○なぜロン・アーテストをキープしておかなくてはいけないのか。 ロン・アーテストは感情的になりやすい。 チームありきの選手ではなかった。 彼は永遠にスタンドに入ってファンを殴った選手として、名を残すだろう。 ファンに喧嘩を売り、相手コーチと喧嘩をし、テレビカメラを地面に投げつけ、 そしてオフシーズンはラップアルバムのプロモートに時間を費やす選手として。 ただインディアナがアーテストをキープしておかなくてはいけない多くの理由が ある。 アーテストが起こした事件は数多くある。 多くの事件にも関わらず、インディアナがアーテストを保っていたのは、長期的な 目で見れば多くの理由が見えてくるだろう。 第一に、アーテストはバスケにおいては完成された選手であるということだ。 NBA屈指の守備能力は、NBAのスター選手達を封殺する。 ディフェンシブプレーヤーオブザイヤーを獲得した時も平均18点5R4Aの活躍 をした。 25歳であるし、彼のディフェンスはいうまでもなく、ここ3年で攻撃力も大幅に 成長した。 2004年も、彼は平均25点(サスペンド前)。 02年16点、03年18点と考えれば、劇的な数字の上昇である。 6−7で240ポンドの強靭な身体は、SFとしては異例である。 体重だけみれば、細いPFレベルともいえる。 SFレベルでは攻守に止めることができないだろう。 インディアナがチャンピオンシップを獲得するためには、彼の存在は絶対不可欠で ある。 インディアナは彼なしでも、強いチームであることを昨年示した。 さらにジャーメインやティンズリーが怪我で本調子でないことを加味すればなおさらだ。 ただアーテストなしで来シーズン戦っても、結果はついてこないことは理解している。 アーテストの存在は、ジャーメインの攻撃面、守備面での支えになるだろう。 彼の存在はジャーメインを引き立たせるだろう。 また彼の存在により、ステファン・ジャクソンもSFから本来のSGとしてのプレーに 時間を費やすことができる。 ジャクソンの6−8の身長はSGとしては大きな武器になるはずだ。 アーテストなしで、インディアナがNBAチャンピオンになるとは思えない。 彼の存在はジャーメインオニールと変わらないぐらい大きなものであろう。 行動を制限できないことが多いが、とにもかくにもインディアナにはロン・アーテスト を残しておくことがかなり重要である。