○レジー、最後のガーデンパーティー マディソンスクウェアガーデンのロッカールームには カラーの写真が、このビルの中で行われたスポーツや エンターテイメントの伝説を彩っている。 モハメド・アリ、ジョン・レノン、フランク・シナトラ ボブ・ホープ、ビング・クロスビー・・・。 もしかすると、ある日誰かがレジーミラーの写真を 飾る日があるかもしれない。 レジーは偉大なアスリートとはいえないが、この地で すばらしい活躍をしたことで最も有名な選手の1人で あることは確かだ。 クラッチタイムに世界的な評価を確立した選手が他に 誰がいようか? ☆ミラー 「人はいつも注目されている場面で成功したいものさ」 「いわばブロードウェイとかね」 「チャンスが来たときに自分の能力を発揮しなくちゃ いけないのさ」 NBA史上、いやスポーツ史上で、他のチームのアリ ーナと密接な関係がある選手は他にいないだろう。 ミラーが18年前にプロになって以来、50回ガーデン でプレーしている。 彼らはプレーオフも含めてたった11回しか勝っていな いが、ミラーは一握りの勝利の中で十分すぎるほどの 記憶に残るプレーをここでしている。 世界中のミラーファンがその瞬間があったが故に、 レジーファンで居続けるのだ。 ミラーのファンとして、成長し、インディアナのチーム メートになった者もいる。 ☆Jジョーンズ 「(そういった瞬間が)彼のキャリアを伸ばし、彼を ベストクラッチシューターの1人として歴史に残す きっかけになったよね」 「よくみんなこういってたよ」 「キラーミラーはワンショットでチームを沈めることが できるってね」 ニューヨークでのミラーの代表的な活躍を5つあげて みよう。 ○1994年カンファレンスファイナル第5戦 レジーは4Qに25点を重ね、計39点をあげ、勝利に 貢献した。 彼は4Qに5本の3Pを沈めるNBAプレーオフレコ ードを樹立した。(現在はアントワン・ウォーカーに 破られたが) レジーはディフェンスに戻りつつも、映画監督のスパ イクリーをにらみつけ、「ニックスは死んだも同然」 といったように、自分の首を絞める仕草を見せた。 ○1995年カンファレンスセミファイナル第1戦 8.9秒で8点をあげた。 残り16.4秒6点差、マークジャクソンのインバウ ンドパスからの3P、さらにすぐにアンソニー・メイ ソンのインバウンドパスをスティールし、そこから すぐに3Pを沈める(残り13.3秒) その後、ユーイングのシュートミスのリバウンドボール を拾った後にファールを受け、2本のFTをきっちり 沈め、それが決勝点になった。(残り7.5秒) ○1998年カンファレンスセミファイナル第4戦 インディアナがオーバータイムの勝利で勝った試合だが 38点を獲得。 スパイクリーの前で延長にもつれ込む同点3Pを叩き こんだ。 ○2000年カンファレンスファイナル第6戦 全34点中17点を第4Qにあげ、インディアナ初の ファイナル進出を決めた。 対ニックス戦プレーオフゲームで9連続30点以上と いう成績をあげる(それがニックスvsインディアナ のプレーオフラストゲーム(以後なし) ○2003年レギュラーシーズン11月15日 34分で31得点。 FG10−12、3P6−7。 カーライルは、ミラーのルーキーシーズンにニックスで プレーしている。 後、インディアナのACとして、1998年のプレー オフでの同点3P、ファイナル進出、さらに今はHC として、彼を見てきた。 カーライルは選手と開催地の独特の関係を認識して いる。 ☆カーライル 「そういうものが間違いなくあるよ」 「レジーはスパイクリーとのライバル関係の中で 信じられない瞬間を演出してきた」 「それはNBAの歴史の中で際立った部分の一つだね」 インディアナ以外のファン達もそれを認識している。 グーグルのサーチではレジー・ミラー、マディソン スクウェアガーデンで検索すると70,700件。 レジー・ミラー、コンセコフィールドハウスで検索 すると8950件しかない。 イーベイのチケット販売において、今日の試合について 「レジーミラーにブーイングを飛ばす最後のチャンス」 という記述があった。 ファン達はどうだろうか? 大抵のファンがニックスファンであろうが、今日は 今までと違い、彼を賞賛する声が聞かれるだろう。 前インディアナHCニックス現GMアイザイア・ トーマスもそうだし、現ニックスAC、ハーブ・ウィ リアムスはレジーの最初のシーズンにチームメートと してプレーしているが、彼もその1人である。 ☆ハーブ・ウィリアムス 「私は彼がみんなから暖かい歓迎を受けると思う」 「ガーデンのファン達は選手達が一生懸命プレーして いることを知っているし、それに敬意を持っている」 「彼の能力にも敬意を払っているだろう」 スパイク・リーは、ニックスファンがブーイングを 飛ばすと信じている。 だが、彼自身はミラーを称えるつもりだという。 ミラーはいつもどおりニックスを苦しめるつもりでいる が、プレーオフにはたいして影響の無い試合である。 ☆ミラー 「できれば、いい試合にしたい」 「その保証はできないけどね」