トップアスリートとして認められる最も確かな サインは、多くの人間の承認である。 ラッパーの衣装の背中の名前であったり、シューズの 宣伝、ゲームの宣伝、もしくは全国紙のカバーであっ たりもする。 それらはスーパースターを構成する一部である。 ジャーメインオニールはそれに到達した。 ステートプロパティー(ラップグループ)がオニール のジャージを着、そしてスポーツイラストレイテッド、 さらにダンクシュートのカバーも飾った。 ☆アーテスト 「明らかにスターの一人さ」 「俺だってかつてはジョンストックトンのジャージー を着たものさ」 ジャーメインは、五輪代表メンバーに選ばれ、そして 3度のオールスター出場、そのうち2度はスターター としての選抜である。 すでにイーストの最も優れたビックマンと評価されて いるし、もしかすると、イーストで最も優れた選手 であるかもしれないほどだ。 さらに今期にいたってはMVP候補の呼び声も高い。 ☆ティム・レグラー(ESPNアナリスト) 「リーグに関連する人の多くが理解しているだろう」 「ジャーメインはスーパースター選手になっていることを」 「イーストで彼ほど支配的な選手はいないし、他のビック マンで彼と同様の評価を与えるべき選手は見当たらない」 「私は彼のファンの一人でもある」 「攻守で貢献ができるからね」 「人々は彼がどれだけ優れたショットブロッカーであり、 彼の存在感が試合においてどれだけ大きいかわかっていない」 「彼の成長の大きさがペイサーズにとって非常に大きな ものであったのはいうまでもないだろう」 現ニックス代表、そして前インディアナHCのアイザイア、 現HCのカーライル達もそれを認める。 ☆アイザイア 「彼はいま最もMVPに近い選手であろう」 「インディアナが首位にいることが彼のおかげであること に反論できる人がいるとは思えない」 ☆カーライル 「多くの人がブラッド・ミラーの離脱で、戦力ダウンは まぬかれないだろうと考えていた」 「しかしジャーメインが他の選手のレベルアップの手助け をしてくれた」 「アーテストの成長にも一役買ってくれていたし、さらに は、ずっとリザーブだったジェフ・フォスターの成長にも 一役かってくれた」 「もし誰かがこのチームが去年よりもいい成績を得ている 理由を聞いてくれば、ジャーメインが色々やってくれてい るからと答えるだろう」 フィリップ・サンダース(ミネソタHC)は、オーストラ リアでのグッドウィルゲームズの際に、ジャーメインの ブレイクのきざしを感じていたという。 ☆サンダース 「2週間の練習、そして2週間一緒に試合を行ったが、 チームにとって、もっとも優れた選手であった」 「選手達の振る舞いで、優れた選手になれるかどうかが 大体わかる」 「語らずとも、振る舞いなどで、わかるものさ」 「そうでない選手は、得てして語りたがるんだけどね」 オニールにもしも「NBA入団時にこういったスーパー スター選手になれると思っていたか」と聞けば、きっと ハイと答えるだろう。 ☆ジャーメイン 「俺がドラフトされたときの記者会見を読み直して みてよ」 「なんの疑いも持ってなかったはずだよ」 「高校からNBAに入ったんで大変だろうとは思ってい たけどね」 「ただ自分の意思の強さとかわかっていたから、きっと 到達できるって感じていたよ」 オニールに自分自身がNBAのスターの一人になるために 色々注意しているか尋ねたが、その回答は驚くべきこと だった。 ☆オニール 「1、2年前ならいろいろ聞き耳立てていたかもしれない」 「しかしチームがプレーオフ初戦に勝てるチーム、そして チャンピオンシップに勝てるチームになるまでは、特に どう思われようかまわないよ」 オニールは気にしていないのかもしれない。 しかし13ヶ月前の継父の自殺未遂、そしてインディアナ のスローダウン・・・彼の成熟に影響が及ばなかったとは いえないものであるといえるだろう。 オニールは、見えないなにかにひっぱられているという。 彼が失墜すれば、みんなの生活、仕事、財政、自分の周り の全てが崩壊することを理解している。 継父の自殺未遂、アイザイアの電撃解雇といったものは 癒す時間が必要だった傷跡であるという。 しかし彼はスローダウンしなかった。 決して全てが順調な訳ではない。 それにかまう余裕はないのだ。 ☆ジャーメイン 「来るべき未来に集中しているよ」 「家族、仲間、そしてチーム、ファンのためにね」 もちろん、ジャーメインのためでもあるのだろう。 そしてジャーメイン・オニールのために恐らく同様に。