ショーン・ウィリアムスはESPNの批判を聞いていなかった。 祖父の家ではすでにお祭りムードでやかましく、携帯電話が鳴って いたので外に出ていた。 やっと落ち着いた後に彼が聞いたことは、バードがテレビの インタビューに答えている時だった。 彼はバードの評価を嬉しく思っていた。 ☆ウィリアムス 「オレのことを本当に守ってくれた」 「そしてインタビュワー達は彼のような偉大な選手に疑問を 問いかけられなかったね」 グレンジャーを指名した去年と違い、周りのウィリアムスへの 評価はいいものではない。 モックドラフトにおいても、彼の評価は低かった。 ESPNのジェイ・バイラスとグレグ・アンソニーは、その 指名を批判した。 バイラスはウィリアムスが成功者になるかは疑問といい、 肉体的にも弱いし、リバウンドや守備、そしてやる気にも 疑問とコメントしていた。 グレグ・アンソニーもショットセレクションや判断力を 批判し、その指名を「reach」という単語で表した。 バードのリアクションは控えめながらも確かなものだった。 他のリーグの幹部はバードと同様の考えを持っていた。 ミネソタのGMマクヘイルは6位指名において、次点に 考えていたという。 シアトルも10位指名で彼を指名することを考えていた。 ニューオーリンズもかなり強い興味を持っていたという。 実際、バードは彼を指名するためにある程度のトレードアップ を試みていた。 ウィリアムスは自分の大学をワイオミング(ESPNに)とされ たこと、そして彼が成功者になるかどうか疑問といわれたことに 若干不満があった。 2003年にAAUチャンピオンシップでMVPを獲得、 1年生にしてファイナル4も経験した。 ☆ウィリアムス 「自分の歴史が証明してくれていると思っている」 またウィリアムスを知る人々からの援護射撃もある。 高校大学とCM担当をしていたジム・マシラクは、彼を ユーモアがあり、本当にイイ奴だという。 ウィリアムスは南メンフィスの危険な地域で育った。 兄は2年前に殺された。 しかし、本人はなんの前科も、トラブルもない。 ☆マシリク 「もっと悪い奴になっていてもおかしくないのにね」 メンフィスのHCカリパリもESPNのコメントに腹を 立てている一人だ。 ☆カリパリ 「バードがいっていることの全てが彼をあらわしている」 「素晴らしい選手でみんなのリスペクトを受けている」 「きっと今回のドラフトの掘り出し物になるよ」 そして彼はインディアナが一番自分にフィットすると思うから インディアナに行きたいと伝えていた。 あとは批評する人達を黙らせるだけである。 ☆ウィリアムス 「自分の望むような選手になれると思っている」 「毎日練習しつづけ、何年かたっていい選手になれば、オレは オールスターにだってなれるはず」 賞賛する人と批判する人、どちらが正しいかはそのうちわかる はずである。 ウィリアムスにとっての挑戦はすでに始まっている。