ、あの…アハ、アハハハ…ハ…」 その時、体の下で体を桜色に染めたチンクが 「…ん…ううぅ…ん…」 と悩ましい声を漏らした、エリオは心の中で頭を抱えた この間エリオの片手はしっかりと、はだけたチンクの胸の上にあった いやもう…これは…いつもの事ですよね…orz …あぁ…もぅ…タイミングとかね…キャロとの出会いの時と言い…どうしてボクはいつもこう… 「きっ…キャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」 誰かが絶叫した後の混乱は、はやてさんあたりなら小躍りして喜びしそうな騒ぎだった そんな中、チンクちゃんは、とりあえず彼女の隊の子達に両肩を抱えられて女の子の列の中に引き取られて行く あれ?何か一瞬口元が笑ったような…いや気のせいか…とにかくこれで彼女は…いやホッとした 現実に戻ろう… で、今現在 床に正座してるボク…あと周りは腕を組んだり、背伸びして後ろから覗こうとしてる… 周り全部女の子…しかも騒ぎを聞きつけて浴室からまた出てきた子が増えている セクハラとか、って言うかむしろ不倫?とか言う言葉がザワザワと飛び交い 「チンク副隊長大胆〜」「意外よね〜」「…ていうか、今まで二人で一緒にお風呂で…その…?」 「何もこんなとこでなくても…」首を振ってる黒髪の子 「えーアタシ、奥さん居るから遠慮してたのに…ーエリオ隊長信じてたのに」などと口走る水色の髪 何の事だ… などなどエリオはもう、いっそ適うならその場で卒倒したかった なぜだ、何故こんな事に…神よ後慈悲を で、ツカツカと歩み寄ってきたスバルさんを見上げた 「え、えーと…ス、スバルさん…あの、これはですね…ワケが…」 捨てられた子犬よりも弱弱しい表情でエリオは抗弁を試みようとした 「うん、…そうだねワケはゆっくり聞かせてもらうから、ね…エリオ君…隊長…ちょっとこっちへ…」 頬がヒクヒクした笑顔ののスバルさんに襟首をつかまれて 人垣を割って別室へ事情聴取のためズルズルと引いて連れて行かれました 帰りたい…… 助けてフェイトさ〜ん… ボクはホントに何も悪い事してないよ… 内心幼心に刻まれた救いの女鹿にに助けを求めるが こんな時庇ってくれそうな優しい笑顔の金髪の保護者はもう居ない [399]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:17:11 ID:1qWjWTZa 人垣の方から気がついたらしいチンクちゃんが体を起し、同じ隊の子達から質問責めになっている 「…ふ、副隊長って…エリオ隊長と、その…一体どういう…」 「…あぁ…っ…別に何だ…、昔アイツと色々とまぁ…蹴られて気絶した事なんかがあってな…それで」 軽く首を振りながら答えている ち、チンクちゃん!?いや、ちょっとそれは…その、そうだけど… 「…ぇ!…それってDV…!?」 「チンク副隊長さんって…意外…耐えるタイプだったんだ…」 ざわめく人垣、キャーキャー言ってるうちの隊の子の面々… あぁ…なんかもう勝手にしてくれ… 込み入ったワケアリの過去を持つ被害者になりつつあるチンクを中心に 何を言っても墓穴を掘りそうな人の輪を見てにうなだれ エリオは廊下の角を曲がって行った 「…エリオ君…まさかとは思うけど…あたしもティアに責任があるからね…」 冷ややかにスバルさんの声が降りてくる 「それとチンクちゃんにも」 「ハイ…そうですね」 エリオはそう答えるしか無かった オチの事― 結局エリオの受難の日々はチンクが直接ティアナに事情を説明にきてくれるまで続いたのだった 一週間ほど隊の誰に会っても疑惑の目つきで見られるわ、そこかこからヒソヒソ噂する声が聞こえてくるわ 同僚の男性には美人の奥さん居るくせに…とやっかまれるやらうらやましがられるやら… そのティアナの作る食事のグレードが明らかに下げられていた…お昼は自分で買うハメになった 根気良く何度も何度もチンクの話を聞き出したスバルがようやく事の真相を理解してくれたのが1週間も経ったころ そこに至るまでが大変だったのだが… 勘違いからエリオをとっちめたスバルも幾分反省し、チンクに事の収集をお願いしてくれたのだった、彼女の親友のためにも さてそれによりチンクから事の説明を受けたティアナ―は案外すんなり、その話に納得した スバルに言われるがまま来たチンクが拍子抜けに思うほどに、今あっさりと 「…ふぅん、ま、どーせそんなとこだと思ったわ…あの人の事だしね…」 エプロン姿で足を組んだティアナが息をついた、シャリシャリと目を閉じて果物ナイフで梨をむいでいる 「ほぅ…ではお前は、本気で奴を疑っていたワケでは無いのか?」 興味深そうに出されたブラックコーヒーに形だけ口をつけて、テーブルに戻しチンクは言った そしてごく一瞬つまらなそうな表情を浮かべた、チラリと横目で見たティアナはそのチンクの微妙な表情の変化を見逃していなかったが 何気無く後を続ける 「…まぁねーこれであたし達、…6課の昔からだし…わりと付き合い長いし  …エリオは平然と不倫できるほど器用じゃないのは解ってた…から、それに今は娘も二人もいる  …それであの人の性格だとちょっと…ね     ……でもねー」 [400]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:19:12 ID:1qWjWTZa しゃりしゃりしゃり…もむ 一つ向いた梨を口に放りこんでシャクシャクと咀嚼した 残りを皿に盛りチンクの前にすすめたが、チンクはチラリとそれを見ただけだった ティアナは器用に2個目の皮をむいでいたナイフを一呼吸置いてピタリと止めた 「でも?何だ?」 「…あのさーチンクちゃん、あくまで演技で、さ、からかってうちのを誘惑したのよね…」 「…、ああ…」 ピクリ 話の方向が急に自分の方に向けられたのでチンクは少し警戒してティアナを見た どことなく様子を伺うネコのようである 「…でチンクちゃん、そのまま本当にあの人に襲われちゃったらどうするつもりだったの…?可能性は高かったよね…」 チンクはしばし沈黙した、やがてティアナの表情を窺がいながら、そろそろと口を開いた 「…それは…まぁ…あのお堅い御仁の事だからな…」 「だから?」 目を閉じ、澄ました表情のティアナ 手元に光るナイフがちょっと怖いな 良く手入れされてある…既製品なんだろうが、…切れそうだな… チンクはそれで、しばらく考えたそして、ふっと息をついた 「まぁ…それはそれで面白かっただろうな……所謂、不倫と言うやつになるか…」 く…、やがてチンクはそれで耐え切れずに白い歯を見せ、忍び笑いを漏らした 金色の目を上げる 数瞬、二人の見た目麗しい女性はテーブルを挟んで見詰め合った、微妙な空気が流れる 「…用件は以上だ、…」 そういい残すとチンクは笑いをこらえながら、これ以上長居は無用と、そそくさと立ち上がった テーブルに置かれた剥きたての新鮮な梨を「いただいておく」 と、一片つまむと、素早く口に放り込み、玄関へと向かう 「ではダンナによろしくな」 一瞬だけ後ろを振り返り シャクシャクとお行儀悪く食べながら出て行った、風のように軽く、流れるように バタン ドアが閉まり間際、ハハハと笑い声が聞こえた気がする それを見送ったオレンジの髪の長い足を組んだ主婦はコンコンと指先でテーブルを鳴らしていた (あの子もどこまで本気なんだか…のぼせて気を失ってた…か、『ずっと』…ねぇ?明らかに楽しんでたわよね…                 …あの子も以前に比べたら…大分性格変わってきたの、かもね…) 昔の事、全部まとめて、仕返しってとこかしら? まぁ…ともかく 「…さーて、と、まったくエリオ君は甘いんだから…今に限った事じゃないケド、…今回はやっぱ、あと少し釘を刺しておきますか…と」 チラリと傍らの愛娘が眠るベビーベッドを見る、もう一人の娘は現在とある別件でスバルの実家へ行っている (ま、この子達のためにも、あたしがこの辺で夫婦間のアレやコレはしっかりしてなきゃね…) まったく…あの人は… 大体見境なしに、女の子引き付け過ぎなのよね…昔から…本人に自覚が無いのが困ったもんだわ… クルクルと絶妙の指先でナイフを回転させた 「た〜だいま〜…」 [401]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:21:24 ID:1qWjWTZa その時、玄関からくだんの少々疲れ気味のダンナの声が聞こえて来た、お?ダンナの帰宅だ ティアナは少し勢いを付けてイスから立ち上がった スタイルは妊娠前に戻っている、いや良い意味で少しだけ胸とお尻が大きくなったか、至極軽快な動きだ ひょい ティアナは同時に手に持ったナイフを投げた カン いい音がしてナイフは見事壁に掛かったダーツの的の中心を射抜いていた そこに先に中心に刺さっていたダーツの矢が綺麗に両断されていた 余談だが現在のティアナの実力は近接戦闘でも若手の執務官の5指に入ると言われていた 「はーい…おかえり〜」 エリオは思いがけずティアナの優しげな返事が帰ってきたので、いささかホッとしていた 座りこんで靴を脱ぎながら思った ここんとこずっと投げやりな感じだったからなぁ… 今夜こそ…エリオ待望の長男誕生に向けて頑張らせて頂きたいなぁ… そんな事を考えながら とりあえず肩でも揉んでみようと いそいそと台所へ向かうエリオであった     エリオの受難 ―チンクの場合 end [402]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:34:31 ID:1qWjWTZa おしまいです 前回の投下から間が空いてしまいましたが 家の改築でアパートに引越して、ようやくADSL引けました(遅い…) ネットカフェから2chに書き込みできなかったりで頭抱えてました さて次はアリシアの場合です この話あと2話で終わるはずですが、オリキャラのフェイトとアリシアが紛らわしいですね 本人もそう思います、ちなみに赤いフェイトの性格はハルヒみたいなのイメージしてます オリキャラって何か語られてたのを見ていろいろ思いましたが…なるたけ書きたく無いですねぇ と思いつつそれで書く事になってる矛盾…うーん、オリキャラって大道具みたいなもんだと思うんですけど あ、本編ではヴィータちゃんがあんな事になってかなり凹みました ヴィータ×ユーノ本気で書こうかなorzこうしてどんどん書くものが増えていく… エロイ事が不足しているのでそっちも何か書きたいですねぇ、こんどは熟れた人妻でリンディさんとか それにしても本編の方、今回ブルーな期間が長かったなぁ…ラストに期待 ではではまた [403]名無しさん@ピンキー<> 2007/09/02(日) 10:37:58 ID:3ltWvqdS GJ!!そしておかえりなさい。生き返りました・・・・。  sage [404]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 10:39:26 ID:HsnaTmjE ターンA氏GJ! リアルタイムで見させてもらいました。 チンク姉かわいいよチンク姉。 [405]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 12:17:30 ID:dcp5b6jx >>396 ウェンディしあわせそうだよウェンディ! さあ、次回は是非ともウェンディさんとカメラマンとのアレコレをお願いしますww [406]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 12:20:59 ID:5HX0aye8 ターンA氏が帰ってきたああああ、GJ ウーノ姉の出番はまだありますよね?ありますよね? [407]前スレ694 2007/09/02(日) 12:51:35 ID:l8AczO5A 前スレ>>787 久しぶりに来てみたら・・・眠気に負けて中途半端に終わらせたのにこんな続きがついていたとは。 クアトロが「たいしたスタントしてない」とナンバーズからハブられたりとか、はやてに変な壷買わされるとか、 役のためにレジアスに抱かれるとか、そういういじめ展開ばかり考えてたのが恥ずかしい・・・ しかも文章もずっと洗練されてるし、GJ!! [408]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 15:03:09 ID:d4CsmBKA スカに捕まった六課の皆が意識はそのままに暗示によって操られたエリオに次々と孕まされるという展開が… [409]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 15:51:36 ID:wMMrHM2y >>402 GJ! 修羅場になって鬼面なティアナを期待した俺は間違いなく舞-HiMEオタw [410]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 16:39:41 ID:DcDZPqvj >>407 それも見てぇなぁ… とか思ってる俺 [411]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 16:41:57 ID:2N9Or8XD >>408 スカに捕まった六課の皆が意識はそのままに暗示によって操られてエリオを次々と犯すという展開が…ハァハァ [412]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 16:43:11 ID:QRt/66tt 記憶を無くしたユーノに都合の良い記憶を、植え付け ユーノを旦那にする六課の隊長達がみたいwww [413]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 17:02:48 ID:TlOSaZJj いっそユーノを嫁にするクロノでいいんじゃね? 主人公が同性愛者だし違和感ないぜw [414]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 17:08:16 ID:8vFOB9xH 機動六課に捕まったスカが意識はそのままに暗示によって操られたレジアスにケツを掘られる展開が…ハアハア [415]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 17:20:28 ID:d4CsmBKA >>411 意識はそのままだから、合体した当初はお互いに謝りながら機械で強制ピストンされる快感に耐えるんだけど次第に機械が無しになっても自分達で腰を振るようになり… [416]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 17:47:28 ID:3xNEmJig 水橋のインタビュー読んでふと思ったのだが、 ユーノがヴィヴィオに変身して六課女性陣に近づこうとする話なかったかな? [417]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 18:24:40 ID:xdFs/UHn フェレットになって六課に潜入する話はあったが ヴィヴィオは無かったはず。 [418]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 18:38:57 ID:FWefSKUh >>416 止めるんだ、作者の命が危ないぞ!(死因:恥死) [419]サイヒ 2007/09/02(日) 19:19:12 ID:SXllk9SZ 公約どおりユーなのを投下させてもらいます。 エロです。 淫獣の理性がクライマックスでフルチャージで僕の必殺テクパート3な内容です。 俺がいつも書いてるクロフェ時空での話なんで、その点ご了承ください。 [420]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 19:20:15 ID:TlOSaZJj よっしゃカモン。 [421]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:21:53 ID:SXllk9SZ  機動六課の訓練場では、今日も今日とて隊員達による訓練が行われている。  桃色の魔力光が複雑な曲線を描いて飛び回り、金色の閃光がその隙間をかい潜って射撃主に肉薄 しようとする。スターズとライトニングに別れての模擬戦。  そんな様子を、ユーノとクロノは訓練場対岸から見ていた。  本日は無限書庫の仕事が奇跡的と言っていいほど少なく、定時よりだいぶ早く終わった。無限書 庫の整理自体は大分前に終わっており、書きかけの論文等も特にない。  やる事が無いという何年ぶりかの状態に何をしようかと考えていると、アルフが提案したのだ。 『なのはの仕事場にでも言ってきたら?』  機動六課については恋人から色々と話を聞いているため、部外者と思えないほど内部のことには 詳しいが、実際に行って見たことは一度もない。行こう行こうと思いつつ、仕事にかまけて機会が なかったのだ。  周りの職員もそれがいいと口をそろえて賛同し、背中を押される形で定時より二時間も早く仕事 場を出ることになった。  うちの職員は他人の恋愛事となるとなぜああも一致団結するのか、と愚痴りながら来てみれば、 入り口でクロノとばったり出くわした。  聞いてみればこちらは休日で、昼過ぎまで惰眠を貪って体力回復に努め、起きてから特にやる事 もなかったためフェイトの職場見学に来たらしい。  かくして男二人並んで恋人の仕事風景を眺める、というけったいな状況が出来上がったのだ。 「君も混ざってきたらどうだ?」 「最後に実戦をやってから何年経ってると思ってるんだ? 無限書庫に詰めっぱなしで、すっかり 体力も勘も鈍ったよ。君こそフェイトと一緒に教えてやれよ」 「負けたら恥ずかしいからやめておく」 「そんなこと、どう間違ってもありえないと思ってるくせに」  クロノが艦内では提督服ではなくバリアジャケットを着ていることが多いのは、服飾に無頓着なだ けでなくいつでも前線に立つという覚悟の現れであり、そのための鍛錬を欠かしてないことをユーノ は知っている。Bランクの新人相手なら、万に一つも負けやしないだろう。  こいつ変わったな、とユーノは思った。以前なら、冗談でも自分が負けるなどとは言い出さなかっ たはずだ。性格が少し軽くなったのは、生涯隣にいてくれる人が出来たからか。  なら自分も変わりつつあるのか、とユーノがぼんやり考えていると、第三者の声がかけられた。 「あんたら、六課の関係者かい?」  振り向けば、管理局の制服を着た男が立っていた。がっしりとした体つきで、髪の毛に白いもの がだいぶ混じっている。六課の制服を着ていない二人を面妖に思い、声をかけたのだろう。ちなみ にユーノは一度自宅に帰ったので、二人とも私服である。  男性にユーノは見覚えがなかったが、クロノは知っているのか敬礼した。 「ゲンヤ・ナカジマ三等陸佐ですね。お初にお目にかかります。戦艦クラウディアの艦長を務めて いるクロノ・ハラオウンです」 「おっと、これは失礼しました。陸士108部隊長のゲンヤ・ナカジマ三等陸佐です」  男も敬礼を返して、改めて名乗る。名前には聞き覚えがあった。たしかなのはの同僚であるスバ ル・ナカジマの父親だ。 [422]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:24:00 ID:SXllk9SZ 「提督は六課の後見人をされておられましたね。今日はなにか御用で?」 「今日は休みで、プライベートな用事です。ですから敬語は結構です」 「しかし」 「年上から敬語を使われるのは慣れてますが、あまり好きではないので」 「……分かった。だったらお言葉に甘えて、楽にしゃべらせてもらうぜ」  堅苦しい性格ではないのか、敬礼を解いたゲンヤはあっさりとクロノに提案に従った。  その視線が、それであんたは誰だいとユーノに向いた。 「僕は……」  ユーノも自己紹介しようとしたところを、クロノが割り込んだ。 「こちらは高町一等空尉の使い魔です」 「おい!?」 「今は人間の姿をしていますが、正体はフェレットもどきです」 「君はまだそのネタを引っ張るのか!? もう十年は続いてるぞ!」 「事実だからしかたないだろう」  にやりと笑うクロノ。やっぱりこいつは変わった。ろくでもない方向に。 「それを言うなら君は妹に手を出したシスコン犯罪者だ!」 「悪いがもう妹じゃない。婚約者だ」 「むかつくなあ、そのいい笑顔!」 「えっと……つまりメガネの兄ちゃんはあんたの友達か?」 「無限書庫司書長のユーノ・スクライアです!」  今度はクロノに邪魔されまいと、ユーノは早口で名乗った。 「こっちも偉いさんだったのか。あんたにもこういうしゃべり方でいいかい?」 「僕もプライベートで来てるんで、構いませんよ」 「そういうナカジマ三等陸大佐は何の御用で?」 「こないだ合同捜査みたいなことをやったんだが、それに関する書類にちょいと不備があったんで な。ついでに、娘の様子を見とこうっていう親馬鹿だ」  他にも野暮用が色々あるけどなと言いながら、ゲンヤは訓練場に目をやった。そちらでは、スバ ルのウイングロードが宙に綺麗な線を描いている。 「まだ続きそうかい?」 「暗くなるまでやると思いますよ」 「だったら先にこっちの用件済ませておくか」  じゃあな、と去っていくゲンヤ。その後姿に目をやりながら、ユーノはクロノに訊ねた。 「君ははやてとナカジマ三佐が付き合ってるのは知ってるかい?」 「ああ、フェイトからそう聞いてる」 「あんなに年が離れてて、大丈夫なのかな?」 「はやてはしっかりしてるし、ナカジマ三佐も悪い噂は聞かない。二人が愛し合ってるなら、それ でいいだろう」 「妹と交際してる奴が言うと重味があるね」 「だからもう妹じゃないと言っているだろう」  軽口を叩きあいながら、二人はまた模擬戦の観戦に戻った。  いつのまにか、夕陽がビルの影を伸ばし始めていた。 [423]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:27:01 ID:SXllk9SZ        Three lovers night   ユーノ・スクライアと高町なのはの場合 「よし、終わった」  画面を閉じて、ユーノは一つ大きく伸びをした。時計を見れば、日付が変わっている。広い仕事 部屋には、ユーノ以外誰もいない。  模擬戦を終えたなのはを出迎えてみれば、これから書類仕事がだいぶあると言う。  なら時々無限書庫の手伝いをしてくれるお礼に、と今日はユーノがなのはの仕事の手伝いを申し 出て今に至る。本当は完全な部外者に手伝わせるのは問題ありなのだが、部隊長が「ええよ」の一 言で許可した。ついでに「あんまりいちゃつかへんようにしいや」と茶化された。  ふわ、と一つあくびをすると、顔の横にカップが差し出された。 「ご苦労様、ユーノ君」  ユーノより十分ほど早く仕事を終え、なにか飲み物を持ってくると給湯室に行ったなのはだった。  どうも、と渡されたコーヒーをすする。自分の仕事場でも散々飲みなれたインスタントの味で正直 うまくもなんともないが、なのはが淹れてくれたというのがうれしい。 「それにしてもずいぶんな量だったね。これじゃ、なのは一人だとあと三時間はかかってるよ」 「うん、そうだね。私はフェイトちゃんみたいに早くないから」 「なのはは平均的だよ。フェイトの早さがおかしいんだ」  元義兄仕込みであるフェイトの書類決済スピードは、六課最速と言っていい。  二人でコーヒーを飲みながらの語らい。まったりとした心地よい気分に浸りつつあったユーノは、 ふと気づいた。なのはが話しながら何度か軽く首を回すのだ。そのたびに、小枝を折るようなポキ ポキという音がする。 「なのは、肩こってる?」 「うん、ちょっとなにか乗せてるみたいに重い感じがするの」 「じゃあ揉んであげようか」 「ええっ、悪いよそんなの。お仕事手伝ってもらったうえに肩揉みなんて……」 「いいから。ほら、座って座って」  遠慮する恋人をやや強引に椅子に座らせ、背後に回って肩に手を置く。適当な場所を指で押して みれば、ずいぶんと強張っている。 「このへんでいいかな?」 「うん、ちょうどいいよ」  始めてみれば、なのはも案外素直に肩揉みを受け入れた。よっぽど肩がこっていたのか、それと もユーノが自分のためになにかしてくれるというのがうれしいのか。  力を入れすぎないように気をつけながら、固まった筋肉を揉みほぐし始めた。 [424]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:29:15 ID:SXllk9SZ  この時点で、ユーノに下心は欠片も無かった。なのはがリラックスしてくれればいいという純粋 にそれだけの考えである。  しかし事態は思惑の斜め上をすっ飛んでいく。 「ふはぁっ…………そこ、もっとおねがい……」 「…………」 「んんっ! 気持ちいいよ、ユーノ君……」 「…………」  いつまにか、ユーノはだらだら汗をかいていた。空調の故障などではなく、なのはのせいである。  声が艶っぽすぎる。おまけに口から出る言葉が、肩を揉まれている時ではなくベッドの中にいる 時に言いそうなことばかりである。  冷静に分析してみれば、マッサージの時に言ってもおかしくない言葉ばかりなのだが、一回意識 してしまえばそこで終わり。もうどうやっても喘ぎ声としか思えなくなる。  始めこそ邪なことを考えてはいけない、と自分に渇を入れていたユーノだが、今は男性ならこう いうこと考えるのが普通だよね、という方向に心が傾きだしている。理性がだいぶ危ない。  もういっそこの場で押し倒してしまいたいが、神聖な職場でそんなことするのはいけないという ことで、なんとかユーノは己を保っていた。 「……ユーノ君」 「な、ななななにかな」  いきなり声をかけられ、まさか邪念を見破られたかと慌てふためくユーノ。 「首の後ろもお願いしていいかな」  そんなことはなく、ただのリクエストだった。 「あ、うん、くび。くびのうしろね」  とちりまくりながらそちらにかかろうとしたユーノの目に飛び込んできたのは、眼前にありなが ら今の今まで気づいていなかったもの。なのはのうなじだった。  栗色の髪の生え際から服の襟までに存在する、もう一つの絶対領域。外での活動が多いのに日焼 けせず、真っ白でほっそりとした首筋。そこに、たらりと一滴流れ落ちる汗。  ごくりと生唾を飲み込む。まだ肩に置きっぱなしだった手に、思わず力が入った。 「あはぁぁん!!」  ツボを強く刺激されたなのはが上げた声は、ユーノの耳から脳に達し、わずかに残っていた理性を 粉々に叩き壊した。 [425]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:32:09 ID:SXllk9SZ 「…………なのは」  猫なで声で、ユーノはささやいた。 「首筋よりもね、もっといいところがあるんだよ」 「どこなの?」 「耳さ」  言葉を続けながら、指をなのはの耳に持っていく。 「この間、読んだ本にあったんだ。耳を刺激することで、全身の血行を良くする方法があるんだっ て。ためしにやってみていいかな?」 「かまわないよ」  全く疑いもしないのか、うなづくなのは。かすかに罪悪感が芽生えたが、もはや頭の九割を占め る欲望に蹴飛ばされてどこかに消えた。 「じゃあやるね」  ユーのは耳の輪郭を指でなぞりだした。触れるか触れないかという絶妙の加減を保って外側、続 いて内部に指を這わす。 「……そんなのでいいの?」 「ツボを押すわけじゃないからね。ただ、耳たぶだけはちょっと強くするんだけど」  言いながら、耳たぶをふにふにといじる。搗きたての餅のように柔らかい。  そうやってすること五分。なのはに変化が現れた。呼吸をする回数が増え、横顔がほんのりと染 まる。耳をすましてみれば、息にはかすかに艶が混じっているのが分かる。目論見どおりになった ことに、ユーノは内心にんまりと笑う。  なのはは耳が弱いのだ。乳首や秘芯といった直接的な性感帯を除けば、その敏感さは身体の他の 部分と比べ物にならないほどに。以前、試しに耳だけ徹底的にいじくりまわしてみたところ、それ だけで達してしまったぐらいである。  自分でも気づかないまま、少しずつ高ぶっていく恋人を冷静に観察するユーノ。そして次の段階 に進んでもよいと判断した。  触れているのと反対側の耳に、ふっと息を吹きかける。 「ひゃん! な、なんなのユーノ君?」 「ごみがついてたんだ」  しゃあしゃあと嘘を言いつつ、そのまま口を耳元に近づけた。 「夜もふけてきたね。みんな寝ちゃってるだろうな」 「そうだね」 「もうこんな所に来る人なんていないだろうね」 「……うん」 「きっと朝までいても、誰も来ない。二人きりだ」 「…………」 [426]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:34:28 ID:SXllk9SZ  これから起こる事を想像するようにしむける言葉を選び、なのはの耳に送り込んでいく。  ユーノが一言つむぐたびに、なのはの頬の赤みが加速度的に深くなる。予測よりもずっと早い。  もう少し色々しようと思っていたが、これは一気に最終段階に行ってもいいかもしれない、とユー ノ考える。考慮が決断になるまで、さほど時間はかからなかった。 「最近はなかなか会えなかったね」 「…………う、うん」 「寂しかったよ。なのははどう? 僕と会えなくて寂しかった?」 「わ、私も寂しくて……」 「一人で慰めてたりした?」  話題の唐突すぎる飛躍。驚いたなのはの顔がこちらを向く瞬間を狙いすまして、強引に唇を奪っ た。 「むぐぅ!?」  間髪いれず舌をねじ込む。同時に左手を胸元に回して、服の上から胸を揉みしだいた。  反射的になのはが暴れるが、そうはさせじと右手で肩を抱き締め動きを止める。  たっぷり口の中を舐め回してから唇を離した。 「ユーノ君! いきなりなに……」 「僕はしてたよ、一日一回。なのはのエッチなこと想像しながら」 「え、ええ……?」  混乱している恋人の顔にぞくぞくしながら、ユーノは口を休めない。手も止めない。 「僕はそんなになのはのことを想ってたのに、なのははしてないなんて薄情だね。僕のこと嫌いに なった?」 「わ、私、ユーノ君のこと嫌いになれるわけ……」 「じゃあしてたんだ?」 「それは……」 「こんなふうに?」 「んはあぁ!!」  手の平で、胸の頂点付近を強くこすった。服と乳首が擦れ合わさるように。  そうしながら、口は再度弱点の耳を責める。耳の穴にねっとりと舌を入れる。 「してなかったって言うんなら、溜ってるよね。たっぷり可愛がってあげるよ」 「駄目……だめだよユーノくぅん」  口ではそういうなのはだが、身体はしっかり反応している。服とブラジャー越しでも分かるほど に乳首は固く隆起していた。  自分では小さいと気にしている胸だが、周りに規格外が多いだけで十分に大きい方である。なに より、ユーノの手の平にぴったり合うサイズなのがいい。  すっぽりと手で覆って、指を動かす。さっきの肩揉みの要領に近いものがある。違うのは、こち らは揉めば揉むほど乳房に張りが出てくることか。 [427]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:37:10 ID:SXllk9SZ  スカートのスリットから手をもぐりこませてみれば、すでに濡れ始めている。触ればショーツの 上からでも割れ目がくっきりと浮き上がっていた。  ショーツごと、指を裂け目の頂上から侵入させる。指先に捻りを加えながら愛液を掻き出してや れば、喘ぎが悲鳴といっていいほど高くなる。 「い、いや……さ、触らないで……んあぁ!」  静かな部屋に響くのは、なのはの嬌声のみ。  ただ一人その音色を楽しむユーノの頭は沸騰しそうになり、はやく恋人と一つになりたいとも股 間も猛っている。 「やだあ……はぅん! ……だめなのぉ」  なのに、なのはは頭を振って駄目を繰り返すだけである。 (強情だな。いつもなら、そろそろねだってくるはずなのに)  手についた愛液をねぶりながらユーノは考える。やはり場所が場所だからか。真面目ななのはに とって、仕事場でするというのだけはどうあっても譲れない一線らしい。  半分うわ言みたいなものであるし、このまま強引にやってしまってもなのはは流されるだろうが、 ここまで頑なになられるとどうしてもその意地をへし折って、自分から求めさせたくなってしまう。 (ふむ……)  なのはを陥落すべく、色々と計略を考えるユーノ。このまま身体を責め続けるのはたぶん効果的 ではない。やるなら搦め手でいかねば。 (ちょっと賭けになるけど、これでいこうか) 「わかった。やめる」  策をまとめたユーノは、いったん全ての行動を止めてなのはを解放した。 「ふぇ……?」  まさか本当にやめるとは思ってなかったのであろう。なのはは蕩けた顔をこちらに向けて呆然と している。 「どうして……」 「やめてって言ったのはなのはじゃないか? おっと、もうこんな時間だ。早く帰らないと」  時計を見て白々しくつぶやき、荷物をまとめだす。 「じゃあおやすみ、なのは」  ひらひらと手を振って、ユーノはドアに向った。  こうすれば、身体が火照りきっているなのはは間違いなく呼び止める。しかしそうならなかった 場合は、今晩の相手は彼女から右手にランクダウンしましたという情けない結末が待っている。ま さにのるかそるかの大博打。  十中八九なのはは引き止めにくる、とユーノは見ていた。だがドアを出るところまで来ても、恋 人は無言のままである。  これはしくじったか、と内心頭を抱えた時である。 「…………待って」  かすれたような小さな声がした。  心の中の自分がガッツポーズを取った。なぜかフェレットモードで。 [428]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:40:15 ID:SXllk9SZ 「うん? なにか用?」  それでも言葉はなお白々しいまま、ユーノは振り返る。  椅子から立ち上がったなのはの表情は、お菓子を食べてる最中に取り上げられた子供のように半 泣きだった。しかし子供と違い、顔に浮かべた感情の半分は淫欲である。 「ひどいよユーノ君……こんなにして、そのまま置いていくなんて……最後までちゃんとしてよう」  スカートの股間部分は、ショーツを濡らしきった愛液で染みが出来ている。放っておけば、腿か ら垂れてきそうだ。 「最後ってどこまで?」  だが、まだユーノはなのはをいじめる。本当に、心の隅々まで堕とすために。 「さっきみたいに、胸を揉んだりあそこを触ったりするぐらいでいいのかな」 「…………もっと」 「もっとって? ちゃんと言ってもらわないと分からないよ?」 「……ユーノ君の……私に挿入れて。最後まで、イカせて……」  もうちょっと直接的な言葉が欲しいところだが、こんなもんでいいだろう。なにより、ユーノも いいかげん我慢の限界に来てる。 「分かった。なのはの望みどおりにしてあげるよ」  ユーノの言葉で、なのはの顔が笑顔になる。いつもの太陽のような笑みではなく、蕩けた淫卑な それに。  部屋の中へ戻り、その笑顔に口付ける。 「机に手をついて。……もうちょっと前の方に」  なのはに指示を出し、ユーノが望む体勢を取らせる。机の奥に手をつかせ、ほとんど腹這いにな る形。必然的に突き出されたお尻のスカートをめくりあげる。  ショーツも脱がせる手間も惜しかった。ジッパーを下ろして引き出した男根を、ショーツの横か ら突き入れた。 「はっ、ああぁああんっ!」  それだけでなのはの全身が痙攣する。 「もうイッちゃった?」 「だって、ユーノ君が途中で止めたりするから……」 「いくらなんでも早すぎるよ」  そう言いながらも、実はユーノの方もかなりやばい。入るのは容易いくせに、その後信じられな い強さで締めつけてくる膣壁。その強さがいつも以上である。気を抜けば一発で放ってしまいかね ない。 (そういえば、前に外でやった時もこんなんだったっけ)  誰かに見られてもおかしくないという状況が激しくなのはを興奮させ、その内部までも変質させ ている。  とりあえずこのきつさに慣れるべく、小刻みに出し入れする。 「あっうっ! やぁっ……」  その程度のことでも、今のなのはには過敏な刺激になるのか、引き抜こうとするたびに無数の柔 肉が陰茎に絡みついて引き止めようとする。突き入れれば、ねとりとまとわりついてくる。  これでは慣れる前に射精してしまう、と判断したユーノは、逆に腰の動きを加速させた。こうな れば、自分よりも早くなのはをイカせるしかない。  そのためには、もっとなのはを追い詰めなければいけない。 [429]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:42:38 ID:SXllk9SZ 「そういえばさ、なのは」  啼き続ける恋人の耳元に口を寄せた。 「部屋に戻る時、鍵をかけ忘れたんだ」  ユーノの言葉に、びくりと快楽とは違う理由でなのはが大きく震えた。 「防音結界も張ってないし、誰か声を聞いて来ちゃうかもね」 「そんな……」 「そういえば、さっきドアが開く音がしたような気がするなぁ」  無論、そんな音はしていない。だいたいドアが開けばなのはも気づくはずだ。しかしいっぱいっ ぱいな状態のなのはには、ドアが開いたのが事実のように思い込んでしまうはずだ。 「誰かに見られてたら大変だね」 「あは、ぁ……ん、そんなの、そんなの……」 「だけど、なのははそっちの方がいいんだよね」 「えっ」 「だって見られたかもって言ったら、なのはのここ、すごい締めつけてきたんだけど」  それは事実である。噛みつかれたかと錯覚したほど、なのはの膣内が絞り上げてきた。予測して いなかったら、間違いなくぶちまけていたところだ。 「見られた方が興奮するなんて知らなかったよ」 「く……う、あ……ぁ、そんなことない!」 「今度は昼間の公園で抱いてあげようか。きっとすごい事になるだろうね」 「違う! 違うの! わたし、そんな変態じゃないぃぃ……!」  髪を振り乱して泣き叫ぶなのは。だがその意思とは逆に、身体はますますユーノを貪り喰らうべ く締めつける。  射精を我慢し続けたユーノの腰は、痺れて感覚がなくなりかけている。最後を迎えるべく、ユー ノはなのはの上に覆いかぶさるように身体を伸ばした。 「変態でもいいんだよ」  恋人の目尻の涙を舐め取ってやり、用意しておいた言葉をそっとささやいた。 「どんなになろうが、君はユーノ・スクライアが愛してる高町なのはだ」  性交を始めてから初の優しい言葉。それが、なのはを絶頂へと導いた。 「あ、ああああああ……!」  亀頭に浴びせられる潮。その感触で、ユーノは精液をなのはの胎内に注ぎ込んだ。  腰から脳天まで電流が走る。ひっきりなしに感じていた快感を軽く上回る刺激。  がくがくと腰を震わせながら、最後の一滴が出終わるまでユーノはなのはから離れなかった。 [430]Three lovers night 2007/09/02(日) 19:45:03 ID:SXllk9SZ (……やりすぎた)  一発出して頭と股間から血の気が引いたユーノは、己の所業を思い出して今更ながらに青くなっ ていた。  はたから見れば、嫌がる彼女を卑怯な手口で篭絡したあげく仕事場で犯した、ということになる。 (そういえば、安全日かどうかも聞いてなかった……。)  数分前の盛っていた自分をぶん殴りたい。  なのはも相当ショックだったのか、机に突っ伏したまま顔をあげようとしない。 「……なのは?」  声をかけても返事がない。本気で泣かせてしまったか、と慌てたユーノは顔をのぞきこみ、次の 瞬間そのことを後悔した。 「……ユーノ君」  なのはは泣いてなどいなかった。代わりにその目には、爛々とした淫欲が宿っていた。 「寂しかった、って訊いたよね」 「う、うん。訊いたけど」  唇からちろりと舌をのぞかせて、なのはが起き上がる。逆にユーノは退がる。 「寂しかったよ、本当に。何度もユーノ君のこと想って自分でいじったりして、でも全然満足でき なくて」 「…………へ、へえ」  頭が冷えたユーノとは逆に、なのははスイッチが入ってしまったようである。 「だから、私が満足するまでつきあってもらうけどいいよね? 答えは聞いてないけど」  これが出して終わる男性と出されて始まる女性の違いか、と的外れなことを考えながら、ユーノ は床に押し倒された。 「朝までつきあってもらうから…………ね?」      続く [431]サイヒ 2007/09/02(日) 19:47:28 ID:SXllk9SZ 以上です。 仕事場で制服エロの基本は立ちバックだ、と信じて疑わないサイヒの提供でお送りしました。 続くと書いてますが、ユーなのはここまで。次回はゲンはや。続きモノの体裁は取っていますが、実質上短編三本です。 長編形式にしたのは、単に最初と最後に書く予定の男同士の会話がやりたかっただけなんで。 本編で完全に男だけでしゃべってるシーンって、クロノとヴェロッサ・犬とヴァイス・中将と部下以外にあったっけ? 書き終わってから思ったこと。 こういうシチュの話こそエロオ・揉ンデヤルにやらすべきじゃないのか。名前的に。 [432]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:03:15 ID:pwt2nFvh >>431 GJ! すばらしい。あなたはまことすばらしい。 欲を言えばユーノとなのはの掛け合いをもう少し増やして! 次のゲンはやも楽しみにしてます。 [433]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:05:14 ID:fbvdkYl6 >>431 GJ! GJっすよぉっ! この後、ユーノは散々搾り取られたんでしょうなw まあ、ユーノだから大丈夫か。また攻守逆転してるかもしれないけどw 次のゲンはや、あとクロフェもかな? そしてその後にあるだろう男同士の会話も楽しみに待ってます! [434]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 20:13:55 ID:TlOSaZJj >>431 でもきっと事が始まるとノリノリでヤるんだろうなこの淫獣。 それはさておきGJっす! [435]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:17:35 ID:2N9Or8XD >>431 エリオ! じつにエリオでラブラブな、なのはユーノイイ! >次回はゲンはや。 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!! [436]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:37:50 ID:S9QxtDdq フェイエリ制服立ちバックとか燃えるな! [437]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:40:19 ID:PJco5tRC クオリティ高洲クリニック [438]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:49:26 ID:QRt/66tt >>437 整形外科かよwww 丸坊主で三つ目でテニプリかよwww [439]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:56:44 ID:Dfc5CdaH >>436 落ち着け、フェイエリで制服立ちバックを実現しようとすると エリオの足下にお立ち台が必要だ [440]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:57:55 ID:GvBVj2xz それはちと情けないなw [441]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 20:58:43 ID:4LTcRlIv え、フェイトが前なの? [442]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:08:52 ID:S9QxtDdq >>439 フェイトさんが机に両手を乗せて前傾姿勢になれば可能だと思うんだ! [443]kogane 2007/09/02(日) 21:14:31 ID:jV+1jVOP 8レス投下させていただきます、ご了承ください。 「永遠に消えぬもの、その名は」 ・非エロ ・ユーノメインで、フェイト、なのは、アルフ、ヴィータ [444]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:14:43 ID:TtKWqT1P >>442 それで低くなるのはフェイトの腰から上だけな希ガス やっぱりお立ち台が(ry [445]『永遠に消えぬもの、その名は』 2007/09/02(日) 21:15:36 ID:jV+1jVOP 過去を変える事はできない。 それでも、思う。 自分達が出会わない世界を。 そして気づく。 それは、余りにも無意味な事だと。 囚われた彼に、伝えなくてはいけないと。 それが、もう一人の少女の選択だった。 『永遠に消えぬもの、その名は』  第5話 幼年期の終わり(後編) ユーノは震えていた。 こんな、こんなバカな――。 その思いは消えなかった。 自分の術式と、シャマル達の心魂を傾けた治療によって、なのはは一命を取り留めた。 しかし彼女は、過酷なリハビリを行なわなければ、歩く事の出来ない身体となった。 そして何より、魔力を失った――二度と空を飛べなくなった。 全て聴いたのに、今ベッドに横たわり、弱々しく微笑んでくれている彼女を見て、思いが蘇る。 消し去ったはずなのに。あの日、彼女は否定してくれたのに。 ――自分が彼女と出会いさえしなければ。 淡い、しかし確かに恋心を抱いていた少女に起きた全てを受け入れるには、彼はまだ、余りに幼かった。 そう、二人は年端も行かない、少年と少女だったのだから。 「ごめんね……ユーノ君……」 「え?」 呼ばれて気が付いた。自分が下らない思いに囚われた事に。自己嫌悪と同時に、ユーノに疑問がわいた。 なぜ彼女が謝るのか。 「私のために、頑張ってくれたんでしょ……?……身体、大丈夫なの……?」 愕然とした。 彼女は、自分を、彼女自身よりも、この、自分の心配を――。 「お父さん達にも……いっぱい心配かけちゃった……」 違う。 「フェイトちゃんも、はやてちゃんも泣かせちゃったんだ……」 違う違う。 「ヴィータちゃん、優しいから……何にも悪くないのに、アタシのせいだって、言うんだって……」 違う違う違う。 「悪いのは……」 悪いのは――。 「私なのに」 「違う!!」 ユーノは叫んだ。我慢出来るわけが無い。 嫌だ、否だ、厭だ。こんな、こんな思いを彼女にさせて。 傷だらけの自分より、他人が、大切な人々が心配してくれた事を悲しむ、あまりに優しい少女。 ――初めて出会った時からそうだったじゃないか。 素性も得体も知れぬ自分を助けてくれたのは、他ならぬ彼女だったじゃないか。 では自分はなんだ? 魔力が切れて倒れた。ただそれだけだ。身体の何処にも傷は無い。何も無い。 そうだ、自分は――何も無い人間だ。 彼女には、帰りを待つ人々も、帰る場所もあるのに。 自分が彼女と出会ってしまったから、その全てを失わせてしまいかけたのだ。 けど、彼女は空を失った。 飛ぶ事を最初から知らなければ、こんな思いもしなくてよかったのに。 ――だったら。 早熟した責任感と明晰な頭脳。だが、それはまだ少年のユーノに最悪の結論を下してしまった。 [446]『永遠に消えぬもの、その名は』 2007/09/02(日) 21:16:32 ID:jV+1jVOP なのはは驚いていた。ユーノが叫ぶなど、よほどのことが無い限りないのだから。 なのはが語りかけようとして、ユーノが喋りだした。 「違うよ、なのはは悪くないよ……」 「ユーノ君……?」 ユーノはなのはの手を握る。けれどなのはには、触れ合う手が、何故だかとても遠くに感じた。 「なのはは、我が侭を言っていいんだよ」 ユーノが下を向いているから、なのはに彼の表情は見えない。 「自分の事だけを考えていいんだ」 けど、自分を思ってくれていることは、痛いほど解った。この傷の痛みより、遥かに。 「だって君は、君自身が辛くて悲しいのに、他人の事ばかり考えすぎているんだよ」 「ユーノ君……」 「僕が傍に居るから……だからお願い。我慢なんか、しないで」 そこまで聞いて、なのはは――涙を流した。 「こわ……かった…」 呟きと共に、一筋だった涙が、溢れ出した。幼い少女が、抑え続けたものが、やっと解き放たれたように。 「こわかったよ……!も、もう、みんなに!みんなと、あ、会えなくなる、かも知れないって……!」 喋る事も儘ならなくなるほどに、彼女は泣いた。初めてかもしれない、自分のためにだけに泣いた。 「空は、もう、飛べ、なくて……!歩け、なく、な、なるかも、しれなく、て……!!」 強く、強く、なのははユーノの手を握っていた。 「なのは」 そして、ユーノは答えた。力強く、悲しみを殺して。 「僕は、また君が歩けるためなら、何でもするよ」 自分は彼女のために生きよう。彼女のためだけに生き永らえよう。 こんな思いをさせてしまったのなら。 だったら、この思いも気持ちも――消し去ってしまおう。その資格は、永遠に消えたのだから。 そして、全ての勤めを果たしたら。 己の罪に、己で罰を下そう。 「ありがとう……ユーノ君……」 なのはは気づかない。 ユーノは、この時、自分の思いを閉ざした。 なのはが落ちた場所に今も降る、全てを埋め尽くしてしまうようなあの雪が、大地にする様に。 そして、彼の心には、自身を嘲笑い続ける囁きが生まれた。 ――二度と消えない傷のように。 [447]『永遠に消えぬもの、その名は』 2007/09/02(日) 21:17:21 ID:jV+1jVOP ユーノが翠屋を訪れた日から数日後の夜。 ベッドに寝転び、なのはは思い出す。 ほんの数年前は、フェレット姿の彼と一緒に、ここに居た事を。 あの頃から、今もずっと思っていることがある。 自分とユーノはずっと一緒に居られる、と言う事を。 勿論、永久不変の事など有り得ない。なにせ自分も彼も、出会った日から随分と変わった、と思う。 身体は子供から大人へと、きっと心もそれなりに成長しただろう。 外見と言えば、ユーノは子供の頃と比べ中々様変わりしたと思う。 いつの間にか目線は自分より高くなり、父や兄ほどではなくても、男らしい体つきになっていった。 変わったといえば、髪形だろう。 昔の、女の子のショートカットの様な長さから、今は肩にかかる位の長さになっていた。 顔つきと髪のせいで、女性に間違われる事も多く、翠屋で傍から見てて浮かない、唯一の男性客。 そんなことを思い出し笑みがこぼれる。 ――忙しくて切る暇も無いんだろうな。この間も、そうみたいだったし。 ――そういえば、またユーノ君に渡しそびれたなぁ。 先日のユーノの事を思い出し、そして、あの日からずっと抱き続ける疑念が脳裏によぎる。 彼の事を心配した時の、あの目。 あの時握ってくれた手の温もり。それと同時にどこか冷たく感じたのは、あの眼だった。 どこか遠くに行って、二度と帰ってこない。そう感じてしまうあの眼を。 あの眼を見るたび思っていた。 ユーノは自分から、自分達から何処か遠くに行ってしまうと。 だからフェイトやはやて、時空管理局で今も働き続ける親友達に、 ユーノに変わった様子は無いか、度々たずねていた。 もちろん本人には内緒で。 結果は、いつも何事も無いし、だから先日も会えたのだけど。 「……レイジングハート」 「何でしょうか、マスター?」 あの事故の後も、レイジングハートは自分のデバイスとして傍に居た。 なのは以外に扱えるものが居ないから、 というよりもレイジングハート自身が彼女と居る事を望んだからだ。 「備えあれば憂いなし、だよね」 「古より伝わる至言ですね」 全く自分に似ず堅苦しい物言いである。少し苦笑いして、今日もまたフェイトに電話を掛けた。 また何事も無いと聞かされて、談笑をして、今度はいつ会えるか話して。 いつまでも、終わることなくその日々は続くと思っていた。 けれど、彼女はこの日に思い知る。永遠に同じ日々が続く事は無いと。 [448]『永遠に消えぬもの、その名は』 2007/09/02(日) 21:18:35 ID:jV+1jVOP 全て終わった。 なのはが歩けるようになるまでの日々を思い出す。 胸が張り裂けそうな悲痛な声、拷問のような彼女の身体と心にかかる苦痛。 余りに残酷に突きつけられる、努力が必ず実を結ぶとは限らないという事実。 だが、不屈の心と意志とが、その全てを乗り越えて、彼女は再びその両足で歩き出した。 その日、彼女と彼女の家族、仲間、親友、そしてユーノを満たしたのは、幸福と―― 生きていれば、何とでもできるという、あの日確かに彼に救いを与えた言葉だった。 涙を流す者も、満面の笑みを浮かべる者も、そのどちらでも有る者ばかりで、 寂しく笑ったのは自分だけだった。 後は唯、無限書庫の整理だけ。 それも、今は終わった。 ならば、自分は何処か遠くを彷徨い続けよう。 誰とも会うことなく、語ることなく、触れ合う事のない世界へ。 転送魔法の術式を少しデタラメにするだけで、虚数空間のような場所には簡単に行けるのだから。 これが罪への罰。 思いを閉ざし、自分に嘘を吐き、そしてもはや誰にも告白することが叶わない場所へと行こう。 自分が彼女と出会った事を無かった事には出来ないけれど。 ――結局、自分の事が許せないだけで、彼女の事なんか考えていないんじゃないか。 最後まで、『それ』は自分を嘲笑った。 本当は、彼女に会いたかった。 いつも翠屋を訪れたのは、せめて少しだけでもなのはと時を過ごしたかったから、 彼女の未来を見届けたかったからだ。 魔法が使えなくても、なのはは、なのはだ。 幸せで居て欲しい。 それが最後の願い。自分には叶える事の出来ない、祈り。 発掘中の事故により行方不明。自分にはお似合いの最後だ。 「休暇届」を出して、管理局を後にしようとした。 その時。 「ユーノ……!!」 「アルフ?」 声を掛けたのは、同僚で友人で掛け替えの無い仲間の一人――アルフだった。 憤怒の表情のアルフは、ぶるぶると拳を振るわせていた。 そして、自分に用があるのは、どうやら彼女一人だけではなかった。 辛そうで今にも泣き出しそうなヴィータと――少し困った顔のフェイトが居た。 「ユーノ……人員整理の案件、あれマジかよ……?」 ヴィータがユーノに言葉を掛ける事自体を遠慮するように問いかけた。 「……本当だよ、なにか問題が」 「大有りだよ!ふざけんな!!」 アルフが叫んだ。心からの怒りと、優しさを感じるような。 ユーノが提出した人員整理案件は、自身が居なくなっても完璧に無限書庫が機能するようなものだった。 それ自体は問題ない。誰か一人が欠けることで機能しなくなる組織など意味が無いのだ。 けれど、おかしな事が幾つもあった。 まるでユーノが居なくなる事を最初から計算に入れた補填人員案。 司書長代理の役職にアルフが据えられており、司書長業務は完璧なマニュアル化がされていた。 また無限書庫の現在、未来の問題点の明確化、対策案が本局上層部の議論の対象になるように、 ユーノ自身が働きかけていた。そして、ユーノ自身は全ての業務を前倒しして完了させていた。 ここから居なくなるかのように完璧に。 「ユーノ、アンタどこに行く気なんだい」 「だから、遺跡発掘に」 「ユーノ」 よく通る、涼しげな声がした。 「なのはがね、ユーノに伝えたい事が有るんだ。だから、その後でいいよね」 フェイトのその声は、とても静謐で、決して逆らえない強さを持っていた。 [449]『永遠に消えぬもの、その名は』 2007/09/02(日) 21:20:34 ID:jV+1jVOP それから程なく、四人は海鳴市の臨海公園の近くに居た。 「この先で、なのはが待ってるよ」 「そう……ありがとう、連れて来てくれて」 ヴィータは今も悲しげで、言いたいことがあるのに言えない、彼女にとって有り得ない状態だった。 「ユーノ!!」 アルフが叫ぶ。 「私は、アンタに良いたい事が山ほどあるし、ブン殴ってやりたい……!!」 けど――と、呟き、アルフは言葉を続ける。 「けどねぇ、それは、なのはとフェイトに任せるよ、このオオバカ!!」 そう言ってアルフとヴィータは、ユーノとフェイトを二人っきりにするためにだろう、立ち去った。 二人だけになってから、ようやくフェイトは語りかけた。 「ゴメンね、後でアルフに謝るように言うから」 「構わないよ、別に」 自分はもう、誰とも会う事も無いのだから。 微笑みながら、フェイトは語りかける。 やれやれ、困ったな、という笑みだったけれど―― 「……私、ユーノに伝えたかった事があるんだ」 その時のフェイトの顔は、ユーノの全てを見透かすようだった。 「あのね、ユーノ」 ユーノはあの時を思い出す。彼女が何か伝えようとして、眠りにおちてしまった時の事を。 けど今は――。 フェイトの言葉を妨げるものは、世界中に唯の一つも無かった。 [450]『永遠に消えぬもの、その名は』 2007/09/02(日) 21:21:37 ID:jV+1jVOP 散歩から帰ってきたようなフェイトにアルフは問いかけた。 「フェイト……その、アイツは……」 「うん、大丈夫だよアルフ。今頃、なのはと話してるよ」 そう言っても、まだ不安げな表情のアルフとヴィータ。 その二人をみてフェイトは病室で目を覚ましたユーノがなのはの状態を聞いた時のことを思い出す。 あの時、自分にはユーノに何も出来ないという無力感に打ちのめされた。 恭也が羨ましかった。 ユーノに真実を告げ、それによって傷を負った彼を救ったのも恭也だった。 自分は唯怖かっただけだ。真実を告げるのも、嘘を吐くのも。 恭也も辛かったのに。 それでも、伝えなくてはならない事がある。傷を乗り越えるために。 その務めを果たす事が、きっと大人になると言う事なのだろう。 そして、今。 ずっと言いたかった事。ずっと傍に居たから言えなかったこと。 何時までも思い続ける気持ち。何時までも秘めていたかもしれない気持ち。 当たり前すぎて、照れくさい、フェイトの想い。 今も自分は子供だけど、なお幼かったあの時伝えれなかった事を、伝えられた。 あの幼かった日々に出来なかった事を、自分は出来たのだ。 自分の幼き日々は終わったのだ。 同時に、それは始まりだった。新しい何かを得ると言う事の。 あの二人も、今日その終わりと始まりを手にする。 生きていれば、どんな未来でも手に入れることが出来るのだから。 「ねぇ、アルフ、ヴィータ。私ね、本当は」 背中を向けたまま、フェイトは言葉を続ける。 「ずっと前から気づいてたんだ、ユーノの気持ちに」 大切な人のために生きる――心を閉ざし、自分に嘘を吐いてでも。 それはかつて、母の為にだけ生きた自分そのものだった。 けど、本当は間違っているんだ、そんなことは。 どんな事にも耐え続ける事など、できるわけがない。 自分に嘘を吐き続ける事など、できやしない。 続けた先に待っているのは、何も無い世界。 思い出も感情もなくした自分。 そこから救ってくれた人たちを思う。 クロノ、リンディ、エイミィ達アースラの乗組員。 いつも傍に居てくれたアルフ。 そして――。 「けどね、やっぱりユーノにそれを伝えるのは私じゃないんだよ」 大切な、掛け替えの無い――いや、いくら言葉を紡いでも表すことが出来ない。 フェイトにとって、なのはとユーノ、二人の居ない世界なんて考えられない。 だから。 「だから、私にしか言えない事を伝えたんだ」 [451]『永遠に消えぬもの、その名は』 2007/09/02(日) 21:22:14 ID:jV+1jVOP 本当はもっと沢山の事を伝えたかった。 けれど、ちょっと照れてしまうから。自分達にとっては何を今更と思えることなのだから。 それでも、伝えたかった事。 「あのさ、フェイト……」 ヴィータが、何時もの彼女からは想像出来ないくらい、ささやく様に尋ねた。 「アタシも、伝えられっかな?……アイツ、ちゃんと戻ってくっかな?」 フェイトはヴィータの傍に寄って、頭を撫でた。 ――苦笑いしながら。 それはクロノがユーノを『フェレットもどき』などと、随分失礼に評した場面に出くわした時の様な。 本当に何でもない日々の中の表情だった。 「明日からヴィータ忙しくなるよ」 「え?」 「だって、なのはとユーノだからね」 そう言って踵を返し、またフェイトは歩き出した。 ヴィータはアルフと顔を見合わせ、何の事かと話し合うが、疑問は氷解しない。 フェイトは空を見上げる。 中天は青空と夕暮れの境。 彼方には煌く星が、此方には雄大な雲が、互いを彩るように在った。 そして其処彼処に、街を、道を、人を――彼女の親友達を黄金に染めているだろう、夕陽が。 ――笑みがこぼれる。 あらゆる場所に希望を見出せたから。 大好きなあの二人の未来を見たようだから。 「さぁ、二人とも、帰ろっか」 三人は歩いていく。 自分達の帰りを待つ人たちのために。 ――二人が帰ってくるのを待つために。 ――ユーノ、貴方となのはが出会ったから ――私たちは幸せになれたんだよ。 ――だから、また明日ね。 それが、フェイトがユーノに伝えた言葉。 決意が、揺らいでしまいそうだった。 だからこそユーノは歩き出す。 伝えなくてはならない言葉と思いを、彼女が秘めているのだから。 待ち合わせた場所でユーノはなのはを探す。 同時に、夕陽の逆光を浴びシルエットとなった人物が、悲しみを湛えて近づいてくる。 最初、気づかなかった。 なのはの髪は、いつも両脇で結んだそれではなく、片側だけを束ねていたから。 [452]kogane 2007/09/02(日) 21:23:48 ID:jV+1jVOP これで投下終了です。アリガトウ御座いました。 wiki編集の方、拙作をお待ちくださった方にも重ねて御礼申し上げます。 次回で最終回ですので、どうかお付き合いくだされば僥倖です。 [453]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:26:00 ID:TtKWqT1P >>452 GJ!最終回が気になるなぁ 投下前にバッティングしちゃってスマソ [454]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:26:18 ID:S9QxtDdq >>444 フェイトが少し膝を曲げればいいんだよ! [455]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:28:18 ID:3IRkJ1IE >>452 GJ オフィスの場合は対面座位でもO(SLB [456]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:28:23 ID:wsEzpH31 >>454 ほぼスクワットだよそれw [457]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/02(日) 21:34:11 ID:TlOSaZJj >>444 フェイトが床に四つんばいになればいいんじゃね? [458]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:36:26 ID:4LTcRlIv >>457 それ、普通のバックじゃね? [459]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:40:00 ID:JywxAnxt >>444 フェイトさんが若返らば良いんじゃね?ロストロギアかなんかで 別に某XV級艦長の陰謀でも良いけど [460]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:44:50 ID:S9QxtDdq だがやはりフェイエリは騎乗位や正常位が似合うと思うんだ [461]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:58:22 ID:MkfxGq0V しょうがない、ここは一つうつ伏せのフェイトさんに後ろから ストラーダを突き立てると言う事にしようじゃないか。 [462]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 21:59:04 ID:JWq1LJRX ここであえて ヴィータ×エリオ と言ってみる [463]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:00:41 ID:JQddWAb+ それもいいよなヴィータかわいいよヴィータ [464]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:11:51 ID:S9QxtDdq >>461 フェイトがうつ伏せになりながらエリオをぎこちなく誘惑するのか [465]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:27:23 ID:NjZXV2no もうさ、エリオ成長させちゃえば良いじゃん [466]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:31:19 ID:4LTcRlIv 成長したエリオ君はエリオ君じゃない! [467]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:33:00 ID:NjZXV2no >>466 そうか、スマソ… いや、ロギアで一瞬で期間限定の成長とかアリかなと思ったんだが [468]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:33:25 ID:yLpEHxeb むしろフェイトがエリオきゅんをバックから攻める方が燃えると思わん? [469]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:35:08 ID:uJpsLgXA 青年エリオの穴の味もきっと良い事だろうジュルリ・・・・・・ [470]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:37:25 ID:MkfxGq0V >>469 なのはさん自重 [471]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:44:22 ID:JWq1LJRX しかし、このスレは女の子の名前よりユーノとエリオの名前がよく出るなWWWWW という訳で ユーノ×エリオ ってもいいんじゃないかと思ってきてしまった自分自重WWWW [472]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:48:44 ID:DrObD+8+ >>471 いや十分ありだろ [473]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:54:22 ID:TQIiZDtv >>471 ノーマルな話だったら割といい感じかもね 18禁はアーッ!しか思いつかんwww [474]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:55:43 ID:IMqJHVr6 >>471 同人だと売れ行きとかも考えてなのフェとか多くなるけど、SSならそういうの気にしなくていいからねえ 特にSS書くような人には意外と男キャラ好きも居るから、同人とかでは割となのユーやらも多くなる。 うん、俺大好き [475]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:55:50 ID:S9QxtDdq >>468 後ろから手コキ!? [476]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:57:09 ID:4LTcRlIv >>475 いや、そこは、魔法とかデバイスとかロストロギアとかで(ry [477]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 22:58:28 ID:NjZXV2no >>476 デバイス……つまり、バルデッシュを突っ込むわけですか [478]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:04:44 ID:MkfxGq0V >>477 「ま、待ってくださいフェイトさん!そ、そんなのを入れられたら裂けちゃいますっ!」 「大丈夫、力を抜いて・・・さ、受け入れてエリオ、私のザンバーフォームを」 「アッー!!」 こうで(ry [479]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:06:31 ID:JA5oyGJp >>478 エクスカリバー自重www [480]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:19:27 ID:uJpsLgXA >>471 そこはエリオ×ユーノだろ常考 [481]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:27:40 ID:++FL88RL >>460 執務官にマウント取られるエリオと申したか [482]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:33:06 ID:NjZXV2no >>481 マウントと聞いて、エリオの首を絞めながら愛を囁くヤンデレなフェイトさんを妄想した俺自重www [483]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:40:38 ID:S9QxtDdq >>481 ああ、潤んだ瞳&紅潮した顔… マウントを取って腰を微妙に動かすんだよ [484]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:44:01 ID:JywxAnxt そして扉の隙間から鉈を持って覗いているキャロ [485]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:46:20 ID:DrObD+8+ 最近キャロもネタキャラ化してる気がする エリオはべつに構わんが [486]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:52:26 ID:4LTcRlIv ネタキャラなキャロって言うと、クャロさんぐらいしか思い浮かばね。 [487]名無しさん@ピンキー 2007/09/02(日) 23:56:14 ID:MkfxGq0V >>480 「…いきなり人をバインドで縛り上げるなんて、穏やかじゃないね、エリオ」 「だって、こうでもしないと僕の「お話」聞いてくれないじゃないですか、ユーノ先生」 「僕はこんな事に使わせるために、君にバインドを教えたつもりはないよ」 「でも、こういう使い道もあるんですよね」 「…一体、何が目的なんだ」 「……」 「答えるんだ!」 「…って…」 「何?」 「…だって、ユーノ先生、僕のことちっとも見てくれないじゃないですか!」 「何だって?」 「はじめてなのはさんから紹介してもらってから、僕はずっとユーノ先生の事だけ見てたのに、 先生はなのはさんの事しか見てなくて…僕のことなんか…」 「エ、エリオ…」 「だから決めたんです、どんな方法使ってでもユーノ先生を僕のものにするって」 「お、落ち着くんだエリオ!」 「もう遅いです、先生。受け入れてください、僕の事・・・」 「…ってお話を考えたんだけど、どうかしら?」 「…」 「…あ、あれ?あまり面白くない?」 「というより、そういう話は場所を弁えた方が良いぞシャマル」 「へ?」 「後ろを見てみろ」 「後ろ…?あ」 「シャマルさん…」 「シャマル先生…」 「あ、い、嫌だなのはちゃん、フェイトちゃんそんな怖い顔してぇ」 「…レイジングハート」<>「…バルディッシュ」<> 「ちょ、ちょっとま」 「「シャマルさん(先生)!!少し、頭冷やそうか!!」」 こんなん出来ましたが。 [488]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:02:16 ID:5k42DEHU なんか良作ラッシュ。 >>431 >>452 GJ で、せっかくなんで俺もSSを投下したい。 ・エロなし。 ・前スレ>>161 の『その後のことについて』の続きみたいなもの。 ・ナンバーズのキャラを掴みきれていないため、性格が少しおかしい人がいるかも。 ・10スレ予定。 じゃ、投下する。 [489]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:02:55 ID:5k42DEHU 夏真っ盛りの機動六課。 どんな状況にも対応できるというのが機動六課の売り文句ではある。だが、暑さには勝 てないようで、ストライカーズの面々の動きは鈍く、なのはの指導もどこか甘かった。 「流石の皆もお手上げみたいやね」 機動六課の隊長室。机に座り、頬杖をついて訓練を見ながら、はやては笑う。スカリエ ッティの引き起こした事件も終わり、ナンバーズとの不和もなのは発案の宴会で溶けて 消えた今、六課最大の敵は暇と暑さだった。  仕方がないといえば、仕方のない事ではある。本部と六課は再生中であり、前のよう に動き回るのには時間がかかる。それはつまり、出撃なんて滅多にない、という意味に なる。お手伝い程度の依頼なら来るかと思っていたのだが、事件の功労者という事もあ り、滅多なことでない限り、つまり、なのはやフェイトやはやてクラスが複数必要な緊 急事態以外、ヘルプは来ないだろう、と言うのがオーリスの話だった。  ちなみにまだレジアス中将の秘書をしている。いろいろ大変やろ、と言うはやてに、 楽しいからいいのよ、と笑われた。自分もまだまだのようだ。  それにしても暇である。事件が舞込んでこない以上、やる事がない。こっちから顔を 突っ込むという手もあるが、貰える暇は貰っておくべきというのがはやての意見である 。どうせそのうち忙しくなるのだ。  が、目の前に広がるスケジュール一杯の真っ白は流石にまずい、とはやては思う。日 に日にモチベーションが石臼で削られていくような。新しい犯罪者の巧妙なトラップだ ろうか。実に見事だ。 「なんか、対策考えんといかんなー」  首を捻る。と、画面の中でティアナが消えた。一瞬何事かと思ったが、何のことはな い、幻影の魔法だった。十に分かれたティアナが、左と右に散り、クロスファイアフォ ーメーションを組みつつ、足止めを仕掛ける。が、なのはも足止めされるほど間抜けで はない。後退ではなく前進を選択。シールドを張り、全弾を真正面から弾き飛ばしつつ 、ティアナに肉厚。十のアクセルシューターを放つ。  一人を除いて回避に失敗。幻影は消滅、ティアナ一人が、なのはの正面にいる。  が、ティアナ。両足を踏み込んで正面から殴りかかる。 「って、ええっ!?」  驚きはなのはも同じ。が、シールドを纏った突撃の衝撃波でティアナの体が崩れた。  スバルが幻影を被っていたらしい。インファイトに持ち込んだ、ように見えた。  なのはの後ろからランダム運動の射撃魔法を放つティアナに、そのまた後ろから飛来 したアクセルシューターが、ティアナの後頭部をしたたかに殴りつけ、訓練は終わった 。 「これは・・・・・・使えるかもしれんな」  にやり、とはやてが笑う。 「もしもしカリム? 今晩暇? うん、あんなぁ――」 「もしもしクロノ君? そうそう。なにええやん。そっちの艦船、オーバーホールで暇なんやろ?  再建に六課と同じ位時間掛かるって知ってるんやで?  ああ、大丈夫。酒は入らんよ。たぶん。・・・・・・なんで声震えてるん?  宴会でなんかあったんか? あたしあんまり覚えてないんやけど。  ま、そういう訳で―――」 「肝試しやっ!」  そもそも肝試しって何なのか。まずそこから説明しなければならなかった。  地球出身のなのはや関わりの深いフェイトなどは意味を知っていたが、エリオやキャ ロなど大多数のメンバーは、地球の、しかも日本の文化に深い知識がはずもない。とい う事で、はやては適当に説明を済ます。  わざわざ怖い思いをする必要があるのか、というのが最初の反応だったが、怖い思い をして体を冷やし、ついでに気にあるあの人と暖かく、という説明に乗る気になった者 も多い。  なお、脅かし役としてクワットロ、キャロ、ティアナが選出された。皆、幻影魔法の使い手である。  また、ウーノとドゥーエ、六課の何人かもサポートに回ることになっている。  なお、特別コーチとしてスカリエッティ博士も参加する。 [490]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:03:34 ID:dGTsjrxr 「・・・・・・いや、コーチってなんだよコーチって」 「ようは演出指導だよお嬢さん。心理作用を研究している私にとって、恐怖を最大限に 引き出すことなど、造作もない」  こいつまともに喋れたんだ、というヴィータの意見は置いといて、実に愉快そうに博 士は笑う。 「まあそう言う訳で、私が思う存分、恐怖を味あわせてあげよう。ではっ!」  高笑いをあげて、博士は去って行った。  彼が大人しく投降したのは、頭部を打って性格が変わったから、という噂。あれは、本当なのかもしれないとヴィータは思う。  夜になった。  管理局六課本部の前に全員が集まり、始まりの時を今か今かと待っている。  ルールは単純。  まず、くじ引きでパートナーを決める。  パートナーが決まったら、六課寄宿舎の中を懐中電灯のみを頼りに一周する。魔法は 禁止。ISも禁止。頼れるのは己とパートナーのみである。 「大丈夫かな、キャロ。こういうの苦手そうだけど」 「あのお嬢さんなら大丈夫ッスよ。ああ見えて結構、したたかッスから」  したたかさとお化け耐久度は関係ないとエリオは思う。しかも脅かし役なんて。カー テンでも被ってわーっ、とかやるのだろうか。ヤケに気合を入れていたのが気になる。 「でも。こういうの新鮮でいいッスねー。この間みたいなのは勘弁ッスけど」  エリオの顔に苦笑が浮かんだ。この前とは宴会の事だ。朝起きると、何故だか自分は 抱きつき枕として有効利用されていた。理由を問いただすと異口同音で、抱きごごちが いいから、と真顔で返され結構傷ついた。なお、ウェンディ(の胸)を枕にしていたこ とは、エリオは事故だったと頑なに信じている。あの日ほど早起きでよかったと思った ことはない。 「さって、脅かし班準備完了やてー。こっちも始めるで。まずは、くじ引きや」  全員、くじを引く。番号が振ってあり同じ番号の人がペアという仕組みだ。同時に、 入る順番でもある。  全員にくじが行き渡り、悲鳴と戸惑いと動揺が走る中、はやては皆を見渡して言った 。 「皆決まったなー。じゃあ、始めるで!」 「・・・・・・ねえ、チンクさん。なんでそんな警戒してるのかな?」 「・・・・・・別に、警戒している訳では、ない」  スバルの後方二十メートルを維持しつつ、チンクは小動物のように震えながらスバル の後をついて来ている。宴会の事をスッパリ忘れているスバルにとって、チンクが何故 怯えているのか分からない。  が、チンクの脳裏には、トラウマレベルの行為だった。目の前の女は凶暴なのだ。倫 理的に危なかったのだ。いつ胸を揉まれるか分かったものではないのだ。本能的な恐怖 なのだ。 「あのさ、一応、ペアなんだからさ。もう少し近くにいても」 「・・・・・・いや、大丈夫だ」  何がだ。 「はあ。じゃあ、先導するからね。ちゃんとついてきてよ」 「わ、分かっている」  しぶしぶとチンクは歩行スピードを上げる。  スバルも怖いがお化けも怖いチンクだった。 [491]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:04:09 ID:5k42DEHU 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」 「静かだな」 「ああ」 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・騎士シグナム」 「何だ? トーレ」 「肝試し、というのはこれで正しいのか」 「さあ。私にも分からない。暗闇における戦闘の感を磨くためのものと聞いたが」 「ふむ。ならこの懐中電灯は切った方が、」 「いや、それはいい」 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・先に進もうか」 「・・・・・・そうだな」 「リ、リーンだって守護騎士なのですよ。怖い訳ないのです」 「そうか」 「お、親分さんは信じてませんね!?」 「ゼストだ。親分ではない」 「ふーんだ。お化けが襲ってきてもリーンは助けてあげませんからね」 「それは心強いな。なら、幽霊が出たら君を置いて逃げるとしよう」  はしっ、と髪の毛を引っ張られる。 「・・・・・・冗談だ。だからそんなに怯えるな、リーン」 「お、怯えてなんかないですっ!」  アギトが膨れている。  ぷうぷうと文句を垂れつつアギトはヴィータから離れない。 「うるせーぞ。チビ」 「誰がチビだ! お前の方がチビじゃねーか!」 「どっから見てもお前の方がチビじゃねーか!」 「・・・・・・フンっだ」 「・・・・・・ちぇ」  文句を言いつつも、ヴィータはアギトから離れようとはしなかった。 「ご安心下さい、フェイトお嬢様。このセッテがお守り致しますので」 「・・・・・・いや、あのねセッテ。これ、遊びなんだから大丈夫だよ」 「はい、フェイトお嬢様。しかし、万が一という事もあります」 「ないってば」 「はい、フェイトお嬢様。ですが、罪を償う機会を頂きたいのです」 「それはいい事なんだけどね。あのね、」  ちょっとこの子は責任感が強いのかな、とフェイトは思う。 「・・・・・・ようやく仲間になれたのです。護衛くらいさせて頂きたい」 「だからね、セッテ。これは遊びであってね、」 [492]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:04:43 ID:5k42DEHU 「やれやれ。まさか、君とはな」 「あら。私ではご不満でしたか、クロノ提督」  娘の結婚相手を見るような目つきで、クロノが口を開いた。 「頼むからそういうのはやめてくれ。タダでさえ胃が重い毎日なんだから」  にへら、と笑ってなのはは姿勢を正した。  何が楽しい事でもあったのか。最近の彼女はご機嫌だ。  が、深く突っ込むと薮から蛇が出そうなので止めておく。 「しかし、いきなりの大増員だろ。本局の方は黙ってなかったのか」 「うーん、いろいろあったらしいよ。でもはやてちゃんが裏で手を回したみたい」 「・・・・・・みたい、じゃないだろう。先週の事件、あれは君だな?」 「あー、分かってたの? あの襲撃事件」 「一歩間違えばテロリストだったぞ。まあ、もみ消したが」  ガタン、と音が聞こえた。 「・・・・・・独り言だけどさ。これ聞いてる人がいたらタダじゃ済まないよね?」 「これは、独り言だが。その時は闇に葬られるだろうな。六課総出で」  暗闇の中、ティアナは顔を真っ青して、体育座りをしながら耳を塞いでいる。  ティアナは思う。肝試しって恐ろしい。  火の玉が出現した。  カリムは眉ひとつ動かさない。 「・・・・・・まあ。それで、なのはさんと一緒に」 「ええ。ですが、時々思ってしまうんです。僕が彼女と会わなければ、危険な目にも合わなかっただろうに、と」  窓の外から人が落ちた。黒髪の女が、こちらを見ていた。  カリムは気にもとめない。 「ですが、ユーノさん。なのはさんは――」 「分かっています。ですが、それを踏まえた上で、僕は彼女に対して負い目を持ってしまうのです」  ユーノの顔がぶれて、顔から目と鼻と口が消えた。誰かの幻影魔法。  カリムは表情を変えなかった。 「真面目な方なんですね。なんでしたら、いい解決法を知っていますよ」 「本当ですか?」  ユーノの顔が元に戻る。 「簡単な事ですよ」  にっこりと笑ってカリムは言った。 「抱きしめてしまいなさい。なのはさんがあなたに望んでいる事は、それが全てですから」  真っ赤になるユーノを見て、クスクスを笑うカリムだった。  脅かし役を仰せつかったキャロとガジェット達が後ろ方で落ち込んでいたりする。  火の玉が窓の外にうかんで、消えた。 「な、なかなか趣向が凝ってますね」 「おやおや、怖いのかい?」 「ロッサ。私はこれでも普通の女性ですよ。人並みの感性があれば、怖いと思うに決ま ってます」  その物言いにヴェロッサは苦笑を隠さない。  半眼で睨むシャッハに、ヴェロッサは腕を差し出した。 「・・・・・・なんです?」 「僕はこれでも男性だからね。女性をエスコートしたいと思うのは当たり前だと思わな いか?」  その物言いに、シャッハは苦笑を隠さない。  暗闇の中、ヴェロッサとシャッハが、腕を組んで歩いていく。 [493]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:05:18 ID:5k42DEHU 「ほらほら。そんなに怖がらなくても」 「こ、怖がってなんかいない。ただ、驚いただけだ」  強がり言っちゃって、とギンガは微笑む。  実戦になればあれだけの実力を発揮するノーヴェも、今ではただの女の子だ。  強がって、一生懸命で、意地っ張りの。  小さい頃のスバルみたいだ、とギンガは思う。 「ほら」 「な、何のつもりだ?」 「手を握っていれば怖い物も怖くなくなるわよ」 「な、なんでお前なんかと」 「いいからいいから。姉さんの言うことは聞いとくものよ」  反論に詰まるノーヴェの手を無理矢理握って、ギンガは歩き出す。  いろいろ言っていた割に、ノーヴェは手を離そうとはしなかった。  ディートとオットーが廊下を歩いていく。 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」  火の玉が、廊下を横切る。  オットーの肩が、少しだけ跳ねる。 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」  ディートが静かに手を差し出した。  オットーが、ディートの顔を見て、おずおずと手を握る。 「・・・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・」  ディートとオットーが手を握ったまま、廊下を歩いてく。 「まかせるッス。このウェンディ、お化けなんてへっちゃらッスから」 「・・・・・・うん」 「なのはママやフェイトママよりも頼りないかもしれないけど頑張るッスから」 「・・・・・・うん」 「だから安心して、後ろに隠れているッス」 「あの、ウェンディ、ううん、」 「・・・・・・?」 「いつも、ありがとう。ウェンディママ」  少しだけ、ウェンディの動きが止まった。 「・・・・・・どうしたの? どこか痛いの?」 「ああ、ごめんなさいッス。大丈夫ッスよ。ただ、ゴミが目に入っただけッス」  なのはが言っていた。  自分の事を大切にしてくれる人。 そしてヴィヴィオが信頼する女性の事を、彼女は「ママ」と呼ぶのだと。  にっこりとウェンディは微笑む。  信頼されるっていいもんッスねー。  上を向いて歩きながら、ウェンディとヴィヴィオは親子のように歩いていく。 [494]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:05:53 ID:dGTsjrxr 「いやー、中々凝ってるなぁ。企画したかいがあったわ」  怖がるそぶりすら見せず、はやてはどんどん進んでいく。  ディエチは困っていた。実に困っていた。  怖い。子供騙しと高をくくっていたら、生首ピュンピュン、お化けがうじゃうじゃ、 妖怪盛りだくさんだった。  幻影魔法主体で来ると思ったのに、主役は小さいガジェットだった。三型をテニスボ ール位した奴で、生首とか被って飛んでいる。ドクター、ここまで本気にやらなくても 。  が、今の問題ははやてだ。命を救ってくれた恩人だし、いい人である。セクハラ魔だ が。  その人に、もうちょっとゆっくり歩いて欲しいと言って機嫌を損ねたりしないだろう か。その事でみんなに迷惑掛けないだろうか。  他人の機微に鈍感な自分たちはこういった駆け引きに弱すぎる。 「ん? ああ、ごめんな。もうちょいゆっくり歩くで」  と、はやてが戻ってきた。 「怖いなら手を握ってもええで?」  すっと差し出された手。それが、とてつもなく大切な物に見えて、すがるようにして ディエチはそれを掴む。 「ああ、ほら。そんなに強く握らんでもええよ。離したりせえへん」 「・・・・・・あの、その」 「ん、なんや?」 「・・・・・・ありがとうございます」  一瞬だけはやてはきょとんとし、 「どういたしまして、や」  笑顔で笑った。  いい人だ、とディエチは思う。  ルーテシアの目が輝いた。  もふもふ。 「お犬さん」 「・・・・・・ルーテシア。私は狼であり、守護獣だ。犬ではない」  もふもふ。 「・・・・・・狼さん?」 「そうだ。だから、そう尻尾を握るのを止めて頂きたい」  もふもふ。 「・・・・・・分かった。何も言うまい。先に進むぞ、ルーテシア」  もふもふ。  覗き見していたティアナの心が少しだけ癒される。いいなあ、平和だなあ。  エリオの腕にセインがしがみ付いている。  少しだけ困った顔でエリオはさり気なく体を離そうとするが、セインの力はエリオよ り強い。ぎゅーと抱きしめ離そうとしない。 「あの、セインさん?」  半分泣いていた。怖いらしい。  はあ、とセインに聞こえないように小さくため息をはいた。  エリオの懐中電灯がふらふらと道を照らし、ふと出現するハリボテガジェットにいち いち驚く。別段驚くような物でもないと思うのだが、セインにとっては恐怖の対象らし い。  一度などセインはISを使って逃げようとして、壁に正面衝突した。その場で登場し たスカリエッティ博士の説明によると対IS用フィールドを照射しているとのこと。そ んなものどこで手に入れたと聞くと手作りだそうだ。ホームセンターと100円ショッ プで材料を買い、わずか30分で作り上げた。お値段、日本円にして1980円。  あの人は天才だとエリオは思う。そして、わざわざ肝試しのためにそんなものを作り 上げる彼は実に馬鹿だと思う。  もう一度だけため息を吐いて、エリオとセインはゆっくりと進んでいく。 [495]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:06:47 ID:5k42DEHU 「スバルチームが建物から出ました。続いて、シグナム、ゼスト組と続きます」  出口で番をしていたヴァイスからの報告だった。念話で了解、と告げる。  司令室。本来、指揮等に使われる部屋は、現在、脅かし役チームの集合所になってい る。ガジェットに対する指揮、幻影魔法の指示など、ここから発せられている。 「全員、第四チェックポイント通過。そろそろ終わりですね」 「はい。あの、先ほどからティアナさんの様子がおかしいんですが」 「幻影魔法の使いすぎで疲れたのだろう。そっとしておいておやり」  はぁ、とキャロは気のない返事をする。優しすぎて逆に不気味だ。一ヶ月ほど前まで 暗躍していた人物とは思えない。 「シャマル君。まだ、建物内にいる人物は?」 「はい、ちょっと待って下さいね。んー、と、ルーテシアちゃんの組と、はやてちゃん の組、あとは、あら?」  唐突にクスクスと笑い出した。 「・・・・・・シャマルさん?」 「ああ、ごめんなさい。ちょっと面白いものが見れますよ」  えい、とグラーフヴィントがガジェットとリンク、映像を空中に出す。  セインが、エリオの腕を掴んでいた。ガタガタと震える様子が、映像を通してもはっ きりと分かる。 「少々以外ですね。セインがあれほど怖がるとは」  と言いつつ、ウーノはガジェットを操作、お化けの編隊を組み、接近させる。  劇的な反応があった。これ以上はあるまいと思われたエリオの体にさらに密着する。  恋人同士の熱い腕組みに見えないこともなく、キャロから表情が消えたことに、誰も 気付かない。 「出口より、本部。ルーテシア組、はやて隊長組が到着。今、何故かバーベキューやっ てる。そっちも早く合流するべしと隊長から伝言が――こらラグナっ! それは酒っ!  飲んじゃあいかんっ!」  念話が切れた。 「あちらは楽しそうですわね。こちらも撤収しま――」  しょう、と言おうとしたのだろう。クアットロは。  目の前にキャロが立っていた。 「あの・・・・・・何か?」 「ちょっと、協力して下さい。エリオ君たちを脅してきます」 「へ? でもあの様子じゃあこれ以上は――」  キャロの目が光った、ように見えたのは錯覚だ。 「もう、最後ですし。それに、」  にっこりとキャロが微笑んだ。  見事な笑みだった。  そこにいた全員が、思わず一歩引いてしまうような笑みだった。 「死刑囚だって、最後にタバコくらい吸わせてもらえるんですから」  意味が分からない。が、その笑みに押されて、思わずクアットロは頷いた。  片手を封じられた人間の歩行スピードというのは亀よりも遅いのかもしれない。  セインはエリオの腕に抱きつき、目を閉じてイアイアハスターと呪文らしきものを唱 えながら一歩も動かない。それは本当にお化け退治の呪文なのだろうか。そして、どう してみんな自分の腕に抱きつくのだろう。  いつの間にか、その辺りとふらふら飛んでいたガジェットも消えている。もう終わり だろう。その角を曲がれば、非常口。その先に、みんなが待っているはずだ。  セインを引きずるような形で、エリオは歩みを進める。訓練の癖か、懐中電灯の光が 、エリオの視線に合わせてふらふら動く。常に視界に気を配れ。闇の中ではどこに敵が いるは分からないのだ。  懐かしいなぁ、と教科書を思い出しながらエリオは角を曲がった。  誰かいた。 [496]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:08:10 ID:dGTsjrxr  反射的に構える。セインと人影は動かない。僅かな沈黙。 「・・・・・・?」  暗くてよく見えない。脅かし役の誰かだろう。最後の最後で何かを仕掛けてくるとはさすが、博士。  人影が、ふらりと動く。エリオの懐中電灯が、見覚えのある帽子と服を映し出す。キャロだ。でも、普通に出てきたのでは怖くもなんとも。 「ねえ、エリオ君」  上から声がした。  反射的に見上げる。  キャロがいた。天井に立ってエリオを『見上げている』。 「・・・・・・っ!」  上手い演出だ。思わず声を上げそうになった。 「ねえ、エリオ君」  声。今度は真後ろ。  耳に吐息を感じる。すぐ近く、おそらく目と鼻の先に、実体を持つ誰かがいる。 「いっぺん、死んでみる?」  恐怖を飲み込む。これはキャロだ。間違いない。いつか見たキャロと見た恐怖映画、 その決め台詞がこれだった。あまりに怖くて、その夜はフェイトさんとキャロ、三人一 緒に寝たのを覚えている。  つまり、これはキャロだ。  怖がる必要なんて、ない。  恐怖を腹の底に押し込み、歩き出す。出口はもうすぐ。あとは進むのみ。  正面に立っていたキャロが、ゆっくりと歩みよってきた。 「ねえ、エリオ?」  ふう、と吐息を掛けられる。この人も実体。ティアナさんか。クワットロさんか。幻 影を被っているのか、変身しているのか。  そのキャロが、ゆっくりと口を開く。 「どうして、あたしを捨てたの?」 「・・・・・・は?」 「君だけを愛してるって言ってくれたのに」  展開に頭がついていかない。後ろに立つキャロがぶんぶんと首を振る音が聞こえた。 「私、あなたの事が好きだったのに。遊びだったの?」  振り返ってキャロを見る。真っ赤になって否定している。  これはこれでやっかいな脅し文句だ。  無視するという手もあるが、正面に立たれては通ることも出来ない。  偽キャロはシナを作って、色っぽい雰囲気を作ろうとしている。が、似合わないこと この上なく、後ろのキャロが今にも殴りかかりそうだ。  さて、どう切り抜けよう。  冴え渡る思考、戦闘レベルにまで押し上げれた頭脳が、正しい戦略を導き出す。  そういう時はだな、相手の目を見て――――  ヴァイス軍曹だった。  だいぶ躊躇した。  頼っていいのだろうか。が、迫ってくる女の子の対処の仕方など習っておらず、自己 流でいくとひどい目に合いそうなので、ヴァイス流でいくことにする。  妖艶な雰囲気を出してるつもりなのか、シナを作る偽キャロ。  静かに、一歩前進した。  じっとその目を見つめる。 「・・・・・・な、何?」  反応があった。ヴァイス先生の指示に従い、自由な左手で、彼女の手を取る。 「ぁ・・・・・・」 「ねえ、キャロ」 「は、はぃ?」  近づき、耳元で囁いた。 「君だけを、愛している」  ヘナヘナと腰砕けになった偽キャロを横切り、エリオは外へ飛び出した。  ついに、自由だった。 [497]肝試しの事について 2007/09/03(月) 00:08:55 ID:5k42DEHU  その後については記憶があいまいだ。  まず、みんなで宴会をしていた。打ち上げとしての、簡単なバーベキューだったはず が、酒が入ったため止まらなくなったらしい。  出口についたとたん、暴徒化したみんなに襲われ、気付いたら酒を飲まされていた。  覚えている事は少しだけ。  ティアナさんが青い顔をしていたこと。ユーノさんがなのはさんを抱きしめていたこ と。セインさんが、ラグナとヴィヴィオとルーテシアに慰められていたこと。スバルさ んがチンクさんの眼帯をしていたこと。ヴェロッサさんとシャッハさんが腕を組んでい たこと。  キャロとクアットロさんが何だが頬を赤くして、自分を見ていたこと。  そして。  スカリエッティ博士が、静かに酒を飲みながら、そんな僕たちを見ていたこと。  覚えていられたのは、そこまでだった。 「いい人たちだ。見ていて飽きないな」 「博士。パーティに参加されないので?」 「いいんだよ、ウーノ。僕はね、こうして人を見ているのが好きなんだ」 「なるほど。では、お供します」 「・・・・・・物好きだな、君も」 「はい」  風が吹く。どこかで風鈴が鳴った。風に吹かれると音を出す、地球製の、ガラスで出 来た工芸品だ。隊長の趣味らしい。 「夏の夜の夢、か」 「・・・・・・博士?」 「意味は知らんよ。ただ、こんな日の事を言うのかもしれないと思ってね」 「・・・・・・まるで、夢のようだ、と」 「そうだ。こんな楽しいことは久しぶりだったよ。それに良い日だ。あのクワットロが 頬を染める日がこようとは」  喉の奥で、笑う。  楽しいことが多すぎて。一日がとても短いように思える。 「彼にライバルは多そうですが」 「そうだね。君も参加するかい、ウーノ?」 「いいえ、結構ですわ。他のレースに参加中ですので」  そう言って、ウーノは微笑む。  夏の夜。星空と風鈴。遠くに聞こえる喧騒は、宴会という名のお祭りだ。  静かにスカリエッティは横になる。部屋に戻ろうとは思わなかった。一秒でも、この 空気を吸っていたかった。 「・・・・・・博士?」 「なあ、ウーノ」  静かに、スカリエッティは呟く。 「―――こんな日々も。いいものだな」  機動六課、夏。  平凡で、平和で、なんでもない日々の、とある一ページ。 [498]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:09:46 ID:dGTsjrxr 終わりです。 ナンバーズのキャラが掴みきれていないため、妙な性格になった奴がいるかと思います。ご勘弁を。 スカリエッティ博士は、本編のまま出すと話が破綻するので、改変させていただきました。ごめんよ博士。 [499]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:27:35 ID:NR6DcXGA いや、この博士はなかなか、おヴァカな事に心血注ぎそうで良いw お笑い的なトラブルメーカー誕生だなw ところで、エリオ…また一人ハートを仕留めた件 エリオはあれだな、周りが盛大に盛り上がるけど、損害は自分一人が被るというある意味おいしいキャラだなw [500]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:47:45 ID:40gbRDe+ >498 せんきゅーひゃくはちじゅーえん。 おおっ、赤外線が出とるじゃないか。(違 [501]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:50:36 ID:VVZhuQGx >>498 GJ!!いい話だ >>500 破壊兵器の品評会ww [502]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:51:33 ID:m+L+iObr 1980円でいろんなものが作れるんだなぁw 天才だなぁw [503]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:57:38 ID:+CMVy871 >>498 GJです。 いいなあ、こういう平和な話。 >>499 人物相関図を想像して噴いたwww >>502 博士はホームセンターさえあれば生きていけるハズだw さて、はやてがナンバーズを揉む話でも妄想するか・・・ [504]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 00:57:40 ID:uihluYrh >>498 GJ!!! エリオ危険な奴ばっかり引っ掛けんなwww 過保護なセッテ、無口なオットー&ディードに萌えたwww でも一番萌えたのは、 >「いいえ、結構ですわ。他のレースに参加中ですので」 ウーノ良い女すぎwwww [505]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 01:06:41 ID:m7g1FJQB で、ウーノは一体どのレースに参加してるのでしょう… まさか某提督との失楽園!? [506]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 01:17:46 ID:5pHBOhAd >>505 それはマジで言ってるのか? [507]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 01:35:13 ID:XZbk6Obu >>505 俺はオレンジだと思うんだが [508]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 01:35:43 ID:90x9tyL7 >>452 GJ 次回で最後か… ユーノ君となのはさんが幸せになってほしいよ [509]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 03:07:57 ID:ItcNDbmL >>498 スカリエッティがガチで良いやつw 他のメンバーもすごく自然でイイ!! そして、ヴァイス兄ィ、あんた弟にナニ教えてるんだ!GJだぜ!! あとドゥーエの空気ぶりに全米の俺が啼いたw [510]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 03:10:32 ID:AMj5DDjy ……おもえば、小さな女の子が魔法の力で大人か年頃の女の子になるってのは 魔法少女の王道だったけど、リリカルなのはでは見なかったな。 よもやヴィヴィオがその王道を補完してくれるとは思わなんだ。 [511]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 03:20:39 ID:/5Ww9EKE >510 はやてがA'sで成長したじゃないか。 まぁあれは闇の書の意志に乗っ取られたともいえるが。 とりあえず今週はマッハキャリバーを褒めたい回であった。 [512]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 03:58:53 ID:iolu8qLk ニコニコでなのは消去が始まって先週も今週も見れない俺にはもう何がなんだか…orz [513]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 05:07:47 ID:ihvIw3mH ロリが一人減っただけです [514]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 05:45:37 ID:1onQ7usg >>512 ニコニコ以外でも見る方法はいくらでもあるんだが [515]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 07:36:42 ID:wSCUNbvL >>498 GJ! エリオフラグ立てすぎだよエリオ >>501 成原博士ナツカシス [516]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 07:38:25 ID:+CMVy871 >>513 まさかここまで来てそれをやるとは思わなかった。 喜んだらいいのか悲しんだらいいのか正直分からん。 [517]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 07:45:07 ID:izZwZVs4 >>498 GJ、超GJ! [518]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 08:09:12 ID:opmTLoVP >>514 教えて下さい [519]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 08:32:12 ID:M2oRU+WI ついさっきニコニコ行ったら今週分が普通にあったんだが。 [520]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 09:20:53 ID:9UG3DGjC veohにあった [521]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 09:33:14 ID:kMZA4npP ターンA氏が帰ってこられている!! GJ!!!! さすがエロオだぜ・・・チンクがかわいすぎ 個人的なイメージではアリシアはエリオと同じように礼儀正しいお嬢様タイプに 赤いフェイトは完全な女王様タイプになりました。 将来的にバルディッシュ受け継いでバリアジャケット着て高笑いする姿が・・・ [522]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 11:19:07 ID:uWhwmTq2 甘々なフェイエリのHを期待して待機 [523]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 12:06:32 ID:40gbRDe+ あのスカなら、ホームセンターでセガールやジャッキーと対等に戦えそうだ。 [524] ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:17:13 ID:tUcsygoR GJな作品がマシンガンの様に連発で来すぎてどんなにGJしても足りません。 と言う事で私も一本投下します。 ・なのは×ユーノ ・なのはが恐怖を乗り越える感動の物語(?) ・フェイトが壊れます(色んな意味で) ・ギャグあり、バトルあり、エロあり ・自分の話にしては妙にはやてに出番がある [525]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 1 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:18:31 ID:tUcsygoR フェイトが自室で野球中継でも見ながらゆっくりしていた時、何の前触れも無く なのはがフェイトの自室を訪れていた。しかし、その時のなのはは何時もと様子が違った。 「なのは…どうしたの?」 「フェイトちゃん…う…う…。」 なのはは泣いていた。まるで子供の頃に戻ったかのように。 管理局でエース・オブ・エースの座を確立してからは見た事が無い涙。 不覚にもフェイトはなのはの泣き顔が可愛いと思えていたが、とりあえず 何故泣いているのか聞こうとした。 「なのは…どうして泣いてるの?」 「う…う…ユーノ君が…ユーノ君が…。」 「え…。」 フェイトは硬直した。そして速攻で直感する。なのはを泣かしたのはユーノなんだと。 「あのフェレット男! なのはに何か酷い事したね!? ここで待ってて! ちょっとお仕置きしてくるから!」 フェイトはバルディッシュを構え、バリアジャケットを装着して部屋の外へ 飛び出そうとしていたが、そこでなのはに止められてしまった。 「違うよフェイトちゃん! ユーノ君はそんな事してないよ!」 「じゃあ何でなのはは泣いてるの?」 「そ…それは…。」 なのははなおも目から涙を流していたが、そこで顔が赤くなっていた事に フェイトが気付くわけである。 「ユーノ君が…ユーノ君が…。」 「やっぱり…あのフェレット男がなのはに何かしたんだね? それも嫌らしい事を…許せん!」 フェイトは再びバルディッシュを構えて飛び出そうとするが、やはりなのはに止められた。 「フェイトちゃんやめて! おねがいだからやめて!」 「どうして!? どうして!?」 フェイトはついついなのはを怒鳴り付けてしまった。この状況からして明らかに ユーノがなのはに何かやって、それでなのはが泣いている事は明白。 だからこそフェイトがなのはに代わってユーノをお仕置きしようと言う事になったのだが、 なのははそれがダメだと言う。では一体どう言う事なのであろうか。 「一体何がどうしたの!? 正直に言って!」 「そ…それは…。」 なのははフェイトから目を反らし、顔を赤くさせながら何か恥かしそうにモジモジしていたが… 何時までもそうしているワケには行かないと観念したのか口を開いた。 「わ…分かったよフェイトちゃん…正直に言うから…そんな怖い顔しないで…?」 「え? 私そんな怖い顔してた? でもまあ良いや。一体何があったの?」 「実は…ユーノ君とエッチする事になっちゃって…。」 「!!」 次の瞬間フェイトの表情は歪み、再びバルディッシュを手に取っていた。 「あのフェレット男…やっぱり許せん! 嫌がるなのはに無理矢理酷い事しようとするなんてぇぇ!」 なのはが「エッチ」と言う単語を出した時点でフェイトはこう認識した。 ユーノが嫌がるなのはを無理矢理にエッチな事をやろうとして、 何とか逃げ出してきたなのははフェイトの部屋に駆け込んで助けを求めたと…。 ならばフェイトがやる事は一つ。大切ななのはの為にユーノに制裁を与えるのみ。 「ああ! フェイトちゃん待って! ユーノ君は悪くないよー!」 なのはは止めようとしたが…今度は止められなかった。 それから間も無く、管理局に激震が走った。 「大変だ――――!! フェイト執務官がご乱心! 突然無限書庫にフル装備状態で 乱入してスクライア司書長を半殺しにしたらしいぞ――――!!」 「何――――――!?」 「さらにフェイト執務官はそれだけでは飽き足らず、何を思ったかスクライア司書長に トドメを刺そうとしたらしいんだが…スクライア司書長の首が飛ぶか否かのギリギリの 所で高町なのは一等空尉が割り込んで止めていたらしいぞ!」 …と、名無しの局員達がその様な会話をしていたのだが、その通りだった。 [526]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 2 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:19:31 ID:tUcsygoR 「なのはそこを退いて!」 「それはフェイトちゃんのお願いでも聞けないよ!」 既にフェイトの手によって半殺しに近い状態にされていたユーノの盾となるかの様に 仁王立ちするなのはと、なのはを突破してユーノにトドメを刺そうとするフェイトが 睨み合っていた。 「スゲ―――――――!! 高町一等空尉とハラオウン執務官のリアル直接対決だ!」 「これは見ないと絶対に損するぜ!」 何やら周囲から続々と名無し局員と言う名の野次馬達が殺到して来るのだが、 なのはとフェイトはそんな事も気にならない程にまで集中していた。 「どうして! どうしてなのは! 私に助けを求めに来たのはなのはじゃないの!?」 フェイトはバルディッシュでなのはに斬りかかり、なのははレイジングハートで受け止めた。 「違うよ! 私はそういう目的でフェイトちゃんの所に来たんじゃない! ユーノ君は悪くなんかない! これ以上ユーノ君を傷付けないで!」 なのははレイジングハートを大きく振り、バルディッシュをフェイトごと振り飛ばす。 「じゃあどうして私の所に来た時泣いてたの!?」 フェイトは横に大きく飛び、なのはの背後に回りこんでユーノを狙う。 「少なくともフェイトちゃんが考えている理由とは違う理由だよ!」 なのはもフェイトの動きに合わせて回り込み、自らを盾にしてユーノを守る。 「オオ――――!! すげぇすげぇ!! 両者互角の大熱戦だ!!」 野次馬として終結した名無し局員達は二人の対決に大熱狂だった。 「だが、何故スクライア司書長まで巻き込まれたんだろうな? しかも高町一等空尉は自分を盾にしてまでスクライア司書長を守ってるし。」 「そりゃおめー、ほら、あれに決まってるだろ?」 「あれ?」 「そう、これが噂に聞く複雑な三角関係って奴よ!」 「オオ――――! すげぇ! こんな三角関係なんて漫画でしか見た事無かったぜ!」 名無し局員達は口々にそう言っていたが、なのはとフェイトの対決は続いていた。 「どうして! どうしてなのははこんなフェレット男を庇う!?」 「ユーノ君はフェレット男なんかじゃないよ! ユーノ君はユーノ君だよ!」 フェイトは無理矢理押し込もうとするが、逆になのはは押し返そうとする。 「でもソイツは嫌がるなのはを無理矢理…。」 「何勘違いしてるの!? ユーノ君はそんな事しないよ! 二人で良く話し合って決めた事なんだよ! でも…私に勇気が無くて…いざやろうって時に怖くなって逃げ出しちゃっただけなんだよ! ユーノ君は悪くない! 悪いのは私…だからこれ以上ユーノ君を責めないで!!」 これ以上ユーノを傷付けたくない想いがそうさせたのか、なのはは魔力集束を開始していた。 例え相手がフェイトであろうとも…ユーノを傷付けさせないと言う想いが… 「ゲェ――――――!! こんな所で管理局名物の全力全開をやるつもりですか!?」 「総員退避―――――――!!」 なのはの魔力砲の破壊力は管理局内でも知らない者はいない。だからこそ 名無し局員と言う名の野次馬達もまた己の命の危機を直感して次々に逃げ出していた のだが…その時には既に遅かった。 「ウギャ―――――!!」 その場にいた誰もがその様な断末魔をあげ、桃色の光の中に消えて行った。 [527]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 3 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:21:14 ID:tUcsygoR 「え〜…なのはちゃんにフェイトちゃん…どうしてこんな真昼の 乱闘なんてやらかしたんか教えてくれへんかな?」 もう喧嘩どころの騒ぎでは無くなってしまっており、二人は機動六課隊長の はやての前で正座させられていた。ちなみにユーノは医務室で寝かされてる。 「大変やったんよ〜。ウチがあっちこっち頭下げて回ったから何とかギリギリ 始末書で済ませておいたけど…普通なら降格やクビじゃ済まへんのよ! 下手すりゃ今頃二人は刑務所で臭い飯喰っとるわ! 反省しいや!」 「は〜い…。」 余程あちこちに頭下げて回った事が大変だったのか、はやては真剣に切れており、 なのはとフェイトは気まずい顔で頭を下げるしか無かった。 「ほな、とりあえずどうしてこないな事になったのか聞かせてもらおか?」 「それはなのはがユーノに変な事されたらしくて、私がユーノをお仕置きしようと 思ったら何故かなのはが止めようとしてあんな事に…。」 「だからそれはフェイトちゃんの勘違いだってば! ユーノ君は悪くないよ!」 また二人の喧嘩が始まりそうな空気になりつつあった為、はやては二人を止めた。 「まあ待ち! 落ち着いてちゃんと状況を説明してくれへんか?」 「う…うん…。」 なのはは顔を赤くさせながらもきちんと説明を始めた。 「ダァ――――――ッヒャッヒャッヒャッヒャッヒャ!! なのはちゃんそれは無いわ!! 全くだらしなさすぎや!! ユーノ君のやられ損やないか!! ダァ――――ッヒャッヒャッヒャ!!」 「はやてちゃん! そんなに笑わないでよ! 恥かしいよ!」 なのはの説明を聞いた時、はやてはそれはもうこれ以上無い位の大爆笑をし、 フェイトは今にもバルディッシュを構えて飛び上がらんとしていた所を 周囲にいた者達に取り押さえられていた。 事のイキサツはこうである。なのはとユーノは互いに良く話し合って、 双方の合意の下にエッチする事に決まった。しかし、いざ本当にエッチをするとなった時、 互いにSEXは未経験である上にユーノのぶら下げるモノがこれまたなのはの想像を絶する程にまで 巨大かつ凶悪で、なのはは思わず怖くなって泣き出し、逃げ出してしまったのだと言う。 ユーノ本人としても残念だったが、なのはの意思を尊重してエッチは中止させた。 なのはがユーノのモノを怖がっている以上、無理にやろうとしてもなのはが苦しむだけだし、 嫌がるなのはを無理矢理に…なんてもっての他。しかし、それをフェイトが ユーノが嫌がるなのはを無理矢理に…と勘違いして真昼の乱闘にまで発展したと言う事だった。 「全くなのはちゃんはだらしなさすぎや! 女は度胸! 何でも試してみるんよ! 思い切ってズボ――――――――――――ン!! ってぶち込んでみぃ!?」 「他人事みたいに言わないでよはやてちゃん! 本当にユーノ君のオチンチン凄く大きいんだから!」 「ふ〜ん…ほな、どんだけ大きいか見せてもらおか?」 「え…。」 何故かユーノのモノがどれだけ巨大で凶悪かと言うのを見る事になってしまい、 その為にユーノは医務室からここまで連れてこられていた。 [528]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 4 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:22:32 ID:tUcsygoR 「ほら、オチンチン出すんよ!」 「わっ! やめて! やめてよ!」 部屋に連れて来られたユーノははやてに押し倒され、はやては無理矢理ユーノの 下半身を露出させようとしていた。 「ごめんなさいユーノ君…。私が余計な事言ったばかりに…。」 なのはは目に涙を浮かべ、気まずい顔でそう言うしか無かった。 こうなったはやてはもう誰にも止められないのだから…。 「うわデッカァ――――――――――――――――!!」 はやての手によって無理矢理にユーノのモノが明らかにされた時、 思わずはやては顔を赤くさせながら叫んでいた。 ユーノみたいな童顔で大人しそうな顔してる奴に限って、その顔に反してやたらに モノが巨大で凶悪と言うパターンが何故か存在するらしいのだが、まさにそのパターン通りに 巨大で凶悪! と言うかこれは男のモノと言うより一種のモンスター…クリーチャーと 言っても差し支えない。なのはが泣き出してしまうのもある意味仕方は無かった。 しかも恐ろしいのは、巨大凶悪になるのはあくまでも勃起した状態であり、 普通の時は平均的なサイズだったからこそ今までそれが誰にも悟られなかったと言う事にある。 「うっわ〜…こんなのぶち込まれたらなのはちゃんのオマ○コ引き裂けるのは必至や…。」 はやてだってさっきまであんなに笑っていたのが嘘の様に恐怖に打ち震えていた。 「も…良いでしょ? これで良いんでしょ? 早く手を離してよ…。」 はやてはさり気なくユーノの巨大凶悪なモノを手に掴んだままだったのだが、 その時、フェイトがバルディッシュを構えて近付いて来たのである。 「ユーノはこんな馬鹿でかいモノをなのはに入れようとしたんだ…嫌がるなのはに 無理矢理に…許さない…許さないぞこのフェレット男…。」 「え…。」 既にきちんと状況説明されていると言うのにまだフェイトはユーノが嫌がるなのはを 無理矢理にやろうとしたと勘違いしていた。いや、これは勘違いすると言うより、 そう信じているのだろう。フェイトのなのはは自分の物だと言う気持ち…そして ユーノになのはを渡したくないと言う二つの気持ちが、なのはとユーノの二人が 双方の同意によって行為を行おうとしたと言う事実を信じるのを拒んだのである。 「去勢してやる…お前のモノなんか私が去勢してやる!! お前なんかにそんなモノは必要無い!!」 「おわ――――――――――!!」 「やめて―――――!! フェイトちゃんやめて――――!!」 フェイトはバルディッシュを構えてユーノをモノを切り落さんばかりの勢いで 追い駆けまわし、ユーノは未だ勃起したままの巨大凶悪なモノを露出させたまま 上下に揺らしながら逃げ回り、なのははフェイトを止める為に必死にフェイトの 身体をガッチリと掴み、しかもはやてはユーノのモノを掴んだまま一緒に 逃げると言うなんともシュールかつカオスな光景が繰り広げられていた。 「大変だ――――――――――!! またもフェイト執務官ご乱心!!」 「何――――――――――――!? またか!?」 と、またも名無し局員が大騒ぎだった。 [529]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 5 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:23:58 ID:tUcsygoR フェイトの大暴れに関しては周囲にいた全員で何とか押さえ込む事に成功していたが、 何とかそのゴタゴタから解放されたユーノは自室のベッドに寝転んで一息付いていた。 「ハァ…どうして僕がこんな目に…。」 確かに今日のユーノはロクな事が無い。せっかくなのはと良く話し合い、双方の合意に 基いてのエッチに至ろうとしたのに、ユーノの勃起したモノが巨大凶悪であったが為に なのはは泣き出して逃亡。しかもユーノが嫌がるなのはを無理矢理犯そうとしたと勘違いした フェイトに半殺しにされてしまい、さらにははやてに無理矢理モノを露出させられるし 掴まれるし、フェイトには去勢されそうになるし…もう散々だった。だが… そこでなのはが再びユーノの自室に訪れていた。 ユーノの前に現れるなりなのははユーノに頭を下げた。 「さっきはゴメンねユーノ君。大変な目にあわせちゃって…。」 「大丈夫だよ。それになのはが謝る様な事じゃないし…。」 ユーノは微笑みながらなのはにそう言う。確かにユーノにとってなのはに何も非は無い。 悪いのはなのはが泣き出すくらい巨大凶暴なモノをした自分なのだとユーノは思っていた。 「ねぇユーノ君…実はお願いがあるの?」 「何だい?」 なのははまるで恐ろしい物に対して勇気を振り絞って立ち向かって行く様な そんな顔になってユーノの目を見つめた。 「今度こそ…エッチしよう!? 私…今度は絶対に逃げないから!」 なのはがユーノの自室へ向かう前、なのははユーノに凄い迷惑を掛けてしまったと落ち込んでいた。 「なあなのはちゃん…本当にそれでええんか?」 「え?」 突然そう問い掛けて来たのははやてだった。 「二人で良く話し合って決めたんやろ? 別にユーノ君が嫌がるなのはちゃんを 無理矢理に犯そうとしたわけや無いいんやろ?」 「うん…。でも…私…途中で怖くなって逃げ出しちゃった…。」 なのはの目には涙が浮かんでいた。ユーノの想像を絶する巨大凶悪なモノに恐怖を感じながらも それから逃げてしまった自分に負い目を感じ、ユーノに申し訳無く考えていたのである。 「ま、ユーノ君のチンチンほんまに巨大凶悪やったし…私かて思わず漏らしそうになったくらいや。 ならなのはちゃんが怖気付いてしまっても仕方あらへん。でも…なのはちゃんはそれでええんか? これからもずっとユーノ君のチンチンから逃げっぱなしでもええんか? それはユーノ君に 対する裏切りとちゃうんか? なぁなのはちゃん。」 「それは嫌!」 なのはは思わず叫んでしまった。そして脳裏には自分が逃げた時のユーノの落胆した顔が浮かぶ。 「でも怖いの…私だって逃げちゃダメだって思うけど…やっぱり怖いの…。」 涙を流しながら蹲るなのはの肩をはやてがポンと叩いた。 「もうそんなウジウジするなんてなのはちゃんらしくあらへんよ! もう思い切ってズボ――――――――ン!! ってユーノ君に挿れさせてまえ!! 女は度胸! 何でも試してみるんよ! 万が一なのはちゃんのオマ○コが ユーノ君の巨大凶悪チンチンに耐え切れずに引き裂けてもうても心配いらへん! 葬式代くらい私が出したるわ! だから死ぬ気でユーノ君に抱かれてき!?」 「はやてちゃん…どうしてそんな私が死ぬ事前提で語ってるの…?」 なのはははやてに呆れていたが、しかしはやてのストレート(?)な言葉が なのはの落ちかけていたテンションを高める事に成功していた。 そして…思い切ってユーノの所へ行かせる気になったのである。 [530]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 6 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:25:02 ID:tUcsygoR 「だから…エッチしよ!? 今度こそ…今度こそ私は逃げないから…。」 「で…でも…なのは…。」 ユーノは思わず躊躇した。確かにユーノだってなのはと交わりたい。 しかし、今はやる気でもいざユーノのモノを目の当たりにした時、なのははまた 恐れをなして逃げるかもしれない。そう考えていたのだが… 「私ね…何となくだけど…思ったの…。お父さんと初めてエッチする前のお母さんも 私みたいに怖かったんじゃないかなって…。」 「…………。」 「私がこうして生きてるのは…お父さんとお母さんがエッチして私を産んだからなんだよね…。 きっと…初めてエッチする時は今の私みたいに怖かったんだと思うの…。 でも…その恐怖を乗り越えたから今こうして私が生きてる…。きっとお母さんがその恐怖から 逃げてお父さんとのエッチを拒んでいたら…私は生まれなかった。だから…私も逃げちゃ いけないと思う。お父さんとお母さんがそうしたように…私もユーノ君と見事エッチして見せる! 痛くても我慢するから! お願いユーノ君!」 「なのは…。」 なのはの目は本気だった。確かにその目には恐怖の色が見える。しかし、同時に その恐怖を乗り越えようという勇気もまたユーノには見えていた。 「分かったよなのは…。でも…怖くなったら正直に言うんだよ?」 ユーノはズボンとパンツを下ろし、再びなのはの前に己の巨大凶悪なモノを見せ付けた。 「ひぃ!」 やはりユーノの大人しそうな童顔とは似合わず、まるでモンスターかクリーチャーの類の様にも 思わせる巨大凶悪なモノになのはの顔は真っ青になり、思わず全身が震えていた。 「ほら、やっぱり怖いんだね。じゃあここまでと言う事で…。」 なのはの勇気はこの程度なのか? と落胆する反面、かと言って無理矢理にやらせる様な 事をすればなのはの心も身体も傷付ける事になってしまうとユーノは考えていたのだが… 「ユーノ君の意気地無し!」 「い!?」 突然なのはに怒鳴られてしまう。ユーノは何故怒鳴られたのか意味が分からなかった。 「え…なのは…何で…?」 「ユーノ君の意気地無し! 自分の好きな女の子も犯せないユーノ君の意気地無し!」 「え!? 僕のチンチン見て怖がったのはなのはの方じゃないか!」 ユーノはますますワケが分からなかった。しかしなのはは目に涙を浮かばせながら言う。 「うん…私も凄く怖いよ。ユーノ君のオチンチン…凄く怖いの…。 思わずおしっこ漏らしそうになっちゃったくらい…怖かったの…。でも…私は… 怖くてもする…ユーノ君のそれを…全力全開で受け止めてあげるから…。」 なのはは目から涙を飛び散らせながら物凄い勢いで服を脱ぎだす。 そしてなのはの肌が露出すればする程ユーノも興奮し、モノがさらに巨大凶悪に進化して行く。 だが…まだユーノはなのはを傷付けたくないと言う理性も強かった。 「なのは無理しちゃダメだよ! だから…。」 「ダメェェ! ここで逃げたら私は女じゃなくなっちゃう!!」 「なのは…。」 ユーノも覚悟を決めた。なのはがここまで本気になっていると言うのなら自分も 本気にならなければならない。もしここで丁重に断る様な事をすればユーノの方も男で無くなる。 [531]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 7 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:26:38 ID:tUcsygoR 「分かったよ。でもなのはの方も覚悟を決めて? 多分一度挿ったら 僕も自分で自分をコントロール出来なくなって、なのはがどんなに痛いと 泣き叫んだとしても離さないかもしれない。性欲ってそういう物なんだ。」 「うん…。」 ユーノも服を脱ぎ、二人は互いに全裸で抱き合い、そしてついにユーノの巨大凶悪なモノが 既に愛液によって大きく濡れていたなのはのソレにゆっくりと押し付けられるが… 「そこまでだ!!」 突然フル装備状態のフェイトが乱入して来た。やはりフェイトは例えなのはがそれを 望んでいたとしても、ユーノとのエッチを許さないつもりらしかった…が… 「むぐぅ!?」 次の瞬間フェイトはバインドによって全身をグルグル巻きにされてしまい、 空しく芋虫の様に床でのた打ち回る哀れな姿を晒されてしまった。 「やっぱり来ると思ったよフェイトちゃん…。」 「用心するに越した事は無かったね。」 「謀ったね!?」 なのはとユーノの二人は最初からフェイトが乱入してくる事は想定済みらしかった。 故にフェイトが突入して来たら発動するトラップを仕掛けていたのである。 だが、それで芋虫の様にされてしまってもフェイトは必死に叫んだ。 「やめろ! このフェレット男! なのはから離れろ! 離れろぉぉ!!」 フェイトは本気で泣いていた。これだけなのはの事を想っていたのだが… 「いい加減にしてよフェイトちゃん…。」 「!?」 なのはに冷ややかな目で睨まれたフェイトは黙り込んだ。 「おかしいな…どうしちゃったのかな? 私の事を大切にしたいのは分かるけど… 私はフェイトちゃんの思い通りに動く人形じゃないんだよ。普段の時は協力したり、 手伝ったりしてくれる振りしてるだけで、いざ私がユーノ君とエッチする事になったら 邪魔するなら…私の事大切にしてる意味無いじゃない…。本当に私の事大切に考えてるなら… ちゃんと私の気持ちを考えてよ。ねぇ…私の言ってる事、私の考え方…そんなに間違ってる? すこし…そこで頭冷やそうか?」 「な…なのは…。」 その時のなのはのフェイトを見る冷ややかな目は何時ものフェイトの親友としての なのはの目では無かった…それは今までなのはが誰にも見せる様な事は無かった目… フェイトを軽蔑する様な…いや、まるでムシケラ…ゴミクズでも見る様な目…。 いつぞやのティアナの頭を冷やさせた時もこんな目はしていなかった。 それだけ恐ろしい目をしていたのである。今のなのはは… 「さ、邪魔者は何とかしたし、それじゃあ再開しよう?」 「うん。」 再びなのははユーノと抱き合った。しかもそれをフェイトに見せ付けるかの様に過剰にわざとらしく。 「あ…ん…ユーノ君…。」 「なのは…ん…。」 「やめて…なのはやめて…。」 なのはとユーノの唇が強く触れ合い、舌が絡み合った。だがフェイトは それを身動き取れない状態から見つめる事しか出来ない。 なのははフェイトの思い通りに動く人形なんかじゃない。一人の人間なんだと… そうフェイトに思い知らせるがごとく、なのははユーノと唇を…舌を絡めあった。 「それじゃあユーノ君…。」 「うん。」 気を取り直してなのはは自身のソレにユーノの巨大凶悪なモノをゆっくりと押し当てた。 [532]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 8 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:27:50 ID:tUcsygoR 「あ!」 「やめて…なのはやめて…そんな事したら…本当に裂ける…。」 フェイトは泣きながら言うが…なのはは聞く耳を持たない。 そしてユーノの巨大凶悪なモノはなのはのソレを大きく押し広げながらゆっくりと…沈み込んだ! 「あっ! あぁぁぁ!! 痛ぁぁぁ!!」 「なのはぁぁぁぁ!!」 ついになのはとユーノは一つとなり、初めてでいきなりギネス級に巨大凶悪なモノによって 処女喪失した激痛によって叫ぶなのはの悲鳴と、なのはを想うフェイトの絶叫が部屋中に響き渡った。 「痛! 痛! 痛! 痛!」 「なのは!? ごめん! そんなに痛かった!?」 あんまりなのはが痛がる物だから、ユーノも思わず心配になって引き抜こうとした。 しかし…それを止める様になのはが強くユーノに抱き付いた。 「ダメェ…ユーノ君…抜いちゃダメェ…痛いけど…ユーノ君のなら我慢出来るから!」 「なのは…。」 なのはの目からは涙が流れていた。そして真っ直ぐな瞳をしていた。 だからこそユーノはもう抜かない。最後までなのはとやり遂げるつもりだった。 「分かったよなのは…それじゃあ…僕も…。」 「は…はい…。」 ゆっくりとユーノは腰を動かした。それにあわせるようになのはも腰を動かして行く。 「あ…ユーノ…君…。」 「う…なの…は…。」 二人は互いに腰を動かしあった。時には激しく…時には緩やかに… なのはとユーノ、どちらが主導権を握るワケでもなく、お互いがお互いをリードし、 お互いを労わり合う様な…それはそれは素晴らしいSEXだった。 「あっ! あっ! あっ! あっ!」 「はっ! はっ! はっ! はっ!」 「やめて…なのは…やめて…嫌ぁ…。」 フェイトは自分の全てを否定された目になっていた。なのはにとっての一番は自分だと… なのはは自分のものなんだと…そう心の底から信じていた物が全て砕かれてしまった。 なのはが卑しいフェレット男に寝取られてしまった…なのははフェレット男と腰を動かす様な 卑しいオンナに堕ちてしまった…と、フェイトは考え…絶望していた。 「なのは…痛みの方はどう?」 「大丈夫。最初の頃に比べれば…随分と楽になったよ…。」 「そうか…安心したよ。」 「でも…そろそろイッちゃいそう…。」 「そうだね…そろそろクライマックスだね…。」 なのはとユーノは互いに繋がったまま抱き合い、唇を合わせた。 そしてクライマックスへ向けて激しく腰を振り出したのである。 「あ! あああ! あぁぁ〜! ユーノ君!」 「なのは! なのはぁぁぁ!」 「嫌ぁぁぁぁぁ!! やめてぇぇぇぇ!!」 フェイトはまだ叫んでいた。しかしどんなに叫んでも二人はやめようとしない。 ついに…なのはのソレ内部で暴れ回るユーノの巨大凶悪なモノは最終兵器を放とうとしていた。 「それじゃあ行くよなのは! 僕のスターライトブレイカー! 全力全開で発射するよ!」 「ドンと来てよユーノ君! 私も全力全開で受け止めてあげるから!」        ど び ゅ っ !   ど び ゅ び ゅ び ゅ び ゅ っ ! 「ああああああああああ!!」 ついにユーノのスターライトブレイカーがなのはの体内に撃ち込まれ、 二人の身体はビクビクと激しく痙攣していた。 [533]恐怖を乗り越え、いざ新境地へ…編 完 ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:29:55 ID:tUcsygoR 「やっぱり…やる前は怖い…出来るワケ無いと思ってた事でも… なんだかんだで出来たりするもんだね…。だってユーノ君のオチンチン… あんなに怖かったのに…今では全部包み込めちゃったじゃない。」 「なのは…。」 「ねぇユーノ君…。言っても良いんだよ?」 「何を言っても良いんだい?」 「『なのはは僕の物だ』って…。」 「うん…なのはは僕の物だよ。一生放すもんか…いや、死んだって放さないよ。」 「うん…。」 エッチは終わったと言うのに、またもなのはとユーノは抱き合った。 それだけ…強い愛と言う名の絆で結ばれていたのである。 「あ! ああああああ! ああああああああああああああああ!!」 なのはのソレから漏れ出した真っ白い液を見た時…フェイトの精神も限界に達した。 もうなのははフェイトの物では無くなり、ユーノの物になった。 フェイトはそれを認めたくない。しかし、目の前の現実がそれを認めさせざるを得ない。 その限界に達した精神はついに… フェイトが目を覚ました時、なのはとユーノは既に元通り服を着た姿になってくっ付いていた。 そしてフェイトはなのはとユーノに何も言う事無く、突然起き上がり、窓へ走って外を見た。 「キャン………ディ…………。」 「…………!?」 「……??」 突然フェイトの口から出た言葉…二人はワケが分からなかった。 「キャンディ……ホラ………キャンディ…………。」 「ミ…ミッドチルダタワー…?」 フェイトは窓からミッドチルダ中央に位置するミッドチルダタワーと呼ばれる 高層ビルの明かりを見つめていた。 「ママがね………二つしかくれないの……キャンディ………。私は沢山欲しいのに………。」 「…………………。」 「いつもそうなんだ………キャンディ大好きなのに…………。」 なのはとユーノは思わず涙した。なのはを愛する事で支えて来た自我……… 「パパはね…………いないんだ…………。」 その実―――――――― 「キャンディ…………。」 なのはがユーノと結ばれる道を選んだと理解した今―――――――― 「フェイトちゃん…キャンディなら私が山ほど買ってあげる。」 「ホント!? ホントに!?」 「好きなだけ買ってあげるよ。」 彼女の脳は自我の崩壊を選択した―――――                         終劇            お ま け なのはとユーノがよろしくやっていた頃…はやては一人部屋の中で寝転んでいた。 「ユーノ君のチンチンってほんま大きかったな〜。でも…あないな大きなのが もし…万が一ウチのオマ○コに挿ってもうたら…ウチ…どうなってまうんやろか… やっぱり…凄く痛いんやろか…本当にウチのオマ○コ…引き裂けるんやろか…。」 はやてはもし仮に自分がユーノとエッチをしたら…と言うシチュエーションを 脳内で妄想し…それで自慰行為にふけっていたと言う… 「あっ! すご! すごすぎや! こんなのありなんか!? 人間やあらへんわ!」 自己暗示と言うのは恐ろしいのか、ただの妄想だと言うのにその時のはやては 本気でエッチしているかのように感じまくっていたという…                    本当におわり [534] ◆6BmcNJgox2 2007/09/03(月) 12:31:08 ID:tUcsygoR かなり長くなってすんません [535]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 12:35:47 ID:J15JThrf >>534 GJ フェイトのカミーユ(TV版)化・・・ [536]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 12:36:35 ID:396dYK7q はやて分が欲しい・・・ [537]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 12:41:17 ID:M2oRU+WI GJ 童顔=巨根という法則は確かにあるな。 >>535 いや、これはバ○の死刑囚ネタかと。 [538]名無したん(;´Д`)ハァハァ 2007/09/03(月) 12:44:55 ID:JKzBuwyV >>534 GJwwwwwww というかフェイトさんの暴走っぷりがすばらしかった。ドリア○乙。 最凶執務官編完w しかし、ユーノめどんなものぶらさげてやがるw某マックノウチーですかw あと、このはやてさんがユーノにちょっかいかける話とかも見てみたいと思ってしまった。 [539]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 13:21:59 ID:Z1S4Zj3H ユーノが女顔なのは、男性ホルモンが全部局部に集中しているからだという説をここで提唱してみる。 [540]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 13:28:01 ID:xCD295Bk >>534 ツッコミどころはいろいろあるがあえて言わせてもらえば >女は度胸! 何でも試してみるんよ! なんというksmswwwww いいよーいいよーGJだよー! [541]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 13:38:59 ID:rI6eg++I >>536 ならば自給だ。 期待してる [542]これが本当のリリカルなのは 2007/09/03(月) 14:53:14 ID:5xlwPUNq ヴィータ→なのは様の人気をねたみ、殺害を目論む。だが、なのは様の恐るべき潜在パワーに恐怖し、仲間になることに      なのは様を嘗て殺害しようとしたことのバチが当たり、胸を貫かれた哀れなガキ フェイト→「とりあえずこの強い子と仲良くなっておけば安全だぞ」と、なのは様を自分のバック程度にしか考えてない       そんな外道でも、なのは様は快く受け入れてくれる優しい人物 ヴィヴィオ→「ロリ人気なら私のが上!」と必死にアピール。そんな人でも快く受け入れる ついになのは様の人気への嫉妬が爆発し、なのは様に攻撃をはじめる       なお、こいつの攻撃なんてなのは様からみればチンカス同然なのだが、場を盛り上げるためにナイスな演技をするなのは様       ちなみにこいつは実際、ナンバーズをこき使って好き勝手していた       自分の場面になったときだけ被害者面してるだけです キャロ→「ロリ人気(ry なのは様の美しさに適うわけないのに、無駄なことをするぶりっ子 エリオ→いっつもキャロとやる妄想をしている少年。戦闘中もじつはエロいことしか考えていない     妄想してたときの「キャロ〜、気持ちいいよ!もっと締め付けて」は名言! はやて→リリカルなのは史上、最悪の悪人。機動六課という怪しい組織を設立     その実態は他の課に圧力をかけて、自分たちの利益を優先する組織     リインで性欲処理をしているという噂までも・・・ プレシア→説明不要の外道。はやての次に外道。こんな外道追悼する必要ないのに、なのは様は追悼してくれる スカリエッティ→なのは様が穏やかになったのをいいことに、暴れまくってる馬鹿w         そのうちハメ外すぞwwナンバーズは彼の性癖が現れてますww ティアナ→なのは様へ反抗したお馬鹿さん。頭を冷やすと言うのは、そういう治療であったのに、勝手に説教だと勘違い      最後まで馬鹿丸出しなのでした。なのは様に脳の主要を除去してもらったのに、気づいていない スバル→姉ですら平気で殴る外道。実際のところ、姉とはかなり仲が悪い。アニメではそうは見えないが     実際はギンガを殴れてうれしいと思ってる ルー&ガリュー→実はエリオのためにかっこいい場面を作ってあげようとしたやさしい人たち         自分たちは悪役を演じ、エリオがキャロの前でかっこつけれるようにしてあげた         だが、エリオに対し、キャロは(なにこいつ厨臭いこと言ってんのwwキモww)としか思ってない ゼスト→シグナムさんが手加減しているのも知らずに得意げになってるアホ     「彼女はいい剣士だ」と言ってるが、お前なんかシグナムさんの足元にも及ばないww アギド→ただの精神年齢低い餓鬼。「友達に会う」という理由だけで物を壊してもいいと思ってる     勘違野郎のゼストからはろくな教育を受けていないようだww リイン→シグナムさんの前ででしゃばってるチビ。はやてと手を組んであくどい事ばかりしている シャマル&ザフィ→もはやどうでもいいですww [543]これが本当のリリカルなのは(ネタ扱いでいいです) 2007/09/03(月) 15:02:44 ID:5xlwPUNq ・ティアナの脳に悪性の腫瘍を発見されたなのは様。すぐに光線治療をするものの、事の真意に気づかない彼女はなのは様を逆恨みして反撃。結果力尽きて瀕死状態。 ・ティアナはデバイスでリスを殺そうとした残虐な人間。なのは様は光線を体にかすらせることで軌道をずらしてリスを助ける。 ・ティアナはスバルにまとわりついた蜂を撃退しにスバルのところに向かうも、同じくなのは様が蜂を撃退すべく放ったSLBに運悪くぶつかり痛い思いをした不運な人。 ・フェイトはリリカルなのは(無印)を盛り上げるためになのは様が行ったナイスな演技(弱いふり)にまんまと騙されて得意げに暴れまくった恥ずかしい香具師。 ・ヴィータはなのは様の人気をねたみ、一休みしているなのは様を不意打ちして、リリなの劇中から消し去ろうとした最悪な外道。心優しいなのは様はこの予想外の出来事にもナイスな演技で応える。 ・「リリカルなのは(全シリーズ)」でのなのは様の行動はお芝居。 ・「頭冷やそうか」とは、頭を冷やして脳の腫瘍を除去するなのは様ならではの治療法 ・シグナムさんがティアナを殴ったのは、ツボを刺激することによって体の回復を促進させようとしたから ・シグナムさんはニートではない。自分がでしゃばるとみんなが活躍できないため、あえて控えめに行動していたのだ  それに気づかず、シグナムさんに勝ったと得意げなゼスト  ・もちろん、シグナムさんもすべて演技です なのは様の戦闘能力 ・屁でゆりかご程度なら消滅 ・トイレで力むだけで地球が揺れる ・つばであやるる生命体を原子レベルにまで分解 ・雷よりも速く動く!宇宙まで飛んでいける ・それほどの強大パワーを抑える制御能力  なのは様が本気を出してたら、フェイトやヴィータなんて即死してました ちなみにシグナムさんも本気だせばゆりかごぐらい豆腐みたいに切れます ・ヴィヴィオはなのは様も人気に嫉妬し、なのは様を攻撃しようとした  「大人になったらあんななんかよりナイスバディーになるんだから!」と、でしゃばる  こんなやつがなのは様の美しさに適うわけない ・世界の78%がなのは様でできている。残りはシグナムさん。 [544]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:10:14 ID:HAQuhYuM >>543 とりあえずお前がなのはさんとNEET侍が好きなのは伝わった [545]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:10:49 ID:0FOyL5pc >>543 妙な疲労感を感じた。 [546]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:15:52 ID:Lnd8ylGD 本スレとかいたるとこに張りまくってる荒らしじゃないの? [547]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:19:01 ID:5xlwPUNq ここはネタもOKだろ?違ってたらスマン・・・ ネタもだめならスルーしてくれ [548]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:19:16 ID:NsyFa5dX ロリ分を… [549]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:22:43 ID:dPuz37Tu >>547 ネタと言わずにいきなりお前に絶望した [550]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:24:14 ID:dPuz37Tu >>549 うへへ脱字した 「いきなり」と「お前」の間に「書く」を入れ忘れたぜ [551]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:25:07 ID:40gbRDe+ >547 あれはネタとは言わない。悪意という。 あんたはリリなので無くても、「板垣死すとも」だろうが矢ガモだろうが明日の天気だろうが、悪意をバラ撒ければいいんだろ? [552]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:28:07 ID:pmWhYgF5 ナッパ様ネタ程度ならいいけどちょっとやりすぎたんじゃね?w [553]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:32:36 ID:5xlwPUNq はいはいどうせなのはMADと同レベルですよ なんなんだ、ここはキャラ叩き系は嫌がられるのか?ネタでも ナッパスレだって悟空とか叩かれてるぞww [554]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:37:21 ID:dPuz37Tu いい加減自重しろよ [555]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:39:14 ID:pmWhYgF5 >>553 なら投下するとこはシグナムスレかなのはスレだろw 別に俺は何とも思ってないぞ・・・司書長はぶにしたこと以外には [556]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:39:55 ID:396dYK7q                                                  ___                                   ヽ=☆=/    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                       ∩ xωx)^) < チハタンばんじゃーい          ゝ  : ノ    \_______                     u-u'                                        l l l                                      #((;;;l l l      ドッカーン!!                        (;;;;;;;;);;;;; \((从⌒从;;;)) /                      (⌒;(:;;曝ク;:;:;,...´) )::::-从 *(/              (⌒);;;⌒)*(;::: (;;从 ;::..+ :::)ヽ┴──o                  ___(⌒;;;;__ヽ从;;;;);;; ;)_(从ζ‐ ‐ ―   |ミ///(_)W)W人;;)  ̄・|丘百~((==____             └┼-┴─┴───┴──┐~~'''''-ゝ-┤             ((◎)~~~O~~~~~O~~(◎))三)── )三)               ゝ(◎)(◎)(◎)(◎) (◎)ノ三ノ──ノ三ノ              [557]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:41:32 ID:KymaKfVp ナッパとかヤムチャが何故弱いのか?みたいなコピペで同じようなの見たな [558]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 15:42:50 ID:396dYK7q 誤爆・・・スマソ [559]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 16:12:20 ID:tAYBNX/b >>558 チハたんだったら そのあまりにもプリティな性能で機動六課はもとより ナンバーズにもモテモテじゃよ? [560]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 16:13:21 ID:Z8xFOSQS レスが伸びてるので新作投下かと思えば…… [561]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 16:16:47 ID:QcrSpwEJ >>534 GJ! はやてテンション高っw [562]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 16:19:49 ID:40gbRDe+ >553 あんたのは叩きじゃない、誉め殺しだ。 叩くというのは、 「ガジェットはバーサーカー、それも『究極超人あ〜る』のパクリ」とか、 「カートリッジシステムは『天羅万象』の珠式武器のパクリ」とか、 こーゆーのを言う。 >559 あと、オライオンがモテる。 [563]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 16:25:11 ID:4UnRW0H0 >>553 キャラ叩きは嫌がられるのか、ってお前、キャラスレならともかく、ここはSSスレだぞ 幼稚園児でもそんくれーわかるだろーがカス [564]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 16:56:45 ID:396dYK7q >>559 チハたんを知っている人がいるなんて・・・感動した [565]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 17:15:48 ID:DMv33laO >>564 なのは関連スレに軍オタが居ないと思ってるのかw ゴキブリの格言を思い出せ 鬼戦車ネタや扶桑ネタもイケるぜwww [566]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 17:19:14 ID:VSlXDZKN とりあえず扶桑萌えと叫んでおく [567]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 17:47:26 ID:Qje//Dt5 >>556 軍板住人誤爆乙w 突然のチハタン登場に盛大に噴いたわ [568]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 18:42:09 ID:dPuz37Tu さて皆さん、職人を待とうではないか [569]111 2007/09/03(月) 19:43:20 ID:ntPv3nt3 投下予告です。使用レス数16レス 事件後、ナンバーズが丸ごと6課に引き取られたという妄想設定でお送りします 基本的には前回の話の2番煎じ。スマソ。ナンバーズ姉妹が初任給を受け取ってゴタゴタする話 エロ無し、ギャグとしては半端、感動するかどうかは人それぞれ。ぶっちゃけスレ汚し では、行きます [570]初任給の使い途は・・・? ◆joNtVkSITE 2007/09/03(月) 19:44:02 ID:ntPv3nt3 「んーふ、ふっふふー」 調子っ外れな鼻歌を口ずさみながら廊下を歩くのは、ナンバーズの六女:セインである 普段から陽気で、何かとテンションの高い彼女がこんな風に上機嫌なのは別段珍しくも何ともないのだが、今日は少し違う その原因は、彼女のジャケットの内ポケットに収められた茶封筒にあった 時代錯誤にも「給料」と書かれたその封筒は八神はやて部隊長から姉妹全員に、直々に手渡しで渡され、 『無駄遣いはアカンよ!』 という一言と共にいただいた。生まれて数年の人生で、初めての働いて得た給料である そこに至る経緯を説明すれば、まず事件が終わって、彼女達の父親であるスカリエッティは逮捕。ナンバーズ、ルーテシア一行は全員捕縛された 捕まった時は、全員地の底に届きそうなほど落ち込み、絶望していた物である。自分達の処遇など、処刑か実験材料かそんなところだろう。と しかし、現実はその予想とは大きく外れていた 何を思ったのか、機動6課の部隊長である八神はやてが、ナンバーズ全員の身柄を丸ごと預かると言い放った為である 恨み骨髄に極まる“陸”の上層部は勿論、猛烈な抗議を叩きつけた。だが最後の最後には、本局内で大きな発言力を持つハラオウン提督親子に、 “ゆりかご事件”では老体に鞭打って事態の収拾に当たった三提督もはやてを支持した為、最終的にははやてに軍配が上がった その後の彼女達の生活は大きく変わった ナンバーズの生みの親であり、広域指名手配次元犯罪者であるジェイル・スカリエッティは、現在本局のラボの一角に軟禁状態である 本来ならば即座に投獄、あるいは極刑でもおかしくはないスカリエッティだが、現在ミッドチルダ全域に溢れる“はぐれガジェット”の鎮圧の為、特赦が出された結果である 事態の解決に協力し、結果を出せれば、後の懲役刑が軽減されることになっている。だが、何の結果も出なかった場合は即座に刑が執行されるだろう もっとも、そんな綱渡りな状況の中でも、彼はマイペースに研究を続けているらしい 軟禁中でもスカリエッティに付き従っているウーノ曰く、憑き物が落ちた。とのことだが、『父親』の内心についてまでは彼女は何も語らなかった ルーテシア一行の処遇はもっとあっさりしたものだった ルーテシアは、『スカリエッティに洗脳されていた被害者である』と言う主張がすんなりと通った為である そんなのアリかよ。とルーテシアの守護者を自称する融合騎:アギトがぼやいたのも当然と言えよう 無茶な主張が通った理由としては、現役の執務官である、フェイト・T・ハラオウンが保護を申し出た為でもあるとか何とか “他人”に対しては警戒心の強いルーテシアも、同じくフェイトの被保護者であるエリオとキャロには懐いているらしい。初めての、同年代の友人だからだろうか [571]初任給の使い途は・・・? ◆joNtVkSITE 2007/09/03(月) 19:44:36 ID:ntPv3nt3 セインとしては、実の妹達と同じくらいに可愛がっていたルーテシアに厳しい処罰が下らなかった事は本当に嬉しかった だが、騎士:ゼスト、本名:ゼスト・グランガイツに関してはもっと意外な判決が下された 厳罰を主張する“陸”の上層部を押さえ込んだのは、意外にも同じ“陸”のトップ。レジアス・ゲイズ中将だったのである いきり立つ子分共睥睨して黙らせると、レジアス中将は何を思ったのか、ゼストの前までずかずかと歩み出て、 「この者は既に鬼籍に身を置いている者。死者に処分を下すことなどできはせん!」 と、言い放ったのである。更に、 「仮に、この者が咎めを受けるというのなら、それは全て私の責任である!」 被害者を一組織のトップが庇うなど、前代未聞の逆ネジであった 彼らの過去を知るものは少ない、その数少ない過去を知る人物からの口添えもあって、レジアスの主張は罷り通ってしまったのである 管理局の暗部、最高評議会の思惑が絡んだ人造魔導師という存在を表沙汰にしたくなかったという本音もあるだろうが、ゼストは晴れて無罪放免となったのだ だが、彼の裁判はそれだけで終わらなかった 「ゼスト!!俺を殴れぃっ!!」 唐突に、レジアスがそう吼えたのだ 巌のような表情に僅かな笑みを刻んで、ゼストは様々な想いを乗せた拳を力一杯レジアスの頬桁に叩きつけたのであった 仮にも“陸”のトップであり、数年前までは前線で現役の魔導師だったレジアスである。多少足腰にガタが来始めている自覚はあったが、たった一撃で脚に来るような醜態は晒さない レジアスは唇を捲り上げて獰猛な笑みを刻み、最高礼服を投げ捨てるや拳骨を握り締め、ゼストの腹を殴り付けた あとはもう、てんやわんやであった 妙なテンションで盛り上がる傍聴席にはどこからかゴングが持ち込まれ、レジアスにはオーリス秘書官がセコンドに付き、ゼストにはルーテシアとアギトが付いた 賭け金がそこら中で飛び交い、オッズは秒単位で書き換えられる。終いには裁判長の木槌がゴングを鳴らし、レジアス対ゼストの無制限一本勝負は引き分けに終わったのである 双方とも顔の形が変わる程に殴り合った末にぶっ倒れ、担架で退場していったのだった そんな、祭りのような空気が明けると、「あれ?俺達、何の話をしてたんだっけ?」とその場に居た全員が思い始めていた そうして、前代未聞の大犯罪者一味の裁判劇は、前代未聞の珍事を経て、禍根を僅かに残すことも無く、満場一致で閉会したのであった [572]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:45:12 ID:ntPv3nt3 そんな裁判を経て一月 管理局員として保護観察下にある身分は変わらないものの、ナンバーズ姉妹は現在クラナガンの治安維持に一役買っている。主な任務ははぐれガジェットの撃退 ニュースで顔が流れたノーヴェ、ウェンディ、ディードの市民受けはあまり良くないようだが、周りからの野次にめげることなく職務に励んでいるのはエライ お姉ちゃんとしては褒めてやりたいくらいなのだが、素直に褒められてくれるのはウェンディくらいなので自重している 三女:トーレを筆頭に、肉体派な姉妹は治安業務に精力的だが、ドゥーエとクアットロの頭脳派二名は隊舎での雑用を主にこなしているらしい。ディエチも時には手伝っているか ドゥーエははやての秘書官の様な仕事しているが、クアットロはその能力と性格を警戒されてオフィスには一切入室を許されていない 故に、主に清掃員として隊舎の清潔を守る仕事に従事している。意外にマメな仕事振りに同じくらいクア姉の心も清潔になれば良いのに、と悪意無くセインは思う セイン本人はと言うと、戦闘系のISを持っていない為に主に現場に取り残された一般市民の救助などが主な任務となっていた なんせ、彼女が居れば最短且つ安全な経路で避難が完了するのである。一度に大人数は運べないが、ウェンディと協力することでなかなか効率の良い仕事だと褒められた セインお姉ちゃんの密やかな自慢である ドクターの庇護下で暴れるのも楽しかったが、こうして色んな人と触れ合うのも悪くないと、こちらに来てからそう思っている トーレやセッテ、ノーヴェは訓練への参加も積極的だ。思う存分暴れられるのが楽しいだけなのかもしれないが 「んー、しかし、どうしたもんかねー。このお金」 改めて、茶封筒を取り出して見る 中に入っているのは高額紙幣が数枚。金銭の価値くらいは心得ているが、セインとしてはあくまでそれは知識の中にあるものであり、実感は一つも湧かない 廊下の真ん中に立ち止まって考えていると、向こうの角から見知った顔が洗われた 「あら、セイン」 「あ、ドゥーエ姉だ。給料もらった?」 「えぇ。服でも買いに行きたいところだけど、許可無く隊舎からは出られないから・・・今は我慢ね」 「ふーん・・・買い物かぁ・・・それって、楽しい?」 「は?私は楽しいと思うけど、どうしたの?」 「うーん、実は、お金っていう存在が良くわからなくてさぁ」 「あぁ、貴方達はまだ生まれてあまり時間が経って居ないし、ずっとドクター達と一緒だったものね」 10年近く前から潜入任務に従事していたドゥーエからすれば、セイン達の世代もオットー達末っ子世代も同じ程度のものらしい [573]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 19:45:42 ID:MPUsbFic >>556 チハタン=ランスター? [574]初任給の使い途は・・・? ◆joNtVkSITE 2007/09/03(月) 19:45:44 ID:ntPv3nt3 「そうね。お金って言うのは・・・一言で言うと、文明社会での“可能性”ね」 「・・・判りやすく言うと?」 「それをただの紙切れで終わらせるか、そうじゃないかを良く考えなさい。ってことよ」 じゃあね、と言い残してドゥーエは歩き去った 最も長い間、人間社会に身を置いていたドゥーエは、何だか機人というよりも既に“人間”なんじゃないか。とセインは常々思っていたりする 自分達の機人という存在と、人間という存在に対しても線引きをしないそのスタンスは、容易には真似のできないものだった 「あ、セインさん。お疲れ様です!」 突然、そんな言葉を後ろから投げ掛けられた わわっ、と振り返ると、そこには機動6課のチビッココンビ改め、チビッコトリオが居た 「おぅ、エリオ少年じゃんか。キャロちゃんにお嬢様も一緒でどうしたの?」 「今月のお給料をいただいたので、ルーちゃんも連れて街に出ようと思ったんです」 「へぇ、良かったですね。お嬢様」 「うん・・・セインは?」 「へ?アタシが何か?」 「セインは・・・一緒に行かない?」 ルーテシアの言葉にセインは苦笑しながら両手を顔の前で振って、 「あー、駄目です駄目です。私はまだ、えっと、保護観察って言って、つまり勝手に出歩いちゃ駄目ってことになってるから」 「・・・そう、なんだ」 「えぇ、お供できないのは残念ですけど、3人で遊んできてくださいね」 「うん・・・ごめんね。セイン・・・あれ、セインも・・・?」 「あ、これですか?」 ルーテシアの視線を辿ると、ポケットからはみ出している茶封筒に注がれている 「私も晴れてお給料いただきました。でも、ちょっと困ってるんですよねー」 [575]初任給の使い途は・・・? ◆joNtVkSITE 2007/09/03(月) 19:46:16 ID:ntPv3nt3 「困ってるって、何でですか?」 「よく聞いてくれたエリオ少年っ!」 ばんばん、とエリオの肩を叩きまくるセインである。彼女としては普段通りのリアクションというつもりなのだが、キャロとルーテシアが妙にじっとりとした視線でこっちを見ていた 何となく冷や汗をかきながらセインはあっけらかんと言ってのける 「お金って、何に使えば良いの?」 「へ?あの、別に無理に使わなくても。貯めておくのだって立派な選択肢ですよ?」 「んー、でもさ、いっぱい貯めておいて、それで何かに使うの?」 「え、え?」 「わっからないんだよねー。今まで、自分で決めた事ってあんまり無かったからさぁ。好きなように使えば良いって言われて困ってて」 困り顔のセインに、エリオとキャロは顔を見合わせて、一つ頷いた 「セインさん、初任給のお約束と言えば、大切な人へのプレゼントですよ」 「え?プレゼント?でもキャロちゃん。大切な人って?」 「例えば、ご両親とかは?」 「えー、ドクターには今何にも送れないし、あんまり喜びそうにもないし」 「じゃあ、お姉さん達とかはどうでしょう?助けてくれたことがある人とかいるでしょう?」 助けてくれた人・・・ あぁ、そういえば 「・・・ん、良いこと思いついたっ!!サンキュ、エリオ少年!キャロちゃんアーンドお嬢様っ!」 んーっ、と三人の頬にキスを押しつけセインは沈み去っていった 頬に手を当ててボーッとしているエリオの背中に、キャロとルーテシアのとげとげしい視線が突き刺さっている 慌てて弁明の言葉を述べようとするエリオだが、その言葉は悲鳴に変わった 突如、足下の床からセインが顔を出したからだ 「ところで、プレゼントって何が良いんだろ?」 [576]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:46:48 ID:ntPv3nt3 セインが何やら奔走している その噂は瞬く間にナンバーズの間に広まった いや、セインが自分でアレコレと誰彼構わず話し掛けているので嫌でも耳に入ってきたのだけれど 話に寄れば、何でも箱がいるのりだのはさみだのカッターナイフだの、リボンと包装紙が付き物だと思いつけば倉庫の中を引っかき回して去ってゆく ちなみに倉庫の後片付けはクアットロの割り当てである 一体何をしてるのか。姉妹は誰もが一度は尋ねた。その問いにセインは同じ返答を返している 「ん、初任給のプレゼント作り」 何の事だ、と再び問い掛ける姉妹達に、セインはエリオ達に教わった事をそのまま伝えた 曰く、初任給っていうのは家族だの恩人だのにプレゼントをする為にあるのだ、と やや歪んだ解釈が為されているが大筋は間違っていない やがて、ドゥーエとトーレを除く全員が6課隊舎をバタバタと奔走し始めた ちなみに、クアットロが奔走する主な要因は掃除当番だからである 「随分、妹たちは騒いでいるみたいだけど・・・収拾しなくても良いの?トーレ」 「・・・止めようとしたところ、好きにさせてやるように。という八神部隊長からの指示を受けました。このまま静観するつもりです」 「真面目ね、トーレは」 「は?」 「ううん、ウーノや私が居なくてもしっかりお姉ちゃんしててくれたんだって、安心しただけよ」 「私などよりも、五女のチンクの方が余程、姉として慕われていますが・・・」 「慕われるだけが姉の役目じゃないわよ。時には厳しく律する存在も必要じゃなくて?」 「それは、そうですが・・・」 「うふふ。まぁ、私から見れば、トーレ。貴女も下の妹たちもみんな一緒。可愛い妹だわ」 かなり居心地が悪そうに、トーレは視線を逸らした 「申し訳ありませんが、ドゥーエ姉様。そういう形容は私には似合いません」 [577]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:47:21 ID:ntPv3nt3 「・・・そういうところが可愛いのよ」 悪戯っぽく笑うこの姉にだけは赤くなった頬を見せたくなくて、トーレは無礼とは思いながらも席を立って踵を返した そんな姿を目敏く見つけたのは、直属の上司であるはやてだ 「なんや、どないしたん?ドゥーエ。喧嘩か?」 「あ、いえいえ。そんなじゃないですよ。姉妹同士の軽いコミュニケーションです」 「そっか?そんならええねんけど・・・」 「あ、昨日の緊急出動のレポート。できていますよ。やはり、現着が一番早かったのはトーレでしたね。続いてセッテ、ノーヴェ、オットー、ディード。 チンクとセインはウェンディが運んだ為にこの三人が一番最後。三人が到着した時点でトーレとは2分近い差がありました。 要救助者の存在を考慮にいれるならセインの投入タイミングを早める為にノーヴェ辺りに預けてはどうでしょう?」 「そうやなぁ・・・戦闘と救助を両立せなあかんときは、空域の制圧も大事やから・・・せやね、ノーヴェかディードくらいが適任やろな」 「そうですね、それと、大規模な敵集団に遭遇した場合のフォーメーションですが、ディエチの長距離砲撃を軸とした ――――― ナンバーズの12人姉妹に割り当てられた大部屋は、元々は大会議室だった部屋を無理矢理改装したもので、 二段ベッドを6つ持ち込み、机や椅子などを12組置けば部屋としての体裁は整う 一応、それぞれのデスクはパーティションで区切られており、小さいながらもそこはプライベートな空間だった 毎日提出する義務がある報告書を書く以外に、セインが机に向かっているというのは、ぶっちゃけ驚天動地の事実である。クラナガンに本局が落ちてくるかもしれない 「熱心ッスね。何やってるッスか?セイン姉」 「んっふっふー。プレゼント作ってるのよ。プレゼント」 「・・・プレゼント・・・ッスか?」 ウェンディが不審そうにセインの机の上を眺めながら言った 彼女の気持ちは非常に同感である。何故ならセインの机の上は厚紙や色紙の切れ端、チューブから溢れたのり、ちらばったはさみやカッターナイフなどの道具で散らかっているからだ 今日日、小学生の図工の時間でも、こんなにどっ散らかった机の上は珍しいだろうに 「いよーっし!できたーっ!!」 [578]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:47:55 ID:ntPv3nt3 じゃじゃーん、とセルフ効果音を付けながらセインは件のプレゼントとやらを両手に掲げて見せた どっ散らかった机は何なのかと思えるほどに、その手に持っているのは綺麗な包装紙で包まれ、ご丁寧にリボンまで掛けられた、考古学的スタイルのプレゼントボックスだ IS:ディープダイバーの力を使い、指先を箱の中に突っ込んで、ペリスコープアイで中身の出来映えをもう一度確認する 「よっし!完璧!!」 「はぁ、良かったッスね」 「さっすがウェンディ!この仕事の素晴らしさがわかるとは一味違うねぇこのこのこの!」 「う、うわぁ、セイン姉。揺さぶるのは勘弁ッスぅ!!」 ひゃっほーぅ、いぇーぃ、と何やら無駄にハイテンションなセインはそのままディープダイバーを使って床に沈んでいった きっと事務局に真っ直ぐ向かったのだろう。隊舎内でのIS発動は基本的には自粛が求められているのだが、今のセインには多分何を言っても聞かないだろう 「全く、あんなに浮かれて。どうしちゃったんッスかねぇ」 溜息を吐きながらも、あんなにも上機嫌なセインの姿を久しぶりに見れたことが、少し嬉しいウェンディである ところ変わって事務局 「こんちゃー」 「qあwせdrftgyふじこlp;@:!!?」 事務仕事をこなしていたルキノは、椅子からひっくり返りそうになるほど驚いた。そりゃ天井からセインがいきなり顔を出してきたのである。普通は驚く 「うっすルキノ。これ、暴力シスターに送ってくんないかな?」 「セ、セインさん。心臓に悪いから、普通に入ってきてくださいよ・・・」 「え、何が?普通じゃん」 普通の人間は壁・床・天井をすり抜けたりしないのだが 「そんなことよりさ。これ送って欲しいんだってば」 [579]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:48:28 ID:ntPv3nt3 「あの、暴力シスターって、どちら様ですか?」 「えーっと、暴力シスターの名前って何だったっけ・・・?あ、そだ。シャッハ!シャッハに送って!」 「・・・あぁ、聖王教会の、シスターシャッハ・ヌエラさんですね」 「そうそう。セインからの、初任給のプレゼントってことでね」 その言葉に、ルキノは頬を綻ばせて、 「初任給のプレゼントですか・・・懐かしいなぁ。私も両親にプレゼント贈りました」 「へぇ、ちなみに、何を?」 「父も母も紅茶が好きだったので、揃いのカップを。安物だったんですけど、すごく喜んでくれたんです。こういうのはやっぱり物の値段よりも気持ちですよね」 「気持ち?」 「そうです。感謝の気持ち。ここまで育ててくれてありがとう。っていう気持ちが大事ですよ」 「んー、でも、私の場合は暴力シスターに育てられたわけじゃないし・・・感謝はしてるところもあるんだけど・・・それでも大丈夫かな?」 「勿論!ちゃんと気持ちを込めた贈り物なら、きっと喜んでくれますよ」 「そっかそっか、感謝の気持ちね・・・あ、メモ帳とペン借りるね」 そう言うや否や、返答も待たずにセインはメモ帳を一枚不器用に引きちぎり、ボールペンで一言何かを書き殴ると、ディープダイバーを使って開封せずに直接メモを箱に入れた 極めて便利な能力である 「・・・あの、セインさん。何を入れたんですか?」 「感謝の気持ちをちょこっと上乗せ。そんじゃヨロシクねー」 「あ、はい。わかりました・・・相変わらず、不思議な人・・・」 翌日 ミッドチルダ北部、聖王教会の一室に、暴力シスター・・・もとい。シスターシャッハと騎士カリムの姿があった 「おはようございます。騎士カリム。今日も晴天に恵まれましたね」 「おはようシャッハ。今日は特別な予定があったかしら?」 [580]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:49:02 ID:ntPv3nt3 「いいえ、特別な予定は入っていませんよ。ただ、書類の決裁が少々多目に入っています」 「わかったわ。手早く片付けてしまいましょう・・・そうそう、シャッハ。貴女宛に小包が届いていたわよ」 「・・・私宛の荷物が、何故騎士カリムの執務室に?」 「昨日貴女には本局に向かってもらっていたでしょう?その間に届いたのよ。事務の方が受け取って持ってきてくれたのだけれど、貴女ならここだろうと思ったみたいね」 「・・・勘が良いのは感心ですが、個人的な荷物を執務室に持ってこられても困るでしょう・・・」 「あら。個人的な荷物だからこそ、早めに手渡したかったんじゃないかしらね。こちらで預かると言ったのは私だしね」 微笑みながら、カリムは執務机の引き出しから、それほど大きくない箱を取り出して見せた きっちりと包装紙でラッピングされ、ご丁寧にリボンが掛けられた箱は、どこからどう見てもプレゼントの箱である 「どちら様からでしょう・・・?」 「ええと・・・機動6課のセインさんから。お知り合い?」 「・・・・・あぁ、あの子からですか・・・・・」 「何でも、“初任給のプレゼントであることをお伝えください”という伝言も受けていたそうよ。はい」 こんな風に贈り物を受け取るなど何年振りの事だろうか 一月前のあの子との出会いは・・・決して、思い出したくはない類のものであったが しかし、形はどうあれ、自分が保護した子からのプレゼントである。しかも初任給の。そう思うと、シャッハの胸にも少し込み上げてくるものがあった ちなみに、ロッサの初任給はクロノとの飲み会にて綺麗に消えていた 「・・・すみません、騎士カリム。職務中に不謹慎とは思いますが、開けて見てもよろしいでしょう?」 「えぇ、どうぞ。私も中に何が入っているのかすごく気になっていたのよ。早く開けてみて」 「はい、それでは・・・」 リボンを解き、包装紙を丁寧に剥がし、紙製の箱の蓋に手を掛け、ぱかっと開けた 「どわひゃぁぁぁああぁっ!!!?」 その瞬間、シャッハの顔面に襲い掛かったのはバネ仕掛けで飛び出してきたセインの顔(厚紙&色紙製)である あんまりと言えばあんまりな不意打ちに、シャッハは尻餅をつくほど驚いてしまった 突然の大声にカリムも驚いたが、ひっくり返っているシャッハの姿には、ついつい噴き出してしまった [581]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:49:41 ID:ntPv3nt3 「き、騎士カリム!笑わないでくださいっ!!」 「ご、ごめんなさい、シャッハ。でも、あなたのそんな姿、小さい頃のロッサに悪戯された時以来だから・・・」 「むうぅぅぅっ!!!まったくふざけた真似をしてくれましたねセイン!!今度あったらお尻百叩きです!!!」 「まぁまぁ、シャッハ。どぅどぅ」 「馬ですか私はっ!!?」 「ほら、まだ何か入ってるわよ・・・あら、これは、香水かしら?」 「ラベルが何も貼られていない辺りに凄まじい怪しさを感じますが・・・少しだけ・・・ん、あぁ。これはすごく良い香りが・・・」 「あら、本当ね・・・それにこっちは、お手紙かしら?」 「・・・全く、あの子は、感謝の言葉を述べるなら殴り書きじゃなくせめて綺麗な字を書きなさい・・・」 くしゃくしゃのメモ帳に視線を落とし、シャッハはその紙片も丁寧に畳んで、香水の小瓶と共にポケットに仕舞い込んだ ついでにびっくり箱は両手で以て握りつぶしてゴミ箱に叩き込んだ 「シャッハ・・・貴女は今感激しているの?それとも怒っているの?」 「両方です。感激の方がほんの少しだけ強いですけどね。今回は・・・まぁ、百叩きは勘弁してあげましょう。さ、お仕事お仕事!」 「えぇそうね。今日も頑張りましょう」 「はいっ!」 シャッハのポケットに仕舞われているくしゃくしゃのメモ帳には、ミミズがのたくったような字で彼女なりの感謝の言葉が書き殴られていたそうな 過去には敵であった少女から寄せられた、ぶっきらぼうな感謝の言葉。それは、セインの中でどんな変化があって生まれた言葉なのだろうか 「そういえば、セインさんとシャッハはどういう経緯で仲良しになったの? 「・・・今現在の関係を仲良しとは言いたくありませんが・・・スカリエッティ一味を逮捕した時のことです。最初、私はあの子の間抜けな罠に掛かってしまって・・・ ですが、その後何故か腰を抜かしてへたり込んでいるあの子を確保したんです。そうしたら、狭い通路の向こうからV型と呼んでいる大型ガジェットが転がってきて・・・」 「まぁ、大ピンチだったのね。まるで冒険映画の一コマみたい」 「えぇ、大ピンチでした。必死で逃げましたよ。あの子を脇に抱えて全力疾走です。どういうわけなのか通路にはレーザートラップがあるわ落とし穴があるわトラバサミがあるわで」 「・・・大変だったのね」 「後で問いただせば、全部あの子が自分で仕掛けておいたんだそうで・・・聞いたときには放っておこうかと思いましたが・・・見捨てるわけにも行かなかったもので。 それで無事に安全な場所まで連れ出したら今度は泣き出したんですよ。『他の姉妹に知られたらお姉ちゃん失格だから言わないで』とはどういう意味なのかと思いましたよ」 「・・・」 「その姿があまりに不憫だったので、了承してやりました。そうしたら、あっさりと機嫌を直して、その、懐かれてしまい・・・現在に至っています」 [582]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:50:14 ID:ntPv3nt3 6課の隊舎の中。渡り廊下のど真ん中 言っちゃあ何だが異常な事態である。ナンバーズの姉妹達にとっては見慣れた光景だが、6課の隊員達は思わず脇を通り抜けて廊下を渡るのを躊躇うくらいに オットーとディードが抱き合っていた。熱烈に 「・・・ウェンディ、何があったんだ?」 「あ。トーレ姉。おはようッス。何か、オットーとディード。二人ともプレゼント買ってたらしくって、感激のあまり。ってところッスかね」 「ちなみに何分くらいになる」 「さて、かれこれ30分ってところッス」 ひし、と抱き合う二人には周りの状況など目に入らないのだろう ちなみにオットーはディードに新しいカチューシャを贈り、ディードはオットーにヘアブラシを贈ったようだ 一般職員は二人の姿を目の当たりにした瞬間、気まずそうに目を逸らして来た道を引き返していった 「通行の妨げになっているようだな。そろそろ実力で排除するか・・・?」 「あぁ、心配ないと思うッスよ。さっきリィン曹長が部隊長に報告に行ったみたいッスから」 ウェンディがそう言った時、廊下の向こうから鬼気迫る形相のはやてがハリセンを片手にやって来た ずかずかずかずかと渡り廊下の真ん中で抱き合うオットーとディードの頭に、すぱぱーん!と小気味の良い炸裂音が鳴り響いた 「オットー!ディード!そういうのは自分らの部屋でするもんやで!!」 綱紀粛正を求めない辺りがはやてらしいと言うべきか 「・・・嫌だ。今ここが良い」 「・・・」 オットーの言葉に賛同してこくこくと頷くディードに、はやてはこめかみに青筋を浮かせながら、 「ほっほーぅ、そんならこの渡り廊下が二人の部屋っちゅうことで良ぇんやね。二段ベッドとかはすぐ運んでくるからな。あとは好きに「ごめんなさい。部隊長」「・・・戻ります」 「わかればよろしい。ほらほら、みんなにも謝るんやで」 [583]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:50:47 ID:ntPv3nt3 「トーレ姉さん。少しお時間よろしいでしょうか?」 「・・・ん、セッテか。どうかしたか?」 「先日、セインから“初任給とは恩人への贈り物の為に使う物”と聞きましたので、姉さんにこれを・・・」 「わ、私は・・・お前に恩を売った事など無いつもりなのだが・・・」 「いいえ、戦技の師として、末娘の私などを目に掛けてくださったことに、深い感謝を抱いています」 「・・・そうか・・・これはタオルか?」 「スポーツタオルというそうです。吸水性と速乾性に優れ、抗菌素材で作られている為防臭効果が期待できます。そして何よりそのブランドが一番丈夫でした」 「よし、では早速使わせて貰おうか・・・セッテ。訓練服に着替えてこい。私は訓練場の自主訓練使用許可を取り付けてくる」 「はい!よろしくお願いします!今日こそは、一本取って見せます!」 「そう簡単に私を追い越すことなど許すものか。行くぞ」 「どうしたノーヴェ。熱でもあるのか。さっきから顔が真っ赤になっている」 「い、いや、熱なんか無いよ。機能も正常だし、あぁ、人間風に言うと体調か。別におかしいことなんて何も無いって」 「ならば、悩み事か?姉で良ければ相談に乗るが・・・まぁ、これでも食べると良い」 「え、何コレ?食べ物」 「クッキー、というお菓子・・・食事とは別の、嗜好品だな。間食とも言う。概ね甘い味に仕上げられる様だ。先日、厨房でいただいてな、その味に感激して私も作ってみた」 「へぇ、じゃぁ一つだけ・・・(ポリポリ)」 「どうだ?」 「・・・おいしい・・・これ、ホントにチンク姉が作ったのか!?」 「あ、あぁ。喜んで貰えて光栄だ。たくさんあるから遠慮はいらないぞ」 「マジで!?・・・あぁ、いや、違う違う。あの、そのチンク姉!これ、受け取ってくれ!」 「・・・ノーヴェ?何なんだ急に・・・?」 「いや、昨日セインの奴に聞いたんだ。“初任給ってのは恩人の為に使う物”だって」 「それで、わざわざ私にか?至らぬ姉だというのに・・・ありがとうノーヴェ。開けてみても良いか?」 「も、勿論!」 「・・・皮革製のハンチングキャップか、高価だっただろう?」 「い、いや、そんな、全然。チンク姉のコートの色と良く似てるし、その、何となくよく似合いそうだったから・・・」 「ありがとうノーヴェ。大切に使わせてもらう。安いお返しだが・・・茶でも淹れるか。クッキー、全部食べても構わないぞ」 「マジで!?」 「あぁ、姉は嘘など言わない。まぁ、もう少し味わって食べてくれると嬉しいが・・・」 [584]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:51:23 ID:ntPv3nt3 「あー、もう。毎日毎日掃除掃除。なーんでこの頭脳明晰・権謀術数に長けたクアットロさんが雑用ばっかりやらされなきゃならないのー?」 「・・・自分の心も綺麗にしなさいっていうことなんじゃないかな」 「ちょ、直球がガラスのハートに命中したわ・・・ディエチちゃんが冷たくなって、お姉ちゃん悲しい、ヨヨヨヨヨ」 「クアットロ。嘘泣きは禁止・・・それに、シンデレラっていうお話知ってる?」 「灰被り小汚い女の子が怪しい魔女に助けられてエロ格好良い王子様のモノにされちゃうお話でしょ。はっ、ということはこうして清掃に励んでいればいつか私もうっふふのふ〜。 ・・・何てことがあるわけないでしょうがっ」 「うん、そうだね」 「ディエチちゃん、泣いても良い?」 「嘘泣きは禁止。マジ泣きはもっと禁止」 「妹がいじめるーっ!!」 「ランチ奢ってあげるから、元気出して。出撃や訓練が無いときは私も手伝えるし」 「うぅ、そう言ってくれるのはディエチちゃんだけ・・・すまないわねぇ、ゲホゲホ」 何だかんだと良いながらも、やっと本音で話してくれる様になった姉の事が嬉しいディエチであった 「たのもーっ!ドゥーエ姉居るッスかー!?」 「ウェンディ、オフィスでは静かになさい。それで、何か用?」 「はい、プレゼントのお届けッス!!」 「あら、ありがとう。口紅?嬉しいわ」 「えへへーッス・・・それで、あたしにもお化粧教えて欲しいっすよ」 「あらあら、あなたもそういうお年頃?」 「そ、そんなんじゃ無いッスよー。ドゥーエ姉みたく美人になりたいだけッス!」 「じゃあ、簡単なメイクをしてあげるから、少し目を閉じていて」 「あいッス」 素直に目を閉じたウェンディの顔に、極太マジックで泥棒ヒゲと極太眉毛を書き込むのも楽しそうかと一瞬考えてしまったドゥーエだったが、流石にそれはマズイと自重する 淡いメイクにしようかと思ったが、ここは変身願望に応える為にもややケバめの色彩で臨むと決めた 「じゃぁ、少しじっとしててね、んふふふ」 [585]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:51:58 ID:ntPv3nt3 (何なんッスかその含み笑いはーっ!?) 戦々恐々とするウェンディだが、ドゥーエは慣れた手付きでアイメイクを施し、頬紅をはたき、口紅を塗りつけた 色調としては少々ケバめ、しかもアイラインとリップはラメ入りなのでキラキラである 「ん、こんな感じ。自分でする方法は、また落ち着いたときに教えてあげるわ」 「うっひょー!!ドゥーエ姉はやっぱり凄いッスー!!!」 小さな手鏡の中に写る自分の顔を矯めつ眇めつしながらウェンディは狂喜乱舞だ みんなに自慢してくるッスー!ぃやっほーぃ!!という言葉を残してエリアルレイヴ発動。ライディングボード代わりのベニヤ板(制限速度20km/h)に飛び乗って行った 「ドゥーエはなんや、お姉ちゃんっちゅうか、お母さんみたいやね」 「10年以上も、実家を離れてましたからねー。その間、色んなものを見てきましたから・・・まだまだ子供みたいなあの子達は、見ていて放っておけないんですよ」 「その10年間、何しとったん?」 「ごめんなさい部隊長。それについては黙秘権を行使します」 「つれないなぁ」 「トーレ姉トーレ姉!ドゥーエ姉にお化粧して貰ったッス!どうッスか!?」 「ウェンディ、唇が血塗れだぞ。何を喰った?」 「チクショーーーッス!!」 「チンク姉チンク姉!ドゥーエ姉にお化粧して貰ったッス!美少女っぷりを見て欲しいッス!!」 「ウェンディ、頬が赤いのは風邪か?体調が悪いなら安静にしていた方が良いと姉は思うが」 「ドチクショーーーッス!!!」 「ノーヴェ!こうなったらノーヴェでも良いッス!どうッスかこのお化粧!良いッスよね美少女ッスよね!?」 「うわ、キモッ」 「うわぁぁぁぁあんッスーーーーー!!!!!! [586]初任給の使い途は・・・?その2 2007/09/03(月) 19:52:32 ID:ntPv3nt3 本局、ドアの前には24時間態勢で警備員が張り込んでいるラボの一室 「やれやれ、一月もすれば少しはマシな機材を入れてくれるものだろうと思っていたけど、これでは進む研究も進まないな」 研究室の端末に向かってぼやいているのは、現在執行猶予中のジェイル・スカリエッティである そんな彼の傍らでは、紙の書類にレポートを書いているナンバーズ長女:ウーノが居た 「ドクター、あまりぼやかれませんよう・・・減刑にも繋がるのですから、妹達の努力に応えてあげてください」 少しだけ、穏やかな微笑みを浮かべてウーノは『父親』をそう諭した ナンバーズは全員、八神はやての保護観察下にあり、スカリエッティからは一切切り離された関係といえるが、治安維持業務の遂行に当たって一つ条件が出された 「自分達は何があろうと命令に服従し、任務を遂行する。だから、その働きに応じて、ドクターの減刑をして欲しい」 という条件である。はやては少々悩んだモノの、その条件を快諾した。そして、ここ一ヶ月の姉妹達の働きは申し分のないものである 「結局、私は・・・何もしなくても良かった。ということだったのかな。これは・・・」 生命倫理を踏みにじり、数多の命を踏み台に生み出され、確立した人造魔導師創造技術:プロジェクトF。その技術を更に進化させた戦闘機人計画 スカリエッティ自身も、管理局の黒幕であった最高評議会によって生み出された人造魔導師である コードネーム:無限の欲望。数多の思惑と野心によって生み出された、生まれながらに汚れた命。それが自分だ そんな風に生まれた自分だからこそ、『娘達』が受け入れられる為の世界を作りたかった。狂った枠組みを破壊したかった だけど、この世界はスカリエッティの妄執とは裏腹に、実にあっさりと『娘達』を受け入れてくれたのである 「一番の道化は、この私だった。か」 「ドクター。何か仰いましたか?」 「・・・あぁ、ウーノの淹れてくれた紅茶が飲みたくなったと思ってね」 「では、すぐに用意しますね」 いそいそと、ウーノは席を立った。その顔は少しだけ喜色を覗かせている ――― 『父親』として、君達だけは私が護ろう。世界の全てを敵に回してでも護りたかった、私の愛おしい『娘達』 [587]111 2007/09/03(月) 19:53:57 ID:ntPv3nt3 以上です エリアルレイヴの扱いは妄想です そうじゃないと、ライディングボードがウェンディの本体になってしまうじゃないデスカ・・・ では、スレ汚し失礼しました [588]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 20:18:24 ID:pZO8dzBk >111 素晴らしい!かつて総統が装甲部隊の演習を初めて目にした時に叫んだ有名な言葉を贈ろう! 「これだ!これが欲しかったのだ!」 [589]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 20:23:31 ID:mFxTpKvN >>111 GJ しかし眼鏡さんだけはどーにも許せなくなってきたw 乙! [590]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 20:30:42 ID:uEOjBSx3 >>587 蝶GJ!! あー、ナンバーズはやっぱ可愛いなぁ。 サウンドステージ04あたりナンバーズ主役でやって欲しいぜ。 >意外にマメな仕事振りに同じくらいクア姉の心も清潔になれば良いのに、と悪意無くセインは思う >「・・・自分の心も綺麗にしなさいっていうことなんじゃないかな」 www やっぱり姉妹内でもそういう評価なクァ姉吹いた。 クァ姉って凌辱担当だけじゃなくてオチ担当としても優秀だなぁ、ということを発見させてくれて有難う。 ココ最近下げてたクァ姉の評価を少し上げてもいいかも、と思った。 [591]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 20:43:43 ID:+CMVy871 111氏GJ!! ええ話や(つд`) しかし本編はどうなるんだろうか・・・ まさか、ここに来てやらないだろうと思ってた事を平然とやってのけるし。 >>590 けど来週にまた下がる可能性がwww [592]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 21:05:08 ID:HQrWxXY4  111氏GJ!本編ではどうしてもありえなさそうだが、クァ姉や博士まで幸せそうで 良い話だった!  あと、23話を見た直後だったので、中将と旦那のシーンはなんか嬉しくなってしまった。 本編ではこの二人、どんな決着をつけるのやら… [593]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 21:24:35 ID:VeckCsQS ナンバーズ死亡・[・]・]T・]U・]V [594]名無しさん@ピンキー 2007/09/03(月) 21:31:14 ID:7lKX1KtS 死んでねえええええええ [595]246 2007/09/03(月) 22:09:51 ID:NT91f7e+ んー大変 GJ な作品の後で投下するのは、気が引ける…… でもとりあえず、続き書けたので投下します。 注意 鬱展開鬱エンドです。 誰も死にませんが誰も救われません。 エロあり。なのは×ユーノです。 [596]Nameless 2007/09/03(月) 22:11:03 ID:NT91f7e+  目の前で肩を落として飛ぶリインフォースに、はやては堪え切れない溜息を吐き目頭 を押さえていた。  その様子に、リインフォースがここ何日か続く激務を思い出しながら、それでも自分 が言わなければとはやてに振り返る。 「はやてちゃん……急がないと」 「ん、ごめんな……ちょっと休憩させて……」  地上部隊の制服をだらしなく着込んだはやてが、耐え切れず壁に背を預け、崩れそう な身体に残る力をかき集めていた。  責任は、全て部隊長であるはやてに降りかかっていた。聖王教会での会議。三提督と の会談。ゲイス中将からの一方的な罵り。  もうそれは、既に耐え切れる限度を超えている。精神的にも肉体的にも。  それが分かっているリインフォースがそれ以上はやてに何か言えるはずもなく、艦船 クラウディアの通路で涙を堪えた。 「はやて、大丈夫か?」  いつまでも来ないはやてに業を煮やしたのだろう。艦長室から来たクロノが壁に背を 預けたはやてに、声を投げかけた。  声に視線だけを動かしたはやてが、クロノの姿を視界に納め肩を震わせる。疲れきっ た体に鞭を打ち、背筋を伸ばして頭を下げた。 「期待に添えられず申し訳ありませんでした」  はやてが身を包んだ地上部隊の制服。そこにある筈の二佐の称号は、自体が表に出た と同時に抹消された。  残ったのは一身に降りかかった責任と、起動六課の最後の任務への不安だけ。 「とりあえず艦長室まで行こう。もう、取り繕う事も無い。楽にしてくれ」  その声に小さく礼を言い、艦長室へと足を入れたはやてが目の前にソファに崩れるよ うに身を任せた。  クロノはその向かいに座り、ソファに横たわるはやての様子を見て息を吐く。  徹夜続きのその目には濃い隈。普段よりも香る香水は、風呂に入る時間がないと嘆い ているよう。だが香水以上気を使う余裕も無いのか、艶のある綺麗だった髪はくたび れ、髪飾りもなくなっていた。 「はやて、大丈夫か?」  もう一度、今度は強い口調でクロノが言う。  それにはやてが頷きかけ、残った責務に止められた。  眠りたい欲求を抑え、ソファに座りなおし何回下げたか数えるのが面倒になった頭を 下げる。 「この件は、僕にも責任がある。済まなかった」  それは、提督としての立場ではなく一人の兄の言葉。頭を下げ続けるはやてがゆっく り首を横に振り、何もしなかった自分を責める。  たが今日は、そんな話をしに来た訳じゃない。もう明日に迫った公開意見陳述会の話 しをしに来たのだから。 「僕のほうからも出来るだけ武装隊を投入する。母さん達にも話はつけてある」 「……迷惑掛けてばっかりやな。情けない」  部隊長として。十年続いた親友として。何もできなかった自分を嘆き、呟いた。   「夢って……こんなに簡単に壊れるものやったんやなぁ……」 [597]Nameless 2007/09/03(月) 22:12:20 ID:NT91f7e+ 魔法少女リリカルなのはStrikerS ―Nameless― (11) 「はぁぁっ、んんっ、凄いっ、凄いよぉぉぉ!!!」  貫く肉棒に嬌声をあげ、一心に腰を振り、なのはがようやく結ばれる事のできたユー ノの全てを味わっていた。  むせ返るほどだった血の匂いを、性の匂いが掻き消していく。赤く染まったシーツに 二人の体液が染みていく。 「はぁっ、くぅっ!!」  そんな中、未だ痛みの残る身体に鞭を打ってユーノは腰を動かし続けていた。  身体に走る無数の傷は、彼が涙を流して頷いたともに消されている。だが、なのはが 自分で裂いた手首の傷は、彼への戒めとして跡が残されたまま。  これは、自分がユーノを愛している証拠だからと、なのはが痛む手首に歓喜の笑みを 浮かべていた。  もう、どうなってもいい。  この、今の幸せを味わいたい。  やっと、ユーノが自分のモノに戻ってくれたから。 「んっ、んっ……ユーノ君もっと強くしてぇぇぇ! きもちいのぉっ、ユーノ君ので凄 い気もちいのぉっ!!」  ユーノに跨ったままなのはが喘ぎ、涎を垂らす。ユーノの目の前でぶるんぶるん、と 胸を揺らし羞恥も無く求め続けた。  それは、ユーノにとって苦痛以外の何者でもない。残酷に押し寄せる快楽に板ばさみ にされ、心を焦がした。  ただ、それ以上に耐えられないものがあったから崩れなかっただけ。   「ねぇスバルなんかより気持ちいいでしょっ!? スバルより胸だって大きいし、スバ ルより愛してるし、スバルなんかいらないでしょっ!?」  絶えず叫び続けるスバルの名前。喘ぎながら腰を振り、なのはは溢れた涙を零してい く。  なのはがこうなった原因を知らないユーノにそれは分からない。ただ、フェイトが関 係しているのだろうと思っただけ。  なのはは何故変わってしまったのか。  なのはに何があったのか。  なのはを、こんな風にしたのは誰だったのか。 「な、なのはっ……!」  思考を中断させたのは再び限界に達したから。迫ってくる快楽の波。それは、ユーノ に堪えられるものではない。出来るのは、なのはから滾った肉棒を引き抜く事だけ。 「だ、だめっ、ユーノ君の全部貰うのっ! いっぱい私に出してぇっ!」  それをなのはは許さない。ユーノの体に腰を深く下ろし、子宮を突かれ走った快感 に背筋を反らせた。  欲しかったのは、彼の全て。  心も体も全てを自分の物にしたかった。  それは、なのはの真の望みに他ならない。ただ、それを表に出せなかっただけだから。 「ひゃんっ……も、もっとっ!」 [598]Nameless 2007/09/03(月) 22:13:54 ID:NT91f7e+  不意に、ユーノに胸を鷲づかみにされ、そのから駆け巡る快感になのはが悶えた。  汗が飛ぶ。涎が糸を引いて落ちる。愛液が、溢れてユーノの身体を汚す。  幸福感と征服感。興奮が際限なく高まっていく。それは、なのはの体に如実に現れて いた。  その全てが、ユーノにとって未知のもの。初めての女の体は、壊れそうなほど気持ち よくて、涙が流れるほどに苦しくて、射精を止めさせない。  吐き出した精液が子宮に叩きつけられ、なのはが快感に身体を震わせ恍惚な表情のま ま囁いた。 「ユーノ君いっぱいでたね……もっと、出したいでしょ?」  その表情にユーノが喉を鳴らし、なのはがクスリと嗤った。荒い息を吐くユーノの 唇。自分だけの唇にしゃぶりつき、舌を絡ませる。  沸き起こる感情が止まらない。スバルなんかの姿を使わないで、自分の姿で強引に押 し倒せば良かったと思うほど。  肉棒を引き抜けば、ゾクリと背筋が仰け反った。太ももを汚すのはなのは自身の愛液 と、ユーノの精液が混ざり合ったもの。 「ユーノ君見て。ユーノ君の……こんなに溢れてるんだよ?」 「う、ん……」  ユーノを跨いだまま、なのはが陰唇を左右に割り開く。ドロッとした白濁はユーノの 胸に零れ、なのはがそれに笑みを浮かべながら、ユーノの眼前で膣を刺激した。 「はぁんっ、んんっ、ゆ、ユーノ君ちゃんと見てる? んくっ!」  くちゅくちゅ、というよりもグチュグチュとした卑猥な音が目の前でしていた。いつ の間にか膝立ちになっていたなのはが、ユーノに見せ付けるように腰を突き出し、自慰 に没頭した。  ユーノはそれを見る事しかできない。限界まで勃起した肉棒に痛みすら感じながら、 目の前で露になっているなのはの秘所に釘付けになった。  真っ赤に充血した陰唇と、ひくつく膣口から掻きだされた精液と愛液が顔に落ちるの も構わず、それを凝視した。 「うんそうだよ……ユーノ君は私だけを見てればいいの……私だけに触ればいい……私 だけの名前を呼んでればいいの……私だけのものなんだから……それ以外の誰かなんて みんないなくなればいい」  呪いと共に漏れる嬌声に、ユーノの肉棒が震え上がった。ただ漏れる先走りは、もう 我慢できないと訴えているよう。体は既になのはに支配され、心までもを侵されそうだ った。 「なのは、そんな事言わないでよ……お願いだから」  その叫びに抗って訴えかけた。目を見開いたなのはが表情を変え、その瞬間なのはの 手が伸びてきてユーノの首に指を食い込ませていた。 「ねぇユーノ君……あれだけ痛い思いしてまだそんなこと言うの?」 「あっ、がぁっ……!?」  息の出来ない苦しさにもがくユーノの唇を奪い、心を奪う。ユーノの瞳がなのはの淀 んだままの瞳を映す。  骨が軋む音に恐怖を感じながら、なのはの手を外そうとその手を掴むが外れない。体 重かけたなのはと、下からもがいているユーノでは力の差がありすぎる為。  だからその手を外すのを諦めた。  諦めて。なのはを真っ直ぐ見つめ、言葉を絞り出した。 「今はっ、分からなくてもいいからっ、くぅぅっ……いつか……ちゃんと笑わせてあげ るからぁ……がはっ!」 [599]Nameless 2007/09/03(月) 22:16:08 ID:NT91f7e+ 無表情のままのなのはの指が、微かに震えた気がした。なのはも気づかないほどの動 揺なのかもしれない。だが、確かにユーノは感じていた。  それから、まるで逃げるかのように、不意に苦痛が和らいだ。 「ユーノ君舐めて」  なのはの手が力を失い、代わりに目の前に差し出されたなのはの秘所。肺に酸 素を届けながら咽ていたユーノが、なのはの感情が感じられない笑顔を見た。 「舐めて。それでちゃんと味わって。私の味」 「んぐっ……!?」  突如顔面にかかった圧力に、ユーノが四肢を震わせた。もがいて、口の中に広がる味 に再び咽そうになって、瞳だけを動かした。 「はぁ、ゆーのくん、ゆーのくんの口に押し付けちゃってる……」  ユーノに見つめられる中、焦点の合わない瞳を虚空に揺らし、恍惚しきった表情でな のはが腰を前後に揺らし始める。  それに合わせて揺れる左右の乳房を掴み、痛みが走るほどに抓り身体を仰け反らせた。 「こんな事できるのも……全部私だけ……んんっ!」  ――――それから、どれくらい時間が経ったのか。  涙を流して腰を打ち付けるユーノと、それに嬌声を上げて求め続けるなのは。既に、 空は夜とは表情を変えている。  疲れなんて感じない。彼以外、感じるものなんて何も無い。  もうそれ以外はどうでもいい。彼以上に素晴らしいモノなんてこの世に無いから。  そして迎えたのは、終わりの日。新たに始まる為の最初の日。 * * *  すっ、と差し出された封書に、はやてが縋るようになのはを見上げた。 「これ、起動六課と管理局の辞表。はやてちゃんよろしくね」 「せ、せめて、公開意見陳述会まででも、後少しやないか……」  そう言わずにはいられない。部隊長としてではなく、人として。眼前に迫ってしまっ た夢の終わり。その事実に耐え切れず、縋っていた。  きょとんと、そんな言葉が似合う表情でなのはが首を傾げた。ユーノを手に入れたか らか、スバルを襲ったときよりも幾分か落ち着いているが、もう前とは見る影も無く違 いすぎていた。 「邪魔するの?」  その表情から、段々と感情が消えていく。暗い瞳に危険な光りが漂い始める。  思わず肩を震わせたはやてに、なのはが無表情のまま呟いた。 「私の邪魔したら許さないよ? もう何したって大丈夫なんだから」 「し、しない! なのはちゃんの邪魔なんかせえへんからっ、お願いやからそんな目で 見ないで……」  こんなものは耐えられない。  こんななのはは見たくない。  フェイトもスバルもユーノも。こんな感情を向けられていたのかと寒気がした。 「そう、ならいいや」 [600]Nameless 2007/09/03(月) 22:17:23 ID:NT91f7e+  胸を撫で下ろしたはやてがなのはに促され、震える指を封書に向ける。  触ったら終わってしまう。手に取ったら、終わってしまう。それならいっその事、思 い切って破り捨てたい。  そんな欲求に駆られ、その直後に血まみれでボロボロになった自分を幻視した。 「た、確かに受け取りました……今まで、ご苦労様……でした……」  なのはから返って来る言葉は無い。もう用済みのはやてが視界に映ることもない。  踵を返し、そのまま部隊長室を出ようとするなのはに、はやての強張った声が投げら れた。 「何……? ユーノ君が待ってるの」 「あ、あのっ……管理局辞めてなっ、民間人に戻ったらなっ……その……」  はやての視線はなのはの胸元。同じようになのはも視線を下ろし、ようやく気づく。 「あぁ、これね」  なのはの魔力は某大だ。それは、一般人のレベルを遥かに超えている。その魔力は、 通常管理局の管理下に置かなければいけないほど。  そのなのはが、カートリッジシステムを導入した護身用以上の規格のデバイスを持つ ことが許されるはずも無い。 「はい」  はやての目の前に差し出された赤い宝石が、悲しげに光りを反射した。  首から下げられるよう備え付けられていた紐は、なのはの手によって千切られた。  それは、まるで絆までもを断ち切っているようで。  だが、なのはにとっては間違いなどなくそのつもりで。 「ええの? ずっと一緒やったのに」 「そっちが言い出したのに……もう、いらないものだから」  特に沸いてくる感情は見つからない。唯一惜しむとしたら、これがユーノからの最初 の贈り物だという事くらい。  だが、ユーノに比べれば価値なんて無いに等しい。  はやては固まったまま動かない。手を伸ばせず俯いたまま。溜息を吐いたなのはがレ イジングハートに無表情で呟いた。 「さよなら」  コロン、と小さな音が床に一つ響いた。それがレイジングハートからの最後の返事。  もうこれで本当に最後。無言のまま踵を返したなのはが部隊長室を後にする。直後、 はやての泣き声が聞こえたような気がして不快だった。  そのなのはが、更に表情を歪ませて視線を落とす。 「あ、あのなのはさん……」  なのはが出てくるのを待っていたのか。恐る恐る手を繋ぎながらなのはに歩み寄るエ リオとキャロ。  何度も視線を逸らし、再び戻して。それでも耐え切れずに視線を逸らして。意を決し てなのはを見上げた頃には、なのはの視線は凍りつくほど冷たかった。  それを無視してエリオが前に出る。キャロはエリオの服を掴み俯いたまま。  その不安を取り払うように頷き、言葉を紡ぐ。 「な、なのはさん今までありがとうございましたっ! 僕もキャロも――――」 「邪魔」 「あ……」 [601]Nameless 2007/09/03(月) 22:18:50 ID:NT91f7e+  言葉を失い、立ち尽くしたエリオをキャロが引き戻す。それになのはがかける言葉は ない。ただ邪魔な障害物が消えただけ。これ以降きっと思い出すことも無い。  隊舎の入り口まであと少し。ユーノの所まで駆けていこうか考え、はやる気持ちを抑 えられずに一人頷いて。 「なのはままぁ……」  また呼び止められて俯いた。 「なのは、ままぁ」  もう一度、今度は涙を堪えてヴィヴィオが呼んだ。それを無視してなのはが歩く。向 かうのは隊舎の入り口。ユーノの所。  それをヴィヴィオが追いかける。振り向いてくれない母を呼び続け、足を縺れさせた。  それで。  ――――なのはママ、ここにいるから。おいで。  そんな、日常を思い出した。 「なのはママ! ヴィヴィオ大丈夫だからっ!」  だから、今度は一人で立ち上がろうと歯を食い縛る。膝に手を当て、擦りむいた痛み にバランスを崩しそうになって。 「ちゃんと一人で立つから!」  それでも、滲んだ視界の奥にいるなのはを見つめ立ち上がった。  なのはは立ち止まり、視線をこちらへ向けている。それが、待っていてくれている気 がして。笑顔で走ろうとして。 「ママなんて呼ばないでよ。私はあなたのママなんかじゃない」  今度こそ、涙を零して膝を砕いた。  なのははもう振り返ってはくれない。もうその頭の中には、ユーノのことしか出てこ ない。それ以外は、全て余計なものと消し去った。 「行かないでぇぇぇぇ――――!!!」  そんな、もう絶望しか見えない中彼女は叫んだ。  床に頭を擦り付けて泣き続けるヴィヴィオを無視して、フェイトがなのはの元へ駆け ていく。 「いかっ、行かないでっ、なのは行かないでっ……!」  フェイトを連れ戻そうとシグナムに羽交い絞めにされ、時折殴り飛ばされながらそれ でもフェイトは呼び続けた。 「待ってお願いだからっ、お願いだから行かないでっ! 私を一人にしないでっ! 何 でもするからっ、何でもするからぁぁぁ――――!!」  目の前、ユーノはすぐそこにいた。車を停め、ハンドルに頭を擦りつけながら唇を噛 んでいる。  早く行かないと、ユーノが寂しがっている。 「ユーノ君、ごめんね。ちょっと遅れちゃった」  助手席に乗り、いつまでも動いてくれないユーノに首を傾げる。 [602]Nameless 2007/09/03(月) 22:19:58 ID:NT91f7e+ 「ユーノ君どうしたの? 泣いてるの?」  ただ、そんな気がした。ユーノが首を横に振ってもその考えは拭えない。 「なのは……絶対――――」  ――――いつか、みんなと笑えるようにさせるから。  もう、それしか考えられない。今はただ、その想いで身体を奮わせてでしか、な のはの事を抱きしめられない。  エンジン音を響かせ、逃げるように車が発進する。  終ぞ、彼女が顔を見せる事が無かったのは、何も出来ないと知っているから。 「ごめん、なさい……ごめんな……さい……」  傷だらけの身体を抱きしめ、スバルは涙を流し続ける。その傍らには、包帯を巻かれ 意識を戻さないパートナー。  シグナムに傷つけられた体が痛むのか。それとも、別のものが痛むのか。我を取り戻 したスバルは、ただ痛みに耐えていた。  願うのは、彼女の幸せ。  呟くのは、それを奪ったと自分を陥れる言葉。  ――――彼女はまだ知らない。まだ、誰一人として知る者はいない。  今はただ静かに。 「ユーノ君、これからはずっと一緒だから」  これから起こる終焉を、笑顔で待ち望むしか許されない。