御剣検事のロジック。推理ッスね。これはもうサイコーッス。
「フッ」
とか言って犯人を追い詰めていく様子はいつもドキドキッス!
ただ、ちょっと最近思うのは、何でそのロジックが自分に向かないのかって事ッス。
もう何年もずっと検事の事が好きッス。最初はもうバレたらこの世の終わりってくらい頑張って隠してたッスが、何だかバカみたいに思えてきた今日このごろッス。
イヤイヤイヤ、ダメッス!
大体バレたら
『そのようなアレは…困る』
とか言われて全部オシマイッス!
でもこのままは…
大体検事はどうもニブイ気がするッス。そこはヤッパリ子供、というか奥手ッスね。現場でも法廷でも鋭い人ッスから、まだ若いって事をつい忘れてしまうッス。
ここは大人の自分が、教えてあげるべきッス。あんなコトやこんなコトとか…う、なんかちょっとイケナイ感じに。
自分だって、頼りにされてる時はあると思うッス。
地震とか、暴漢に襲われたりした時とか。
大手を振って検事を抱っこ出来る瞬間ッス!って検事があんなに苦しんでるのに、これじゃ自分鬼畜ッス…
仕事でいつも一緒なのも善し悪しッス。食事に行っても飲みに行っても、結局仕事の話で終わる事の多い事。全然デートっぽくないッス。
今度は何とか決めてみたいッス。
デートと言えば映画と思って誘ってみた事あったッスけど、これはちょっと予想を外したッス。
検事のマンションで徹夜のトノサマン鑑賞会になって自分だけ悶々して、検事のウンチクを聞いてなかったのがバレて怒られて…
トノサマンと言えば、検事がトノサマンの話をしている時は本当にカワイイッス。
子供みたいな顔で、目なんかキラキラさせて、ホント、怜侍クンって感じッス。
徹夜はツラかったッスけど、あのカワイイ顔を独り占めできたと思うと全然いいッス。
怜侍クン…そう呼びたいッスね。
検事のロジックには当たり前ッスけど、情報が必要ッス。つまり自分が情報を出さない事には始まらないという事ッスね。
ちょっと試してみるべきかも…
「検事ー!」
「なんだろうか」
「検事見てたら、なんだかドキドキしてきたッス!」
「珍しく冴えているではないか。この報告書、二枚目がスズキさんリクエストのデートコースのようだが」
「なんッスとおおおおお!そ、それはっ、イヤ、違うッス!」
「デートを成功させたいなら、今すぐに二枚目を持って来たまえ!」
「は、ハイッスー!」
折角マコクンに調べてもらったデートコースが、不利な証拠品に!自分、大ピンチッス!