クリスマスにはあまぁいケーキを。








                            クリスマス。








                     別に興味はなかったけれど。












                      世間一般、恋人達にとっては。












                      …大切なイベント。




























ふとした事で自分の気持ちに気が付いて。

ちょっといくらなんでもヤバイだろ、とか自分らしくもなく悩んでみたり。

結局自分の気持ちに嘘は吐きたくないから開き直って。

男相手に口説いた事なんてないし、

確かにこれは俺の初恋だったんだろうけど。

まるで、青臭い何も知らないようなガキみたいにどうしていいかわかんなくて。

とにかく押して、押して押して押しまくって。

いまいち自分の気持ちを理解していない子供の、姑息だとは思ったけれどそこに付け込んで。

半ば強引に手に入れたようなもんだけど。

今はちゃんと俺を好きだと思ってくれてるみたい。





とにかく今は立派に恋人同士ってやつで。





だからクリスマスなんてものをダシにして、自分の家に誘ってみた。













クリスマスにはあまぁいケーキを。



























「せんせ、せんせっ!!」



俺のことほったらかしにして何やら台所に篭ったまんま、がちゃがちゃと音をさせて。

数時間。

せっかく家に連れて来たのに構ってくれないし、台所に行こうとすると凄い剣幕で追い返す。

ちょっと大人気なく拗ねてみたり。

不貞腐れてイチャパラ読んでた俺に、ナルトが怒ったような声で声をかけてくる。

むすっとしたまま振り返った俺の目の前。

持参したらしいエプロン身に付けて仁王立ち。

だけど両手に料理を持って。

「…もしかしてソレ作ってたの?」

どうやらそうらしい。

そういえばちょっと前から何だかいい匂いが漂ってたし、

…まさか自分の家からなんて思いもしなくて。

だとしたら。

ああ、なるほど。

確かに自分はちゃんとした料理は作れなくて。

ナルトにしてみれば邪魔に違いない。

俺としては別に食べられれば何でも良いとか思ってるわけで。

前に任務で野営した時。

サバイバルな状況で飢えを凌ぐ為には簡単な料理も出来ないといけないからと、各自に作らせて試食会。

先生のは食べれるけれど美味しくない、と、自分の作ったものはそう評価されたのを思い出す。

おまけに手付きが見ていて怖いとも。

サクラは親に任せっぱなしであまり慣れた手付きではなかったし(はっきり言ったら不味かった)、

サスケはどうやら握り飯くらいしか作れないらしい。

普段は米と卵があればなんとかなるとか言ってたが、ちょっとそれは…どうかとおもうけど。

この子は。

実に意外に、素晴らしく美味いものを作り上げていて。

幼い頃、暇にかまけて色々と遊び感覚で作っている内に上手くなったらしい。

そのナルトの手料理をあのジジイが食っていたかと思うと腹が立つが、

まあ食材を提供していたから仕方がないかと自分を落ち着かせた。

とにかく、どうやら自分のためにクリスマス用の料理を作ってくれていた事に俺の機嫌は一気に回復。

「運ぶ?」

そう聞いたら、にっこりと笑った。

「おねがいってばよー!」

ああ、もう可愛いったら…。

…ん?そういえばこの食材どこから…。

「オイ、ナルト?この材料って…」

「じっちゃんが毎年くれるんだって。家から持ってきたvv」


ははぁ。成る程。そんで毎年ナルトの手料理を食べてるってワケか。

ジジイ、今年はアテが外れたな。

俺がナルトの恋人になった今、ナルトの手料理は今後そうそう食べれないと覚悟するが良いさ。


「ナ〜ルトvv早く食べよ―よvv」

「うん!!」

向い合ってテーブルについて、二人で手を合わせて。


「「いただきます」」











































お腹も程よく膨れてくつろぎモード。

「あ!」

不意にナルトが何かを思い出したように椅子から飛び降りて台所に。





「…何だ?」





程なく、ぺたぺたと忍者らしからぬ足音をさせて現れたナルトの手の中。

「…なに、ソレ」

「なにって、ケーキだってばよ?」

見ればわかるってばー!!

そういって膨れる。

確かに見ればわかる。

だがな、俺が言いたいのは…

「何で一ホール丸ごと持ってるわけ?」

きょん、と。

呆けた顔が可愛い。


…ってそうじゃなくて!


「作ったからだってばよ?」

可愛く首を傾げてさらりと言われた言葉に、思考回路が麻痺した。

「……作った?」

「うん!!」

「……ここで?」

「?うんvv」


イヤ、あのな?

自慢じゃないが俺の家には満足な調理器具とかないんだぞ?


恐るべし、ナルト。


「あ〜…その、ナルト?」

ひくりと頬が引きつるのがわかる。

今は額当ても口布もしてないから、恐らくナルトにもわかったはず。

「ソレ、食べなきゃダメ?」

せっかくナルトが作ってくれたもの。出来る事なら残さず食べたい。

だが。

甘いものは得意じゃない。

和菓子系なら、まだいいが。

「先生ケーキ苦手なんだケド…」

「だめ!!」

クリスマスにはケーキだってばよーーっ!!

そう叫ぶナルトに、

「そうは言ってもなー…」

マイッタね。

「…だって、せっかく作ったのに…」

あ、ヤバイ…!

「あ、あああナルト、たっ…食べる!!食べるから!!」

頼むから泣かないでくれ…ッ!

泣き顔、弱いんだって。

理性やばいんだっての。

「ね?泣かないで、ナルト?」

「…泣いてないもんっ」

泣いてるじゃん〜。

ぽろ、と零れた涙に。

無意識に吸い寄せられた唇。

「せ…っ!!」

はっと我に返ったのは、


ぐちゃ、


という、悲惨な音を聞いてから。

「「あ…」」

びっくりして手を滑らせたナルトと、ナルトの目尻に唇を寄せた俺。

ケーキは見事に俺の服にべっとり。

「ご…っごめんってばセンセ!!タオル…!!」

身を翻しかけたナルトの腕を掴んで、引き寄せた。

「わっ?!」


ぐちゃっ


足元の潰れたケーキに思いっきり素足を突っ込んで。

「…あは。…ごめん、ナルト」

呆然と自分の足を凝視するナルトの体を、そのまま床に座らせて。

「っひ…ひどいってばっ、センセー!いくら嫌いだからってこんな…」

一度止まった涙が溢れる。

…だから、泣き顔はヤバイって言ってるでショ…。

「ごめんね。でも、ちゃんと食べるから。ね?」

「こんなんでどうやって食べ…っ!!」

ケーキまみれのちっさい足の指、ぱくんと咥えて。

口に広がるあっまいクリーム。

「せ…っせんせ…っ」

真っ赤になっちゃって。

もう、知らないからね?

泣き顔見せた、

お前がワルイ。

「ちゃんと食べてあげる」




















































今日はクリスマス。












恋人達の、特別の日。


















あまぁいケーキと、


















ソレより甘い、その身体。

















甘いの得意じゃないけれど。


















一緒なら、食べてあげるから。























…ね?























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尻切れ(死)。裏に…続く…。
生クリームプレ…(ゴスッ!!)がっはぁっ!!!
続きを読みたい人は裏へお越し下サイ。

それはともかくメリークリスマス☆
こんなんでよろしければトップのイラストと一緒にでも
お持ち帰りオッケーですvv
掲示板にて一言お願いしますね。

2001.12.16 神条 魁




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裏よ!とにかく続きを読みに裏へ行くのよ!!!
ものすごい悦プレイがアナタを待っている!(笑)

クリスマスのイラストと一緒にこんな悦文をいただいちゃいました☆
魁さま〜ありがとうございます<m(__)m>




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