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この小説は『人でなしの灯火』第二話「九龍都憂愁」と第三話「私の墓標」の間に位置するかもしれない話です。
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#02-EX 闇宵/夢酔 [There's nothing but this phantasm]
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Neuro from the nerves, the silver paths.
Romancer.
Necromancer.
I call up the dead.
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本来ならば起動しないはずの時刻に、DaWNは再起動した。
「んっ……」
エミアの声だ。数時間前、DaWNについて真剣に話し合っていた声とはまるで調子が違う。
( …!? )
エミアは質素なパジャマをはだけ、ベッドに腰掛けていた。
「ん…ふ……ぁ」
エミアは、はだけた自分の乳房を持ち上げ、赤子のように吸っていた。
間違いなく未婚―――それどころか男性経験もないだろうエミアは、母乳の出る体質らしい。
「ふっ…ん……こんなところ……見られたら……」
豊満な乳房を両手でもみしだき、唾液まみれにしている様はひどく淫靡で(言葉の意味は知っているが、実際の状況を理解した事はなかった、今まで)、非論理の生理的衝撃が重く彼女を打ちのめした。
「み……見られたら……?」
瞬きよりも早く、エミアの顔が真っ赤になった。はだけた胸元も桃色に染まっている。
「つっ―――月音ちゃん、これは別に変な事をしてるわけじゃなくて―――その」
あっさりと切り返され、エミアはなす術もなく諦めた。
「あの」
DaWNは躊躇した。
「……私にも、吸わせてください。その……おっぱいを」
言った瞬間、まったく不合理な理由で赤面するのを自覚した。
「……え? ちょっと、月音ちゃん―――」
滅茶苦茶な論理だ。
「あっ……!」
エミアにしがみつき、引っ張り込むようにして倒れ込む。
「月音…ちゃん、やめなさい……そんな、汚い……!」
敏感になった乳首を甘噛みされ、エミアの身体が大きくはねた。
「ひゃうっ!? 月音ちゃ、ん、強すぎ…るっ」
腰砕けになったエミアの身体がDaWNにのしかかる形になり、よく鍛えられた下半身がDaWNの細い足に絡んだ。
「エミアさん…もしかして」
エミアは身をよじって逃れようとしたが、遅かった。
「あっ……!」
図星をつかれたエミアは黙り込んでしまい、目をそらした。
「……私も、です」
少女のそこは熱を帯び、しっとりと湿っていた。
「んっ…ぷは、ぁ…もっと……」
エミアが身体を起こすと、二人の唇の間で唾液が糸を引いた。
「ぁ…エミアさぁん……」
二人は互いの身体に張り付いたパジャマを脱がせ、激しく抱き合った。
「つっ…く、のぉっ! ああっ!」
初めての感覚に腰をがくがくと震わせながら、二人は不器用に愛し合った。
「あ……あっ……あぁっ、何か、くる……きちゃう…っ!」
自慰で得られるよりもはるかに強烈な衝撃が押し寄せ、二人はかたく抱き合ったまま絶頂を迎えた。
「…………っは……ぁ……っ」
絶頂の波が過ぎ去り、ようやく一息ついたエミアは改めてDaWNの顔を見た。
「すみません、私……こんな事……」
何かを訴えるようにDaWNはエミアに目を向けたが、すぐに伏せた。
「……こんな事をされたのに、平気なんですか……?」
DaWNは震えていた。
「私だって平気じゃないし……その、初めてだったけど……あなたが安心できるなら、それでいいの」
エミアは呆気にとられ、ぽかんと口を開けてしまった。
「え―――」
思わず吹き出してしまい、エミアはくしゃくしゃとDaWNの頭を撫でた。
「こんな時に、何言ってるんだか。心配しなくても、…うん、気持ちよかったから、大丈夫よ」
緊張が緩んだのか、単に体力の限界なのか、DaWNは言いさしたままエミアの胸に顔をうずめて眠ってしまった。
「月音……なぁんだ、寝ちゃったの?」
起こさないようにそっと頬を撫で、エミアはくすりと笑った。
( こんな関係になってから思うのもおかしな話だけど、まるで妹みたい )
親元に送った後も、できれば連絡を取り合いたい―――などと考えるうち、エミアも眠りに落ちていった。
( 月音… )
( 私はDaWN? 月音? それとも…… ) |