◎ありがとうヘビーD マッキーの価値を語るのは容易いことでない。 パス、スクリーン、そしてなによりも守備面において、彼の 貢献は多大だった。 決して目立つタイプでなかったが、チームの勝ち負けに密か に貢献するタイプではあった。 しかし、インディアナは29日、彼のウェイブを決定した。 ☆ウォルシュ 「うちのプレースタイルなどを見ていくうちに、うちのチームはまだ まだ発展するチームであると感じたし、デリックがうちのチームで そんなに多くのプレータイムを得られないであろうと感じた」 「だから、ウェイブという決定に踏み切った」 「うちには、チームをこれから作り上げていくであろう、若手達が いる」 皮肉にも、マッキーが守備を教えたアル・ハリントンの守備面での 成長が、マッキーの仕事を奪った形になった。 もちろん、過去5年160試合にもわたる欠場を強いた怪我の影響 も多かったことは否めないであろうが。 ☆アイザイア 「多くのスポーツ選手がこういった世代交代に直面することになる」 「デリックほど偉大な選手に対しても、私たちはそういった決定を 行わなくてはいけないのだ」 「デリックのチームに対する貢献が大きいから、サム(パーキンス) の時同様に、ファン、そして選手達にとっての衝撃は大きなもので あると思う」 「しかしどのスポーツ選手にとっても、こうなる時がかならずやって くるんだ」 ☆ミラー 「驚いている」 「チームの礎の1人だった」 「みんな彼に期待していた」 「確かに終盤怪我がちだったけど・・・」 「でも、彼がプレー出来るとき、いつもコーチ達はここ一番で相手を 止めたいと思ったら、背番号9に任せていた」 「そしてその背番号9は、ビックストップを決めていたね」 ラリー・ブラウン体制の時にシアトルからやってきたマッキーは、期待 の大きさもあり、怪我で思ったように働かないことで、ファン達から不満 の声を上げられていた。 彼の在籍中7年で5回のカンファレンスファイナル出場、1回のファイナル 出場にも関わらず・・。 しかし、インディアナの首脳陣達は、彼の貢献度をちゃんと理解し ていた。 ☆ウォルシュ 「マッキーの価値をファンのみんなが理解していないといつも思って いた」 「コーチや選手達だけが彼の貢献ぶりを理解していたと思う」 「点さえ取れれば、彼はインディアナで随一のプレーヤーだったよ」 「彼がいなければ、こんなに素晴らしい成績をチームは絶対に残せ なかった」 「彼の加入でチームは劇的に変化したのだ」 マッキーにウェイブの通告後、日曜日の夜、選手達にウェイブが 伝えられた。 チームに与える影響は少なくないであろうが、開幕が迫っている今、 気にしている余裕はない。 ☆アイザイア 「これは仕方のないことなんだ」 「これからも同じようなことを何度も経験していくだろう」 「どんなにつらくとも、コートに出たら、仕事をしなくちゃいけない」 「感傷に浸っている余裕はないはずだ」 これでチームは93年?94年シーズンを戦った選手は、ミラー1人 になった。 ベテランの支柱を今年だけで2本失ったことになる。 ☆ウォルシュ 「確かにそれが一番の悩みだ」 「でも、うちにはプレーができる若い奴らがいる」 「教育期間は、もう終了したんだ」 若手主体でシーズンを戦っていくのは大変なことであろうが、チーム はそれをしなくてはならない。 アイザイアが最後にボソリといった。 「時々、バスケットというビジネスは、辛いビジネスになるものだね・・」