→現代パラレル。ゾロサン子。カップル設定ですがちょい強引でレイプっぽい?エロ。
「ホワイトチョコレート」
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面白くねェ。
今日は俺の夜間のバイト(警備とか、工事現場とか、コンビニとか、だ)がめずらしく何もない日だったから、デートの約束をしてあった。デートっつっても、まあ、メシ食って酒呑んでホテル行って、金に余裕があるから今日は泊まりでフルコースヤってやろうかな、ぐらいのモンだが。
別に俺のアパートですりゃあいいんだが、壁が薄くて物音がつつぬけなのをアイツは気にするし、声も押さえようとしてて、我慢してる様子がちょっと痛々しくて(そういうのもまたそそるんだがな)、ホテルでいたすときは開放的になってめちゃめちゃイイ声でイきまくったり、エロい台詞とかもこっちの要求したとおりに言うし、まあとにかく多少金はかかるがその分の見返りは大きいワケだ。
で、アイツが料理の勉強してる専門学校だか何だかから出てくるのを、向かいにあるファーストフード店でコーヒー飲みながらボーッと待ってた。家のレストランで働いて、学校にも行って、アイツは地道ながら一歩づつ自分の道を前へ進んでいた。
俺はといえば、大学になんとかすべりこんだはいいが、最初の1年間は高校ン時の延長みたいな授業ばっかりだ。正直、無駄にも思える。身体を壊す寸前まで働いたのは、こんなこと勉強するためだったんだっけ? みたいな、な。……ち、みっともねェ。アイツをこの腕に抱いてるときは、こんなぐちゃぐちゃ考えずに済むんだがな。
そんな柄にもねェ事を考えていた所為なのか、アイツが学校帰りのクラスメートらしき男どもと、何やら楽しそうにくっちゃべってるのを見て、ちょっと……いや、かなり……嫉妬した。
くそ、なんであんなに男に囲まれてんだよ、あの阿呆。
だいたい、アイツは俺が女にしたんだ。
男に対してはすげなく、女に対して異様に優しく親切という一種歪んだ性格をしていたアイツは、根っこの部分では、自分があんまり「女らしく」ないのを異常なまでに気にしていた。それが……俺がセックスとか男とか女とかってのをたっぷり教えてやったら、態度も口の悪さも別に変わっちゃいねーのに、やたらモテるようになった。自分では気が付いていないのか、男友達ってのも気楽でイイな、なんて言って喜んでいやがるが……コッチは気が気じゃねぇってんだよ!
まったく、糞面白くもねェ。
店を出て、まだ何かしゃべくってるアイツに声をかける。
「腹減ってんだ、もう行くぞ」
「あーゾロ、ちょっと待って……それで最後に、葉っぱのここんとこにこう、切れ目入れてさ。そしたら、くるんて綺麗に丸くなるんだ。OK?」
「さんきゅー、サンジ」
「どうってことねーよ」
「オイ、行くぞ」
「待ってって言ってんだろ、ターコ」
イライラして待つ俺のすねを、サンジが蹴飛ばす。くそ、泣きどころを……っ。
「じゃあな、また教えてくれよセンセー」
「センセーさよーならぁー」
「センセー嫉妬深いカレシで大変だね〜」
「てめーらうるせー、そのセンセーっていうのやめろ! クソ野郎!」
振り向きざまに罵声をばらまくサンジの肩をつかんで、強引に引き寄せる。
今は俺といるんだからな、お前ェは。
「なんなんだ? 先生ってのは」
「あーあれは……その、俺が手際が良かったっつってこないだ先生が誉めてくれて……今日の授業では先生の補佐で、皆の前で作業してたんだ。課題で考えてくるデザートのアイディアも誉めてくれて、全員分のアイディアの中から3ツだけ試作で作ったんだけど、そん中に選ばれたんだぜ、俺の! だから、あいつら、俺のコトからかって面白がってんだ。そんだけ」
「イジメとかじゃねェだろうな」
「ばーか、オレがおとなしくイジメられて、しくしく泣いてるような女に見えるかよ」
「それはそうだけどよ……」
「逆に蹴り飛ばしてやって……っと」
ちら、とサンジが俺の顔色をうかがう。厨房でも年下とか女とかって目立つヤツはイジメのターゲットになる、と何かのきっかけで話題になったとき、俺が思いの外「今にも殺しに行きそうな風情」になっていたのを思い出したんだろう。あわてて話をそらそうとした。
「えーとそれに、これはナイショの話なんだけど、先生がさ、学校出たらウチの厨房で働いてみないかって……スゴイだろ!」
「あー、スゲースゲー」
得意気なトコ悪いが、俺は素直に喜べない。
コイツの料理の腕はわかっちゃいるが、その先生とやらに下心がないと誰に言える?
「なんだよ、もう……!」
ぷーとむくれるサンジを引き寄せて「悪ィ」と金髪をくしゃくしゃにする。
「でもお前、家のレストランどーすんだ」
「ン……前から、修行先は探してたんだ。身内の中で働くんじゃ、どうしても甘くなるだろ?」
「……あのじいさんが、甘い……?」
前に、コイツの料理をニオイ嗅いだだけで捨てられたって聞いたが……それで甘いのか。
「料理の世界もかなりシビアだなァ。……そん中で頑張ってんだから、偉ェよな」
もう一回頭をかきまわしたら、えへへ、と照れくさそうに笑った。
あーくそ、腹は減ってるんだが、メシ食う時間ももったいねェ……。
ソワソワしながらメシ食って、いざホテルに入って、取り敢えずシャワーって段になったってのに、何故かいつのまにかお姫様がご機嫌を損ねていらっしゃった。
「今日はもうセックスとかしねー! 帰る!」
「ちょっ……オイ待てこら、何怒ってんだ、ちゃんと言えっていつも言ってるだろ」
「だってお前、店に入ってメシ食う辺りからこっちずーっと上の空だった」
「……そりゃあれだ、もうじきその、抱けるとか思うとつい、妄想が」
「知るかそんなの! もーいーよ、カラダだけありゃよかったんだろどうせ、へっ、目当ての方のカラダも貧相で、クソすいませんでしたね!」
「待てって、オイ」
「帰るッつってんだろクソ! 放せバカ、アホ、色男!」
「それを言うなら好色だろ、もしくは色魔……いやそんなこたァいい。ちょっと落ち着けって」
「うらッ!!」
突然、切れ味鋭いハイキックが飛んできたんで、反射的に受けて掴んで、引き摺り倒しちまった。あ、あぶねーヤツ……今、蹴りのスピードが尋常じゃなかったぞ。もみあってて体重がノってなかったからよかったようなものの、下手するとガードごと頭揺すぶられてたぜ。
「てめ……そんなに犯して欲しいならお望み通りにしてやるよ」
「やだ! 帰る、帰るッ……ア、ん、やっ」
腕を押さえつけて唇を合わせる、軽く合わせているうちに、少しずつ、開いて。
互いに迎え入れる、相手の熱。
噛みつくぐらいはされると思っていたが、もしかしてその気になったのか?……と期待してみる。
しかし、うっとりと甘い声すら漏らして舌をからませてくるクセに、目があった途端脚は抵抗の意を示す。文字通り踏んだり蹴ったりだ。普段ならコイツの蹴りなんざ挨拶みたいなモンだと気にもしていないのに、今日はやけに腹が立つ。
「足クセの悪ィ女だぜ、まったく」
好き勝手暴れる足を捕まえて、足首をぐん、と上に持ち上げる、関節が驚くほど柔らかいから、簡単に頭の辺りまで脚が上がっちまう。それでもバランスをとれずに一瞬フラついたところを、ひょいとベッドへ押し倒し、服を乱暴に上へたくし上げる。
いつものようにきれいに脱がしたりせず、手首の辺りに絡ませておく。手がすっぽり隠れて、ちょっとした拘束ってところか。上手く外せないでいるうちに、ズボンをさっさと脱がせて、白い腹やら長い脚やらを愛撫する。コイツのカラダのことなんか、知り尽くしている……知り尽くしているつもりだ。
どこをつつけば跳ねるほど反応するか、どうやって舐めてやれば声をあげ腰をくねらせるか、どんなにもっとイイところに触れて欲しくてたまらなくなっちまうか。全部わかってる。
普段なら、コイツに触ってれば満ち足りてくる。嬉しくて、充足っつうのか、そういう感じになることができる。
なのに今日は。
かつえたけもののようだ
なんかの一節が、頭をよぎる。くらくらすんなァ。何故だろう。コイツの肌は、感じて、汗でぬめってるのに。こんなに熱くなって、淫らな匂いをさせているのに。こんな、蜜を、あふれさせて、とろとろになって、もう許してくれと懇願しているのに。
気が付けば、小さな下着の上からクリトリスを責めつづけて、イケそうでイケない状態に追い込んでいたらしい。滅多にそんな事を言わないサンジのヤツは、半泣きで、うわごとみたいに呟いていた。
「イかせ……イ、かせ、てぇ……ぁ、あ、あっ、イい、イッ」
「イきたいか?」
訪ねて、手を胸の方へ伸ばした。
つつ、とわき腹や方を指の腹で撫でまわし、ゆっくりとブラをずり上げる。
あ、あ、あ、と小さく漏れる声は、かなり切羽詰ってる感じだったが、無視して乳房をふわり、と優しく刺激し、同じ事をもう一度訪ねる。
「イきたいか……?」
「イきたい、イきたいっ、イ、きた、いぃぁ、ああっ」
「これでイってみるか?」
双丘の頂点をきゅ、と同時に捻り上げてやると、くん、と細い体が反らされる。
「ひ、あ、ぁっ……」
それでも、イったってわけじゃねぇな、多分。
「こんなんじゃ足りねェんだろ? おい、どうした、普段あれだけ回ってる舌は」
聞きながら、既にびしょ濡れになっちまってる下着を剥ぎ取る。
「それとも、胸だけでいいか? こことか」
ちょっとだけ、敏感な、柔毛に隠れた部分に触れてやる。
「あ! ぁ、はぁあんっ」
「触って欲しいんだろ?」
「さわ……って……」
「触るだけか?」
「あ、こ、すってぇ、いっぱい、いじめ……てっ」
よっぽど……追い込まれてたのか、今日は最初の嫌がり方が嘘みてェに素直だな。
「よし、イってみせろ」
珠芽を転がしながら、すでに淫蜜であふれかえっていた花弁を開き、指をいきなり2本、挿入する。
「ヒッ……いい、イ、イッ、いくいく、イくっ!」
聞いてるだけで、こっちも蕩けちまいそうな声を上げて……
俺は指を、サンジの身体からするりと抜く。
「あ、イヤぁ、いやっ……な、に? ど……して……?」
「最初に嫌だ、帰るって言ったのはお前だろ?」
「……怒ってんの、か? ゾロ……?」
「いや、怒ってるワケじゃあねェ」
ただ……
壊したい。
そんなわけのわからない衝動に動かされて、俺は。
「イきてェんだったら、自分でやれ」
後から考えても、なんでサンジがこんな勝手な台詞に従ったのか、さっぱりわからねェ。そもそも怒った理由にしたって、アッチの方に分がある。
それでもアイツは、腕に絡まった服を外して、俺の目の前で。
脚を開いて。
濡れた秘所に、自分の指で。
「ン……ゾロッ、見てぇ、オレがイクとこ……み、て、ッア、ア!」
「すげーな、そんなにイきてぇのか、男の前でオナニーするぐらい……?」
「イくぅ、あ、あーッ、ッイ、んぅッ……」
俺の声が聞こえてるのか、聞こえていないのか。ベッドでのたうつ、白い身体。
そこだけ紅く、いやらしくぬめる、指が挿出される場所。
玉の汗が浮かぶ肌、女の、牝の匂い。
ゾクゾクする光景。
こいつは俺のモンだ。
「上手にイケたじゃねーか。褒美に、泣きたくなるようなコトしてやるぜ」
一番コイツがこたえるような、酷いコトを。
キスを落として、髪を撫でて。
まだぼうっとしているサンジから離れ、俺は荷物を探る。
アイツが一番、嫌がるようなコト。
紙袋の中には、シンプルな包装紙に包まれた箱。「ジジイへ」とかなんとか、メッセージカードがついてるのはさすがに除外するとして……ひとつだけ、誰宛てかわからない箱がある。
他のと比べると、随分地味な、よく言えば渋い色あいのその箱を、ベッドでぼんやりこっちの気配をうかがうアイツの目の前に持っていく。
「……使わせてもらうぜ?」
「な……ッ、返せ、馬鹿!」
「誰か、大事なヤツにやるモンか?」
「………………いや、別に、そういうワケでもねー」
「じゃあ、もらっとく」
どこか憮然としたサンジを無視して、がさがさと包装を外す。
4つ、まるい……白いチョコらしきモノが、綺麗に納まっている。
……これはもしかして、バレンタインのチョコとかいうヤツなんじゃねえだろうな。
紙袋の中に俺の名前は……なかったんだが。
試しにと、ひとつを口の中へ放り込む。
「オイ」と、サンジが、こっちの様子をうかがいながら訪ねてくる。
「……美味いか?」
確かに美味い。強めに酒の香りがして、くどさも微塵もねェ……しかし。
(こんな、とびきりのを誰にやるつもりだったんだよクソ)
腹が煮えてきた。
「なー、どうなんだよ! 人が作ったモノ食ってんだから感想くらい言えよッ」
「……自分で食ってみろよ」
ぐいとベッドに押し倒して、唇を吸い、舌を挿し込み、ふわふわととろけるチョコを絡める。
「ん、……ふぁ、ん……」
すぐに、あちらの舌もまとわりついてくる。
夢中になって求めてくる隙に、箱の中の白い塊を手に取る。
濡れそぼつ、感じやすいその場所を軽く指で刺激すれば、びくりと反応する肢体。
「んふぅ……」
期待に濡れる、ブルーアイ。
この目が、怒るのを、泣くのを、とろけて色づくのも、見ていいのは俺だけなんだよ。
「んッ!?」
チョコレートは、熱い裂け目にずぶり、と入っていく。
「てめ、なんてこと……しやが……ああァッ! や……ぁ、あ、あっ」
溶けやすく柔らかいそれは、だんだんと形を崩し、どろどろに溶けていく。
指を突っ込んでかき回してやると、息を呑んで快感に耐えながら、ぎッとすさまじい怒りの眼差しをこちらへ向けてきた。
「クソ……やろ……! ぶっ殺して、や、る……!」
その怒りが俺だけに向けられたものであることに奇妙な充実感を覚えて、俺はサンジの両手首を捕まえ、逃げられないように押さえつけた。
「美味かったろ?」
「味なんか判るか、馬鹿! あんな、とこ、でッ」
反撃のセリフにニヤリと笑い返してやる。
「アソコが不満だったのか? そりゃ悪いことしたな」
指を。
少しだけ、ずらす。
びくっとサンジの身体が跳ねる。
「…………いや…………ッ!」
「黙って力抜け」
固く閉じたその場所に、ずぶり、とどろどろの指を沈める。
「あ、ぁああああっ……」
四肢は緊張して、力を抜くどころではない、そこはぎりぎりと指を締め付けてくる。
「クソ、力抜けって……!」
そのうち本当に食い千切られそうなのをこらえて、指をゆるりと動かしてみる。
「ひっ」
未知の感触に、全身がびくりと反応する。
一瞬力が抜けたのをいいことに、傷をつけないようなるべく優しくかきまぜてやる。
「いや、いや、ッいぁあ……、イ、ヤ……ッ」
ベッドに顔をうずめて、泣きそうな声で訴えるが、身体の反応は。
「気持イイんだろ? ホントはよ」
何故って、だんだんそこは熱く、柔らかくなってきているから。
「こんなとこでカンジてんのかよ。いやらしい女だな」
「ン……ち、がぁ、うっ」
「滅茶苦茶に、熱くなってンじゃねェか?」
「そんな……こと、ないっ。指ィ、抜けってば……!」
あくまでそう言うんなら、こっちにも考えがあるぜ?
「嘘吐きにはオシオキ、しねーとな」
白い、手間をかけてつくられたであろう食い物を、手に取る。
「こっちでも食ってみろ……!」
「嘘ッ……」
驚愕に歪む顔。抵抗しようとしてもがく手足。俺は自分の重さと力にまかせて、押さえ込む。
押しつけたチョコは、さっきまで弄っていた場所に、思ったよりもずっとすんなり入っていってしまった。
「うそ、嫌……! やぁ…、嫌ッ、い、やぁーッ!」
――コイツの料理人のプライドすらもズタズタにする、
――なんの権利が、俺にあったっていうんだろうか?
「うッ、ひっく、うぇっ、えっ…」
シーツを濡らす涙を止めてやることもせず、拭ってさえやらずに、俺は上にのしかかる。
サンジは抵抗らしい抵抗もせず、なすがままに身体を開く。
泣きながらわずかにかぶりを振って、拒否の意をわずかに示すが、身体の方は……俺のブツがぬるぬるの柔肉を一気にえぐれば途端に快楽に踊り出す。
「ああ、ああ、ああぁっ!」
ぐちゅぐちゅ音を立てて挿出を繰り返していると、甘い香りがこぼれる。
コイツの大切なモノを俺が台無しにした証の。
チョコレートの匂い。
――乱暴に口づけて、
自分の熱を伝えるために、身体を動かし続ける。
汗が流れて、ぱたりと、シーツにちいさなシミをつくった。
サンジのすべらかな白い肌が、桜色に染まって。
全身はぬめるような光沢を持ち、しっとりと汗ばんでいる。
角度を変え緩急をつけて、感じる部分を探り当てる。反応のイイ場所を見つけて、一層激しく揺すり立てて責めると、言葉もなく獣のようにあえぎ声を漏らす。
「オイ、イきたきゃ、イけ、よッ」
わざと突き放すような言い方をして、想人を昇りつめさせるために、動く。
「い、ぃ……あ、ひぅ、ぃあ、あああぁっ!」
急に身体を反らして、こっちの腕を力任せにつかんでツメをたて……アソコん中がびくびくと痙攣して、強く、しかも柔らかく締めつけ吸いついてくる。あぁ、気持ちよさそうなカオしやがって。たまんねェな、クソ。今日は何でだか、普段よりもいっそうねっとり絡みついてくる気がする。脚を抱えて深く繋がる姿勢になり、最奥を突き上げた。あふれる愛液で、白くとろけたチョコレートで、太腿も恥毛もシーツも、汚れていく。
甘い、香り。
「……ッ、ンな、に、締めんな……出ちまうっ」
「あ! あ、あ、ああぁ……ま、たぁ……イッ……」
「いいぜ……何回……イって、も、ッ!」
「やっ、ィひィッ、ぁあッイイぃ、あああああーッ!」
きゅきゅっ、と不規則に締め上げてくるアソコに敗北して、俺はたっぷりと……いつもよりも長く、その膣内に熱を吐き出した。
「……あー。すげー量」
こいつとヤんのはいつも最ッ高にイイんだが、今日はまた格別だな。
実は強引に責めるの性にあってんのか、俺、とか思いながら、まだまだ続行可能な硬度のブツで中をかき回すと、ひ、と色っぽくかすれた声が上がる。陳腐なセリフでひぃひぃ言わせてやるなんてのがあるが、正直ギャグかと思ってたんだよな……コイツとヤるまでは。
少々もったいなくはあるが、まだひくつき誘うその場所から引き抜き、ぐんにゃりした身体をぐるりと回す。よつんばいにさせようとしたんだが、力が入らない様子なんで、腹の下にクッションを置いて、尻を高く上げる格好をとらせる。溶けたチョコと精液の混じった白濁液が、とろりとあふれて、太腿を汚す。びくり、と身体が震える……敏感な場所だけに少しの刺激でも反応してしまうんだろう。いつもならぬぐって綺麗にしてやるくらいしてやるところだが、今日はそういう気分じゃねェ。
ヒクヒクと快楽に震える、イヤラシい液体を次々あふれさせている場所に、指をねじ込み、かき回してやる。粘性の水っぽい音と共にたちまち嬌声が上がって、腰をくねらせて悦ぶ様は、
すぐにでも突っ込んでやりたい衝動を俺に揺り起こさせる。しかし、それをやってちゃいつもと変わらねェ。
今日はコイツに、忘れたくても忘れられねぇような経験をさせてやるって決めたんだからな。
俺は、ピンク色のすぼまりに軽く舌を這わせた。
「……やぁ…」
弱々しい拒絶の声を聞いて、逆に頭の……身体の芯が熱くなる。
汗ばみてらてらと光る尻肉を、押し広げるように掴む。自分でも驚いたことに、舌を躊躇もせずに挿し込み、その場所を愛撫する。
「嘘ッ! なに馬鹿なこと、してあっ、あ、ああッ!」
跳ね起きようとしたが、両の親指で濡れた花弁を開き、その奥をかき回し、感じやすい珠芽をこねまわしてやれば、びくびくと身体を震わせ快楽に身をゆだねる事しかできなくなる。
「……あのチョコの味がすんな。当たり前だけどよ」
「馬鹿ぁ……ッ」
唾で濡らし、舌でほぐし広げたそこは、今度はやすやすと2本の指を飲み込む。
「へぇ…熱いぜ、ここ」
「ん、んッ」
「……これならイけそうじゃねぇ?」
2本の指でもキツイが、動かすたびに身体がいやらしく反応していて、とても嫌がっているようには見えない。声もだんだんいい感じに甘ったるくなってきて、たまに腰まで動いてるじゃねーか。
「な…にが……ッ、は、ぁあんッ」
「セックス」
「うそ……いや、だってば、ああぁ……クソやろ……ふぁ、んっ」
「……もっと、力、抜けって」
「うるせー、ん……てめェ……が、やって、みろってぇの……やっあっ、あ」
そこは正直まだけっこうキツそうに思えたが、俺の方の抑えが効かねぇ。指を引き抜いて、もう一度すっかり柔らかくなったそこに舌を這わせる。
「ひゃっ」
サンジが吃驚するような声を上げるが、やはり気持ちイイのか、対して抗う様子もない。
たっぷり濡らしたその場所に、屹立したモノをあてがい、押し込む。
ずるり、と中に侵入した途端に、すさまじい圧迫感と締め付けに、あやうく達しそうになる。
「締めンな……ッて」
「……い……や、ぁッ!」
なんとかギリギリこらえて、少しづつ動かす。キツ過ぎてちょっとしか入らないし、動かせない。
なんとかもう少し、と体重をかけると、サンジが身動きして……逃げるように、前への方へずり動いている。
「逃げんな、コラ」
「やだ……もうやだぁ……お、願い、だからっ、抜いてぇ……」
初体験の時ですら……あの時だって、かなり出血して痛かっただろうに、コイツはやめろとは言わずに耐えていた。こんな風に懇願されるなんて、はっきり言って初めてのことだ。
たえず逃げようとする身体をしっかり抱き締めて、途中までしか入らない状態でもかまわず動く。
「いや、いや、あ、動か、ない、でっ」
コレでも、そっとやってんだ、と言う代わりに、うなじを舐め、胸をまさぐる。
「あ、う、抜いて、お願い、おね、がいッ」
「悪ィ……もうちょい」
「あ、あ、あーっ」
感じやすいところを弄っていると、だんだんと男を煽るような声がこぼれるようになる。
ぎゅ、と身体を抱き締めると、顔が近くになる。
あちらの方でもそれに気がついたのか、こちらを振り向き、滅多に見せない半泣き顔で。
「ゾロ……?」
たまらず、耳たぶに歯を立てる。
「ふぁ、っや、はぁんっ」
耳が余程よかったのか、腰をくねらせて快楽を伝えるサンジの動きに、俺も。
「……ッ!」
本当は、中に出すつもりはなかったんだが。……出ちまったモンはしょうがねえだろ。
「あ、あ……やだ、やだぁっ」
気持ち悪ィのか……だが俺としてはもうすこし身体を重ねていたい。柔らかな髪に顔をうずめて、もういちど身体をぎゅうと抱き締めると。
実はまだ元気なブツが、ずるん、と奥まで入っちまった。
「ひゃっ!」
「うぁ……」
………………ヤバイ。
「マジ悪ィんだが」
「なん、だよ、終わったんなら抜けよッ」
「……抜けねェ」
「はぁ!?」
試しに、ゆるりと抜き差しをしてみる。先刻までより、ずっとスムーズに動いちまう。
そりゃ抜くのは別に不可能じゃねーが、男として抜きたくねぇっつうか。
「あん、やぁんっ」
……おい。その反応はちょっと……
「あ、あ、待て、はぁん、ぁ、やぁっ、まっ、てぇっ」
こんなイイ声で鳴かれて、止まる男なんか、いるわけあるかッ。
「ん、ん、ダメぇ……」
ぐちゅぐちゅと、挿出を繰り返しながら、耳を舐め上げる。
「……イイのか? ……アナルセックス、してんだぜ?」
「やっ」
「どこがいい? 教えろ」
先ほどまでに比べてかなり激しく動かしているのに、痛がる様子がないので、俺はもうすこしだけ大胆に動いてみた。
「あっ、そんな、しちゃ、やっ」
「奥の方をつつかれんの好きか?」
「ん、んんっ」
「そうか、よし」
ぐい、と脚をつかんで深く侵入すると、笛みたいに高い声で喘ぐ。
俺はまるで楽器を演奏しているみたいな気分で、揺さぶりながら白い背中を吸って紅い花を咲かせる。感じやすい固くとがった乳首を捻り、充血し刺激を待つ珠芽を弄くりまわしてやれば、出す音も調子も変わる。
なんだ。尻でも結構ヤれるもんだな。
とろとろ蜜をこぼす、もの欲し気な秘裂に指を滑り込ませると、壁の向こう側で俺のが動いてるのがわかる。指を動かしてわざと音を立てていると……自分から腰を動かし始めた。
「…………エロい女」
耳元で囁くと、動きが速くなる。ちょっとまて、もうイくつもりかよ。
「あぅ、あ、はっ」
「コッチでも、上手にッ、セックスできるんじゃねーかッ」
焦点の合ってないまなざし。切羽詰った声。ビクビク震える身体。
「イクなら、ちゃんと、言えよっ」
「ん、んッ…………ヤ……ッ、ダメぇっ……」
サンジは言葉を紡ぐこともままならない様子で息を吐き、腰を振っている。
「言わねーなら、今すぐ抜く」
「やぁ……ッ、いくぅ、イクッ、き、もち、いいッ、のッ」
「ケツでヤッてんのに?」
「……ッ、ぃひ、いやあ、あああっ」
痛いくらい締まって……食いつかれるような感触。
信じられねェことに、再び奥へ精液を吐き出してしまっていた。
子供の頃は甘いものも、普通に好きだった。チョコを貰えたのが嬉しくて、大切にして手に握り締めていたら、いつのまにかどろどろに溶けちまって……台無しになってしまったことがある。
今、身体を重ねてる女も、似たようなモンかもしれねえと、ふと思いつく。身体の熱さ。とろけた表情も声も、この手に握り締めて捕まえて。
台無しにして、壊した。
……本気で怒らせただろうな。
失うんだろうか。そう思うと、情けねェことに不安になってくる。
シャワー浴びてくる、とだけ言い残して浴室へ行ったアイツを追うことも、できない。
足取りもフラフラして、腰が立たないんじゃないかと心配なのに、支えてやるために触れるのもためらう。拒絶されそうで、いや拒絶されるのがわかっていて、それを先送りにしている。なんとも情けない話だ。好き勝手にヤって、そのうえ女が居なくなるのが怖いたァ、間抜け以外の何物でもねえよな。
……せめて、アイツの希望通りサッパリと切れてやるのが、まだしも男らしい態度ってモンだろ、と覚悟を決めた。
サンジが長めの風呂を過ごしている間に、こっちも身支度を整えて、死刑宣告を待つ。
やっと出てくると、バスタオル一つでドカドカやって来て、かったるそうにカバンからタバコを探り出し火をつける。ベッドヘッドの灰皿を引っつかんで、またたく間に一本吸い終えると、すぐにもう一本取り出す。それもひと息で半分も灰にして、やっと多少は気が済んだのか、大きく煙を吐き出してこっちを見た。
「……何でまた床に座ってんだ?」
「……そういう気分なんだよ」
「お前も風呂、入ってくれば?」
「いや、このまま出ていく」
「…………出ていくって何だ? ヤリ逃げってコトか? それならさっき、黙って帰りゃよかったじゃねーか」
言いたくない科白を言うために、少し息を吸って、吐く。
「お前が出ていって欲しいと思ってるんじゃねーかと」
「………………へー」
「……お前が帰れって言うなら帰るし、二度と顔を見せるなと言うならそうする」
「ふうん」
サンジは、手の中のタバコがじりじりと灰になっていくのを、何故かじっと、ただ、見ていた。タバコがそのまま全て灰になってようやく、ぎゅうと灰皿に押しつけて、それから。
「おい馬鹿」
「…何だ」
「さっきお前がダメにしてくれたチョコな」
「…おう」
「あれ、まだ残りがどっかにあンだろ?」
「そこに、まだ一個残ってる」
「ふん。じゃ、取って」
「誰にやるつもりだったのか知らねェが、…………すまなかったな」
そう言って俺が箱を持っていくと、サンジは受けとって、中身をじいっと見つめた。
「これな、2日がかりで作ったんだ」
「うッ……そ、そうなのか」
「レシピ調整したり、ベストな酒の量を考えるために試作したりしたからァ、学校も合わせて1週間くらい費やしてるかなー」
「ぐ……」
「誰かさんがダメにしてくれちゃったけどなー」
「…………だからさっき、すまねェって言ったじゃねェかッ!」
「ほうほう。どの口でそういうこと言うんだこのクソ変態マリモ」
「ううッ」
「そこで正座して反省しろ、バーカ」
言われた通り正座しようとしたら、くくっと可笑しそうに笑って、ぐいと引き寄せて俺を隣へ座らせる。石鹸のいい香りが鼻腔をくすぐった。サンジは、最後のひとつを半分かじり、うんやっぱオレって天才、とか言って喜んでいる。そんな様子をぼんやり見ていたら、あきれた顔で笑う。
「本ッ当に鈍いなァ」
最後のひとかけらを、オレの鼻先へと。
「お前のだって」
…………あ?
「まったく、10倍ッくらい返してもらわねーと、割に合わないっての。いいか、半年はさんざんこき使って、オゴらせて、誕生日プレゼントだって張り込んでもらうからなっ! 逃がさねェから、覚悟しとけよ?」
俺は気が抜けちまって、サンジがひょいと口の中へ入れたチョコが、やっぱ美味ェなとか、くだらないことしか考えつかない。
「とりあえず、シャワー浴びてこい。それから……もう寝ようぜ」
バスタオル姿でそういう科白は……反則じゃねえか、おい。
「ああ、あと、オレマジ疲れて眠いんだからな? 手ェ出して睡眠の邪魔しやがったら、今度こそ本気で別れるから。そんじゃ、おやすみー」
そう言って、さっさと布団にもぐりこむ。
で、その格好で寝ンのかよ。もしかして、そりゃあれか。いじめか?
……もしかして、コイツ、これから一生今日の事を言い続けるンじゃねェだろうな。
隣で言ってるんなら、別に悪かねェけど、な。
----2004.03.19. AKITOH. Sandy Sandy Site.----
あきとー様から頂きました、バレンタインSS…ゾロ×サン子の、ああなるHでした。
エロエロカップル、ご馳走様でした!!
初挑戦のああなる……サン子はもしや嵌ってしまったり……ドキドキ。
愛あるエッチの強引風味はいいですね……あきとー様の書かれるゾロ、カッコいいなぁ…。羨ましい…。
Bが書くとヘタ(ry
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