『命がけの約束』




それは私がロロノアを愛するが故。
ロロノアが私を愛するが故。
だから私達は、次に会った時。
本気で戦う覚悟をしています。
どちらかが命を落とすことも、厭いません。




「……たしぎ、そろそろだ」
「はい、スモーカー大佐」
私達が乗り込んだ海軍の巡視船……それは一見遊覧船に見立てた、いわゆる覆面船。
一艘の海賊船を追っていた。夜の闇の中、目視でも確認できる位置まで近づいた、麦わらの一味の海賊船。
ふざけた模様のジョリー・ロジャーは暢気に風を受けたなびいて。
「艀はまだ出さねえ。ぎりぎりまで近づいてからだ。一気に攻め込むぞ、いいな」
「……了解です」
私の刀は手入れに手入れを重ね、今日のコンディションは最高。
あの船に、いる筈。
ロロノアが……いる筈。
「しくじるなよ」
ポンと私の肩をたたき、スモーカーさんは一般人に扮した海兵たちに指示を出す。



私は剣の柄に手を掛けたまま、スモーカーさんの指示で小さな艀に乗り込んだ。
艀は覆面船を影に、音もなく海賊船に近づいて乗り込む予定なのだから。



「しくじりません……」
口の中で呟き、目を閉じて大きく息を吸って。



ロロノアは乗り込んできた私に本気で切りかかるでしょう。
私もまた、ロロノアを見つけたら本気で切りかかるつもりです。
おそらく、勝負は一瞬でつくでしょう……。
それは私が彼を愛するが故。彼が私を愛するが故なのです。



『次に会うときは、本気でやり合おう。俺は剣士として、お前は海兵として』




三ヶ月前に交わした、ロロノアとの約束。




触れるだけのキスをして交わした、その約束を、私達はただ果たすだけなのですから。
命がけで、果たすだけなのです。





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