◎復活へ クローシェアの周りには雑音が聞こえていた。 今もまだそれは収まっていない。 クローシェアが今後どうなるかは多くの人間の話の種だった。 オフシーズンに入ると、クローシェアは「インディアナでもっともトレード される可能性のある選手」といわれた。 マスコミの対応も去年とはまったく違うものになっていた。 しかし、いまだクローシェアはインディアナにいる。 そして、クローシェアもインディアナにとどまるつもりでいる。 ☆クローシェア 「そういった雑音は気にしないようにした」 「とにかく毎日練習して、できる限りのプレーをするだけだよ」 「今年もプレーするチャンスをもらえるだろうからね」 「ちゃんと仕事をこなしさえすれば、さらに自分の役割が増え、自信に つながると思う」 「だからちゃんと求められるプレーをして、チームに貢献したい」 1年前は、NBAファイナルで活躍をし、7年51ミリオンという高額契約 を結んだ。 そしてさらに2000年シーズンはスターターとしてプレーするなど順風 が吹いていた。 しかし、PFからSFにコンバートされ、新しい仲間、新しいコーチの下で クローシェアはもがき苦しんだ。 低いシュートアベレージはチームまでも苦しめ、結局トータルで14位に なったFTアベレージ以外は予想よりも遙かに低いものだった。 ☆クローシェア 「ラリー・バード(元HC)と3年もやっていたから、なにを考え、なにをす ればいいのかがわかっていた」 「ラリーは、いつも同じスタイルでやってたしね」 「しかし、アイザイアは全く違うタイプだった」 「15通りのスターターを使っていたし、ポジションも違っていた」 「そういった面で、少し自信を失っていたのかもしれない」 「色々なことがグルグル頭を回っていたよ」 「最低のシーズンだったとは思わないけど、決していいとはいえない シーズンだったと思う」 今季もクローシェアに求められる仕事は不明確だ。 PFとして主にプレーすることが多いだろうが、PFにはジャーメインを中心 に多くの素晴らしい選手がいる。 クローシェアはそのローテーションから外れないようにしたいと思っている。 今シーズンのオフは、ジャーメインの成長や、ハリントンやベンダーのトレー ニング、そしてロジャースの獲得などが注目され、クローシェアはまったく 注目されなかった。 ☆クローシェア 「そんなもんだよ」 「みんな新人の話ばかりしてたし、うちは若いチームだからね」 「それでも俺も26で若いんだけどね(笑)」 「今年で実質3年目(ルーキー2年間は干されてたため)だけど、とにかく チャンスをもらいたい」 「最初はいいチャンスをもらえないかもしれないけど、とにかくベストをつく して、そのチャンスを拡げたい」 「どういう役割を求められているかとは尋ねるつもりはないよ」 「1年間通してプレーしていく中で、それを理解していくつもりだ」 「とにかくやりたい役割を得られるようであれば一番いいね」 クローシェアの注目はアイザイアにある。 アイザイアは今年もベストとクローシェアをセカンドユニットに加えると コメントしている。 ☆アイザイア 「(ゴシップを受け流すのも)プロのアスリートだよ」 「そういった意味で、クローシェアは素晴らしかったね」 昨日のアトランタ戦で、クローシェアは9分出て、7得点をあげた。 そして明日のアトランタ戦、クローシェアの仕事は、状況に応じて変化 してくるだろう。 ☆クローシェア 「どういう状況で呼ばれるかはわからない」 「どんなメンバーと組むかもどんなポジションで出るかもわからない」 「でも、そんなことを気にしていられないよ」 「とにかくコートに出たら、やるべきことをするしかない」 「それがコーチの求めることだと思う」 「ちゃんと結果さえ出せば、大きな役割がもらえるはずなんだ」