「恋人は部下」

 

その日の夕食を食べ終えた後、王女・スピカは自室に戻って魔道書を読んでいた。王族として、魔法を習うことがしきたりとなっているからだ。
ふとスピカは恋人であり、親衛隊長のレグルスのことを想った。彼は王族でもないのに軽々と強力かつ様々な魔法を使いこなしていることに気が付いたからだ。
スピカは王女であり、生まれる前から婚約者もいるらしいのだが、未だに明らかにされていない婚約者の存在を気にしつつも、自分の親衛隊長であるレグルスと恋仲にある。
それがスピカのただ1つの大きな悩みなのだが、レグルスと過ごす日々はとても楽しく、レグルスと一緒にいる時はその悩みを気にすることはなかった。
しかし、今こうして1人でいると、勉強中であるにも関わらず、ついついそのことを考えてしまうのだ。

「ウゥッ。今はお勉強しなきゃ・・・このことは、考えちゃダメ・・・!」

自ら呟きながら、何とか頭を魔法の方に切り替えた。
改めて魔道書を読みながら、レグルスはすごいなぁ、よほど勉強したのだろうか?などと思った、その時だった。コンコンとスピカの部屋のドアがノックされたのである。

「はい?どうぞ。」
「失礼するよ。」

色っぽい声と共にドアを開けて入ってきたのは、何と先ほど考えていた恋人であり、親衛隊長のレグルスその人であった。
いつでもレグルスは格好良くて、どんな服を着てもよく似合っている。更に色っぽく高貴な雰囲気は、明らかに常人離れしていた。

「レグルスさん・・・!」
「やぁ、スピカ。今日もおまえのその顔が見たくて、つい寄ってしまったよ。でも、勉強中だったのかい?」
「は、はい。あっ!ですけど、私、レグルスさんとご一緒していたいです。お勉強は、いつだって出来ますから・・・」

スピカはそう言って、開いていた魔道書をパタンと閉じてレグルスに抱き着いた。レグルスは少し驚いたようだったが、すぐにスピカの背中や腰に腕を回した。

「ありがとう、スピカ・・・・それにね。魔法の1つや2つなら、魔道書を見るより私に習った方が良いと思わないかい?」
「はい、そうですね!ところでレグルスさん。今日アルビレオさんが仰ってたのですけど・・・・」
「アルビレオ?・・厄介そうだね。」

スピカにお付きのメイドの存在・金髪毒舌美女なアルビレオのことはレグルスもよく分かっていた。花のように可愛いスピカの取り合いをすることがしばしばある為、レグルスは半ばライバル視しているのだ。

「はい・・・その。レグルスさんは、色々砕けすぎなんじゃないかって・・・・」
「ふ〜ん・・・・なるほど。じゃあ、これから敬語で話した方がいいかな?」
「えっ?」
「麗しい姫君。今宵貴女と共に過ごすことを、お許しいただけますか?」
「ええぇぇっ!?レレ、レグルスさん!?」

スピカが驚いて顔を真っ赤にすると、レグルスは面白そうに微笑んだ。

「どうなさいましたか?姫。そのように顔を赤くされて・・・・」
「レッ、レグルスさん!?楽しんでらっしゃいますね!?」
「フフッ・・姫。今までご無礼を働いてしまい、大変申し訳ございませんでした。主に仕えるべき存在として、今後より精進致します故・・・・」
「ま、待って下さい、レグルスさん!あ、あの。私、いつもの雰囲気のレグルスさんの方が・・・・」
「うん・・・?」

レグルスが急に色っぽくスピカに接近してきたことで、スピカはドキドキしながら何とか話を続けた。

「そっ、その!砕けすぎって仰ってたのは、アルビレオさんなので・・・!私は、いつものレグルスさんが、その・・好き、です・・・・」

顔を真っ赤にして最後までそう言ったスピカを見て、レグルスの心は熱く燃え上がった。スピカを強く抱き締めて、レグルスは感謝の気持ちを伝える。

「スピカ・・・ありがとう。嬉しいよ・・・・でも、アルビレオの言うことも一理あるかな?・・ごめんね、スピカ。」
「レグルスさん・・・そんな、謝らないで下さい。私、きっとレグルスさんのそういう所に、惹かれたんだと思います・・・・」
「・・スピカ・・・・参ったね。今日はおまえの可愛い顔を見るだけで帰ろうと思ってたんだけど・・・そこまで言われたら、我慢出来なくなってしまうよ。」
「レグルスさん・・・」

2人の顔が自然と近付いていき、スッと唇が重なる。更にレグルスの舌がスピカの舌を絡め取り、密度の濃いキスを交わした。

「う・・ん・・っ・・・」
「・・・スピカ。こんなことをする私を、おまえはどう思うのかな?」
「えっ?あの、レグルスさん?」
「・・少しは私も、おまえの部下として、この行為を我慢しようと努めているんだよ?でも、おまえを前にしてしまうと、それが全て吹き飛んでしまう・・・・私の理性なんて、そんなものだよ。」
「えぇっ!?・・で、でも、レグルスさん。私は、その方が嬉しいです・・・・」
「スピカ・・・・」

レグルスは驚いてスピカを見た。スピカは顔を赤くしながらも、ふんわりとした笑顔を見せた。

「だって・・・それは、レグルスさんが私のことを、本当に愛して下さってる証だと思いますので・・・・」
「スピカ・・・・ありがとう。」

レグルスは余計なことを何も言わずに、ただ一言感謝の気持ちを伝えた。それだけで、スピカに自分の気持ちが十分伝わっていると思ったからだ。

「あ・・レグルス、さん・・・・」
「スピカ・・・おまえが愛しくてたまらないよ。いくら言葉にしても足りない位、ね・・・・」

スピカを優しくベッドに寝かせると、レグルスはスピカの服を脱がしていった。
特に今日は行事もなかった為、スピカの着ていた薄いドレスはあっという間にレグルスの手によって脱がされていく。

「あ・・あの、待って下さい!レグルスさん・・・」
「ん・・・?どうしたんだい?スピカ。」
「そっ、その・・私だけでは、恥ずかしいので。レグルスさんも・・・・」
「フフッ。それじゃあ、おまえが脱がしてくれるかな?」
「えぇっ!?え、えっと・・・・」

スピカが困って顔を赤くすると、レグルスは面白そうに微笑んだ。

「アハハハッ、冗談だよ。姫君の手を煩わせる訳にはいかないからね。」

そう言って、レグルスはあっという間に自分の服を脱いでしまった。互いに生まれた時の姿になった2人は強く抱き合い、ディープキスを交わした。

「んっ・・・ひゃあうんっ!」

ディープキスをしてから、レグルスはスピカの耳朶に「チュッ」と口付けた。それだけでスピカは甘い声を出して、体をビクンとさせた。

「・・可愛いね、スピカ・・・」

レグルスはスピカに甘くそう囁いてから、スピカの体の色んな部分にキスを浴びせた。
こうしてレグルスに愛されることが嬉しくて、スピカは身悶えながら我慢出来ずに声を上げてしまう。

「あっ・・あぁんっ!ふ・・あ・・っ・・・!」
「あぁ・・スピカ。ここがこんなに硬くなってしまっているよ?」

レグルスはそう言うと、スピカの胸のピンク色の突起部分を指で転がした。スピカの体に甘い快楽が走る。

「あぁっ!ダメ、レグルスさん・・・・!」
「・・それじゃあ、ここは?」

そうしてレグルスは、スピカの太股にチュッとキスをした。たまらずにスピカはビクンと体を震わせてしまう。

「あぁんっ!」
「フフッ・・姫君は感じやすいね。ここはどうかな?」

レグルスがそう言ってスピカの下腹部に触れると、グチュッという水音がした。

「ああぁっ!そっ、そこは、ダメ・・ェッ・・・!あぁっ!あぁ・・っ・・・!」

スピカの両脚を広げて、レグルスはスピカの秘部を指で刺激した後、チュッと口付けた。スピカは再びビクンと身震いしてしまう。

「やぁ・・っ・・・!それは・・ダメです〜!あぁっ・・・!ああぁん!」
「・・っ・・はぁ・・・すごいよ、スピカ。おまえの蜜は、とても甘いね・・・・」

レグルスはそう言うと、チュッと音を立てながらスピカのそこを優しく舐めた。

「ああぁっ!う・・やあぁん!ああぁ・・ん・・っ・・・!あぁ・・っ・・!レグ、ルスさん・・・!」
「・・・スピカ・・・っ・・私を、求めてくれるのかな?」
「あ・・っ・・・!はい、レグルスさん・・・!私、レグルスさんと一緒に・・・・」
「・・ありがとう、スピカ。」

レグルスはそう言うと、スピカの泉にキスをしてからゆっくりと自身のそれを入れていく。

「ああぁっ!う・・っ・・!」
「スピカ・・・大丈夫?痛いかな?」
「うっ・・あの、大丈夫、です・・・!」
「本当かい?でも、無理しないで。つらそうな顔をしているから・・・」
「うん・・っ・・!レグルスさん、のが・・・大きくて・・・・!」
「・・そうだね。全部入ったけど、大丈夫かな?スピカ。痛くない?」

レグルスは優しくスピカを抱き締めながらそう聞いた。
こんなにもレグルスに愛されている自分は、何て幸せ者なんだろう。これであの悩みさえなければ、もっと幸せでいられるのに・・・・

「あ・・っ・・はい。今は、大丈夫です・・・」
「良かった・・・じゃあ、動くよ。」

レグルスはそう言ってから、ゆっくり腰を動かした。たったそれだけのことなのに、スピカの中に一気に快楽が広がる。

「ああぁ・・っ・・・!あぁっ!き、気持ち良い、です・・・!」
「あぁ・・私も、気持ち良いよ。スピカ・・・っ・・・取り分け、今日のおまえの中はきついね。すぐに、イッてしまいそうだよ・・・・」
「・・それで、ゆっくり動いてらっしゃるんですか?」
「フフッ・・どうやら、姫君はお気に召さないようだね。」

レグルスはそう言った後、一気にスピカを突くスピードを速くした。スピカの奥にレグルスのそれを感じる度、スピカは快楽という海に溺れてしまいそうだ。それを支えるようにスピカはレグルスの背中に手を回し、強くしがみついた。

「ああぁっ!あぁ・・っ・・!ああぁん!ああぁ・・あぁっ!ああぁっ!」
「はぁ・・っ・・・スピカ。愛しているよ・・・・!」
「私も、です・・・!レグルス、さぁんっ!ああぁっ!ああぁ・・っ・・・!お、奥、がぁ・・っ・・・!」
「フフッ・・ここだね?ほら・・・・」

レグルスはそう言うと、更にスピカの奥を貫いてきた。スピカはもう何も考えられなくなって、ただ快楽だけを感じていた。

「ああぁっ!ああぁん!ああぁ・・っ!もう、ダメ・・ェ・・・!」
「くっ・・・!スピカ。私も、だよ・・・!」
「ああぁぁっ!ああぁ・・っ・・!イ、イっちゃう・・・・!!あああぁぁぁっっ!!」
「!・・っ・・スピ、カ・・・・!!」

スピカが絶頂に達してからすぐに、レグルスも絶頂に達した。すぐにスピカの中からそれを抜き、手でしごいて白い液を放出する。
それから少しの間は2人の息遣いしかしなかったが、先に落ち着いたレグルスが全ての処理を終えて、スピカの横に来てスッとその腰を抱き締めた。

「フフッ・・スピカ。まだ息が荒いね・・・大丈夫かな?」
「はぁ、はぁ・・っ・・はい。何とか・・・・」
「・・そんな甘い吐息を聞いたら、また私が欲情してしまうよ?」
「えぇっ!?そっ、それは、ちょっと・・・!嬉しい、ですけど・・・」
「アハハハッ。大丈夫だよ、今はまだしないから。」
「・・・レグルスさん。それって、その内2回目もするってことですか?」

スピカが顔を赤くしてそう聞くと、レグルスは余裕の微笑を浮かべた。

「当然さ。でも、姫君の体に支障が出るならやめておくよ。」
「あ・・いえ。私は・・・その。レグルスさんと出来るのは、嬉しいことなので・・・」
「フフッ・・姫君がエッチ好きで良かったよ。」
「レッ、レグルスさん!?」

スピカが顔を真っ赤にすると、レグルスは面白そうに笑った。

「アハハハハッ。悪い意味じゃないよ?むしろ、嬉しいことさ。いつまでも・・・私はおまえを愛し続けるよ。スピカ・・・・」
「レグルスさん・・・・はい。私も・・・・ずっと、レグルスさんを愛していきます・・・・」

こうして、2人の唇が重なる。その愛を確かめ合うように・・・・
レグルスは部下としてだけではなく、恋人としても非常に優しくて頼りになる。
そんなレグルスと結ばれた自分は本当に幸せ者だと思いながら、スピカは再びレグルスの愛に身を委ねたのだった。

 

END.


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