○テレビの中の彼と本当の彼。 スターティングラインナップが紹介されるとき彼を 見てみてほしい。 チームメートがコートに走りながら、手をあわせ、身体を ぶつけあったりし合う中、ティンズリーは輪の外をゆっく りとあるいている。 ☆オニール 「彼はクールガイになりたいのさ」 しかし一瞥は、情況からさらに遠く起因している。 ティンズリーの精力的なプレーはインディアナの上昇の 大きな原動力となった。 彼がより素晴らしいプレーをすれば、チームはますます 上昇する可能性を秘めている。 現在リーグ最高の49−16で7連勝中。 ロードでも24−10とリーグ最高。 安定しているがゆえに、いまの順位がある。 チームは過去2年間不安定だったが、そしてティンズリー もまたしかりである。 ここ10試合70アシスト20スティール、たった19 ターンノーバーである。 去年一昨年と2割6分だった低い3Pアベレージだったが、 ここ最近4割5分5厘と高いアベレージを残している。 シーズンで3割7分近い数字を残しているが、まだ相手が ティンズリーのスリーを警戒していないこともある。 だいたいフリーで決めることが多い。 ☆ティンズリー 「フリーだから楽だよ」 ここ2年間弱点だった要素をティンズリーが取り組んで いることはティンズリーの数字からも明らかである。 守備、シュート、判断力。 周りも彼のリーダーとしての進化をコメントする。 声で示すのでなく、能力という意味でのリーダーでは あるが。 ☆オニール 「彼は簡単に得点できるようなゲームメイキングを してくれる」 「レジーにとってもありがたい存在であるだろうし、 俺にとってもありがたい存在さ」 「もちろん、みんなにとってもね」 「攻守の切り替えも早いし、得点をたやすい形で 取らせてくれる」 「本当に本当にいいプレーができるようになった」 ティンズリーの改善はボストン戦の勝利に大きな貢献 をした。 23分出場でFG4−6で10得点3R2A0TO さらに守備面で素晴らしい動きをみせた。 チャッキー・アトキンスをFG1−6に抑え、マーカス バンクスを0−7に抑えた。 ボストンのレポーターに勝因を聞かれたハリントンは 即座にこう答えた。 「ジャマールさ」 「彼がとてもアグレッシブにゲームを進め、上手く スクリーンをつくるようにしてくれた」 彼は試合前、試合中に無駄な動きをほとんどしない。 ゲームに出場していないときのタイムアウト時も、ベンチ に座ったままである。 ☆ティンズリー 「コートにたっているときとたっていないとき、見ている ものが全く違う」 「コートにいないときでも勝つためのことならなんでも している」 「怠けているのとは少し違うんだ」 「どんなときでも勝つためのことをしているにすぎない」 リック・カーライルはティンズリーの個性であり、若さで あると考え、特に問題視はしていない。 ☆カーライル 「ジャマールはチームではまだ若手の部類である」 「あまり声を出しすぎたり、自分の仕事以上のことをしよ うとはしないんだ」 「しかし私はティンズリーがここ最近よりリーダーシップ をとり、指揮するようになっているとみんなが感じている と思っているよ」 チームの仲間は彼のやり方と態度を受け入れている。 加えて、選手達は、とある秘密を知っている。 ☆オニール 「俺たちは彼らにやりたいようにやらせるつもりさ」 「ティンズリーはいつも俺たちに話しかけているよ」 「ロッカールームではよくしゃべっているよ」