半分は、ちょっとした悪戯心だった。

悪魔のクスリ

「甘いモンが欲しい」

唐突にそう呟いたのは、ソファでだれている銀時。


「そんなこと言われても・・・今ウチに何もないんだけど」

は困った顔をして銀時を見た。


「んだとォ、飴隠してっだろ。匂うぞコラ」
「ええぇー…」

そんなもんあったかなぁ、と思いながらは何か無いかと部屋を歩き回った。


「あ」

はそう声を上げて、戸棚の中の小さなビンを取り出した。

「何ソレ?」

の横からひょいと顔を出す銀時。
そんな銀時の顔をじっとみつめる



(効果があるとは思わないけど・・・ま、いいか)

「銀時、これあげるよ」

そう言ってが差し出したのは、小さな錠剤。


「何だァ?薬じゃねェか。いらね」
「そんなこと言わないで。はい、あーん」

普段やってもらえないような事をしてもらったせいか、銀時はついつい口をあけてしまった。


ガリガリ ごっくん。


「苦ッッ!!んだよコレ!!」

げぇ、と舌を出す銀時に、はにっこりと笑いかけた。


「これ食べると、甘いもの食べたくなくなるんだよ」
「んな恐ろしい薬があるわけねェ」

そう言ってぷいと横を向くと、小さな飴玉が転がってるのが銀時の目に止まった。


「何だよ、やっぱり飴あんじゃねェか」

手早く包みをはがして、銀時はそれを口の中に放り込んだ。


「え?ちょ、銀時!!今口に入れたら・・・」
「んぐ!?」

銀時は思わずむせ返った。
それもその筈、飴だと思ったその物体は、味のない『ただの塊』のようであったからである。


「オイオイ、何なのコレ。着色された石ころですかコノヤロー」

銀時は口に入れた飴玉をぺっと吐き出して言った。


「汚ッ!!・・・ホントの飴玉だよ。だから言ったじゃん、甘いもの食べたくなくなるって」
「ってか食べられなくなるの間違いだろソレ。エ、てか何、俺どうなっちゃうの、これから」

銀時は青くなって言った。


「ん、残念だけど、一生甘味を失ったままですね」

なーんて冗談、と付け加えようとしたら銀時にぐい、と腕を引っ張られる。


「……ちょっと、どこ行くの?」

がきょとんとして訊ねると、銀時はしれっと、

「寝室」

と呟いた。


「ちょ!?何でそうなる訳ェ!??」
「うっせ。甘いもん食えなくなった責任取れや」
「ちょっとォォォ!!?冗談だから!!30分くらいでで元に戻るから!!」
「いーや、もう騙されねェ。甘いもんの代わりにお前を食ってやる」
「ホントだってば!!だ、だ、誰かァァァ!!?」



もう二度と、甘いもの関係で銀時をからかうのは止めよう。


そう決心した、甘い甘い昼下がり。


実在します。

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