ミス・ディエチとクワットロ
『四回戦前夜』
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県大会四回戦・十二支高校との試合を控え、凶賊星(ギャングスター)学園の野球部は
いつもより早く練習を切り上げた。
部員が帰った後の部室に残ったのは、監督のミス・ディエチと主将のクワットロだけだった。
「……明日の試合、楽しみね」
ミス・ディエチは資料を手に目を細め、口元を僅かに緩ませた。
監督用の大ぶりなソファに腰を下ろし、長い脚をなまめかしく組んだ。
この野球部の部室の中は、普通の野球部の部室とは程遠い。
禍々しい凶器がずらりと並び、部室と言うよりマフィアのアジトといったほうが正しかった。
「十二支のデータは揃っているわ……十二支の面々の泣き叫ぶ様が楽しみだわ」
「古豪復活など、所詮夢のまた夢じゃ……」
ロッカーに凭れ掛かったクアットロは茶を飲み干し、不敵な笑みを浮かべた。
「我ら凶賊星学園の前には……と続けるつもりね。クワットロ」
ディエチがクワットロを見ると、クワットロは頷いた。
「……あなたはまた報酬を独り占めするつもりかしら? クワットロ」
「勿論」
「即答ね」
「報酬はウーノにもドゥーエにもやりませぬ。このクワットロが独り占め致します」
クワットロは恭しく胸元に手をやり頭を下げる。その大げさな仕草がディエチには可笑しかった。
「期待しているわ、エースで四番、その上主将……ですものね」
ディエチは手にしていた資料を傍のテーブルに置くと、部室の入り口に目を遣った。
「そこまで自信があるのなら、四回戦突破の前祝いをしてあげてもいいかしら……」
ディエチが組んでいた脚を下ろす。彼女の言葉の意味を理解したクアットロは頷いた。
「……監督、それは有りがたき幸せ」
「二回戦の時も前祝いはしたわね。最もあの時は、皆で、だったけれど。
……それより、入り口の鍵は?」
「抜かりなく」
「いい子ね……クワットロ、いらっしゃい」
ディエチは両手を広げた。クアットロは手にしていた湯飲みをゴミ箱に投げ捨て、ディエチの前に立った。
ゆっくりとソファに片手を付き、ディエチの厚ぼったい唇に口付ける。
ディエチがクアットロを抱き寄せ、絡まりあいながら二人はソファに倒れこんだ。
「……っあ、……う……」
むさぼりあっていた唇が離れる。ディエチの口から、消えそうな喘ぎ声が早くもこぼれた。
「クワットロ、」
クワットロの手は、早々とディエチのドレスの中へと潜り込んだ。
チャイナドレスのように両サイドが太ももの付け根まで切れ込んだ、その切れ込みから潜り込んだ手は
化繊の下着の上をゆるゆると這いまわっていた。
「監督はずいぶんとお早いようじゃ……」
クワットロはにんまりと笑った。
化繊越しに、愛液が染み出している。
淫らな女の匂いがほのかに漂ってくる。
「……無粋なことを聞くものじゃないわ、クワットロ」
「これは失敬」
ショーツの脇からクアットロが指を入れる。しとどに濡れたディエチのそこは、
クワットロの指を簡単に飲み込み、奥へと導いた。そこは生暖かく、あふれ出る愛液でぬめっていた。
「はっ………ぁ、っ、……」
クワットロにしがみついたディエチが眉根を寄せる。
くちくちと、わざとらしく音を立てながらクアットロの指がディエチの中をまさぐり出した。
クワットロの指を白い体液が伝い、革張りのソファを汚す。
抉るように、滑らせるように、手馴れた指技がディエチを翻弄した。
「あう……ッ、」
ディエチの頬が紅潮し、額に汗がにじむ。
クワットロはそんなディエチの反応を楽しみながら、ディエチの大きな胸をたった半分しか覆っていない
ドレスの胸元の布地を咥え、ゆっくりと引き下ろした。
「あ……、」
ぷるん、と震えながら、ディエチの形のよい胸があらわになる。
興奮に両方の頂点はつんと尖り、上を向いていた。
クワットロの舌先が乳頭を軽くつつき、次に唇で挟み、甘く噛んだ。
やがてディエチの白く大きな胸に顔をうずめ、乱暴に吸いたてた。
「はひッ……や、あ、あ、」
頭の中が蕩けそうだった。ディエチは声を裏返らせ、クワットロの背中にしがみつく。
脚をだらしなく大きく開き、腰を振った。
「監督、これくらいでイって貰っては……」
クワットロは身体を起し、ディエチの左脚を肩に担ぎ上げる。
「……前祝いにもなりませぬ」
飾りでしかないドレスのスカート部分を捲り上げ、愛液に白く塗れてその目的を果たせなくなった
ディエチの下着を、乱暴に剥ぎ取った。バリッと音がし、布地はソファの下に落ちた。
「あ、ぅ……っ、」
少し濃い目のアンダーヘアに護られたそこは、先ほどの指での刺激でもう蕩けきっていた。
ぱくりと口を開き、蠢きながら来る物を待っている。
クワットロはゆっくりと身を屈め、そこへと顔を寄せた。
ピチャピチャと、仔猫がミルクを舐めるような音と、ディエチの裏返った喘ぎ声が薄暗い部室に
重なり合い響きはじめる。
「やぁ、クワットロ……あ、いい子……ッ、あ……あ……」
刺激されなくなった胸を自らの手で弄りながら、ディエチは教え子の舌技に翻弄されていた。
「前祝いならこのくらいは頂かないと……?」
不敵な笑みを浮かべ、クワットロは赤く腫上ったかのように充血したディエチのクリトリスから
秘唇にかけてを舐めていた。
「あ、いく……、また、いく……ッ、!」
軽い絶頂がディエチを襲い、腰をガクガクと震わせながらディエチが何度目か果てる。
けれどもクワットロの刺激は終わらない。また次の波がやってくる。
「監督、……クワットロは明日は必ずやご期待に添える働きをしましょう」
「あ、あは、……ッ、」
クワットロの言葉に答えたつもりが、口から出る言葉は喘ぎにしかならない。
ディエチの思考は白く染められていき、快感に蕩けていった。
もっと、欲しかった。
前祝いにしては少々足がでてしまう感もあるが、それももうどうでもよかった。
「クワットロ、もう…………入れ、……て」
ようやく搾り出したディエチの言葉に、クワットロはニヤリと笑い、ボトムのベルトに手を掛けた。
「……明日勝利した暁には、三回戦の時同様フルコースを所望したく……よろしいか監督……」
乱れた服を調えながら、クワットロはソファにまだ横たわっているディエチに言った。
「ええ……なんでも……あなたの望むように、クワットロ……」
クワットロの唾液と精液と、自分の汗と愛液に全身を……顔も、胸も脚も……汚したまま、
ディエチはソファの上、まだ息を荒くしていた。
「ではまた明日……クワットロはこれで失礼します、監督」
乱れた格好のディエチを残したまま、クワットロは部室を出た。
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