年寄りチームだったインディアナはここ2年で大きく変 化した。 リック・スミッツ、サム・パーキンス、クリス・マリン、マ ーク・ジャクソン・・・そして、来年高年俸のデリック・マ ッキーもチームを離れる可能性が高い。 チームの若手に様々な知識だけでなく、リーダーシップ を発揮していた彼らがいなくなることでチームには悪影 響になっているように見えるかもしれない。 しかし、コーチや選手達は「そんなことない」という。 彼らがいなくなったことで、若手達も自立し、リーダーシ ップ能力を養うことが出来ると逆に前向きに考えている。 ベテランのミラーも同様の考えだ。 ☆ミラー 「サム(パーキンス)がいなくなり、ベストやローズがチー ムをひっぱるチャンスなんだよ」 「ジェイレンやトラヴィスはもっと声を出していかなくちゃい けない存在だし、ジャーメインもそうなっていかなくちゃい けない存在なんだ」 ローズ29、ベスト28、クローシェア26、オニール23・・・ チームは多くが若いメンバーだ。 ☆クローシェア 「俺はチーム在籍年数では3?4番目に年長だ」 「だから、みんなをひっぱっていかなくちゃいけない」 「こうしろ、あーしろと周りのメンバーにどんどん声をかけ ていくつもりでいるよ」 8年目に入るローズもこう答える。 ☆ローズ 「俺はプレーや会話でいつもみんなをひっぱっているつ もりだ」 「高校でも、大学でも、プロでもそうしているつもりだ」 「チームのみんなが、俺やレジーやトラヴィスにチーム をひっぱって欲しいと感じていることは実感しているよ」 どんなにいい選手がいても、チーム内にリーダーがいな いとチームはうまく動いていかない。 ポートランド・トレイルブレイザーズが典型的な例だろう。 最強時代のブルズは、ちゃんとマイケル・ジョーダンが いた。 バットボーイズ時代のデトロイトには、アイザイア・トー マスがいた。 インディアナは? ☆クローシェア 「インディアナなら、間違いなくレジーだよ」 「彼はここに長くいる」 「多くの人間がインディアナ・ペイサーズ=レジー・ミラー を思い浮かべるだろうしね」 ☆オニール 「レジーは、他の選手がよくなるため、チームがよくなる ためには、躊躇わず、アドバイスをくれる」 「よくコート上でレジーが説教している場面を見ると思うけ ど、それによって、僕たちは色々学んでいるんだ」 ミラーは、今年の夏、ハリントンとベンダーの肉体改造に 協力した。 リーグでも屈指のハードワーカーといわれるミラーは、2 人の若手にこういった。 「俺のいうようにやるんでなく、俺のやるようにやれ」 ☆アイザイア 「レジーはコートの上でみんなをひっぱり、励まし、ほめる」 「自分が求めることをちゃんと要求してくるんだ」 「しかもレジーは、ロッカールームの警察官でもあるんだ」 「ロッカールームでのチーム内のことは全て彼に任せてあ るよ」 しかし、強いチームは絶対的な1人のリーダーだけでは作り 上げることができない。 かのシカゴも、ピペンがいて、カートライトがいた。 かのデトロイトにも、デュマースがいた。 アイザイアはそのために若手達に内面からの成長を期待して いる。 ☆アイザイア 「リーダーには二つのタイプがある」 「みんなに色々なことを強いる嫌な役目であるリーダー」 「そして、レジーのようにお手本となってみんなを引っ張る リーダー」 「だからレジーは他にリーダーをしたい人間がいれば、それ がチームが勝つために必要なことであると知っているので、 喜んで彼らをリーダーとして受け入れるはずだ」 他にもジャーメイン・オニールがリーダーとしての自覚を芽生 えさせつつある。 ☆オニール 「僕も、プレーと言葉でみんなをひっぱっていきたいと思う」 「本当にいいリーダーってのは、それらができるんだよ」 「レジーがいい例さ」 「去年、自分がいいプレーを出来るということがわかった」 「だから、今年はもっとリーダーシップを発揮して、2年前の 同じポジション(ファイナル進出)まで戻したいんだ」 オニールに対して、他の選手も支援を約束している。 ☆クローシェア 「オニールは練習態度も素晴らしいし、練習量も相当こなし ている」 「リーダーの役割をこなすために、前進しているよ」 そういえば、ミラーもこういっていた。 「うちの優勝はジャーメインの肩に掛かっているよ」 「レジーおじさんは、いつまでもこのチームにいるわけじゃな いからね」 その言葉の通り、チームは新しいリーダー達がチームをひっ ぱっていかなくてはいけない時期を迎えようとしている。