水川は戦争が始まって、渡英しますね。(要、土田とのED参照)
この時、要はついてゆき、土田は戦争後に英国にわたります。
・・・じゃ、他の人は?
というか、水川って日本で作家だったわけですが、英国では何のご職業に?
色々色々、妄想はつきません。
というわけで、次からのSSっていうかシチュエーションは、○久が勝手に妄想してるものなので、
公式のゲームとは全く関係ありません。
xあずさx
日独伊の同盟が締結した。いつ英国へ渡る船が絶えてもおかしくない状況。
見た目が(実際中身も半分は)外国人の抱月には、とても住み難い状況。
「さて、こんな物かな」
抱月は土蔵の中を見渡した。
本も家具も代金も、全て手配した。
心残りといえば・・・
「ねぇ、君。本当に行くつもりなのかい?」
抱月は傍らで、抱月と同じく大きなかばんを下げているあずさに目を向けた。
「何いってるの先生。僕、行くって言ったでしょ?」
「けどねぇ・・・」
抱月は形の良い眉をひそめた。
抱月に熱心に渡英を勧めたのはあずさだった。
いい男に成長すると公言してはばからなかったあずさは、実際男前に育った。
それは外見だけの話ではなく、勉強においても、性格においてもだ。
長年の潔癖症の形を借りたコンプレックスが解消されてから、まさに一皮剥けた感のあるあずさは、抱月が意図した「育てる楽しみ」など乗り越えて、一人でも立派に成長していった。
嬉しくもあり、なんだか残念なようでもあり。
ずいぶんと回りの女子からも好かれるようになっていったから、てっきりノーマルな嗜好に戻るのかと思いきやそうではなく。相変わらず抱月との関係は続いていた。
予想が外れて残念なようでもあり、嬉しくもあり。
そのあずさが言ったのだ。
「先生、もう、渡英したほうがいいよ。船、いつなくなってもおかしくないんだよ?
僕なら大丈夫だからさ。」
少し寂しそうに笑ったあずさは、抱月との別れを理屈ではわかっていても感情でわかっていないようで、そんな様が、より愛惜しかった。
「・・・うん。ごめんね。」
実際抱月の元には嫌がらせが多く届いており、これ以上は限界かとも感じていたのだ。
それでも日本に残っていたのは、日本が好きだからという理由もあるが・・・あずさを見ていたかったというのが本音だろう。
あずさは、会う度に変わるものだから、目が離せない。
いつまでも引きずっていた過去の映像を消し去る勢いで、その映像が心に溜まってゆく。
それはいっそ心地よいくらいで。
もう会えないと思えば、また、あずさの姿を刻みたくて、抱月はあずさの頬に手を寄せ、引き寄せた。
ところが。
実際に準備を始めてみれば、微妙に意見が食い違う。
どうやらあずさが、いや、あずさも渡英するつもりだとわかった瞬間の驚きといったら。
おそらく抱月は鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしていたに違いない。
それにくらべてあずさは、全く普段通りの表情だった。
「行くよ? 当たり前じゃない。 何言ってるの? 今更。」
「だ、だってね、英国だよ? いつ戻ってこれるかわからないんだよ?」
「知ってるってば。そりゃ、少し寂しいけどさ。」
このあずさの顔はこの間見た。そう、抱月に渡英を勧めていた時の顔だ。
あれは、抱月と別れるのが悲しいのではなく、日本と別れるのが寂しかったからだというのか。
「君、いつか可愛いお嫁さんをもらうって言ってなかったっけ?」
「そんなの、先生のこと好きになった瞬間に、無理ってわかってるよ。」
「でも、親御さんとか・・・」
「姉様がいるから大丈夫。義兄もいい人だし・・・この戦争で無事ならいいんだけど。」
「それならなおさら」
「先生と別れるほうが嫌なんだ。」
あずさが、抱月の目を見据えた。
年月が経ち、身長も伸び、顔も大人びたあずさだが、その目の力強さは変わらない。
意思の強そうな、真っ直ぐな瞳。
相変わらず、この目には弱い。
抱月はため息をついた。
幼い頃ならいざしらず、今のあずさは物の道理も解っている大人だ。
その彼がこう言い出すということは、何もかも承知の上なのだろう。
「それとも先生は僕と別れたいの?」
目を逸らさずにあずさが尋ねる。
ここで嘘をつくのも出来るし、彼と違ってずいぶんとひねくれた人生経験を持つ自分なら、きっと上手く騙すことも出来るだろう。そう、嫌われることも。
しかし、そうしたくは無かった。
なんだかんだ理屈をつけても、結局あずさに惹かれているのは間違いないのだから。
だから、抱月はあずさの疑問に首を振って答えた。
「わかった。後悔はしないんだね?」
あずさの表情が、明け行く空のように変わる。
不安から喜びへ。その曇りの無い、綺麗な顔を、また抱月はひとつ覚えて記憶にしまう。
「もちろん。後悔しないように生きるのが、僕の人生目標なんだ。」
妙に得意げな物言いをする所だけは、いつまでも子供っぽいと、抱月は苦笑した。
変わらないでいて欲しくもあり、変わっていって欲しくもあり。
結局は、目が離せない。
今のあずさを確かめたくて、抱月はあずさの頬に手を伸ばした。
あずさは抱月の手に自分の手を重ね、自分も抱月の頬に手を伸ばした。
どちらからともなく、お互いは近づいて、その唇を重ねた。
って感じ? とりあえずあずさはついて行く気がするんですよねー。
要とのEDで育ったあずさは、いい男だった!!
でも、あの強引さと素直さは持ちつづけて欲しいのですよ。うん。
あずさなら、異国でだって大丈夫。元気に適応していくことと思います。
x真弓x
日独伊の同盟が締結した。いつ英国へ渡る船が絶えてもおかしくない状況。
見た目が(実際中身も半分は)外国人の抱月には、とても住み難い状況。
「さて、こんな物かな」
抱月は土蔵の中を見渡した。
本も家具も代金も、全て手配した。
心残りといえば・・・
机の上に乗っている一通の手紙。
もちろんそれは持っていくが、心残りなのはその内容。
「お元気で。今度は僕が担当につきます。」
抱月が謎を解いて、ようやく見つけた真弓は、なんと編集者になっていた。
作家の理解者であり、天敵でもある編集者。
彼が自分の本の批評をした時、その感性は作家向きかと思ったこともある。
暗号好きなところもそうだ。
文章を生業にしていくとは、まったくもって、真弓らしい。
そして、今回の手紙の中にも、短いながら謎かけ、いや、これは単純に、含みがある。
『抱月が戻ってきたら、自分が担当につく。』
現状で、大衆文化である娯楽小説を書ける場所は無い。
まして、抱月のような、見た目が外国人(いや、中身も半分はそうなのだが)な作家を使うことは、出版社の危機に繋がるやもしれない。
戦争はいつか終わる。文化を押さえつける手も、いつか弱まる。外国人に対する偏見も消える。
それでも、その『いつか』にたどり着くまでは、予想を越える困難が待ち受けているだろう。
真弓はそんな中、大衆文化の復活に自分を賭けるつもりなのだ。
そして、抱月の担当に。
素直に『戻ってきて欲しい」とは書けないものか。
そう考えてから、抱月は苦笑する。
そういえば昔から真弓は素直な物の書き方はしなかった。
ちゃんと読める文章なだけ、今回の暗号は簡単だ。
凝る暇が無いほど現状が逼迫してるということでもあるのだが。
本当は、戦争が終わっても日本に戻る気は無かった。
日本ではなにかと暮らし難いだろうし、嫌でも思い出してしまう出来事もあるだろうし。
しかし、真弓はそんなこともお見通しでこの手紙を寄越した。
本当に、頭が良く、それでいて控えめな子だ。
抱月は手紙を胸にしまった。
ほんのり、胸が暖かい気がする。
自分を待っていてくれる人がいるということは、こんなにも暖かい気持ちを与えてくれるものなのか。
見送る者と、見送られる者。
目を閉じると、浮かんでくる人影がある。抱月が憧れる、とても日本的な顔をした人。
一人は、あくまで作り物めいた、綺麗な笑顔を浮かべて。
過去を乗り越えて、自分の力で歩き始めた一人は、人間らしい、綺麗な笑顔を浮かべて。
今の自分が選ぶのは・・・。
抱月はスーツの上から胸を押さえた。
そして、抱月は長年住処としていた土蔵を後にする。
どうでしょう? え? これじゃ真弓との純愛EDに相応しく無い?
・・・そうかも。(をい>○久)
しかもなんだか文章、纏まってません。まぁ、いつものことではあるんですが(苦笑)
ええとですね。真弓はついていかないと思います。
真弓には真弓のやりたいことがあって、それが真弓の存在意義で、真弓の基本だから、譲れない。
真弓が真弓であるために、自分の好きな仕事を続けてくっていう設定は私の中で固定。
ので、水川先生には戻ってきていただきましょう。さっくりと。(笑)
で、真弓と金子のEDを、そのまんま水川でやっていただけたらと。
x金子x
日独伊の同盟が締結した。いつ英国へ渡る船が絶えてもおかしくない状況。
見た目が(実際中身も半分は)外国人の抱月には、とても住み難い状況。
「さて、こんな物かな」
抱月は土蔵の中を見渡した。
本も家具も代金も、全て手配した。
心残りといえば・・・
「ねぇ、君。まだ怒っているのかい?」
抱月は傍らで憮然としている光伸に目を向けた。
「怒ってるわけじゃない。」
その口調もその態度も、怒っているようにしか見えないのだが。
「確かに、この状況であんたが渡英するのは正しい。それくらい解る。」
逆に、光伸は、たとえ縁を切ったとはいえ、父親の立場が立場なだけに渡英出来ない。
「ただ、面白く無いだけだ。」
その物言いに、抱月は苦笑する。
「まぁまぁ。戦争はいつか終わるし。」
終わってもらわなければ困るのだ。
「当分は、水川抱月の新作どころか、大衆娯楽の全てが規制され、詰まらない世の中が続く。」
やはり光伸は表情を変えない。
お互い、作家なぞをしていると、物事の裏読みや先読みが上手くなって困る。
どう転んでも、今の状況が悪くなることだけがはっきりと解り、夢を見る隙も無い。
「終わってからのことを考えようよ。」
抱月は曖昧な微笑みを浮かべた。
抱月の元に原稿依頼がこなくなって久しい。
編集に追いかけられない状況というのは楽ではあるのだが、そんな時にふと、書きたいネタが浮かんでしまうというのも作家の性か。
そして、抱月の書く文章は、日本語でこそ、その魅力を発揮する。
トリックとか話のネタ自体は英国でも、英語の文章でも通じるだろうが、抱月の独特な世界は、慣れ親しんだ日本語という文章表現が一番似合うのだ。
だから、英国で作家家業を続けてゆくのは、多分無理だと抱月は思う。
「僕は帰ってくるよ。それまでに、せいぜい僕と肩を並べる作家先生になっていておくれ。」
抱月は揶揄をこめる。
「なんだとぉ。 これでも新進気鋭の作家として、新青年でも紹介されたんだぞ?」
案の定、光伸は抱月の挑発に、簡単にひっかかる。
そういう所は、可愛いんだけどね、と抱月は微笑む。
「鳴り物入りで登場する作家に限って、後が続かなかったりするんだよねぇ・・・」
声にはやや、残念そうな響きを持たせて。
「新作のネタに詰まりまくっている老作家と違って、こっちはまだ書いてないネタが余りまくってるんだからな。」
挑戦的な光伸の瞳。 駆け出しとはいえ、彼も立派な作家だ。
かつて、作家という職業を下卑していた人物とは思えない変わりようだ。
「あ。実は僕。新作のアイデア思いついちゃったんだもんね〜。」
抱月は明るい口調で返す。
「なんだと? 書け。読ませろ。」
光伸は、抱月に掴みかからない勢いだ。
「何その言い方。」
抱月は憮然とする。
「あ、いや、書いて欲しい。 読みたいんだ。」
相変わらず光伸は、作家『水川抱月』のファンである。
抱月としては、嬉しいことだが、同時に、ここまで身近にこれだけのファンがいると、プレッシャーにもなる。
下手なものは書けないのだ。それこそ水川抱月のプライドにかけて。
「どうしようかな。」
「もったいぶってないで。」
「うん。帰ってくるまでに書いておくよ。」
抱月は、透き通った笑みを浮かべた。
光伸は、しばらく黙って抱月の顔を見ていた。
「・・・ああ。待っている。」
そして、頷いた。
作家などという職業をしていると、お互いに物事の裏や先を読むので困る。
待っているのは作品なのか、抱月なのか。
抱月と光伸は黙ったまま近づいて、唇を合わせた。
それは約束のようであり、誓いのようでもある。
言わなくても通じるから、お互い作家という職業をしているのも、悪くない。
って感じで。
金子が作家になったタイミングっていうのは、選んだ相手によって違う気がします。
確か、真弓だと戦後だったよね? あずさと土田を選んでも戦後な気がする。(予測)
要は戦前でいいんだよね? 水川も戦前な気がする(予測)
水川は、英国でも作家を続けるのか?
わたし的に、無い。(苦笑)
退廃的で耽美でエログロなんしょ?
倒置法とか体言止めとか、目的語をはっきり書かないとか・・・主語を定めないとか・・・・日本語って思わせぶりな文章に向いてると思いますよ?
だからこそ外国の方には理解し難い言語でしょうが(^^;;
ま。とにかく。
水川抱月の作品は日本語で読みたいぞ、と。
さてこの二人の結末は。
金子には、戦後の大衆文学の立役者としてがんばっていただいて。
そのうち水川に戻ってきていただいて、文豪界の双璧なんかになってくれちゃったりすると嬉しい。
お互いの読者で、お互いにライバル。
いーーじゃありませんかっ! 萌えっすよ萌え。
考察の続きはまた後日。本日は力尽きます。ぷしゅぅ。
次はどちらかというと、水川のED後の考察って感じかな。
やっぱここまで書いたら、x土田x x要x x月村x もいっときたいじゃないですか?
ちなみに、名前の前と後ろに「x」マークがあるのは、リバシ対応を表すつもりだったりします。(笑)