買い物ブギウギ ある日買い物に出た某妖怪バンドさん達はいつものように他愛のない会話をしながら歩いていた。 アッシュの横にはスマイルが陣取り、その前方をユーリが先行する。 もちろん、ユーリもスマイルも買い物について来ただけでネギやら豆腐やらが入った買い物袋を持とうとはしない。 その日の荷物がそんなに多くなかったこともあり、アッシュもそのことを大して気にはしていないようだった。 会話が途切れ、アッシュがスマイルの方に何気なく視線を向けると、スマイルの左目を覆うように巻かれている 包帯と頭皮の境目が微妙に色が違うことに気が付いた。 ア「スマここらへん塗りムラあるッスよ〜」 ス「あ、ホントだー」 スマイルはどこから出してきたのか、いつも使っている青いファンデーションを出し、パタパタを塗り始める。 何気に常備していたらしい。 そんなスマイルに前を行くユーリがチラっと後ろを振り返り呟いた。 ユ「厚化粧・・」 ス「!ひどいヨー!ユーリだって・・!!」 ユ「フン。私はいいのだ。お前の場合は化粧の仕方にムラがあるからな・・」 ス「ちゃんと塗りつぶしたモン!」 ユ「塗りつぶすだけが化粧だと思っているのか貴様!!」 ス「じゃあユーリはどう思ってるのさ!」 ユ「フフ・・そんなの言うまでもないだろうに・・。」 ス「言ってみてよ〜」 じりじりとユーリに詰め寄るスマイル。 意外と二人とも化粧にポリシーを持っていたらしい・・・。 ユ「化粧というものは元々邪気を祓う為に施すものであって・・・云々!」 云々で片付けるか貴様ァ!!! という突っ込みが聞こえて来そうなユーリさんの説明をスマイルは間に受けたらしく、 目を丸くした。 ス「そうなの!?」 ユ「フフ。そうだ。まあ、お前のする化粧とやらは私のとは質が違うらしいからな・・一概にも言えないが・・」 ユーリさんさっきと言ってることが違いますよ、と・・・・。 ス「・・・わーん、アッシュ〜!!」 アッシュに泣きつくスマイル。 すっかりおこちゃま化である。 ア「ス、スマ・・!?」 ス「ユゥリがいじめるヨー!」 ア「ユーリ・・またスマいじめたんスか?」 ユ「いじめてなどいない!私は化粧の何たるかをだな・・・」 ア「そんな難しいことスマに判るわけないじゃないッスか!」 ス「!!!!」 アッスが言ったことにショックを隠しきれないスマイル。 そしてユーリも責め立てられたことによってヘソを曲げてしまったらしく、ツカツカと歩いて行ってしまった。 ユ「ふん!」 ス「アッシュ・・・それ、僕のことバカにしてるの?」 ア「スマも・・ユーリに怒られるようなことしちゃダメッスよ」 ス「やっぱり、馬鹿にしてるんだー!!」 ア「そ、そんなわけないじゃないッスか!」 ス「アッシュの、アッシュのバカーっ!!」 青春ダッシュのごとく走り去るスマイル。 前方を歩いていたユーリなど、あっという間に追い抜いてしまう早さだ。(はっきり言って大したことはない ア「ス・スマーーーーーッ!!!!」 慌てふためくアッシュ追いかけようとはするが気持ちと行動がバラバラなのか 単に最初から追いかける気がなかったのか、伸ばされた手は中を泳いでいた。 そんなアッシュを前方を行くユーリが冷やかす。 普段ならそんなことするわけはないのだが・・・アッシュの慌てる様子がお気に召したらしい。 ユ「泣かせた、泣かせたー」 ア「そ、そんなオレ何もしてないッスよ!」 ユ「ほ〜ぅ?(ニヤニヤ)」 ア「あ〜もう!スマ〜!今日はカレーっスよ〜!!」 ユーリの冷やかし、フラフラといじけて走り去るスマイル。 自分が立たされている状況を打開するべくアッシュはスマイルを餌付けする作戦に出ることにした。 思惑通りスマイルは前方20メートルほど離れたあたりでぴたっと止まり、おずおずと振り返る。 ス「・・・ホント〜?」 ア「ギャンプラもついてるッスよ〜!(ああ家計が・・)」 ス「!・・・じゃあ、許してあげる・・」 ア「ホッ・・・」 ユ「チッ・・・」 現況をなんとか落ち着かせたアッシュの横でユーリが小さく舌打ちをする。 スマイルとアッシュが和解したのが面白くなかったのか、はたまたアッシュが慌てふためく様をこれ以上見れないこと に不満を感じたのか定かではないが・・・少々うつむき加減にブツブツと文句を垂れていた。 ア「じゃあ一緒に帰るッスよ〜」 ス「うん!」 ア「ホラユーリも帰るッスよ〜」 ユ「・・・・・私には、何もないのか?」 機嫌を損ねたスマイルにギャンプラを、ということならば私にもなにかあってもいいハズ、 とユーリは言いたいのだろう。 ア「そうッスねえ・・」 ユ「わ・た・し・に・は!?」 ア「じゃあ、これでどうッスか?」 ふんぞり返りながらアッシュの答えを待つユーリの腕を引き寄せるとその頬に手をやった。 ユ「何だ?ソレは」 ア「フフ、いいじゃないッスか」 ニタリと笑ったアッシュの表情から事を悟った(遅)ユーリは、顔を背けようとする。 ユ「ちょ・・・ちょっと待・・」 ア「ユーリ・・顔赤いッスよ・・(笑」 ユ「赤くなどない!」 ア「そんなこと言って、本当はしてほしかったんじゃないッスか」 ユ「だっ、誰が!」 そんなユーリの悪態にもかまわず徐々に近づいてくるアッシュの顔に、ユーリは自然に目を閉じた・・・ お互いの唇が触れ合うか触れ合わないか。 そんな時横からじっとその様子を見つめる視線を感じた。 ス「ネェ〜、何してんの〜?」 ア&ユ「!!」 ス「早く帰ろうよ〜(←確信犯」 ア「そ・・そうッスね・・(渋々」 ユ「あ・・あぁ・・」 渋々離れるアッシュとユーリ。 特にユーリはかなり残念そうだ・・・!!! (えー! ス「ほらァ〜、カラスもお家に帰っちゃうヨ〜?」 ア「はいはい、じゃ帰りましょう(ガッカリ)」 ス「そうそう!カラスが鳴くからかーえろってね〜。アレ?ユーリ先行くよ〜?」 ユ「(スマイルめ・・・!)・・・アッシュ!」 あからさまなスマイルの邪魔にただならぬ怒りを感じたユーリが、歩き出すアッシュを呼び止める。 ア「ん?なんスか?」 振り返るアッシュ。 それと同時にアッシュの唇にはユーリのそれが触れていた・・・・。 ア「っ・・・!!!??」 ス「!!!!!!」 状況がすぐさま把握できないアッシュ。 ユーリの行動に驚愕するスマイル。 当のユーリはとりあえず満足したらしく、 ユ「これで我慢してやる!」 とだけ言い再び先行して歩いて行ってしまった。 ア「ユッユッユッ・・!!」 あまりの驚きにドモりながらもユーリの名を呼ぼうとするが、精神的なショックが大きかったのか アッシュは口をパクパクさせている。 ユ「・・うるさい!さっさと帰るぞ」 ア「!はい!!」 ス「(フーン、ユーリもなかなかやるねぇ)」 ア「今日のデザートはブラックチェリーパイッス〜ww(デレデレ」 ユ「・・・(チョット嬉しい)」 ス「じゃあそれで今日はパイ投げでもしよっか〜。いい運動になるよ〜」 ア「スマ!食べ物を粗末にしちゃいけないっスよ〜」 ユ「そうだ!貴様私のパイをそんな・・・そんな・・!!」 ス「ハーイ、わかったヨ〜」 ユ「フン・・・。」 ア「じゃ、帰りましょう^^」 ユ「そうだな!」(爽やかに ス「帰ろう帰ろう!」 こうして買い物帰りメイク論争から始まった騒ぎは収まったのだった・・・。 めでたしめでたし。 |
後書きのようなもの>>> これは以前「スピーカー」の渡紅子さんとのメッセにて突如発生したなりチャのようなものを 加筆修正など色々して載せてみたものであります。 そのままだと何がなんだか判らない部分があったので加工させて頂きました!(汗 結構こじつけくさい部分が多々ありますが、それは僕の力の足りなさ、 ということで多めに見てやってくださいませ。 それにしても・・・アレですね。 アッシュ君モテモテですね。 なんだかんだ言ってみんな(?)アッシュが大好きなんですね! 好きだからこそいじめたい!怒らせたい!なでなでしたい!(え ちなみにタイトル、あまり関係ありませんでした。 すみません・・・(苦笑 お疲れ様でしたっ! |