東京に越してきてすぐ、プリンの食べすぎで(私はその頃仕事が忙しくなると、でっかいボウル(料理とかで使う)にプリンの素(お湯を入れてかきまぜるだけの)を入れて作り、これまたでっかいカレーライスとかを食べるスプーンで、たっぷり食べて元気を取り戻していた・・・が取り戻しすぎて)虫歯になった。
右奥歯下と、左奥歯下。とくに左は激痛が頭の芯まで走っていくので、紹介してもらった調布の歯医者さんに、半べそかいて行った。
ところがそこで、私は、号叫泣(⇒こんな字はないと思うけど)することになった。
個室に通され、イルカのビデオが映し出され、音楽が流れている。やっぱり東京の歯医者さんは田舎とはちょいと違うなぁと思いながら治療を受けた。
ところが、途中から様子が変わった。
口の中は金属と血の味がして、歯医者さんは、金属のようなもので歯をほじり、またほじり、それからまたほじり、ほじくりまわしている。(;_;)超激痛に、からだがのけぞると、歯科助手の女の人が、
「もうちょっとだからねぇ、がんばろうねぇ。」
とこどもをあやすようにやさしく声をかけ(ていたような気がする)、しかしその手は、私の身体が動かないように、馬鹿力でおでこと腕と足もつかんでいた。
いっぱい泣いた。声にならない声で「フャメテ(やめて)」と叫んだ。
こんな痛みは、アイスのホームパックを全部食べて腹痛を起こし、トイレの前で毛布にくるまって寝た時より、河口湖のロッヂの階段で大ゴケして足を怪我した時、肉がビロンチョとみえてしまった時よりも、ぜんぶ混ぜても一番痛かった。
私は大人げないが、あんまり痛かったので、この歯医者のひとはみんな敵だ!と思えてしまって、超てんこもり不機嫌で勘定を済ました。しかも、かなり高額だった。
家に帰ったが、痛い。ほんとに痛い。あまりにも痛い。数時間でおたふくかぜのように左の頬から首にいたるまで腫れてしまった。
涙を流している私を見て、友達が他の歯医者さんを探してきてくれたので、たまプラーザまで走っていった。
そこで、レントゲンを撮ったら、「歯の根っこのところに治療で使う針が折れて入っています。」と言われた。根っこの治療をする針が、ポキっと折れて入っていたらしい。
調布の歯医者さんは、その折れた針を取ろうと必死になってほじっていたらしい。ヒドイ。
それから、ずーーーーーっと、たまプラーザに通った。遠かったけど。でも、結局、針は取れませんでした。
そのまま埋めてしまったので、私は、口の中に針を持っています。
どーだー。
<<教訓>>
歯医者さんは、
ビデオが映ってなくても、個室じゃなくてもいい。
と、私は思います。
技術が、なにより、一番大切です。
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