「月夜」 「わぁ〜、お月様が綺麗です〜。ほぼ満月・・なんでしょうか?」 誰もが寝静まった夜。王女・スピカは自室のバルコニーから月を眺めていた。 「・・私、このままレグルスさんに恋をしていて、本当にいいのでしょうか?・・・いえ、ダメなんですよね。ハァ〜・・・・・」 スピカはそう言ってため息をつき、再び光輝く月を眺める。 「・・いっそのこと、レグルスさんとは今の内に別れた方が良いのでしょうか?それとも、婚約者さんのことを押し切ってレグルスさんと・・・・」 自分が生まれる前から婚約者がいるなんて、誰がそんなことを決めたんだろうか?それすら分からないスピカにとっては本当に重荷でしかない。 「ウゥッ、私には決められないです〜。こんなですから、お父様にいつも相手にされないのでしょうか?・・お母様がいらっしゃれば、もう少し話は違っていたかもしれませんが・・・・」 そう思ってはみたものの、スピカの母親は幼い時に亡くなっている。あまりに昔のことで悲しみさえ分からなかった時のことを考えても仕方ない。スピカは再び月を眺めて考えた。 「全ては、時が解決してくれるのでしょうか?お月様さん・・・・・」 こうして、スピカが完全に現実を忘れて月に見入っていた時のことだった。ファサッと音がしたかと思うと、スピカは背後から誰かに腰を抱き締められていたのだ。 「キャアァッ!!」 スピカが驚いて振り向くと、そこにいたのはスピカがそれまで考えていた愛しい人・レグルスだった。 「やぁ、スピカ。驚かせたようですまなかったね・・・・でも、私も驚いたよ。部屋で眠っていると思っていたおまえがいなかったんだから。」 スピカとレグルスは、自然とスピカの部屋に入りながらそのような会話を展開していた。なぜ部屋に入ったのかと言うと、話し声が他の部屋に漏れるのを避ける為である。 「フフッ・・可愛いね、スピカ。私がそんなミスをすると思うのかな?」 とスピカが言った途端、レグルスが面白そうに声を上げて笑い出した。しかしスピカにとっては何が面白いのかさっぱり分からなくて、首をチョコンと横に傾げてしまう。 「あぁ、ごめんね、スピカ。おまえがいつにも増して可愛いものだから・・・・」 そう言ったスピカの顔は真っ赤だ。レグルスは余裕の微笑を浮かべてスピカに近付き、その腰を抱き寄せた。 「どうして?私は、おまえのことがいつだって愛しいんだから・・・・」 レグルスがスピカに甘くそう囁いただけで、スピカは完全にトロンとしてしまっていた。 「レグルスさん・・・・私、レグルスさんが好きです・・・」 そうして、2人の唇が自然と重なった。レグルスは更にスピカを強く抱き締め、スピカもまた、レグルスの背中に手を回してそれに答えた。 「はぁっ・・・レグルスさん。私・・・・」 そうしてレグルスはスピカの手を取り、ベッドの方へと移動させた。スピカは恥ずかしそうに顔を赤くしながらも、素直にレグルスの言うことに従った。 「あっ・・レグルスさん。恥ずかしい、です・・・・」 スピカの言葉を最後まで言わせず、レグルスはスピカの項にキスした後、耳朶にチュッと口付けた。それだけでスピカはビクンと反応して、高い声を上げた。 「もっと教えてくれるかい?スピカ。おまえが、私のことをどんな風に考えていたか・・・・」 レグルスはスピカの耳元でそう囁いてから、スピカの胸の頂を舌で転がし、もう片方の胸をやんわりと揉んだ。 「ひゃっ!あぁっ・・あの。うぅん・・あぁ・・っ・・・!」 レグルスはそう言うと、スピカの胸元や項を強く吸い込み、「チュッ」と音を立てて赤い痕を残していく。 「あぁんっ!レグルス、さぁん・・・!ダメェ・・ッ・・・!そんな、音を立てたら・・ぁ・・っ・・!」 レグルスはそう言うと、既にM字型に広げられていたスピカの最も深い所にそっと指を触れた。 「あぁっ!」 レグルスはそう言うと、スピカの泉を円を描きながら優しくかき回した。 「あぁん・・あぁっ!ん・・はぁ・・っ・・・ああぁっ・・あっ、あぁっ!ご、ごめん、なさい・・・!」 レグルスはスピカの耳元で甘くそう囁くと、中指をスピカの蕾に挿入した。 「ああぁっ!ひゃあぁん・・っ・・・!」 スピカが全て言わなくても、レグルスとは心が通じ合っている。それだけでスピカは嬉しくなってしまって、服を脱いだレグルスの頬に口付けた。 「スピカ・・・おまえとこうして過ごすことが、私にとってどれだけ幸せなことか分かるかい?」 スピカの返事と共に、レグルスはスピカの中にゆっくりと入っていった。スピカはギュッとレグルスにしがみつく。 「あぁっ・・!レグルスさん・・・!」 レグルスは強くスピカを抱き締めて、そのまま腰を動かした。最初はゆっくりとだったが、その速度が徐々に速くなっていく。それと同時に、ベッドの軋む音が響きだした。 「あっ・・ああぁぁっ!ああぁ・・っ・・・!ああぁん!ああぁっ・・・!」 レグルスの腰の動きは更に速くなり、スピカの胸の頂にキスの雨が落ちた。 「んっ!ああぁぁっ!ダ、ダメ・・ェッ・・・!ああぁっ!あああぁぁっっ!!」 スピカの中で、何かが弾け飛んだ。それは絶頂がきた印・・・ 「あ・・レグルス、さん・・・・」 そうして、2人は再び唇を重ねた。透明な唾液と舌が2人をつなげる。 「・・スピカ。今日はこのまま、一緒に寝てもいいかな?」 顔を赤くしながらもおかしそうに笑ったスピカを見て、レグルスも微笑を浮かべた。 「今日の月は、なかなか良い月だからね。夜明けが来なければ、おまえとこのままずっと一緒に過ごせるだろう?」 最初は笑ってしまったが、今はスピカもレグルスの意見に賛成だった。 END. |