((とまと)) → Side A → おりべみーみ【小さな相棒とのこと。】
小さな相棒とのこと。】 おりべみ〜み

ひとりぐらしには、何度も危機がやってくる。
仕事の危機。男の危機。夢の危機。生活の危機。
ココロの危機。
相棒は、必要不可欠なのだ。
人間じゃなくても。(寂)
Come(かむ、女の子、モモンガ)

1998年頃、モモンガを飼っていた。
ほんとは、うさぎとか、りすとかのはずだったのに、なぜだかあるとき、モモンガを飼いはじめていた。

小さな頃から生き物のいない生活というのが、ナカッタ。
だからかな。部屋の中で他に息をしているものがないと、とっても寂しい。
モモンガだったら、タァーーーっと飛ぶんだ。ワーーーーイと思ったけど、だけど、うちのComeちゃんは、(すみません。親バカなので、ちゃん付けです。)

モモンガだけど、飛びませんでした。

最初、あんまりうれしくて、ひまわりの種やビスケットや、くだものをいっぱいあげていたら、プクプクプクプク太ってしまって、肉の、なんというか、だんだん腹みたく首の裏のところとか下腹とか肉がついていて、首輪なんか赤くてかわいいのだけど、肉にめりこんでいるのと毛もあって部分的にしか見えなくなっていました。

というわけで、少し少なめにごはんをあげたりしたけど、ダメだった。もう、遅かった。だいたい、ほんとのモモンガが、どれくらいやせてるのかみようと 思っても、なかなか会うチャンスがない。普通が、わからないまま、Comeはずっとだんだん首だった。

 やっぱり、太りすぎで飛べなかったのかな?
かごから脱走した時も、非常事態でも飛べなかった。スルスルとパイプをつたい(うまい!)ドタッと落ちて走って行きました。見つかって目が合うと、おもいきり固まって、じーーーっとこっちを見ていました。

Comeがいてよかった、と思った瞬間がいくつもありました。

イキモノ、息モノ、ゴキブリと蜘蛛以外、募集中!

Comeとパイナップル

Comeは、パイナップルが嫌いだったと思う。

Comeは、いつも、冒険をしていたと思う。

私が、Comeにあげる食べ物の中には、Comeにとっての初体験がいっぱいあるから。
 
 ある日のパイナップルも、ソウダッタ。
パイナップルに飛びついてきたComeは、ガツガツしたと思ったら、すぐに動きを止め、その後すぐに、歯の間にはさまったパイナップルを取るのに必死になっていました。人間と同じように、指でいっしょうけんめい取ろうとして、取れなくて、つらそうだった。

念のため次の日も、ちょっとだけあげてみたら、足で蹴りながらパイナップルを動かして、かごのすみっこに押していました。

Comeは、パイナップルをおぼえたけど、パイナップルはすぐに、Comeの敵になってしまいました。
Comeとビスケット

Comeは、最初、ぜったい、私のことを信用してなかった。

 ごはんをあげるのは私しかいない。ごはん大王なのに!!!

まだ飼いだしてすぐの頃、Comeに、ビスケットを3個あげたときのこと。

私の手のひらにあったビスケットを1個つかんだComeは、悩みながらもう1個を足でガシッとつかまえて、3個めをすごく気にして、キョロキョロしながらボリボリボリと素早く1個めを食べました。

Comeが私のことを信用していなかったのか、ただのくいしんぼうなのか、私はそんなComeを見ていて、いっぱい笑ったけど、少し悲しかったです。。

<<教訓>>
 共同生活、共同生活、共同生活に、信頼関係は大切です。

Comeの日常

Comeは眠りからさめると、穴ぐらのような素穴から出てきて、おもいっきりのびをして、あくびもします。手も足ものばすので、まるで、ちょっと小さめのハンカチみたく四角くなります。

トイレは、3階建てのかごの1階にあって、そこまで、スルスルッと降りていって、しています。でも、いつだったか、1階まで間に合わなかったらしく、3階からビュビューンとおしっこをしてるとこを発見した時はショックでした。だって、ビュビューンとカーテンにおしっこがかかっていたから。

そして、ある時は、仕事から帰って何気に窓の方を見た時、レースのカーテンがビロビロしているのを見つけました。レースのカーテンは、ちっこい穴の集合体のはずなのに、確かにでっかい穴がある。よーく見ると、ビロビロの続きはComeのかごの中にありました。Comeはこともあろうに、レースのカーテンを引っぱりこんで切り裂き攻撃をしていました。ひどい。Comeストレス爆発???

ほんとに寒くなるとComeは、1階まで降りていって、そこに敷いてある新聞紙をビリビリと破って、それを巣穴に持ち込んだり、そのまま新聞紙の中に埋もれていたりしました。いない・・・また脱走?と思って探そうとしたらガザ
ッと音がして新聞紙がふくらんでいる。
 寒かったんだよね。きっと。

Comeは、ヤクルト(飲物)が好きだった。
ある時、ほんとに、ビックリした。
デブComeの頭が、すっぽりヤクルトの中にあった。

ある時は、ベビースターラーメンの袋の中に入って、顔だけ出していた。

ぶどうの皮もきれいに、手でむいてた。ピーナッツの皮もむくの上手だった。

私が、しばらく留守にした時は、どれだけおなかがすいていても、半日は背中を向けて何も食べなかったよね。
 
Comeが、生きるためにしていたいろいろの、ひとつひとつが、ワタシノ元気の元になり、「生きていく」という素の、そのまんまの、喜びと痛みに気づかせてくれたように思います。


 もうすぐComeの命日。

 悲しかった夏の朝。

Comeが亡くなって、元気がなくなって、お墓参りに行った時、季節はずれのどんぐりが、頭にスコ〜ンとあたたった。Comeからの、メッセージだと思った。

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