隠れた宝石はインディアナのカギである。 かつてナッシュは全部で11試合しかスタートをしていない2年目の 選手であり、普通の選手に過ぎなかったので、未来の1巡目ピック などとトレードされた。 当時、まさかこの選手が2度のMVPを獲得するだろうとは思わな かった。 あまりに高い評価のトレードだという見方もあった。 ナッシュはNBAにおいて、ありふれた例の一部にすぎないだろう。 隠れた宝石がいるということで。 ナッシュはたいした結果を残しておらず、期待されていなかったが、 プレータイムと経験が彼を爆発させた。 そんな選手達は昨年の5割の成績であったインディアナを助けるかも しれない。 インディアナには大物FAを獲得するキャップはない。 また実力を発揮している大物を獲得するのも難しい。 したがって、彼らには現在価値が高くないが、高い価値を示しうる ナッシュのような選手をみつけることが重要である。 ☆ウォルシュ 「そういった選手はどこかにかならず存在するはずである」 「かならずね」 ウォルシュもこの長いキャリアの中でそういったものを獲得した ことがある。 彼は堅実なロールプレーヤーであったデイル・デイビスを放出し、 ポートランドで3番手のセンターとしてくすぶってたジャーメイン・ オニールを獲得した。 平均4.5点以上の成績を残していなかった選手が、インディアナで 5度のオールスターに選ばれた。 またブラッド・ミラーとロン・アーテストのトレードも代表格である。 両選手ともオールスターに選ばれた。 シュレンプもまだ活躍していなかったが、やや衰えの見えていた ベテランのハーブ・ウィリアムスをダラスに放出し、成功を収めて いる。 もちろん、逆もある。 3年間ベテランの下で活躍できなかったプリモズ・ブレゼッチは エキスパンションドラフトにおいて、シャーロットに移籍し、 スターターとして平均13点をあげる選手になっている。 ○難しいビジネス 優勝候補のチームに所属し、ベテランの下でくすぶっている若くて 才能ある選手がたくさんいるだろう。 しかし、そういったものをみつけるのは簡単ではない。 よくなる選手もいれば、そうでない選手もいる。 ウォルシュは、試合前のウォームアップなどの練習などもスカウトの 参考にする。 ウォルシュがジャーメインの潜在能力において確信する一要素であった という。 ☆ウォルシュ 「技術や動き、シュート力、そして基礎ができているかも大事だ」 「また彼らがそういったものをどうやって取り組んでいるのかも 大事な要素であるんだ」 また、実力はあるが、コーチなどのシステムに合わずに、プレー タイムをもらえないものも存在する。 マーキス・ダニエルズもその1人であると、インディアナは信じて いる。 ドン・ネルソンは重宝したが、エイブリー・ジョンソンはそうでなか った。 かつてダラスから獲得したシュレンプもしかりである。 ダラスのリザーブとして燻っていた。 インディアナにきて2度の6thマンを獲得し、その後、スターター としてエース級の活躍をした。 ☆ウォルシュ 「一回彼のプレーを確認しにいったのを覚えているよ」 「そして素晴らしいプレーをしたんだ」 「思ったね、この選手はいつかスターターとしてやれるだろうと」 「インディアナのスターターとして、平均12点は取れるとね」 「まだ20歳だったしね」 まぁシュレンプやオニールのような成功だけを目論んでいるわけでは ないだろうが、彼らは堅実な進化をもたらす選手を狙っている であろう。 ☆ウォルシュ 「オニールのような選手を獲得できるかどうかはわからないが、長い ことチームのために重要な役割をこなす選手なら獲得できると思って いるよ」