「クリスマスプレゼント」

 

今年もやってきました、クリスマス・イブ!!恋人たちの季節よ〜!!

私だってこう、夢見たいじゃない?奇麗なイルミネーションが広がる街中を寄り添い歩くカップル・・・・2人の仲は、ここで永遠に強く結ばれあうのよ。
・・・でも実際はご覧の通り。私は温かみのないパソコンと向かい合って、お仕事の真っ最中なのです。
あぁ〜、も〜う!!何が悲しくて私はこのクリスマス・イブという記念すべき日にパソコンとにらめっこしなきゃいけないのよ〜!!!

・・・・いや、分かってますけどね。原因は全て私にあるって・・・・そのせいで、上司にまでイブ真っ只中にお仕事という手間をかけさせていることも・・・・
や〜、実はさ〜。私、パソコンをお釈迦様にしちゃったのよね〜。データがフリーズしたかと思ったその途端、私のパソコンの全てがパーになっちゃってさ・・・・何よ〜、仕事が嵩むから10個ほど色んなデータ開けてただけじゃない!!しかも何百MBにも渡るクソ重たいデータばかりね!!!
・・・や〜、一応は分かってましたよ〜?そんな状態で毎日のように残業しつつ長時間仕事してたら、パソコン様もアップアップしちゃうだろうってコト位。でも〜、私としてはもうちょっと持ちこたえてて欲しかったなぁ〜。おかげで私のクリスマスの夢が・・・・あぁ〜、今年も遠ざかっていくわ〜。

近藤美喜(こんどうみき)、22歳。今年も彼氏を作るコトなく、仕事でクリスマスがつぶれます!!!

あ〜あ、これでも学生時代にはそれなりにモテたのになぁ〜。今考えとけば、高校時代最後の彼氏ともっと遊んでおくんだった・・・・後悔してもどうしようも出来ないけど、ここまで仕事だけに追われるクリスマスって、色気もへったくれもあったもんじゃないわ。
思わず私は「ハァ〜ッ・・・」と小さく溜め息をついた。でも、忘れてた!!こ〜んな私を部下に持ってしまったせいで、このクリスマス・イブの最中休日出勤させている上司の存在を・・・・

「・・近藤さん・・・大丈夫だよ。失ってしまったデータを全て戻すのは難しいけれど、出来るだけ元通りにするから。」
「あっ・・・!すみません、篠原さん。いえ、これは全て私のせいですから!篠原さんにまでご迷惑おかけしてしまって、本当にすみません!!」
「気にしない、気にしない。近藤さんにそれだけ沢山仕事を押し付けてしまった、上司の俺にも責任があるから・・・反省してるよ。」
「いやいやいや、篠原さんが反省されるコトは全くないですよ〜!!本当にすみません!私がドジすぎるせいで・・・」

あぁ〜、も〜う!自分がバカすぎてどうしようも出来ないわっ!!!

そう。こんなクリスマス・イブの最中に好き好んで仕事する人なんて、仕事が趣味になってる人位よ。私だってパソコンがお釈迦様にさえならなければ、友達と遊びに行きたいもの。
完全に私のとばっちりを食らった上司。それは私の左隣に座っている篠原孝章(しのはらたかあき)さんだ。確か今年で27歳・・だったと思う。

初めて篠原さん見たのは、私がこの会社の入社試験を受けた日。考えてみれば、私あの日もドジしてたわ・・・・

入社試験の日さ〜、ちゃんと入れてたであろう履歴書を家に思いっきり置いてきちゃってたワケ。で、鞄どんなに探しても見つからないから、鞄の荷物をその場で全部ひっくり返してやったのよね〜。
ほら、私としては入れてきてるつもりだから〜?で、ヤケになってそんなコトしてたら、たまたまそこを通りかかったのが、今思い出すと篠原さんだったんだなぁ〜。
あの時の驚きようと言ったらないわよ〜。だって篠原さんったら、俳優顔負けの超美形なんだもの〜!!身長は多分170代後半でしょ〜?そんでもってその顔が!!一見クールな感じがするんだけど、放ってる雰囲気が優しいのよね。実際笑顔も優しいし。
しかも細身でしょ〜、スーツが超似合う男前で、ほっとく女がいる方がおかしいわよ!!って思う位。しかも篠原さんって、ちょっとやそっとのコトでは動じない人みたいなんだけど、そんな篠原さんを素で驚かせたって、入社試験の日に私の存在は瞬く間に有名になったらしい。まぁ、入社試験の受付場所で鞄の荷物全部ひっくり返すヒステリー女なんてそんなにいないわよね・・・・
もちろん、私はその後ちゃんと受付のお姉さんに断ってから1回家に戻ってちゃんと履歴書持ってきましたよ?当然不合格になるかと思ってたら、届いた通知は『合格』だった。や〜、これは未だに信じられてない出来事なんだけどね〜。しかもそんな篠原さんの部下になってる私ってば一体・・・・
や、これは井上部長からのお達しだったんですよ〜?何か知らないけど、受かってるって話になってから、『君には篠原君の下で働いて欲しいんだ』って・・・・最初に聞いた時は『何、このオヤジ!?篠原君とかいきなり言われても誰のコトよ!?』とか突っ込み所満載だったんだけどさ〜。まさかあの時通りがかった美形の人だったとはね〜・・・・って、ビックリしたっけ。

今となっては篠原さんとこうして一緒に仕事するコトが当たり前のコトになってるけど、それでもやっぱり篠原さんのこの美形ぶりは心臓に悪い。上司と部下だからって、席も隣同士だし・・・・ホント、入ってから3ヶ月間位は心臓の鼓動抑えるのに苦労したわよ・・・・
今も、少しドキドキしてる。だって世間はクリスマス・イブだから、基本的にメンバーは皆休んでる。そう、2人きりなのよ!!!
しかも私がこのパソコンお釈迦様にしたのが21日のコトで・・・・篠原さんに謝り倒しまくって、『25日までにデータ作り直します』って言ったら、『じゃあ俺も手伝うよ』って言ってくれて、今に至ってるってワケ。
そりゃあ、篠原さんは私の上司だから?部下の落ち度にある程度責任を取るのは当然かもしれない。でも、だからと言ってこの休みのクリスマス・イブの最中にわざわざ出ていただかなくても・・・・篠原さん、イブの予定あるんですよね?彼女大丈夫なの??って、突っ込みたくなってしまう。

「・・そんなことないよ。近藤さんは入社してから本当によく頑張ってくれてるから、おかげで助かってるんだ・・・いつもありがとう。」
「そんな!こちらこそ、いつもありがとうございます!!篠原さんに助けられまくってます〜。」
「そう?近藤さん、お世辞上手くなったね。」
「へぇっ!?ちょっ、篠原さん!?お世辞だなんて、とんでもないですよ〜!!私、お世辞とかそーゆーの嫌いなんで言いません。」
「ふ〜ん・・・・・前から思ってたんだけど、近藤さんって面白い子だよね。」

はい?や、何でそんなコトこの場で言われなきゃならないワケ〜?『面白い子』って・・・つまり、私がドジだからってコト・・・?
そりゃあ、『つまらない子』って言われるよりは嬉しいけどさ。何か、褒められてるのか貶されてるのか微妙・・・・

「はぁ。ありがとうございます・・・」
「うわ、いきなり棒読み。」
「そりゃそうですよ〜。まさか篠原さんにそんなコト言われると思いませんでしたもん・・・・ってか、篠原さん。今日、大丈夫なんですか?」
「ん?大丈夫って、何が?」

え?ひょっとして、篠原さんの中には『クリスマス』とか『イブ』ってゆー概念がないワケ〜?
いや、きっとわざとボケてるだけだわ。私はそれまで突っ込みたいと思っていたコトを口に出した。

「ほら〜、今日はクリスマス・イブでしょ〜?篠原さん、彼女にプレゼントとかあげないんですか〜?」
「彼女・・・・?プレゼント・・・・」
「そうですよ!篠原さんのか〜の〜じょ!!部下なんですから、隠すのナシですからね〜?私、篠原さんに彼女いるの知ってるんですから〜。仕事してて大丈夫なんですか〜?」
「・・近藤さん・・・いや、俺彼女いないんだけど・・・」
「えぇっ!?ちょっとちょっと〜、篠原さ〜ん?そんな、見え透いた嘘つかないで下さい!!ほら〜、今日は部長席も課長席もガッラガラで人っ子1人いないんですよ〜?あ、私はいますけどね!ってコトで、嘘つく必要なんてないんですからね〜。」
「いや、嘘なんかつかないよ。近藤さんになら、尚更ね。」
「ホントですか〜?な〜んかアヤしいですよ〜?篠原さ〜ん。」
「そう?じゃあ、ちゃんと俺の目を見て。君の前では嘘をつかないって誓うよ。」

えっ。や、何かそーゆーコト言われるとドキンとしちゃうんですけど・・・・んまぁ、イイじゃない。篠原さんがそう言うなら、見てやるわよ!!

私はそれまでの作業を一旦やめて篠原さんの方を思いっきり見つめてみた。すぐに篠原さんも私のことを見つめてきたんだけど・・・・ウッ、ヤバイ。この篠原さんの俳優顔負けの美形ぶりをまともに見たら、私に勝ち目なんてあるワケないってコト、もっと早く気付けば良かった・・・・!
も〜う、もうもう!!どうして篠原さんはこんな罪って位美形なのよ!!!ホント、一見クールそうに見えるんだけど、実はとっても優しいのよね〜。篠原さんの目って、実は意外と大きいんだなぁ、って思ったり。だからますます美形に見えるのかな・・・・?鼻もスッと伸びてて奇麗だし、口元も優しい感じがしてイイのよね〜。
どどど、どうしよ〜。そんな篠原さんが、私のコト見つめてくれてるよ〜!!!私も負けじと篠原さんの目を見つめてみるんだけど・・・・何か、さっきよりドキドキしてきちゃった・・・・!
ってか、仕事中に何してんのよ、私と篠原さん!!!いくら休日出勤だからと言っても、このまま見つめ合ってたらおかしくなっちゃうわよ!!ヤメヤメ、これ以上はヤメ!!!

私は篠原さんから解放されたくて、一気にプイッとそっぽを向いてから、先ほどのパソコンの作業の続きに取り掛かった。あぁ〜、あぁ〜。こっちのグラフデータも真っ白よね。そりゃあ、そうなんだけどさ・・・・ウゥッ、ごめんよ〜、パソコ〜ン。

「・・近藤さん。今だけは、俺を見つめて・・・」
「えっ?篠原さん、何・・・!?」

えぇっ!?ななな、何事〜!?篠原さんにいきなり肩を抱き寄せられたかと思ったら、私の顎に篠原さんが手かけちゃってますよ!?
自然と、私と篠原さんは見つめ合う。しかも、さっきの比じゃない至近距離で、篠原さんに肩を抱かれながら・・・・
や、待って。こ、これって、嫌でも期待しちゃうシチュエーションじゃない!!な、何で篠原さんの顔がこんなに近いのよーーーー!?

「・・・やっと、俺を見てくれたね。近藤さん・・・」
「えっ?えぇっ!?いや、篠原さんのコトは、ずっと前から見てますけど・・・!」
「そうじゃないよ。それは確かに、近藤さんの言う通りだけど・・・・いつも近くにいるのに、まともに見つめ合うことがなかったから・・・」
「いや!まともに見つめ合ったら、おかしいでしょう!!」
「アハハハッ!確かにそうだね。でも、俺はずっと、こうして近藤さんを見つめていたかった・・・」

えっ?い、いや、こんな至近距離でそんな優しい笑顔全開で言われても、私、どうすればイイんですか・・・・!!
ちょっと、ウソでしょう?・・・分かった。これ、夢なんだ。確かに私はパソコンお釈迦様にしたからこそこうしてクリスマス・イブに行きたくもない会社に来て作業してるワケだけど、今ここから先は夢の世界。うん、きっとそうだわ!!そう信じるしかないでしょう!!
・・だって、信じられないよ。社内でも評判の良い篠原さんが、私にこんな嬉しいコトしてくれるなんて・・・・あ、分かった。私イブで浮かれてるから、きっとサンタさんがくれたプレゼントに違いないわ。うん、そうに決まってる!!
よ〜っし。これは夢だもんね!そうと決まれば、勘違い乙女になってやろうじゃないの!!!篠原さんとの顔の距離がこんなに近いんだもの。これはアリよね・・・・!
私はうっすらと目を閉じて、唇を少しだけ前に突き出してみせた。フッフッフ〜、これで篠原さんは幻滅するに違いないわっ!!さぁ、罵倒の嵐よ、来なさい!!!

これで、篠原さんとの夢の時間は終わると思ってた。でも、次の瞬間に私を待っていたのは・・・信じられないことに、唇に感じる温かい感触だった。
・・・えっ?何、この甘くて優しい感触・・・まさか、まさか・・・・!
胸がすごい勢いでバックンバックンいってるのを感じる。そして、私の唇に注がれる温かい感触・・・・それは紛れもない。篠原さんの唇しかないじゃない・・・・!!
私が信じられなくて自然と目を開けてみれば、すぐ傍には篠原さんの優しい微笑みがあった。ウソ!?何、これ・・・・やっぱり、夢??

「・・可愛い、近藤さん。もう1回、キスしたいな・・・」
「えっ!?いや、篠原さん!?今、お仕事中ですから・・・!」
「ふ〜ん。今日ってイブなのに、どうして俺は仕事しなきゃいけなくなったのかな?」
「ウッ!!!そ、それは・・・」

篠原さん、それはズルいよ!!こんな時にイブの話持ってくるなんてズルすぎーーー!!!
・・えぇ、そりゃ私が悪いんです。パソコンお釈迦様にしちゃった私のせいですよ!!!文句・非難・中傷、全て私にして構わないけど!!でも・・・!!

「・・・ごめん、近藤さん。これじゃあ、セクハラだよね・・・悪いのは、全て俺だから・・・」
「いえ、そんなコトないですって!!篠原さんに仕事させてるのは私のせいですから!それは責任持ちます!!篠原さんの貴重なイブが私のせいで潰れてるのも、本当に申し訳ないと思ってますから!!」
「本当?」
「はい、本当です!」
「・・じゃあ、俺のわがまま聞いてくれる?」
「もちろんです!!」
「・・本当にいいの?」
「女に二言はありません!!」
「アハハハッ。近藤さんのそういう所、面白くて大好きだよ。」
「えっ?んっ・・・!」

唇への優しくて温かい感触。それは紛れもなく、篠原さんの唇・・・・
これは、本当に現実なの?私と篠原さんが、キスしてるだなんて・・・・本当に、そんなコトってあり??

だって、篠原さんは私の上司で一番近い存在でありながら、誰よりも遠く感じてた。仕事をそつなくこなしちゃうのはもちろん、他の部のメンバーからも頼られてて、誰に対しても優しくて、彼女いるって噂も聞いてたのに・・・・
そもそも篠原さんが『彼女いない』って言ってたコトが未だに信じられない。だって、噂で聞いたもん。いるって・・・・このルックスだし、当然だと思ってた。なのに、そんな篠原さんとキスしてたら、私・・・・!!うわ、ダメ。修羅場だけは絶対イヤッ!!!

「や・・っ・・・!」
「!近藤さん・・・?」
「ダメです!!これ以上したら、ダメです・・・!」
「・・・どうしても、ダメ?」
「えっ・・・?」

驚いて篠原さんを見てみれば、篠原さんにしては珍しく、悲しそうな表情をしてた。
ど、どうして!?どうして篠原さんがそんな顔するの!?私、篠原さんに何か悪いコトしちゃった・・・?

「・・最初、君がその唇を俺に向けてくれたから・・・だから、俺と近藤さんの気持ちは一緒なんだと思ってた。でも、違った?本当は、俺とキスしたくなかった・・・?」
「えっ!?い、いや、その!あれは、つい・・・」
「つい?」
「だって!!あんな風に顔近付けられたら、嫌でも期待しちゃいますよ!!キス、してくれるのかなって・・・でも、考えてみれば、篠原さんには彼女がいるワケで・・・」
「ん・・・?俺は、言った筈だよ?彼女はいないって。君に嘘をつかないとも・・・」
「で、でも!噂で聞きましたもん!篠原さんには、彼女いるって・・・」
「・・噂を信じるの?俺の言った事を信じずに?本当かどうかも分からない噂を、近藤さんは信じるの?」

ウッ!!そ、それは、よーく考えてみれば、噂の方が正当性はないけど・・・でも。篠原さんが嘘をついてないって、100%言えないじゃない?

「・・だって、信じられないですもん。篠原さんと、こうしてること・・・・サンタさんがくれた、プレゼントなのかなって思う位に・・・」
「・・・・どうせプレゼントするなら、俺の全てを近藤さんにあげるよ。」
「えぇっ!?篠原さん、それどーゆー意味ですか!?」
「アハハハハッ。顔が真っ赤だよ?近藤さん。本当はどういう意味か分かってるのに、敢えて俺に言わせる気?」
「いやいやいや!!意味って、まさか・・・・!!」
「・・ねぇ、近藤さん。今日は、ずっと一緒にいよう・・・・出来れば、愛し合いたい。」
「!!し、篠原さん!?・・・篠原さんって、そーゆーキャラなんですか・・・?」
「どういうキャラが良かった?部下には手を出さない、真面目な上司の方が良かった?」

いや、私が聞いてるんですってば!!!何なのよ〜、も〜う!これは絶対に篠原さんのいじめだーーーーーー!!!
・・でも、どうしてだろう。そんな篠原さんに遊ばれて、喜んでる自分がいるよ〜。もうヤバい。私、末期かも・・・

「真面目でも不真面目でもイイですから!!・・・篠原さんなら、何でもイイです・・・」
「・・・近藤さん。参ったな・・・そんな風に言われたら、またキスしたくなる・・・」
「えぇっ!?ちょっ、篠原さ・・・!!ん・・ふっ・・・!」

私の開いていたわずかな唇の隙間をぬって、篠原さんの舌が私の舌と絡み合う。
こうして誰かとキスするコト自体、学生の時以来なんだけど・・・・どうして、だろう?ポカーンとして、何も考えられなくなっちゃうのは・・・・篠原さんだから?

「・・ねぇ、近藤さん。俺の事、叱ってくれない?」
「はい?」

何?突然すぎるよ、そのお願い。ディープなキス終わった途端に第一声がそれって・・・!!

「このままいたら、俺は近藤さんの全てが欲しくなってしまう。だから、叱って。職場で、そんな淫らな気持ち出すなって・・・」
「も〜う、篠原さんったら・・・ダメですからね、篠原さん!今ここでそんなコトしたら、篠原さんと絶交します!!!」

叱るって、こんなんでイイんだろうか?よく分からずに篠原さんのコトを見てみたら、篠原さんは笑顔でOKサインを出してくれてた。つまり、これで良かったってコトかな・・・・?

「ナイス、近藤さん。おかげで、何とか俺の昂った気持ちが抑えられそうだよ・・・・ごめんね。俺、気持ちが昂るとすぐに手を出してしまう方だから・・・」
「・・何か危険ですね、それ。篠原さん、そんな手の早い人だと思わなかったんですけど・・・」
「見損なった?君に嫌われたくないんだけど・・・・あぁ、でも好きな子にしか手は出さないから安心してね。」
「そりゃそうでしょうよ!!嫌いな子に手出しするモノなんですか?」
「アハハハハッ。確かにないね。」
「も〜う、篠原さんったら。私、今から別の彼氏探そっかな〜?」
「・・それはダメ。近藤さんは、今日から俺の彼女なんだからね。」
「は〜い、分かってますって!・・篠原さん。嬉しいです・・・」
「近藤さん・・・それじゃあ、今から『美喜』って呼んでもいい?」
「イイですよ〜!じゃあ、私も『孝章』さんでイイですか?」
「うん、もちろん。美喜、大好きだよ・・・」
「孝章さん・・・私も、大好きです・・・」

仕事まだ終わってないけど、イイよね!!私と孝章さんは、もう1度キスをした。お互いに抱き合いながら・・・・
もしかして、仕事の中にもクリスマスのミラクルってあるのかな〜?サンタさん、貴重なプレゼントをありがとう!!

近藤美喜、22歳。仕事でクリスマスつぶしながらも、新しい彼氏が出来ました!ヤッタね!!

 

END.







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