○オフシーズンのワークアウト 移籍問題を除けば、NBA界は静かである 試合もないし、サマーリーグもない。 しかしインディアナのトレーナー、ビル・ディーン にとっては、自分の給料を稼ぐときである。 インディアナに残っているかもしくは、オフの間 にインディアナに戻ってきている選手の面倒を みたり、逆に他の都市でトレーニングをしている 選手の下へ訪れて、面倒をみたりもする。 夏は自分の体に劇的な変化を及ぼすことができる 期間であるとディーンはいう。 シーズン中にそれを行いつづけるのは困難である からである。 ディーンのオフシーズンのプログラムは、個々の 選手に対し、9ヶ月82試合のレギュラーシーズン に向けて必要なメニューとなっている。 もちろん個々の能力を高めることもあるが、 フィジカルコンタクトの多い長いシーズンを 乗り切るこフィットネスをつけることが目標で ある。 ☆ディーン 「全ての選手には、様々な目標が必要になる。 より体を強くしたり、シェイプしたり・・・」 「私は選手達がインディアナでよりよいパフォー マンスを出せるようにしたい」 「彼らは実際のところ、プレシーズンやポスト シーズンをあわせて100試合近く試合を行って いる」 「彼らが健康でプレーできるようにし、怪我を 予防するのが私の仕事である」 最初にディーンが働きかけたのは、即席のインデ ィアナのキャンプにおいて、フォスター、ポラー ド、そしてルーキーのデヴィット・ハリソンの3 人のセンタープレーヤーであった。。 ウェイトリフトやシュートなどを重点的に行った。 ポラードとフォスターはプロとしてのフィット ネスレベルを維持すること、一方でハリソンは 引き続きフィットネスの強化を目標として掲げた。 ☆ディーン 「みんなが思っているほど、問題がある訳では ないが、大抵ルーキーとして入ってきた選手は どうしていいかわからない」 「でも、大学レベルでプレーするのとは全くの 別世界である」 「デヴィットとともに私がやるべきことは、 他の選手がいかに大きく、強いかを示し、それに 対応できるようにすることである」 「デヴィットはここ3年のビック12の中でも もっとも大きく重い選手であると思うが、NBA レベルではそうではない」 「リーグには7フィーターはありふれているし、 彼クラスの大きさの選手なんてザラである」 「相手を吹っ飛ばしてレイアップなんてことは 現実的ではないんだ」 「そういったことを教育していっている」 ディーンはハリソンを評価している。 当初は練習嫌いといわれたが、NBAでプレーする ために非常に一生懸命練習しているという。 ☆ハリソン 「毎日ウェイトトレを精力的に行っている」 「でも、それは強さをつけるということよりも 耐久力をつけるという意味でやっている」 「基本的にトレーナー達は俺に芯を強くすることを 要求してくる」 「俺にはパワーがあるからね」 「それにより腰痛の問題も解消されつつあるし、 膝の問題といったものも良くなってきている」 「でも、一日おきに厳しいトレーニングをやって いるがそれをするのがとんでもなく辛いよ」 ハリソンはシーズンが近づくとともに体の変化を 感じているともいう。 ☆ハリソン 「俺は毎日長く長くプレーしていたい」 「ドラフト以来、とんとん拍子によくなってきて いる」 「でも、俺はすごく活躍したいんだ」 ハリソンが新しいコンディショニングトレーニング を身につけている一方で、オニール、ティンズリー ジョーンズ、ベンダーといった選手はコンディシ ョニングプラス怪我からのリハビリを行っている。 オニールは、膝の怪我からの復帰に励んでいる。 オニールはロサンゼルス、ポートランド、アトラ ンタで練習を重ねている。 ☆ディーン 「聞いたところによると、よくなっているらしい」 「私自身、彼のことを見ていないが、一生懸命 取り組んでいるだろう」 「オリンピックに出場しなくてよかったとも思う」 「それぐらい酷い状態だった」 「上手く練習と休養を使って、キャンプの時には 素晴らしい状態でいられればいいと思う」 ベンダーの耐久力についての疑問は2000年 シーズンからずっと付きまとっている問題である。 プロとして体の強化はしているが、結局昨年も 怪我などで大部分の試合を欠場することになって しまった。 この夏はルーキーシーズンのときにベンダーの 面倒を見たトレーナー、マッキー・シルストン とともにトレーニングに励んだ。 ☆ディーン 「マッキーは私や他のトレーナーやスタッフと 色々話していた」 「体の芯の強化、コンディショニングをメインと した 「ベンダーは本当によくなったと思う」 「膝の状態も安定してきているし、芯も強くなって きている。 「私たちはもう1ヶ月のトレーニングで彼が アル・ハリントンが抜けた分のプレータイム争い ができるようになっていることを期待している」 ジョーンズは肩の手術後、オレゴンでトレーナー とともに復帰への練習を行っている。 ☆ディーン 「彼の一番の目標はシェイプを取り戻すこと」 「そこらへんのアスリートよりも素晴らしい 選手ではあるが、手術により長いことコートを 離れていたので、そこらへんのことを踏まえてね」 ステファン・ジャクソンを獲得し、SGのプレー タイムはより厳しいものになっている。 しかしディーンはジョーンズがリック・カーライル のローテーションを維持しつづけられると信じて いる。 ☆ディーン 「彼は今回のことをちゃんと理解している」 「去年チャンスが与えられて、その味をしめて いる」 「今、彼はそれを確固たるものにしたいだろう からね」 ティンズリーは昨シーズン不摂生の解消を行い、 今年はアトランタでディーンやアンソニー・ ジョンソンと練習を重ねている。 ☆ディーン 「ティンズリーはとてもよい状態に見える」 「もう体重は問題でないように思う」 ミラーとクローシェアは2人でロサンゼルスで トレーニングを重ねている。 共にシュートやウェイトリフティングに時間を 費やしている。 クローシェアは昨年プレータイムを与えられて インサイドでのディフェンスで貢献をみせた。 ☆ディーン 「選手達が私に会いたく思ってくれているのは、 プログラムを作ったりしてくれるよう感じてくれて いるのは私にとって大きな喜びであり、助けに 感じている」