◎地味な人間の華やかな時代。 ☆タバック 「俺はみんなが求めることが出来るような選手だと思って いるよ」 リバウンド、ディフェンス、スクリーンのような地味な仕事 で貢献はしている。 しかし、オフェンスではあまり貢献値が低い。 42%のフリースローも同様だ。 しかし、そんなタバックも、かつてスコアリングマシーン だった時がある。 長くはなかったが、少なからず、タバックのキャリアで最も 素晴らしかった時代が・・ 話は1995年−1996年シーズンにさかのぼる。 トロントのオーナーの1人だったアイザイアは、エクスパンシ ョンドラフトでヒューストンのロースターだったタバックを獲得した。 平均7、7点のさえない選手だったが、トロントでの彼はオラジュ ワンに対し、20点を奪ったり、かのシカゴとの試合に24点を奪っ たり点を奪いつづけた。 その後も、フィラデルフィア戦でキャリアハイ26点を奪ったり、 少ない時間の中で、二桁得点を重ねつづけた・・。 当時のトロントのHCで現インディアナACのブレンダン・マロ ーンは、当時のタバックについてこう語る。 ☆マローン 「ダブルチームを組まれるほどの得点力があったよ」 「そしてインサイドでいろんな動きが出来る選手だった」 「今はジャンプフックばかりを使うが、当時は2つ3つの動き が出来る選手だったね」 「覚えているのは、マクマホンが私に、『彼は望んだことを してくれるプレーヤーなんだ』『彼に点を求めれば、点を獲 れる選手だ』といってたことさ」 そのフィラデルフィア戦後、タバックは足を痛め、残りのシー ズンを棒に降った。 そして、ブレンダンマローンが既に去った次のシーズン、再 びタバックは23点を奪ったり、活躍をみせたが、右手を骨折 し、シーズン半ばでボストンへトレードされた。 後、ロックアウトなどの関係で、タバックはヨーロッパへ去り、 リバウンド王になるなどの活躍をし、去年インディアナと契約 し、NBAに戻ってきた。 これが皆が知らないタバックの真の姿である。 しかし、タバックは点云々でなく、とにかくリバウンドなどを 得ることが本人の仕事だということを自覚している。 インディアナにはレジー、ジェイレン、ジャーメインがいるから。 ☆タバック 「5人がみんな点を狙いに行くわけにはいかないだろ?」 「ただ、レジーやジャーレンに相手がうまくついて自分が フリーになったときに、オフェンスリバウンド、そして点を 俺が取らなくちゃいけないんだ」 アイザイアも彼のプレーぶりを理解している。 ☆アイザイア 「タバックは男の中の男だよ」 「何人かの選手は身を粉にしているふりをしようとしている だけだが、タバックは本当に身を粉にして働いてくれる」 「とてもシンプルにプレーをし、とても効果的な働きをしてく れる選手だよ」 「インサイドにいれれば、彼は点を獲る力だってあるんだ」 だからタバックは身をささげてくれているのかもしれない。 それがチームで求められている仕事だから・・・。