「天国とアイスキャンディー」
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夏休みが始まって、丁度一週間目。
毎日真夏日続きで、ちょっとだるい。
今日もそう。今年一番の暑さになるとかならないとか、朝のニュースで言ってたな。
こんなに暑い日は、天国でアイスキャンディーのように溶けてしまいたい。
そう思ったら、行く場所はひとつだけ。
お出かけ中のお姉ちゃんに書置きを残して、場所代代わりの『格好』して、
電車で二駅向こうにある『天国』へ直行する。
「……みおりちゃんは夏休みの宿題、もう全部終わったの?」
「うん、宿題だされた次の日に全部終わらせちゃった」
「そりゃ凄い」
「だって、せっかくの夏休みだもの。ゆっくり過ごしたいじゃない?」
そういったら深道、はははって笑った。
いつ来てもここは天国。
家だと、クーラーつけてるとお姉ちゃんがうるさいんだ。
電気代がどうのとか身体に悪いとかチキュウオンダンカがどうのとか。
わかってるけど都会の夏はホント暑いんだもん、しょうがないじゃない。
あんまりうるさいから、
『……お姉ちゃん、"ちきゅうおんだんか"って漢字で書いてごらん?』
って言い返したら、お姉ちゃん黙り込んじゃったけどね。
でも深道はそんなこと言わないもの。
ここは別世界。まるで天国。
おっきなふかふかのベッド、いくらでもある上にどんどん増えていく映画のDVD、
遊びきれないくらいのゲームと、古いのから新しいのまで揃った漫画の山。
寒からず暑からず、いつも快適な冷房。
ここは深道の部屋。
「いやなことは、先に終わらせる主義なの。8月31日に、泣きべそかきながら宿題なんてみっともないわ」
「ごもっとも」
エアコンの効いた涼しい部屋、私はふかふかのベッドの上でごろんと横になって漫画読んでる。
深道はベッドのそばで、ガラステーブルの上に置いたノートパソコンに向かって何かやってる。
真夏だから流石の深道も半そでだけど、やっぱりゴーグルに帽子にバンダナ……暑くないのかしら?
「深道だって、ストリートファイト以外の楽しみも必要でしょ?」
私の言葉に、深道の手がふと止まった。
「……まぁね、」
横目で私を見て、ニヤッて笑った。
『場所代』代わりに着てくるのは、……いつもじゃないのよ、たまに、だよ……普段は絶対はかないミニスカート。
しゃがむと下着、丸見えなんだ。そして身体のラインがくっきり出るチビT。
こういうのを着てるときは、オッケーの合図。
早い話が、ギブアンド・テイクってこと。涼しい部屋で、過ごさせてもらうそのお礼。
「じゃぁ、今日は……いい?」
「……勿論。だからこんな超ミニ、穿いてるんじゃない?」
深道の問いかけに、私は頷く。
私が読んでいた漫画の本を閉じるのと同時に、深道はノートパソコンをぱちんと閉じた。
ベッドに膝を付いた深道の大きな身体が、私の上に影を作る。
覗き込み、手を伸ばしてくる。
「……いけない子だね、みおりちゃん」
頬っぺたに触れてくる、冷たくて大きくて男の癖に綺麗な手。
「そんなこと、深道もあたしも、お互い様でしょ?」
その手を取って、指をぺろっ・と舐めてあげる。
深道、凄く気持ち良さそうな顔をした。
電車で二駅、深道の部屋。
いろんな意味で、ここは天国。
大きな身体に抱きこまれた。深道の息、もう荒くなってる。……エッチ。
チビTの上から、つん・って尖った胸の先っぽをつままれた。
「ぅうん……ッ」
先っぽ、気持ちいい……じんじんするんだ。
「みおりちゃん、胸ちょっと大きくなった?」
「……ん、ちょっと……」
胸がおっきくなったのは勿論、深道のせい。
そろそろブラ付けたほうが、いいかも。
深道は嬉しそうで……やっぱり深道だって、胸は大きいほうが好きなんだわ。
ミニスカートをまくり上げ、レモン柄のショーツの隙間から、私が舐めた深道の指が入り込んでくる。
「ぁ、っう……ん」
あぁ、私の声、なんてエッチなんだろう。こんなの小学生の声じゃないよ……。
「深道っ、……」
気持ちよくてどうにかなりそうで、深道にぐっとしがみつく。
すぐにでもイっちゃいそう……。
「反応いいね、みおりちゃん」
耳元で、優しい声。耳に熱い息が吹き込まれる。駄目、頭の中までじんじんしてくる……。
「ぅうん…ッ」
「……今日はどんなコト、したい?」
どんなコト、って言われても……急に思いつかない。
「んっ……、いっぱい……」
「一杯? エッチなこと、一杯したいの?」
「ん、……したい」
コクン、と頷いた。
「深道と、エッチなこといっぱい……っ、あ……」
クリトリス、探し当てられて痛いくらいぐっと剥かれて。
敏感な先っぽ、きゅってつままれて……。
「ぁああっ、……―――!!!」
ああ……気持ち、いい……。思わず声が裏返っちゃう……。
「いやらしい身体だね、みおりちゃん……」
「んぅ、だっ、だってぇ……」
だって、気持ちいいんだもん。
くにくに、クリトリスをいじめられると、それにあわせて腰が勝手に動いてしまう。
「ん、んぁあん……」
エッチなこと、大好き。
頭の中が溶けちゃうくらい気持ちいい。
子供がこんなことしちゃいけないって、わかってるけど……わかってるけど、好き―――。
アイスキャンディーになったみたい。
頭の中も、身体も時間もなにもかもが溶けていく。
エッチなことをしている時は、いつもそう……。
ぴちゃぴちゃ、濡れた音が広い部屋に響く。ショーツを脱がされて、脚を大きく広げられて……。
その脚の間を、深道がおいしそうに舐めている。ゴーグルも帽子も付けたまま。
これ、クンニっていうんだって。凄く気持ちいいから好き。
挿れるのはまだ慣れなくて、半分も入らないから、こればっかりやってもらうんだ。
挿れるのは、お義理程度に最後にちょっとだけ。
深道がさんざんいじめた胸の先っぽが、チビTの下で恥ずかしいくらいにとがってる。
お尻のほうまで、じっくり舐められて……汚くないのかな……私は気持ちいいから、いいけど……。
エアコンの効いた部屋に立ち込めてくる、エッチな匂い。
甘酸っぱい、あそこの匂い。
「っ、はぅ……ん、」
舐められていると、ゆっくりゆっくり、溶けていく。
アイスキャンディーの気持ち、今ならわかる。
「みおりちゃんのここ、とても美味しいよ」
ホントにおいしいの? そんなとこが?
下から聞こえてくる深道の声……私を、こんなにエッチな女の子にしてしまった深道。
誰にも言ってないけど、バージン、"両方"とも深道に捧げちゃったんだ。
梅雨が始まるちょっと前に。
すごくすごく痛かったけど。
いけないことだって、わかってたのに。
「深道ッ……、も、……イくぅ……ッ」
「もう駄目? もう、イっちゃう?」
「も、……イく……」
気持ちよくて気持ちよくて、本当に溶けてしまいそう。
宿題全部終わらせたのも、夏休みいつでもここにこられる様に。
「あ・っ……、あ、……」
脚をピン、と突っ張って。
深道の帽子をつかんで……頭を押し付けて……。
「深道、駄目、も、……あ、あ、あ、あ・―――――………ッ!!!!!!」
―――思いっきり、声を上げて溶けてしまった。
「―――みおりちゃん、」
気持ちよくてぼーっとしてたら、深道の声。
半分どっかに行ってた意識が戻ってきた。
「……俺のも舐めて、同じように……」
目を開けると、私の顔の前に、固く大きくなった深道の……ペニス。
「ん、……いいよ」
舌を出して、ぺろぺろ、舐めてあげる。アイスキャンディーみたいに。
ギブアンド・テイクだもの。
ほろ苦くて熱くてトロトロの深道のせーえき、結構美味しいんだ………。
こんなに暑い日は、天国でアイスキャンディーのように溶けてしまおう。
電車で二駅。
深道の部屋。
お父さんにもお姉ちゃんにも内緒の、ここは天国だった。
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