トラヴュ最大の問題作。(´`;
記念すべき第20作目であり、もはやトラヴュのキラータイトルになった「尽くして」シリーズ。 新作発表、作品紹介などどこを見ても毎度おなじみトラヴュ王道のエロコメであると思われていました。(過去形) しかし、いざ蓋を開けてみるとメインシナリオそのものはかなりのシリアス系。 これは誰もが予想しなかったであろう事は容易に想像できます。 作品の良し悪しに関わらず、不満が出るのは当然と言うものです。
・作品の良し悪しはどうであったか?
個人的な感想は「悪くは無い」です。 悪くは無いですよ。 悪くは無いけど・・・ どうしても逆接の助詞が必要になってしまいますね。(苦笑)
・総合的な評価をするとどうか?
まず、考慮に入れるべきはこの作品に対する期待度。 記念すべき第20作目であり、トラヴュのキラータイトル。 となれば、トラヴュファンのみならずライトユーザーの期待も大きかったと言えるでしょう。 もう一つ、考慮に入れるべきはユーザーの求めていた事。 当然と言えば、当然の事ながら、エロコメです。 「尽くしてあげちゃう」と言うタイトル(サブタイトルも含む)や、発売前のPRからはエロコメだと判断されるのは当たり前です。 それに加えて、ライトユーザーにとってはエロコメこそがトラヴュでしょう。
・結論
エロコメとしての期待を背負っていたにも関わらず、それを裏切られたことを考えると「失敗だった」と言わざるを得ません。 ライトユーザーから注目度の低い別タイトルで、発売前のPRも実際の内容に即したものであったなら失敗ではなかったかもしれませんが・・・
では以降は通常通り。
原画は志水氏。 志水氏あってのトラヴュですので・・・(爆)
シナリオは「ふくらみかけ」を担当した土佐 よしひろ氏。 最近のトラヴュには珍しいシリアス系のシナリオです。 内容に関することは後述します。
システムは・・・これと言った変更点は見受けられず。
・シナリオ内容など
ヒロイン決定の前後で、スパッと綺麗に分かれます。 前半のヒロイン決定前はトラヴュ王道のエロコメと特に違いはありません。 後半のヒロイン決定後はシリアス路線に突入です。 これがまた、前半と後半であまりに差が激しいったらありません。(苦笑) 前半と後半で別のシナリオだったのを無理やり結合したんじゃないかと邪推してしまうぐらいです。(爆) \(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ 後半のシリアス路線の出来について。 (前半は普段どおりで特に問題ないと思いますので) 一言で言ってしまうと力不足。 シリアス系で勝負するには、題材も完成度も今一歩だと思います。 あえて4人のキャラごとに題材が異なるのも、ある意味問題です。 わざわざ統一感をなくしてどうするつもりなのでしょうか?(苦笑) 完成度の方は「ふくらみかけ」よりはマシになっているので、少しは大目に見てます。 <ホントはそんなコトで大目に見るとか見ないとかって問題ではないような気もしますが・・・
・設定など
そもそも事故に遭って死亡した主人公である耕司が生き返った所から始まっている時点で大問題です。(-_-; しかも、無理やり生き返らせたためにいつ死ぬとも分からないとは・・・┐(´〜`;)┌ こういう、いかにも嘘臭い設定はやめていただきたいです。 こういう設定は明らかに現実離れしているか、やけに現実的かの2択だと思います。 あとは、いわゆるHappy ENDに「Happyだね!良かったね!」と素直に共感できないのも問題です。 (オレはどちらかと言うと、Another ENDの方が共感を覚えました) それから「ふくらみかけ」と同様にエンディングで話が都合よく編集されている感じがします。
・キャラ別の感想など
1.小路 姫子 年下のトラヴュの典型的メインヒロインキャラ。 ただし、この作品ではシナリオ展開や、声優さんの名演による支援効果のおかげで可愛さ50%増し!(当社比/笑) 他のキャラと違って、姫子のみ自身に問題が無いのがポイントです。 あえて言うなら、主人公が事故に遭う原因となったのに責任を感じてるってトコでしょう。 単調になりがちなシナリオゆえに、耕司はあえて姫子に嫌われようとするイベントが挿入されたと思われます。 ハッキリ言って、このイベントはかなり辛かったです。 嫌われようとするためとは言え、強姦するとは・・・(苦笑) 途中でやめてるし、理由も理由だからギリギリ許容範囲でしたが。 Another ENDはかなり後味が悪いです。 Happyエンドはこの作品では唯一文句なし!
2.青山 鷹乃 いいんちょ。 異国から来たメガネ美人。 耕司の従姉・・・ つーか、血は繋がってない。 だって、エルフだし。(-_-; しかも、判明するのは後半に入ってから。 日常的だった前半と比べてぶっ飛びすぎてます・・・ ぶっちゃけた話、シナリオ展開なんかほぼ全て予想できます。 ただし、エンディングは予想外でした。 あまりにはしょりすぎてて。 「お母さん」て誰だよ、ヲイ? そんな奴、出てきてないぞ、ゴルァ? そもそも時間が存在しない場所に行くから耕司も助かるって話だったのに、たった1コマ(漫画的表記)で戻ってくるんじゃねぇっての! 明らかに切なさが残るAnother ENDの方が共感できます。
3.田原 千鶴 言動がちょっとキツイけど頼りがいのあるお姉さん。 核となるキャラ設定として「心臓を患っていて、激しい運動は止められている」 あのー・・・エッチは激しい運動なんですが?(´`; ったく、主人公とヒロインと両方で爆弾抱えておいてエッチも厳禁って、この手のゲームで扱う内容ですか? とか言いながら結局ヤってますけどね。(爆) だからHシーンの最後の最後で突然千鶴が苦しみだしたりしてましたしね。 とってもありがたいですよ、ええ。 充填率120%の臨界状態から、一瞬にして萎えましたんで。 どのくらいありがたかったかと言うと、これ以降のエッチシーンは全てすっ飛ばすくらいありがたかったですね。( ̄ー ̄)ノ フッ \(・_\)ソノハナシハ (/_・)/コッチニオイトイテ ENDについて。 「これ以上親に我侭言えない」「お金を出してもらうわけにはいかない」「親のそばにいたい」と言う理由で千鶴はアメリカに渡航しなかった。 にもかかわらず、結局わずか3年後にアメリカへ。 アメリカで治療方法が見つかったわけでもないと言うのに。 問題はちっとも解決してない! ちっとも解決していないなら、耕司と一緒にアメリカへ渡ればそれで良かったのです。 3年ぶりの感動の再会を演出したいがために大きな矛盾を作ったのでは本末転倒ってモノですよ。 Another ENDは素直に感動しました。 オレにとってはAnother ENDの方がTrue ENDです。 に、妊婦さん・・・(//∇/)ぽっ
番外 なんで思い出の写真のシーンにイベントグラフィックが無いんだぁ!?(ToT) (耕司の後ろから千鶴さんが腕を回しているやつ) あんな名シーンそうそう無いのに・・・(ToT) <とか言いながら脳内補完した奴(爆)
4.赤坂 玲緒 クールで正体不明。 って、正体は暗殺者ですけど。( ̄∇ ̄; 志水キャラとしては珍しくつり目系のキャラです。 クールな性格を反映して(?)、立ち絵もかなり特殊なタイプ。 つか、立ち絵がいい味出しすぎです。(笑) シナリオそのものはシリアス系のくせにツッコミを入れやすい、ほのぼのタイプ。<なんだそりゃ まぁ、あまりに嘘臭すぎて逆にバカっぽいと言うか。(爆) シナリオ内容そのものはよくあるタイプで無難にまとまっている・・・ まとまっているとは思うのですが。 Happy ENDとAnother ENDが逆じゃないですか? 間違いなくAnotherの方が共感できるのですが? Happy ENDの方はネタとして美味しいからそれはそれで構わないけど。(爆) ただし・・・どちらのENDも耕司の抱えている爆弾に対する解決は皆無なのは・・・(-_-;
5.青山 耕司&良輔 耕司に関してはよくあるタイプの主人公でしょう。 問題は叔父さんの良輔! いい味出すぎです。 フルボイスでしゃべりまくるし、美味しいところでオチをかっさらって行くし。(笑) そのくせシリアスな役どころもこなすという・・・ トラヴュ20作品中、屈指の名脇役だと思います。 青山流奥義『お盆でぱこ〜ん』も使えるし。(笑)<気に入ったらしい(笑)
流石に結構な量になりましたね。(^^; 当社比・・・約2〜3倍(笑)
この作品はトラヴュの王道パターンでは無いので、タイトルだけで判断するとイタい目を見ます。(´`; 内容まで理解した上で買うのが正解です。 って、そんな買い方できるわけ無いじゃん・・・(´`;
・追記(2003/1/7) ふと思い出したことがあったので追記。 2002/9/8のチャットにてオレはこんな事を言ってます・・・ >01:21 [MYK-I] オレはシナリオ担当がふくらみかけと同じってのがかなり気がかり・・・ 今にして思うと、この時の予感はかなり正しかったと言えるでしょう。 結果が結果だけに・・・(苦笑)
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