■ アタシのコイビト ■



さわさわと風が吹き、草木をなぞって過ぎていく。
膝の上に広げた書物が風に吹かれるままにぱらぱらと捲れて。
それでも気付かずに眠り続けるアタシのコイビト。

(あ、先生寝てるってば)

ふわふわと長い髪を二つに結わえ、青い目をした少女が木の下で眠っているカカシにそっと近付く。
それでも目を開けないカカシの顔を覗き込むようにぺたんと地面にしゃがむ。
右手を伸ばしてカカシの頬に触れる。
そうしてそのまま手を唇に滑らせる。
指先に布の感触と人肌の温かさがじんと伝わる。
少女はそっと身体を前のめりにさせ、カカシの唇に布の上から唇を重ねた。
これは、いつもカカシがしている事。

いつものお返しだってば。

ニシシと笑う。
眠っていようがいまいがお構いなしでカカシはキスをしてくる。
今のように触れるだけとは限らないけど。

「先生…ダイスキ…」

眠っている人相手だと、こんなセリフが素直に言えるのに。

「ん〜俺もダイスキだぞ〜v」

そう言うより早く力強い腕に引き寄せられて、ぐらりと揺らぐ体を苦も無く受け止める広い胸。
倒れ込んだら抱き締められて、すっぽり収まる腕の檻。

「先生っ!寝た振りしてたってば?!」

いつから起きてたの?と顔を真っ赤にして抗議する。

「しぃ…静かにしてごらん?」

狭い空間、カカシの声が静かに囁き、唇に指が当てられる。
そしてその指はつぅと滑って顎を軽く掴む。
カカシはマスクを下げると捕らえた少女の唇に口付け一つ。

触れるだけ、なんて最初だけ。
熱い舌が唇を抉じ開けるみたいに入ってきて、舌と舌が触れ合う。
もっと抱き寄せようとするかのようにカカシの手が腰に触れる。
何を予感したのか、ビクリと強張る柔らかな身体。

「ん…」

鼻に掛かった甘い声。
心地よいのと強いのと、とにかく色んな快感が綯い交ぜになってカカシの舌を追いかけて。

「ね…今日はココでしよっか…」

意地の悪い響きも含めて、熱っぽい声が耳を刺激する。

「ココ…?イヤ…。だって誰か来たらどうするってばよ…」

不安そうに揺れる蒼い目。
大丈夫だよ、とカカシはその目蓋に唇を当てる。

「知ってるだろ?ここは俺とお前しか知らない秘密の場所だって…」

クスクスと楽しそうに言いながら、既にカカシの手は服の中を彷徨っていて。
脇腹からふっくらとした胸へ。
触られてかぁっと顔が熱くなる。

「柔らかくって気持ちいいね、お前の胸は」

やんわりとカカシの手の平が優しく胸を揉みしだく。
いつの間にか下肢に伸ばされた手が濡れた箇所を探る。

「あっ…や…ダメ…」

「何が、ダメなの?」

「…コワイ…ってば…」

「コワイ?ああ、オンナノコのままセックスするのは初めてだもんね…」

怯えて、幾らか緊張させている頬に唇を押し付け、耳へと滑らせる。

「大丈夫だよ、壊れたりなんかしないから」

言って優しく耳朶を噛む。
ざわりと産毛が立つようなそんな感覚。
ベストを掴む手が白く血の気を引いていく。
未知なる感覚に先立つものはやはり恐怖でしかないのだろう。

「ほら…いつもみたいに痛くないだろ?」

くちゅり、と指が差し込まれる。
奥の方からどんどん溢れてくる愛液に指はすんなりと飲み込まれていく。

「あ…あっ、イヤ…ぁぅ…」

ズブズブと侵入してくる指を止める術は知らない。
ただいつもとは違う感覚に翻弄され、そこから齎される不思議な刺激に腰をくねらせ逃げを打つ。

「すごい、ね…トロトロだよ?」

「や…!言わ、ないで…ぇ」

ひっきりなしに上がる甘い声と、良すぎて嫌がる顔の淫らさ、そして快楽を求めるように揺れ動く腰に
思わず喉が鳴った。

「ん…センセッ…」

「なに?」

「も…」

もう嫌?もうダメ?
お前の口は何て言うつもりなの?

「もっと…奥、がイイってばぁ!」

熱に浮かされたみたいにもっとを繰り返す。
予想だにしなかったおねだりの言葉にカカシも耐えられなくなる。
ずるりと指を引き抜いて熱を孕んで熱り立つ自身を、刺激を求めて収縮を繰り返すソコに宛がう。
細い腰を掴み、ゆっくりと腰を落ち着けていく。

「あ…あん…っ、せ…せぇ…」

ぎゅっとベストを握り締める手が、滑るように肩から首に回る。
そのままの体勢で、カカシは枯葉の敷き詰められた地面に少女の身体を横たえた。
やわらかな髪にかさかさに乾燥した葉が絡んでいく。

「く…っ、すまん」

いつもと違う感覚にカカシ自身精神が昂ぶっていた。
女の身体を知らない訳ではないが、普段と違う愛しい人の身体に余裕を失くしつつあった。

「あっあっ!」

もはや自分の快楽だけを貪るかのように激しく腰を突き動かすカカシ。
しかし、少女もまたカカシの腰に細い足を絡め、動きに合わせるように腰を揺らめかせた。

「ぁあ、ハッ、センセッ!!も…もぅ、…イク…イッちゃう!!あぁ!!」

「・・・・・・よ」

遠のく意識の中、耳元に寄せられたカカシの唇が至高の睦言を囁いた。




アタシのコイビト。
スケベでいっつも大変だけど。
アタシもこの人を



アイシテル




<オワリ>



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初書き★カカナル子(爆死!)
友人が「チョコレートより甘い話を書いてよ!!」と、言っていたので、書いて見ました。

遅くなりましたが、2000HIT企画にしようかと…。
そして、これは私のサイトを構って下さっている皆様に...。

ご自由に持ち帰って下さって構いませんv
ささやかながらアリガトウと愛を込めて。

夕焼けセンチメンタル     2001/10/04
レポート地獄の旅〜入り口〜より。即興でスミマセン;;;

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カカナル子ですよ〜〜っ!ナル子、艶っぽいです〜  \(@o@)/くらくらくら
初めて読んだ時は、あまりの官能ぶりにしばし余韻にひたってしまいました。
そしてひたり過ぎて持って帰ってくるのを忘れてしまって、企画が終わってるのに無理言ってもらってきたのでした。
夕焼けさま、ごめんなさい〜〜
あぁ、こんなステキなお話が読めて幸せなワタシ…)^o^(
夕焼けさま、ありがとうございました。………また読みたいです。カカナル子(^_^;)




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