○チームの思いはアーテストにも伝わる ロン・アーテストはここにはいない。 そしてチームが勝ち進んでも、彼がプレーオフで チームのためにプレーすることはない。 しかし、彼はまだチームの選手達の心の中にいる。 ☆カーライル 「私は日曜日に彼にメッセージを残した」 「私は彼がチームの遠征とかに参加していないときも 彼に密に連絡を取っていた」 「彼は今でもチームのみんなの心の中にいるし、 チームの仲間の一部分であるんだ」 「チームはロンが起こしてしまったことに同情を 持っているし、彼が起こした事件における本人の 振る舞いにもみな尊敬を持っている」 「彼は選手として、人としてより良くなろうと努力 し、チームの一部分として存在しているんだ」 オーバーンパレスで、アーテストのシーズンは終了 した。 同じ11月19日の事件で処分を受けた選手達は チームに復帰したが、アーテストはNBA史上最も 重い処分を受けた。 シーズン中何度も一緒に練習し、何度か遠征にまわ ったが、彼は今ここ(パレス)にはきていない。 チームは彼がパレスに来ることで、テレビの餌食に なることを理解している。 ☆ウォルシュ 「それは彼を苦しめることになるだろう」 「本当に闘争心の強い選手であるし、彼がここに 来ることで、結果を変えうる力があるということは わかっている」 「だから彼がここにいないことは彼にとっても辛い ことであることはわかっている」 しかし、アーテストは来年頑張らなくてはならない し、あの事件のようなことがおきないような選択を した。 ☆ウォルシュ 「彼は自分のために正しい選択をしたと思う」 ウォルシュは、アーテストがここ数ヶ月なにをして いたかには言及しないが、アーテストは選手として だけでなく、人間として頑張っていたという。 ☆カーライル 「ロンにとって人生で一番困難な年だったろう」 「しかし、彼は私にバスケットがいかに大事かを 理解したとコメントしている」 「彼がちゃんと戻ってくることになんの疑問も抱い ていないよ」 シーズン中に、スターンがアーテストのシーズン アウトを解除するかもしれないという噂もあった。 カーライルは、しかしそうは思っていなかった。 いや、不確定要素を考える余裕がなかった。 ☆カーライル 「それは迷惑な話だった」 もっとも、ウォルシュは2度に渡ってスターンに上告 したという。 ウォルシュ、バード、オーナーであるハーブ・シモン は、アーテストのためとかではなく、チームのために ニューヨークに飛び、アピールをした。 オールスター前後にスターンが軟化を示し、もしか するとアーテスト復帰の可能性を感じさせる声明が 聞こえるようになっていた。 そしてもう一度3人はニューヨークへ飛んだ。 ☆ウォルシュ 「上告については、チームの選手達が悪いことを したことを受け入れたが、全体的な面を見て、 情状酌量の余地があるんではないかということを 伝えた」 「インディアナの選手だけが悪いという訳ではな かったし」 「しかし、スターンがその決定を下した訳だから その決定を覆すことは彼にとっても難しいであろう とは思っていた」 ウォルシュには、今回の事件がスターンにとって、 1人の選手とチームの問題でないと感じているように とれた。 スターンはNBAが破壊的な傾向にあることに敏感 になっていたという。 それについて断固とした態度をとる事態になったの が、アーテストであり、インディアナであった。 ☆ウォルシュ 「受けた感じだと、スターンは全ての若い選手達に より厳しい立場を取らなくてはいけないように思っ ていたようだ」 「そしてそのために、選手達に厳格なガイドラインを 示さなくてはならなかったのであろう」 今、アーテストはそれを理解している。 そしてインディアナの選手達はそれを信じている。