女子高生と教師の放課後





会議はスムーズに進んだ。
BR>遥が今学期の反省を読み終えたとき、途中から会議に参加した様子の担任の教師、須藤がこっそりと声をかけてきた。

「おい、吉住」

「はい、なんですか、先生?」

「学級委員としての最後の仕事があるから、この会議終わったら教室に戻って待っておけ」

「あ、はい。じゃあ遥輔君にも伝えますね」

「あーっちょっと待て。あいつには言うな」

「え?」

「いや、実はな、あいつに関することなんだ。まぁ色々問題があるわけなんだが、今学期一番近くにいたお前に聞くのがてっとり早いだろうと・・・。」

「はあ・・・。」

「くれぐれも内密にな」

須藤が何を相談したいのかは見当がつかないものの、遥は先生の言葉を頭で自然と反芻していた。

『今学期一番近くにいたお前に聞くのがてっとり早いだろう・・・』

(私、一番彼と近くにいたって思われているのかぁ・・・。なんかうれしいなあ)

がらんとした教室は、窓から差し込む夕日が、昼間とは全く違った、寂しい雰囲気を漂わせていた。

まもなく須藤が教室に入ってきた。

ドアにかぎを閉めながら言う。

「吉住。お前ちゃんと一人で来たな?」

「あ・・・、はい。それで、遥輔君に、何かあったんですか?」

「慌てるな。まあそこまでお前が力む必要のある問題でもない。肩の力抜いてそこの机にでも座れ」

「あ・・、はい」

遥と須藤は向かい合って机に腰掛けた。

「それで、相談というのは?私、遥輔君のためならどんなことでも・・・」

「へぇ、そんなに遥輔君が大事かい?」

言いながら須藤は急に立ち上がり、机の上に遥を押し倒した。

「・・え、ちょ、ちょっと!なにするんで・・んむっ」

「んはぁ・・、もっと舌入れろ。それともこういうキスは初めてかな?」

「んむっ、いやぁ・・、はあ、やめ・・」

そのとき、急に先生の唇がはなれ、布のようなものが力いっぱいに押し当てられた。

キスされたことのショックで、遥は自分の意識が遠のいていくことも分からない。

「ごめんな、遥。」

そういうと須藤は教室の全てのカーテンを閉め、自分のバッグの中をごそごそと探し始めた。

時計の針はちょうど6時を回ったところだった。

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