<作>ゆうきまさみ 角川書店 |
漫画家であるゆうきまさみの漫画コラム集。’85.4月から’96.6月までの、雑誌「ニュータイプ」に連載された記事が一冊にまとまっている。1月につき1ページにも満たないながら、11年間も続けたので一冊本ができちゃった、という感じの、いい加減と言えばいい加減な本。その当時のコラム以外に、単行本にまとめる段階での作者のコメントが載っている。むしろこちらの方が面白いかもしれない。
コラムだから当然のことだが、話題は本当に雑多である。政治のことからエロアニメについての考察、仕事が大変だとか、長年手がけてきた仕事が終わったとか、はては胃カメラを経験したとか男4,5人でそばを食べるだけの旅行にいったとか、まあそんなことが延々と11年間分書き連ねられている。それだけのものであるので楽しめない人も多いと思うが、漫画家の生態が見えるところや、その時々の彼の興味がリアルタイムでかかれているので、生き生きとしている点が長所だろうか。また、彼の分析能力は馬鹿にできないものがあって、このコラムでも鋭い意見を発する場面がある。まあ、大抵は直感でものを言ってるのでいい加減なところも多いけど、そういうものを求める作品じゃないので。
ゆうきまさみがサンデーの看板作家となる以前から、売れて以降のことまで全てカバーしているので、彼の作品が好きな人は面白く読めるだろう。
恐らくこの手のコラム漫画としては、草創期からの作品と言うことになるだろう。・・・からの?そう、まだこの漫画コラムは、雑誌「ニュータイプ」で続いていたりする。2巻が出るのは、2007年ごろだろうか。がんばってね。
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