○デッドラインは関係ない? イーストの喧騒をよそにインディアナは実に落ち着いて いる。 トレードデッドラインを控え、多くのチームが選手達 を特売品のように漁っているが、インディアナは用心 深く商品を見ているように思える。 ☆バード 「特にトレードを考えていない」 「ただもし良い選手がいれば、話は別だけどね」 バードは就任以来、アイザイアの電撃解任による カーライル登用以外は特に目立つ行動はとっていない。 ウォルシュと相談しながら、バードもトレードの話は しているが、たぶん行動を起こすことはないだろう。 バードが動いたのはいつもチームが負け越しているとき だけである。 ただ動いたとしても疑問がない訳でもない。 バードはしばしばアウトサイドからのシュート力の 改善を望んでいる。 インディアナのFGはリーグ現在24位。 先日のニューオーリンズ戦も33パーセントという 低い数字に悩まされた。 3Pも17位。 ニューオーリンズはその弱点を見据え、オニールに ダブルチームをつけ、外からのシュートを強いる 作戦を立ててきていた。 インディアナは4−22というひどい3Pパーセン テージで試合を落とした。 しかしながら、レジーの3P4割2分1厘は過去2年 よりいい成績であるし、ティンズリー、クローシェアも 外からのシュート力を改善しつつあり、脅威であるのは 確かだ。 今年はアル・ハリントンが去年のクローシェアのポジシ ョンに取って代わった。 トレードの噂の中心である。 24歳と若く、そんなに長くもなく、さらに高額な 契約でもない有望で、能力を持った選手に多くの オファーがくるのは当然である。 ハリントンがスターター希望であるという話もその 理由の一つである。 ハリントンは残り2シーズンで13、3ミリオンの契約 である。 そんなに馬鹿げていない噂の一つはゴールデンステイト とのトレードの話である。 ハリントン、ポラードと引き換えに、ダンピアーと クラクストンをトレードするという話だ。 オフィシャルサイドは両チームとも否定している。 元インディアナのダンピアーは6−11の265ポンド の大型センターである。 平均12点11R。 クラクストンは、怪我のバンエクセルの代わりに、16点 6、6アシスト、2、8スティールと活躍している。 ゴールデンステイトはクラクストンの放出はないだろうが、 ダンピアーについては放出に前向きであるように思える。 ダンピアーは以前に放出を望んでおり、インディアナに 復帰したいともいっていたことがあった。 しかし彼は契約終了後、エージェントを変える意向を 持っている。 シーズン終了後契約が切れるが、彼を今獲得するのは 危険性を秘めている。 さらにゴールデンステイトはシーズン終了後、ダンピアー と契約するだけのサラリー枠を有しており、ダンピアーの 流出阻止に前向きである。 バードはダンピアーに特に興味を示してない訳でないが、 それほどセンターを獲得することに躍起になっている 訳でもない。 ☆バード 「ビックマンは欲しいが、ウチはイーストでも大型チーム の方だから・・・」 ハリントンもトレードを望んでいない。 ☆ハリントン 「トレードのことは考えたくない」 「チームは上手く機能しているしね」 「それを台無しにしたいとみんな思っているはずだよ」 「ドニーともなんどか話している」 「俺を放出する気もないし、他のチームに出すことも ないといっていた」 「だから俺はそれを信じているよ」 過去2シーズン、トレードの噂が絶えなかったクローシェア も同様に静観の構えを見せている。 ☆クローシェア 「今年はインターネットを見るのがつらくないよ」 「ちゃんとドニーとラリーが俺のことを考えていてくれる から、たとえトレードが起きたとしても、心配はしていな いよ」 3P能力がある選手を欲しているヒューストンがクロー シェアにモーリス・テイラー(同様に高額で長期契約を 持っている)との交換トレードをオファーしてきたが、 インディアナは興味がない。 しかし最後の最後までなにがおこるかわからない。 選手達もそのことは経験から十分理解している。 ☆オニール 「わかっていることは、バスケットの内容だけでなく、 ビジネス面というものも経営陣には考えることがある ということさ」