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『紫と黒と赤』
手渡された紙袋の中身は、紫と黒と赤の困惑だった。
「あの、牛尾さん、これ……」
「どうしました? 屑桐さん」
屑桐の母は、牛尾に手渡された紙袋の中身を見て、戸惑いの表情を浮かべた。
入院中の屑桐の母の元へ、牛尾は三日とあけず訪れ、まるで実の母にでもするように かいがいしく世話をしてくれる。
プロ入りが決まり、忙しい日々を送る屑桐に母の世話を申し出たのは牛尾自身だった。
「……僕が買ってきた下着、気に入りませんか?」
牛尾はにっこりと笑みを湛え、屑桐の母の手から紙袋を取り上げる。
「素敵ですよ、これ。きっと似合いますから」
紙袋の中身は、下着……ショーツだった。
しかし、普通の下着ではなかった。紫と黒と赤の化繊の布地。
クロッチ部分は僅かしかない上にパックリと口を開けている。
フロント部分はメッシュ、バックは細く紐同然。ちりばめられたスパンコールが下品に光る。
全体的に布を使用している面積はきわめて少なく、どうみても病人が身につけるようなものではなかった。
「さぁ、早速着けてみてください……」
「こ……こんなの……嫌ですわ……」
牛尾の手によって、屑桐の母は身に付けていた無難な木綿の下着を脱がされ、紫と黒と赤の 卑猥な下着を身に着けさせられた。
上半身はパジャマを着ているが、下半身は例の卑猥な下着というミスマッチな格好。
白いシーツの上、横たわった屑桐の母は入院患者というより、場末の娼婦のようだった。
フロント部分からは手入れされていないアンダーヘアがはみ出し、口を開けたクロッチ部分は護るどころか彼女の陰部をいやらしくさらけ出しているのだ。
子を五人も産んだ割りに細い身体は卑猥さを更に増して見せ、劣情を誘った。
「恥ずかしがらなくてもいいですよ、よく似合っているのに」
屑桐の母はあまりの恥ずかしさに顔を背け、唇を噛んでいる。
「……よく似合っていますよ、本当に」
牛尾は満足げな笑みを浮かべ、クロッチ部分の割れ目を指先でなぞった。
「ああっ……」
じれったいその指の動きに、屑桐の母の身体が僅かに跳ね、口からは消えそうな声が零れ落ちた。
「こんな下着、着けたことないんでしょう?……興奮してますね、ああ……こんなに嬉し泣きをして」
牛尾の皮手袋の指先が、白濁した愛液でテラテラと光っている。
「ち、違います……」
「嘘はいけませんよ、ほら」
柔肉に隠れていた淫芽を、牛尾の指が捉え、軽く摘んだ。
「い、や、あああああっ!」
電流が屑桐の母の背中を走る。
「屑桐さん、わかってるでしょう? この下着のここがどうしてこんな風に開いてるか……」
屑桐の母はその言葉にはっとして、慌てて半身を起こした。
牛尾はズボンのジッパーを下ろそうとしていた。
「い、いや……」
「駄目ですよ、そのための下着なんですから」
逃げようとする屑桐の母を、牛尾が抱え込みベッドに押し倒す。
「嫌、嫌ぁっ……!」
牛尾が圧し掛かり、身動きが取れなくなる。屑桐の母は脚を大きく開かれる。
熱く固い肉の感触が、口を開けた下着のその部分にあてがわれる。
「あ、あ、――……ッ……」
ずぷ、ずぷ……。
ゆっくりと、しかし深く、勃起した牛尾のペニスが屑桐の母のヴァギナに押し入った。
「ああ、いい締りだ……本当に五人もお子さんをお産みになったんですか……?」
「ぅ……ううっ……」
屑桐の母の目尻に、光るものが浮かんだ。
牛尾は最奥までペニスを収めた。
「何度入れても飽きないんですよ、屑桐さんのここ」
そう言うと、病室のベッドの上、牛尾はゆっくりと腰を動かし始めた。彼女の膣内に、たっぷりと射精するために。
(END)
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