◎「影のスターター・・」 彼はベテランではないが、ニュージェネレーションでもない。 PGとして育ってきたが、SGのようなプレーをする。 トラヴィスベストは表現するのが難しい選手であるのは間違い ない。 型にはまらない選手であるし、進化しつづけているから・・。 なにはともあれ、ベストは今、チームがプレーオフに残るために 重要な役割を担っていることは確かだ。 今年のベストは、本人にとってキャリア最高の成績を残している。 トータルアシストは既にキャリアハイに達し、プレータイム、ポイント アシスト、3P%、スティール・・多くのカテゴリーで過去最高をマー クしている。 得点力に優れるためにピュアPGとはいえないが、ベストのアシス トターンノーバーレイティングは、元インディアナのマークジャクソン を上回る成績を維持している。 インディアナにおいても、アシスト、スティール、3P%に関していえ ば、両エースであるレジーとジェイレンを超える。 ☆ローズ 「トラヴィスは素晴らしいシーズンを送っているね」 「友達としてチームメートとしてそれを嬉しく思うよ」 ベストは12月中旬以降、スターターから外れているが、チームに とって重要な貢献をなしている。 たとえば、先々週のレイカース戦。 インディアナ14点ビハインドの後半、ベストは13点9A、おまけに 残り18、6秒に逆転のジャンプシュートを決めた。 ベストが後半にあまり出場時間がない試合は大きく負け越している。 そしてベストがスターターであったときには、10勝10敗。 いなくなってから16勝19敗。 当然、ベストスターター待望論も多いが、ベストにとっては特に気に していないことである。 ☆ベスト 「気にしないよ」 「沢山出られているし、試合の後半に貢献出来ているのが嬉しい しね」 「みんなチームとして勝とうとしているし、アイザイアもチームにとっ て最善のことをしているのだから、従わなくちゃいけないんだよ」 アイザイアはベストをリザーブにしておくことを好む。 彼がベンチにいることで、作戦に幅が出来る理由からだ。 ☆アイザイア 「(ベストをベンチにいれるのは)戦術により、オプションと フレキシビリティー(柔軟性)を与えてくれるからだ」 「トラヴィスをスターターにしてしまうと、クローシェアやハリ ントンの時間が(ローズがSFにいつづける為)なくなってしまう」 「他の選手の成長のためでもあるんだよ」 「他の選手を成長させながら、かつみんなが自分の仕事に満足 ができるようにもしなくちゃいけないんだ」 「うちのベンチは成長している」 「日曜日(レイカース戦)の勝利だって、ベンチメンバー2人の登 用が、相手の予期せぬことだったことも理由の一つだ」 ベストは、スターターとしてフロアーにいることは少ないが、すぐ に試合の流れに入っていく力がある。 そして、試合のここ一番のところでやってくれる男でもある。 ☆ベスト 「(流れにのるのは)問題ないよ」 「インディアナに入ってから、ずっとベンチメンバーだったし」 「スターターでプレーすること以上に、試合の最後の締めに プレーすることの方が俺には重要だと思っているからね」