分からないなら
何度でも教えてあげましょう。
優しく教えてあげましょう。
そうすれば
きっと上手に出来る筈。
+++課外授業+++
日も沈む頃
二人で楽しい夕食作り。
いつもとは違った夕食作り。
「センセ−玉葱切った?」
「ん?もーちょっと」
いつもはこのコお手製の料理なんだけど
今日はカレーだって言うから、お手伝い。
カレーなんて作った事もないけれど、折角教えてくれるって言うし
ナルトの為に頑張って覚えましょう。
「まだぁ〜?」
「も、もうちょっと・・・」
「切るだけだってばよ?」
「それが上手くもいかなくてね・・・」
だけど、見るのと実行するのじゃ大違いとはホントの事。
包丁なんかよりクナイの方が持つ機会が多いし
男の一人暮しが長いもので殆ど外食状態だったし。
そんな経験が乏しい俺が切った玉葱を見せたら
案の定呆れ顔。
「・・・なに、これ」
「・・・玉葱?」
「分かるけど・・・すっげー細かくなってる」
「いやぁ・・・先生切るのは任務の時だと得意なんだけど、ね」
「もういい。俺が切るってばよ・・・」
「じゃあさ、切り方教えて?」
そう言うと
天狗になって『仕方ないなぁ』って嬉しそうに用意する。
そんな仕草がまた可愛い。
トントントンって
一生懸命教えながら玉葱を切る姿は微笑ましくて。
切ってる途中で目にしみたと言って涙を浮かべる姿なんか色っぽい。
どっちかって言うとカレーよりナルトの方が食べたいなぁ
なんて思ってしまう不謹慎な自分。
「真剣に聞いてる?」
「ん?勿論」
「あやしい・・・」
「聞いてるよ。ホラ、切り終わったらどうするの?」
「お鍋に入れて」
「ん」
「そしたら後は煮込むだけだってばよ」
「了解」
ナルトの切った材料と
俺の切った材料が
一つのお鍋へと混じり合う。
材料を入れて
ぐつぐつ煮込んで
ルーを入れて
また煮込んで。
どんなカレーができるかな。
ナルトに教わったからきっと上手に出来てる筈
きっと美味しくできてる筈。
早く食べたいな。
材料を全部入れ終わると
ナルトはふう、と一息吐いて踏み台から降りた。
「柔らかくなるまで待たなきゃ」
「んーじゃあ・・・」
「え?」
「煮込むまでラブラブしてよっか」
「わっ!」
ひょいと持ち上げて、ダイニングテーブルに座らせれば
いつもより丁度キスのし易い高さ。
「せ、センセ−!」
早速キスをしようと顔を近付けたら
バシッと小さな手に邪魔された。
「ココ!台所!!」
「だってベッドだと火の加減見れないでしょ?」
「そ、そうだけど・・・!」
「それともベッドでしたいの?」
「ちがーう!!」
尚も近付く俺を必死で止める。
顔は赤くて満更でも無さそうなのにね。
「センセ−!!」
「だって、ナルトがカレーの作り方教えてくれたじゃない」
「・・・え?カレー?」
「うん」
「だってそれは・・・」
「アカデミーじゃ教わらない事だからね」
「センセ−がヘタクソ過ぎだってばよ」
「でも、ナルトが教えてくれたから・・・ちゃんと上手に切れたでしょ?」
「うん・・・」
「だからお返しに恋愛のいろはを教えてあげようと思ってね」
「え?」
「課外授業ってコトで♪」
「はっ・・・!?」
怯んだ隙にガタンとナルトを押し倒す。
「これもアカデミーじゃ教えて貰えないでしょ〜?」
「わっわっ!」
「ん?大丈夫。ちゃあんと優しく教えてあげるから」
「そーゆー問題じゃないってばよ!つーかこれ恋愛のいろはじゃないってば!!」
「気にしないの」
「だーめー!!!待ってってば!!」
「待たない」
頬を包みキスを落とす。
一向に抵抗を止める気配も見せないから
いつもより激しく貪れば
ふにゃりと真っ赤になって、俺の髪の毛を引っ張ってた手がパタリとテーブルに落ちた。
「ん・・・ふぁっ・・・」
「かーわいい顔」
「・・・っ」
真っ赤になってる頬に自分の頬をすり寄せれば
ふわんと香ばしい香り。
「あれ?お前・・・カレーの匂いがするね」
「あ・・・さっき・・・ルー開けたから・・・」
「そっか。カレー味のナルトだね」
「何言ってるんだってば」
「ハハ」
再度キスをしようと思った時
背後からボコボコと鍋の煮える音がした。
「ん?」
「あ、お鍋!」
「あー・・・忘れてた」
「ほ、ホラ!ルー入れなきゃ!起きて!!」
「・・・残念。タイムリミット」
身体を起こしてテーブルから下ろせば
そそくさと作業に取りかかる。
その隣でちらりと見ればまだ赤い顔。
これを我慢するのは、夕食が終わるまでかねぇ・・・。
カレーも早く食べたいけど
ナルトも早く食べたい。
「センセ−・・・」
その時、皿の用意をする俺の後ろから小さな声。
「ん?」
「あ、あのさ!」
「何?」
「・・・っ」
「?」
言いかけたはいいけれど中々口を割らない。
どうしたのって覗き込めば先程よりも赤い顔。
「ナルト・・・?」
「せ、センセ−・・・」
「うん」
「さっきの授業・・・さ」
「・・・ああ」
「ま、また寝る前にね!」
「・・・!」
そう言うとナルトは恥ずかしそうに鍋を掻き回した。
一方言われた俺の方はというとー・・・・
大赤面。
自分でした行為なのに
溜まらなく顔が赤くなった。
その次に、笑みの込み上げ。
「ハハ・・・」
「・・・何笑ってんの?」
「ん?ナルトが可愛い事言うから」
「!!う、うっさい!!」
「言われなくてもたっぷり調教してあげるよ」
「・・・・き、期待しとく・・・」
「うん。後でね」
二人で楽しい夕食作り。
いつもとは違った夕食作り。
ナルトの課外授業で作ったカレーを食べたら
俺の課外授業をしよう?
分からなければ
ナルトがしてくれた様に
何度でも教えてあげる。
優しく教えてあげる。
きっと満足に出来る筈。
きっと上手に出来る筈だよ?
期待された以上は
責任を取って、身をもって教えてあげましょう。
END.
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ゲフゲフ。
あ、甘い・・・・。
最近何かと私生活にカレーが付いて来るのでカレーネタです。
三日に一度は食べてます。カレーもの。
カレーうどん、カレーパン、カレー煎餅。
・・・関係ないですね(笑)
とにもかくにも20000hitありがとうございましたv
こちら、お持ち帰り小説となっております。
持ち帰って下さる優しいお方はお手数なのですが、掲示板かメールで一言お願いいたします。
いつもの様に天兎が大泣きしますvv
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ぐふっぐふぅ
珠さまのサイトで20000HIT記念をしていたのを頂いて着ちゃいました。
愛情というスパイスを入れて〜ぐつぐつ煮込む〜〜♪
あぁ、幸せ。
…このまま台所でぎしぎしとやってくれないもんかしら(笑)
カカシは絶対にナルちょに新妻エプロンをさせてるはずだと思うんですけど!
そしt絶対ガマンできるはずがない!!
殴Σ(>_<)
し、失礼しました。
珠さま、ありがとうございましたvvv
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