◎チャンスイズカム オマー・クックがNBAで十分やれることはトレーニングキャンプの 中で証明済であるが、インディアナが彼のポジションを用意できるか どうかはまた別の問題である。 しかし、ケニー・アンダーソン、アンソニー・ジョンソンの2人の怪我は クックにプレシーズンマッチにおいてチャンスを与えることになるだろう。 2年前、弱冠大学1年生でアーリーエントリーしたクックには「自信 過剰のジェイソン・キッド」という 現在? ☆クック 「俺はずっといい選手になっている」 「今こそやれる時期に来ていると思う」 クックの物語は警告に近いものがある。 彼は1年生ながら元インディアナのマークジャクソンの1試合のアシスト記録 17を破るなど大活躍し、全米でも2位の平均アシストを記録していた。 それからすぐにNBAのドラフトにエントリーしたが、態度、そしてシュート 力に疑問を持たれ、2巡目まで順位を落とした。 さらにデンバーからはたった1年契約を提示され、契約でもめ、キャンプ開始 から3日遅れで合流した後、最終週にカットされた。 その後、ダラスと契約を結んだが、プレーすることなく、解雇され、NBDL のフェイエットビルでプレーし、リーグアシスト1位を記録した。 しかし、翌秋のオーランドでのテストに不合格。 再度、同じチームに籍を置き、リザーブスタートながらアシストランキング2位 という成績を収め、インディアナのキャンプに参加することになった。 インディアナには4人のPGがおり、彼に与えられるチャンスは少ないように 思えるが、彼はいまだカットされていない。 トレードなどで枠が空く可能性もあるからだ。 ☆カーライル 「可能性は多いにある」 「100%ではないが、キャンプは28日間、そしてシーズンまで 8試合の時間がある」 「彼はNBAを目指す選手の多くに似ている部分がある」 クックはアーテストと比較される。 ニューヨークで育ち、ともに性格上に問題があるといわれている。 アーテストはすぐキレる問題。 クックは仏頂面な点。 ☆クック 「俺は決してコートで笑ったことはなかった」 「試合の3、4日前に友達と話すことさえ、なかったしね」 「だから俺はみんなに取っ付き難い選手だと思われていた」 「自信過剰ではなかったけど、いつも自分自身のことしか 考えていなかった」 「他の人に流されることもなかった」 「しかしそれは自分にいい意味に動かなかった」 バスに揺られて移動するNBDLで2シーズンプレーし、彼も 謙虚になった。 NBAでやれる技術を持ち、インディアナでのキャンプでも攻守に 活躍している。 唯一疑問が残るのはジャンプシュート。 大学でもNBDLでもアベレージは38%をきっていた。 徐々に改善されつつはあるが、まだ彼の致命的に近い 弱点である。 インディアナのスカウト、ジミー・パウエルはエリック・スノーと 彼を比較する。 スノーは43位でシアトル入り、その後、フィラデルフィアへトレード。 見事に花開き、シュート力も改善した。 ☆パウエル 「オマーがポストからのキックアウトやシュート力さえつければ、10年 はNBAが彼を手放さないだろう」 「チャンスさえ得られれば、スノー同様にそれをいかせるときにある」 「できればインディアナでそのチャンスを与えてほしいと思うけど・・・」 「たとえ他のチームでも彼はきっと活躍できるだろう」