里帰り

『里帰り』

※警告
この小説は、かすが（幼少時代含む）が陵辱及び輪姦されてしまう内容となっております。
また一部に、ゲーム上には無い捏造の設定が登場します。
少しでも嫌悪感を持たれたり、危険を感じた方は、この小説を読む事を御控え下さい。

「…つるぎ……」

雪の様に白い顔を紅く染めて、薄い唇から弱々しい吐息を漏す。
そしてその唇が自分の「名」を呼んだ時、かすがは己の心臓を鷲掴みにされた様な気がした。

「…謙信様……」

薄い掛け布団の下に隠れる、謙信の細い腕を、かすがは己の手の平でそっと摩った。
綿と布に阻まれている筈なのに、それでも自分の手の平に、謙信が侵されている高い熱が伝わって来る様な気がして、かすがは眉間に深く皺を寄せる。

「謙信様…かすががきっと、お助けいたします……」

小さな、小さな声で、かすがはそう謙信に告げると、音も無く、その場から姿を消した。

かすががその場に辿り着いた日は、昼間から曇っていて、日が落ちて夜となった今も、月も星も姿を見せず、忍ぶにはとても都合が良かった。
ましてやかすがには、無駄な時間を過ごす余裕等無かったので、おそらくこの天佑は『軍神』と呼ばれる謙信に、本当に毘沙門天の加護が付いている為なのだろうと、焦りで緊張する気持ちの中に、少しだけ感嘆の思いを馳せる。
（この機会を逃さない様に…後は私が……）
かすがは、ぐっと唇を噛み締めると、高熱に苦しむ謙信の前から姿を消した時と同じ様に、音も無く、その『里』の中へと忍び込んだ。

「まさかこの里に入り込めるとは……見事な腕前になったものだな、かすが。さすがに我々を裏切って、のうのうと生き延びているだけの事はある…」

長い顎髭を貯えた体格の良い壮年の男が、目の前に立つかすがを見つめつつ、言った。そして、ふん…と大きく溜息を付き、腕を組む。

「では、用件を聞こうか。殺されるかもしれない覚悟で来たからには、よっぽどの事情があるんだろう？」

『殺される覚悟』…この言葉を聞いた時に、かすがは思わず引きつりそうになってしまった自分の顔の動きをなんとか抑え、つかつかと壮年の男の前へと歩み寄りながら言った。

「万樹の薬丸が欲しい」

瞬きもせず、まるで睨むかの様に、かすがは壮年の男の瞳を見つめ続けながら、男の目の前で立ち止まった。

「…なるほど……お前が『此処』にまで来るからには…お前が里を裏切る切っ掛けになった、例の大将の為か」
「お前には関係無い」

言いながらかすがは、今度は首を下へと傾け、瞳を閉じた。少しだけ、長い睫毛が震えていた。

「…まあ、良い。『取り引き』として来たからには、今は客人として扱おう」

忍の里に『客人』として来る奴なんて居ないだろう…そうかすがは思いながら、自分の肩にとん…と置かれた手の平の感触の無骨さに、嫌悪感を覚えていた。

昔から、嫌で、嫌で、嫌で、堪らなかった感触だ。

しかし、薬丸の在り処も、裏切り者である自分が今、此処に居るという秘密も、この無骨な手の男が握っているのだ。苦しむ主君を助ける為に薬丸を手に入れ、そしてそれを無事に届ける為には、かすがは手段を選ぶつもりはなかった。

謙信様…かすがが、必ず……！！

ぞくぞくと立つ鳥肌に震えながら、かすがは小さく息を漏した。

『軍神』として、自ら戦場でも前に立つ事を好んだ謙信が、その肩に苦無の刃を擦ったのは、もう戦も終わろうとしている頃だった。
戦自体は上杉軍の勝利に終わり、皆が勝利の美酒に酔い始めた頃、それまで何事も無く戦の後処理をこなしていた謙信が、高熱を出しふらりと倒れたのだ。
かすがはその時にやっと、謙信の肩にうっすらと付いた、かすり傷が腫れている事に気が付き、その謙信の肌を擦った刃に、忍毒が塗られていた事を知った。
それからかすがは、謙信を安静に寝かせ、自分の持つ解熱の薬丸を飲ませたが、一向に効果は現れなかった。
自分や、他の上杉に仕える忍が持つ薬は効かず、皆は途方に暮れていたが、かすがだけには、まだ一つだけ、希望があった。

かつて自分が裏切った里で、幹部である忍達だけが管理を許されていた薬『万樹の薬丸』

製造方法は極秘で、他の忍毒のどんな症状も、中和する能力があるとされていた。以前にかすがも、忍の修行中に誤って高熱を出す毒を飲み、そしてこの薬で救われたのだ。

しかし、抜け忍であるかすがが、今更堂々と里に戻れる筈も無く、また忍が密集する里に正面から攻めて奪い取るのも得策では無い。
かといって頭を下げても、自分の忍としての掟破りの罪が許される筈も無く、殺されるしか無い訳だが、そんな中でもかすがは、自分の知る一握りの連中にだけなら、取り引きが出来るであろうと予想し、その可能性に賭けてみる事にした。

それは、かすがにとっては、屈辱と嫌悪に塗れた過去を思い出す事ではあったけれども。

「やめて…！やめてよ！！どうしてこんな事をするの！！」

やっと乳房が膨らみ始めた頃の、まだ幼かった頃の自分の悲鳴が、頭の中に蘇って来る。
謙信と出会い、里を裏切って仕え、そしてその素晴らしく充実した日々に、ようやく薄れて来た嫌な記憶だ。

万が一破かれては、帰りに困る…と、自ら壮年の男の目の前で忍装束を脱ぎ捨てたかすがは、小屋の内壁に伸ばした両手を着き、立ったままで、後ろの男の前に白い尻を差し出していた。

「久々にお前の身体を見たが……この里に留めておけなかった事が、本当に惜しいな」

ぐい…と、晒け出されたかすがの股間に、男の固く膨らんだ一物の竿が押し当てられた。まだ下袴の中に納められたままのそれではあったが、その熱さと脈打つ鼓動は、布越しにかすがの女陰にまで伝わって来る。

「この乳も随分立派になったものだ……俺達が育てた様なものだがな…」
「あっ……っ……黙れ……」

後ろから、股間に熱いものをぐりぐりと押し当てられ、そして男の無骨な指が、かすがの大きくて柔らかい乳房をぐにりと揉み始めて、かすがは思わず小さく声を上げた。

「そんな口を利いて良いのか？かすが……ん？」

男は下袴の中から一物を取り出すと、既に濡れているかすがの女陰の入口ににゅるにゅると、自らの固い竿を直接擦り付け始めた。ぐにぐにと、乳房を鷲掴みにする手に力を込め、そして固い男の竿と亀頭が、かすがの女陰の入口を、軽く抉る様に滑って行く。その度にかすがの女陰は、くちり、くちり…と濡れた恥ずかしい音を漏し続けた。

「ほら、お前の此処は、もうこんなになってるでは無いか。今は敵の男に犯されようとしているというのに、いやらしい女だな、お前は…」
「うるさいっ…黙れ！！私をそうしたのはお前達だ！」

思わず叫んだかすがの声は震え、突っぱねた腕もふるふると揺れていた。そして、瞳は濡れていた。

「かすが、二度も言わせるな。…そんな口を利いて良いのか？」
「…あがっ……あぁ……」

男はかすがの乳房から片手を外すと、ぐいっと、かすがの後頭部の髪を乱暴に掴んだ。かすがは無理矢理に頭を首後ろの方へと引っ張られ、苦しく仰け反った喉から、嗚咽を漏す。

「お前の大将の為に来たんだろう？つまらない事で機会を逃すのは得策では無い…な？」
「はっ…ぁぁ…かはぁっ…」

男は片手でかすがの後頭部を掴んで揺すり続けたまま、もう片手でかすがの乳首を、ぎゅう…と思いきり引っ張った。無理矢理に髪と、乳首を引かれる痛み、そして仰け反ったままである為に、苦しい呼吸にはぁはぁと喘ぎながら、かすがは口にしたくは無かった、嫌な思い出を伴う言葉を発した。

「…かっ……ぁ…ご…ごめんっ…なさ…い……」

「ごめんなさいっ…！ごめん…なさい！…だから、もうっ…！」

無数の無骨な手が、かすがの体中を這い回り、押さえ付け、そして無理矢理に開かせた。

「そうだ、お前はそれで良かったんだよ、かすが…」

男はかすがの後頭部と乳房から手を離すと、がしり、と、今度はかすがの腰を、両手で掴んだ。

「…あ…あぁぁ……」

にゅるっ…ずぷぷ…と、濡れた音を漏しながら、男の固くて太い肉棒が、かすがの女陰を割り、膣奥へと吸い込まれて行く…
その質量に、かすがの女陰の端からは蜜がとろとろと押し出され、尻を突き出しながら立つ、かすがの内腿をつつ…と伝い落ちて行った。
「ひゃあんっ…あんっ…！！」
直ぐさま激しく、壮年の男はかすがの膣奥を何度も突き刺す様に、肉棒でぐちゅぐちゅと激しくかすがの膣壁を擦り始め、かすがは大振りの乳房をぶるん、ぶるんと空で揺らしながら、かくかくと自らも膝を揺らし、腰を振り始めた。
「そうだ！かすが、それでこそお前だ…！」
壮年の男は、かすがの両乳首をびん…と指で引っ張りながら、かすがの膣奥に、一度目の精を放った。

（ああ…あの時も…あの時も……）

膣奥に精を放たれ、へたり…と、小屋の床の上に、尻を掲げる様に俯せに倒れ込んだかすがの、蜜と精液で濡れ、行為の快楽の余韻にぴくぴくと震える女陰を、壮年の男はまたずぷずぷ…と、直ぐさま力を回復させた肉棒で犯し始めた。
「ぁ…ぁ……ぁっ…」
腰を強く掴まれ、がくがくと尻を揺らされながら、小さな喘ぎを漏し続けるかすがの口元に、何時の間にかにこの小屋へと来たのか、他の男の一物が押し当てられる。
壮年の男はかすがを犯しながら、ひそかに合図を送っていた様で、かすがの回りには、幾人かの男達が集まっていた。
「むぐっ…ん…」
ぐい、と顎を掴まれた後、かすがは自ら、目の前に付き出されたその肉棒を唇の中へと含んだ。じゅぶっ…じゅぶ…と、わざと音を大きく、いやらしく立てながら、頬肉を窄め、舌をちろちろと動かし、まるで味わっているかの様に、その肉棒を扱き上げて行く。

かすがは、回りの男達全員の顔を覚えていた。
いや、なんとか忘れたくて、最近の充実した日々に、やっと薄れて来た顔達ではあったが、今かすがは、かつての己の身に起きていた事と、そしてその出来事の当事者である彼等を、はっきりと思い出していた。

「やめて…！やめてよ！！どうしてこんな事をするの！！」

全ての始まりは、あの夜だった。
初潮を迎えたばかりの、まだ幼い自分。
親に捨てられ、この里で生きる道しか無かった自分。
そして、この里で女忍として育てられる自分。
だから、いつかはそういう事をしなくてはならないという事は知っていたし、女忍なら当たり前の事なのだから、幼心にも割り切って考えていた。

でも、それでも、あの仕打ちは…！

いま、まさに自分が男達に犯されているこの小屋に、あの夜も連れてこられた。
自分でも薄々と予感を感じていたけれども、これも自分が一人前の女忍としての道を歩む為だと、覚悟を決めていた。

しかし、あの時の出来事と、その後にも続いたこの里を抜けるまでの日々は、一人前の女忍になる為だとか、そういう事では無かった。

ただの女としての、男達の慰みもの！

「やめて…！やめてよ！！どうしてこんな事をするの！！」

叫んでも、誰も来てくれなかった。
勿論、集団としてある程度の秩序が必要である里の中で、あの様な事が許される訳は無いだろうから、以前から計画され、邪魔が入らない様にされていたのだろう。

小屋の中には幾人もの男達が居た。始めは誰も言葉を発しなかった。ただ、下品な程に荒い、幾人もの男の息遣いだけが、薄暗い小屋の中に響いていた。
そして、後は私の泣叫ぶ声だけが。

「ごめんなさいっ…！ごめん…なさい！…だから、もうっ…！」

何に謝れば良いのかまったくわからないのに、何かに謝らなければ許され無い様な気がして、必死に、必死に男達に泣叫びながら謝り続けた。無論、謝る必要も無かったし、たとえ自分に非があって謝ったとしても、男達は行為を止める筈は無かっただろうけど。

「お願い…っ…しますっ…やめ…て…」

着物は乱暴に脱がされて、全裸の自分の身体は、無理矢理床の上に仰向けに寝かされて、幾つもの無骨な手が、私の両腕を、胴を押さえ、そして両脚は大きく広げられた。

始めて自分の脚の間に身体を割り込ませた男は、今現在の自分の膣内に、二度目の精を放っている、この壮年の男だ。

「嫌あぁっ…痛い！っ痛い！…やめてぇっ！！」

恐怖と屈辱で、濡れる筈も無い私の女陰を、凄まじい熱と痛みで、裂いた。

「あんっ！…あんっ……あんっ…！」
「なんだぁ、かすが、お前調子出て来たんじゃねえか？」

仰向けに寝そべる男の肉棒を、膣でずっぷり…と銜え込みながら跨がり、その男に下から乳房をぐにり、ぐにりと揉まれ続けながら、かすがは金色の美しい髪も、綺麗な曲線を描く背中も、ふるふると揺れる豊満な乳房も、掛けられた男の白い精液でぬるぬると濡らし、ぐちゅり、ぐちゅりと円を描く様に腰を動かし続けていた。
「おらっ！そっちにばっかし集中してんじゃねえよ、こっちも気合い入れろ！」
いやらしく腰を振るかすがの両手には、一本づつ、男の肉棒が握られている。かすがは男の声に素直に従う様に、肉棒を握る両手に軽く力を込め、くちくちと左右に動かし続けた。
「おお、いいぞ、そのまま続けろ！」
かすがに肉棒を扱かれる男達は、次第に興奮を増し、自らもかすがの細い手の上から自分の手を添えて、激しく自らの肉棒を擦り始めた。
「ああんっ…！やんっ…あんっ！」
その間にもかすがは、自分の下腹の中をぐちゅぐちゅと抉る肉棒の動きと、むにむにと引き千切られそうな程に激しく揉み上げられる乳房の感覚に、次第にびくん、びくんと身体を震わせる。
「いってもいいぜ、かすが、俺達ももういくからよ！」
「はあっ…あああっ！！」
やがてかすがは、もう何度目かの絶頂を、びくびくと男の腹の上で迎えた。
かすがのびくん、びくんと痙攣する膣奥には、もう何人目かの男の精液がどぷどぷと流し込まれ、その膣内に大量に溜まった精液は、かすがの女陰の端からこぷこぷと漏れ落ち、かすがの手を犯していた肉棒の一つは、そのままかすがの金色の髪に向かって白濁液を飛ばし、もう片手の中の肉棒は、男が自らが達する前に、がしりとかすがの顎を掴んで、その無理矢理に開かれた口内へとむけて精を放った。
「う…ぐっ…ぇ……」
「そのまま飲み込めよ。お前精液好きだろ？」
かすがの唇を、頬をも白く汚しながら、かすがの口内に放たれた白濁液を、かすがはこくり…と、素直に飲み込んだ。膣内と同じく、もう何人目かの精液だった。
すでに何度も犯され続けた事による疲労により、自分を突き上げていた男の胸板に、自らの乳房をむにり…と押し付けながら前のめりに倒れ、かすがははぁはぁと、荒い呼吸を繰返していた。もう何度も、何度も、代わる代わる男の肉棒を自らの身体の穴という穴に銜え込み、身体の中に精を放たれたかすがには、体力の限界が近付いていた。
しかし、かすがの身体の下の男は、かすがの女陰から肉棒を抜かないまま、その固さを回復させてしまう。またしてもがっしりと男の無骨な手に腰を掴まれ、女陰をずっぷりと肉棒に挿し貫かれ、身動きの出来ないかすがの尻肉を、後ろから他の誰かがまた、ぐにり…押し広げた。
女陰に肉棒を銜え込んだままのかすがには、勿論、その意味がわかっていた。
ぜいぜいと、疲労と快楽の余韻で震える声で、

「どう…ぞ…かすが…の…尻穴…を…犯して……くだ…さい…」

自らの大きな乳房をむぎゅう…と男の身体に押し付けて、それでなんとか疲労でぐったりとした身体を支えながら、ふるふると震える両手を身体の後ろに回して、自らも男の手と一緒に、尻肉をむにり…と左右に押し広げた。

そういう時はそう言えと、かつて叩き込まれたのだ。

「どう…ぞ…かすが…の…尻穴…を…犯して……くだ…さい…」

何度も、何度も私の膣内を犯した男は、私に尻を突き出せと言った。『この男の場合』は、膣内を何度か犯した後、必ず最後に尻穴での性交を好むのだ。

「随分素直になったな、かすが…」

男の柔らかい声は、自分の支配した女に見せつけたい余裕から生まれる、所詮は作られた紛い物の優しさだ。私が男に向かって尻を掲げ、そして後ろに回した手で、自らの尻肉をむにり…両手で掴み、くぽっ…と尻穴を開いてみせると、男は私の尻穴を解す事すらせずに、みちみちと、いきなり肉棒を突き立てるのだ。

「あっ…がっ…あぁっ…！！」

この瞬間は、いつもいつも、痛くて痛くて堪らなかった。そして男が私の直腸の中に精を放つまで、何度も、何度も、私の身体をがくがくと激しく貫き続けるのだ。

全裸での口淫を好む男、
私に自慰行為をさせてから犯す男、
必ず複数の人間で楽しむ男、
外での行為を好む男、
私の身体を縄で縛り上げるのが好きな男、
私の女陰に張り型を入れたまま、尻穴を犯すのが好きな男、

どんな男の要求にも、私は従って来た。

あの方に出会って、この場を脱出するまでは！！

「ああっ！…あああぁっ！！…はぁ……」

ずぶん、ずぶんと、お互いの動きを合わせるかの様に、かすがの女陰と尻穴は、男達の太い肉棒でずるずると擦られ続け、やがてかすがの、びくん、びくんと痙攣する膣奥と、きゅうきゅうと入口を小刻みに震わせる直腸の中に、またしても何度目かの精液がどくどくと放たれた。

「はぁ…ぁ…ぁぁ…」

快楽の余韻でぴくぴくと痙攣を続けるかすがの女陰と尻穴から、ずるん…と、同時に男達の肉棒が抜き出され、それと同時にごぷごぷっと、かすがの二つの穴から、大量の溜め込まれていた男達の精液が溢れ出る。

「ほら、どけよ」
かすがの身体の下に寝そべり、かすがの膣内を犯していた男は、乱暴にかすがの身体をごろりと横に転がして退けると、もう用事は済んだとばかりに、他の男と一緒に小屋を出て行った。昔のあいつらもそうだった…と、かすがはぜいぜいと呼吸を整えながら、その様子を見送った。
かすがは疲労で脱力したまま、床に仰向けに転がり、力無く開く脚の間から覗かせる女陰と尻穴からは、かすがの心臓の鼓動に合わせるかの様に、未だにこぷっ…こぷっ…と、男達の精液が少しづつ漏れ落ちている。

「良く頑張ったな、かすが…」

かすがを犯し続けた男達の中で、ただ一人小屋に残った壮年の男は、横たわるかすがの側にしゃがむと、かすがの精液で濡れた頬を拭った。

「取り引き成立だ。持って行くと良い」

壮年の男は、かすがが他の男達に犯されている間に持って来たのか、万樹の薬丸の袋を手にしていた。

この男は、昔と変わらない…かすがはそう思いながら、寝そべっていた身体を起こすと、壮年の男から薬丸の袋を受け取った。そして、中身を自分で少しだけ舐めてみる。訓練された忍の舌で確かめ、幼い頃に、自分が飲んだ薬丸に違いは無かった。

これで終わりだといわんばかりに、壮年の男は、かすがに背を向けていた。
その無防備さは、かつてかすがの尻穴を犯す事を好んだあの男の、自分の支配した女に見せつけたい余裕から生まれる、所詮は作られた紛い物の優しさと同じだと思った。

こいつらは、昔と何も変わっていない。

でも、あの方と出会った自分は、昔のままの自分では無いんだ。

ごきり……と、鈍い音が、小屋の中に響いた。

かすがの手に入れた万薬の薬丸によって、謙信の熱は無事に下がった。
しかし、高熱による体力の消耗も激しく、まだ暫くは、養生する事になっていた。

「つるぎよ…おまえのはたらきにかんしゃをします」

まだ少し窶れた感じは抜けきってはいないものの、それでもしっかりと座り、そして自分に感謝の言葉を与えてくれた謙信に、かすがは思わず己の身体を喜びに震わせた。
勿論、謙信も、他の家臣達も、かすがの『働き』が具体的にどの様な事であったかを知る者は居ないし、かすがも知らせる筈が無い。

「謙信様、このかすがめには勿体無きお言葉です…」

感謝の言葉と共に、自分へとそっと伸ばされた謙信の白い手を、かすがはきゅっ…と、優しく両手で握り締めた。

2006/7/3

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